MAツールは、マーケティング活動を効率化しマーケターが「やりたいけど工数がかかるので出来なかった業務」を補完してくれます。
MAツールの導入企業数は、コロナ前と比較するとなんと2倍*に増えています。
本記事では、MAツールとは何か、厳選おすすめMAツールなど専門家の意見をもとに比較解説!
選び方のポイントから運用における注意点まで、導入前にMAツールの全容がわかります。
*株式会社Nexal「2023年上期 国内63万社 MAツール実装調査」
GENNE株式会社 CEO
久泉 陽
このページの目次
MA(マーケティングオートメーション)ツールとは、見込み客の一元管理・リードの分類/育成・営業との連携をすべて自動化し、リードの機会損失も防げるツールです。
▶ MAツールの国内シェアが知りたい方はこちらもお読みください
MAツールの主な機能は、リードとの関係に応じて分類できます。
リードの獲得 |
HP・メルマガ・SNS・展示会などによる新規顧客の獲得 |
リードの育成 |
自社への関心を高めてもらうためにメール配信や商品案内を実施 |
リードの分類 |
行動履歴から顧客をスコアリング、確度の高い顧客を営業へ紹介 |
分析・チューニング |
配信コンテンツや配信タイミングなどを分析・見直し・改善 |
MAツールは大きく3タイプに分類できるため、以下を参考に希望のMAツールを絞り込みましょう。
特徴 | 注意点 | |
① 導入しやすいタイプ |
|
数十万以上の大量リードや 複雑な条件設定には不向き |
② リード獲得から強化 できるタイプ |
|
スコアリングやシナリオ設定の 知識が必要 |
③ 多機能タイプ |
|
効果が出るまで時間がかかる 高度なリテラシーが必要 |
本ページで紹介する人気のMAツールを一覧で比較しています。
価格、3つのタイプ分け、BtoB/BtoC向け、企業規模なども参考にしてください!
ツール名
費用感
タイプ分け
BtoB/BtoC向け
企業規模
日系/外資系
運営会社
導入社数
無料トライアル
SHANON MARKETING PLATFORM
b→dash
Account Engagement
Zoho CRM
List Finder
Kairos3 Marketing
BowNow
GENIEE MA(旧:MAJIN)
Engage Cros
SiteMiraiZ
MAツールについて、まず情報収集をしたい方は、まとめて資料請求が効率的です。
「SHANON MARKETING PLATFORM(シャノン マーケティング プラットフォーム)」は、国産のMAツールならではの使いやすさやサービスに定評があります。
無償のスタートアッププログラムがあるため、初期設定や運用定着に不安のある企業に特におすすめです。
月額120,000円から利用可能です。(トライアルは無いがデモウェビナーあり)
利用シーンや規模に合わせたプランが各種用意されており、詳細は問い合わせが必要です。
メーカー
1001人以上
大幅に業務効率が上がった
告知サイトづくり、メール発信の条件設定、発信後の各種抽出タスク、アンケート準備等が大きく改善できました。本ツール導入前に実施していたおよそ1週間の作業が、ツール導入によって半日程度で完了できました。
IT
51〜100人
WEBデザイン変更の際が手間
WEBデザインを変更しようする場合には、データを編集してアップし、その後にも確認するという一連の作業をしなければなりません。毎回手間が発生するのはとても不便だと感じました。
SHANON MARKETING PLATFORMの口コミをもっと見る
画像出典元:「b→dash」公式HP
「b→dash(ビーダッシュ)」は、使いやすさにこだわったデータマーケティングツールです。
MAだけでなく、BI(分析)やweb接客、CDPなど全16種類もの機能を全て搭載し、同じ操作感で使用できるのが魅力。
必要な機能をすべて導入することも、機能を選んで導入することも可能。
機能やデータ量などにより料金が変わりますが、起業ログで実際のユーザーにヒアリングしたところ、月額30万円程度で導入している企業が多いようです。
製造
101人〜250人
専門的なスキルを持つ人がいない会社には特におすすめ
シンプルな画面・操作性の良さ・使いやすいインターフェースが魅力です。特別な知識なしでも使いこなせました。エンジニアやクリエイター、デザイナーなど専門的なスキルを持つ人がいない会社には、特におすすめできると思います。
ECコンサルティング
11人〜30人
4つのツールを統合して使えるのが強みだが高額すぎて全て導入できない
1つのツールでMA・BI・WEB接客・レコメンドの4つがまるっと全部できるが、どこまで導入するかの選択肢が非常に多いので、目的が明確でないと何を入れたらいいのか迷ってしまい苦労しました。費用が高すぎて、全システムを入れるのは非現実的です。
画像出典元:「Salesforce(セールスフォース)」公式HP
GENNE株式会社 久泉 陽氏
Salesforceとの連携には200万円ほどかかることもあり、HubspotとSalesforceを繋いだほうが安いケースも。また、LPやフォームのデザインがシンプルで堅めなうえ、細かい変更にはCSSの知識が必要で好みのものに変えづらいこともあるので注意。
「Account Engagement(旧:Pardot)」は、Salesforce社が提供する世界的にも有名なMAツール。
高価格帯に分類されますが、BtoBマーケティングのほぼ全てを自動化できる高機能が魅力です。
操作性への評価は割れており、設定・運用をスムーズに行うためにはCSSやHTMLに関する一定の知識が必要となります。
初期費用 | Growth | Plus | Advanced | Premium |
0円 | 150,000円/月 | 330,000円/月 | 528,000円 /月 | 1,800,000円 /月 |
(税抜き)
※すべて年間契約が必要
サービス業
51人〜100人
膨大な問い合わせ資料を分析できる
膨大な数の名簿管理を円滑に活用する目的で導入。必要なデータを必要な時にピックアップできるため、目的に合わせて分析し必要な相手に適切なEDMを送れます。蓄積データに上限があり、上限を迎えるとデータを削除しなければならない点は不便。
IT
2〜10人
連携が難しく中小企業には不向き
設定等が複雑すぎです。その複雑さは、Salesforceの他の機能(顧客管理やキャンペーンなど)と連携しているから、ということもあるかと思います。中小企業などで詳細にマーケティングシナリオを望んでいないのであれば、導入する必要はないと考えます。
▶ BtoB向けMAツールに興味のある方はこちらもお読みください
GENNE
株式会社
久泉 陽氏
Zoho CRMは、有料プランが総じて他社より安いので、自社ツールとの連携や機能面の充足が問題ないのであればコスト面ではおすすめ。日本法人がないため、他の海外ツールに比べて日本語対応に遅れがある点が弱みです。
「Zoho CRM(ゾーホーシーアールエム)」は、CRM/SFAツールとして知名度が高いですが、MAツールとしての機能も備えています。
初期費用無料でコスト抑えて導入できる点が魅力ですが、使いたい機能が搭載されているかは事前に確認しましょう。
toB向けに開発されていますが、カスタマイズ機能を利用すればtoC向けのカスタマイズも可能です。
スタンダード |
プロフェッショナル | エンタープライズ | |
月額費用 /ユーザー | 1,680円 | 2,760円 | 4,800円 |
(税抜)
より高度なMA機能を取り入れたい場合は、Zoho Marketing Automation の追加がおすすめです。
<Zoho Marketing Automation 利用料金>
スタンダード (スモールスタート向けプラン) |
プレミアム (成長企業のマーケティングチーム向けプラン) |
|
月額費用(年払い) ※見込み客1,000人あたり |
2,400円(税抜) | 4,800円(税抜) |
いずれも無料トライアルで使用感を確かめられるので、下記で詳細をご確認ください。
メーカー
51人〜100人
セールスフォースと比べて安価
入力項目で自動化設定が行えるので、簡単に情報を入力することが出来た。既存で使用しているメールソフトと連携でき、アラートも自動送信できる。価格が安く、中小企業に導入しやすいツールだと感じた。
小売/流通/商社
101人〜250人
保存に時間がかかることがある
案件の情報を入力した後に保存ボタンをクリックして保存しようとしたが、保存出来ないことがあった。登録時に入力する単語の予測変換を自動で行ってくれるが、最近入力した単語が一番上の候補に出てきて履歴として残る点が不便に感じる。フルスクラッチ開発の弊社の基幹システムとの互換性が良くない。
画像出典元:「List Finder」公式HP
「List Finder(リストファインダー)」は、BtoB特化で必要機能を厳選して搭載、無理のないコストとわかりやすい操作性が特徴の国産MAツール。
有料プランでは、サポートプログラムを追加費用なしで利用できるため、初めてMAを導入する企業でも安心して始められます。
フリープランでは主要機能をトライアルでき、スモールスタートしたい企業におすすめ。
フリー | ライト | スタンダード | プレミアム | |
初期費用 | 0円 | 100,000円 | ||
月額料金 | 0円 | 45,000円 | 69,000円 | 92,000円 |
ユーザーID | 1 | 無制限 | ||
計測ドメイン | 1 | 無制限 | ||
登録顧客 データ数上限 |
100 | 無制限 ※登録数により従量課金 |
(税表示なし)
※顧客データ数5,000件、50,000PVを超えた場合は従量課金が発生
コンサルティング
251〜500人
値段は高いが、導入する価値アリ
初期費用が10万円のため、大企業以外は導入を渋る傾向が見られますが、必要となる機能が全て網羅されており、属性情報を入力するだけで、目的にすぐ到達できる部分は使いやすいと思います。中規模の企業かつ安全性が確保されたMAツールを希望するならば、お勧めしたい内容は満載です。
メーカー
501〜1000人
まずはメールマガジンの配信から
メール配信機能・ステップメール配信機能が使いやすい。メールを飛ばして開封されなかったお客様のみに再度メールを飛ばせる機能があり、開封率を2%向上できた。他サービス(kintone)との連携がcsv取り込みのみであったため、取り込み作業が手間だった。
「マーケティングにこれから積極的に取り組む」「マーケティングの体制をこれから強化する」という初めての導入でも安心なMAツールを紹介します。
画像出典元:「Kairos3 Marketing」公式HP
GENNE株式会社 久泉 陽氏
Kairos3 Marketingは、セミナー運用機能が使いやすく、見やすい点がおすすめです。ただし、営業活動の管理はSalesforce連携を行わないとあまり効果を発揮できないので注意が必要です。
「Kairos3 Marketing」は、SFA/MA/日程調整の3つを組み合わせて利用できる自社開発の国産CRMツール。
申し込みから利用開始までの期間が1〜2営業⽇と短く、初心者にやさしいツール設計と導入後の運用支援が魅力です。
「Kairos3 Marketing」の具体的な費用は、問い合わせが必要です。
部品業
251人〜500人
初めてのMAツールならこれ
料金プランが色々あり、安く利用することが出来るので、このMAで試してみて、マーケティング活動をがんがんやるようになったら、別のツールを使えば良いと思います。
Kairos3 Marketingの口コミをもっと見る
Kairos3 Marketingの評判は?
この記事ではKairos3 Marketingの評判や口コミ・特徴・料金や価格などを詳しくご紹介!
GENNE株式会社 久泉 陽氏
BowNowは、その安さに強みのあるツールです。安い分、スコアリング機能で疑似的な対応はできますが、シナリオ機能はありません。また、無料プランのまま使いづつけるとリード情報が数か月で消えてしまうので注意。
BowNowは、シンプルな設計でわかりやすく無料で始められることから、入門的MAツールとして支持されています。
設定をONにするだけでユーザーのホットリストを自動抽出する「ABMテンプレート機能」など、複雑さを排除したシンプルなUIのおかげで、操作にストレスを感じません。
フリープランで操作感や運用イメージをつけてから正式導入できるのも安心です。
フリープラン | エントリープラン | |
月額費用 | 0円 | 月額12,000円(税抜)〜 |
リード数 | 100 | 200 |
※有料プランの最低利用期間は1年間
▶ 無料MAツールに興味のある方はこちらもお読みください
画像出典元:「GENIEE MA」公式HP
「GENIEE MA(ジーニーエムエー)」(旧:MAJIN)は、運用定着が難しいとされるMAツールの中でも定着率97%を誇ります。
国産内製の製品のため、わからないことがあれば柔軟に対応してもらえる安定感も魅力です。
運用開始までのコンサルティング内容により、初期費用が変動します。
オンラインサポートは無料ですが、有料のコンサルティングサービスも提供されています。
初期費用 | 月額費用 | 無料お試し |
別途見積もり | 100,000円~ | 30日 |
※契約は1年単位
サービス
31人〜50人
BtoCをメインとしている企業には特にオススメ
コールセンターでの営業活動において生産性の向上に繋がりました。顧客管理システムからサイト訪問・メール開封まで確認ができるのでターゲットを絞って顧客に合わせたセールスプロモーションが可能となります。
エンタメ業
31人〜50人
リードナーチャリングに強くない
他のMAツールと比較してジェネレーションに強い点は良いです。一方でナーチャリングが強くなくて、いくらアノニマスにフォーカスしてもクローズにつながらないことが分かりました。
画像出典元:「Engage Cros」公式HP
「Engage Cros(エンゲージクロス)」は、大手企業や金融機関・自治体でも利用されていて安全面でも信頼のあるMAツールです。
運営元のエンバーポイントは、高性能なメール・DM・SMSなどの配信サービスも提供しており、高いシェアを誇っています。
実装する機能やデータ量などによって変動するため、見積もりが必要です。
▶ BtoC向けMAツールに興味のある方はこちらもお読みください
マーケターの専任がいるなど、すでに「マーケティング施策に取り組む体制がある」「今よりパーソナライズされた機能を活用しリード獲得から強化していきたい」企業におすすめのツールです。
画像出典元:「SiteMiraiZ」公式HP
【無料】今すぐ資料をダウンロードする
「SiteMiraiZ(サイトミライズ)」は、エートゥジェイ社が提供する国産CMSで、ホームページ作成から運用までをワンストップで提供します。
コーポレートサイトやオウンドメディアの構築・運用を得意とし、ノーコード編集を可能にします。
業界最高レベルのセキュリティと日本語ダッシュボードを備え、安全な環境でのサイト運営をサポートします。
さらに、マーケティングに活用できる機能を搭載し、追客や接客、解析ツールを別途導入する必要がないため、コスト削減につながります。
これらの特徴により、効率的にサイト運営を行うことが可能です。
SiteMiraiZのホームページ作成・運用にかかる費用はプランによって異なります。
まず、一度どのプランが合うのかなどの料金詳細について、問い合わせするのが良いでしょう。
ミニマムプラン | スタンダード プラン | オリジナル プラン | |
初期費用 | 350,000円 ※マニュアル作成有 トレーニング無 |
500,000円 ※マニュアル作成有 トレーニング有 |
|
制作費用 | 900,000円 ※テンプレート利用 上限10ページ |
1,500,000円 ※テンプレート利用 上限20ページ |
4,500,000円 ※制作ボリューム により変動 |
月額費用 | 20,000円 ※バージョンアップ無 ※HDD容量1GB ※月間10万PVまで |
30,000円 ※バージョンアップ無 ※HDD容量6GB ※ 月間20万PVまで |
50,000円 ※バージョンアップ有 ※HDD容量21GB ※ 月間30万PVまで |
(税別)
※ 制作ボリュームにより金額が変動する可能性あり
※ スタンダードプランおよびミニマムプランのデザインは、テンプレート限定
※ スタンダードプランおよびミニマムプランは、バージョンアップによる機能追加は実施不可
※ 月額費用に関しては、プラン毎の閾値を超えた場合、HDD容量1GB追加につき1,000円、月間PV数10万PV毎に5,000円の追加費用が必要
※ スタンダードプランおよびミニマムプランの場合は、共有サーバでの預かりのみ
初期費用(イニシャルコスト) | ||
CMS導入費用 | CMS導入 支援費用 | CMS初期 構築費用 |
250,000円 | 250,000円 | |
合計500,000円 |
CMS導入費用 | 要件定義費用 / デザイン制作費用 / 素材作成 | |
別途御見積り |
画像出典元:「SATORI」公式HP
GENNE
株式会社
久泉 陽氏
SATORIは、費用は高めの価格設定ですが、ポップアップの作成に強みがあるので、~を重視している方には向いているでしょう。
「SATORI(サトリ)」は匿名の見込み顧客との接点も創出できる国産のMAツール。
アクセス企業リストなどを利用し自社サイトを閲覧する見込み顧客の情報を蓄積、行動に合わせたコンテンツを設置できます。
アクションを残さなかった顧客(アンノーン顧客)へのアプローチも可能となるため、商談機会を最大化できます。
初期費用 | 月額費用(年間契約) | 無料トライアル |
300,000円(税別) | 148,000円(税別) | 要問合せ |
※すべて前払いの一括請求
※従量課金が発生する場合あり
メーカー
501人〜1000人
Webページを活用した戦略の充実
従来のメールマガジンの配信にSATORIで制作したウェブページを組み込むことで、より詳細で精度の高いリード情報を獲得することができた。リード情報からの営業アプローチからのアポ獲得がListFinderの使用時と比較して20%向上した。
小売/流通/商社
251人〜500人
kintoneの連携に時間がかかった
計測タグはページ接触のみしか検知ができない。GoogleAnalyticsの計測タグとは異なり、ページ滞在時間・特定リンクのクリックなどは取得ができない。SATORIとkintoneは連携しずらく、特定アプリのフィールドに書き込む機能のみにとどまっている。
画像出典元:「Liny」公式HP
「Liny(リニ―)」は、LINEマーケティングに特化したMAツール。
LINEアカウントを販促ツールとして活用したい、運用効果を最大化させたい企業におすすめです。
初期費用 | 月額費用 | 無料お試し |
49,800円 | 5,000円~ | デモアカウント7日間 |
(税表記無し)
※最低契約期間は1年
IT
251人〜500人
若いLINEユーザー層の分析に有用
企業の公式アカウントを持っているものの上手く活用できていない会社、登録者数を増やして会社の知名度向上を図りたい会社におすすめです。登録者の方たちに向けて詳しい情報をまとめたページにアクセスできるURLを用意したり、twitterなど他の自社SNSアカウントも一緒に登録しているかを確認したりできます。
▶ LINEマーケティングにおすすめのMAツールに興味のある方はこちらもお読みください
画像出典元:「HubSpot」公式HP
株式会社才流 栗原 康太氏
Hubspotはオールインワン型のマーケティングツール。サイト構築(CMS)・MA・SFA・CRMの機能が揃っていて、一気通貫でデータをつなげられるのが魅力。これからマーケティングの仕組み作りをしていくようなSMB企業(中堅・中小企業)には特にフィットするでしょう。
GENNE
株式会社
久泉 陽氏
HubSpotは、LPやフォームのテンプレートが豊富でデザイン性も良く、微調整も行いやすい点も魅力。マーケ領域に強い分、案件管理には多少弱いですが、管理面はSalesforceと組み合わせた利用も可能。顧客リストと日程調整機能だけなら月6,000円~と機能を絞ってコスパ良く利用することもできます。
「HubSpot(ハブスポット)」では、顧客に関わる業務が1つのCRMプラットフォームに集約されています。
必要な製品のみを組み合わせた導入や、無料プランもあるので、マーケティングにこれから取り組むスタートアップや中小企業におすすめ。
プランによって機能が異なり、使い込んでいくうちにニーズが変容する可能性もあるので、中長期的な見積もりを立てた導入が必須です。
Starter | Professional | Enterprise | |
月額費用(年払い) | 1,800円 | 96,000円 | 432,000円 |
シート数 (追加の場合は課金) |
1シート | 3シート | 5シート |
(税表記無し)
非公開
31人〜50人
SaaS系ツールにある程度慣れている人向け
Salesforceとネイティブ連携が可能だったので導入。Salesforce連携設定は自分でノーコードで出来ました。わからないことは調べれば出てきますが、手取り足取り教えてほしいという方には不向きです。
非公開
11人〜30人
ヘルプページがわかりにくくサポートが手厚くない
ヘルプページが完全に日本語対応できていないので、翻訳しながら仕組みを理解しないといけない。大企業では、上位のエディションにアップグレードする必要が発生したり、他システムとの連携ツールが必要になるなどの互換性の問題から使い勝手が悪くなるかもしれません。
画像出典元:「カスタマーリングス 」公式HP
「カスタマーリングス」は、多彩な分析機能(BI)が強みでデータに基づいた的確なネクストアクションを打ち出せます。
EC事業者やD2C/B2C事業者に向けて開発されたマーケティングプラットフォームです。
初期費用(設定支援) | 月額費用 | 無料お試し |
300,000円~(税表記無し) | 98,000円~(税表記無し) | × |
小売業
51人〜100人
便利で必要な機能ほど有料課金制なのが少し残念
メールの開封率や、クリック数が把握できたり、シナリオやリマインドなどがとても便利です。ただ、便利で必要な機能ほどオプションで料金がかかってくるのがとても残念です。複雑な業務ではなく、処理がシンプルな会社であれば使いやすくて良いと思います。
ECコンサルタント
11人〜30人
使いこなすにはCRM関連の知見が必要
コンサルタントとしての見解です。CRM関連の知見がかなりあれば別ですが、1~2割は導入に失敗しています。このツールは登録する品数が多いとエラーになります。業種により、商品の種類が多い会社には向かないのでしょう。
個別開発を含め「自社の状況に合わせ柔軟に運用したい」企業におすすめのツール。
外資系ベンダーのツールが多く、日本語での解説やサポート体制はやや難あり、外部の運用コンサルに頼る可能性も視野に入れたほうがよいでしょう。
画像出典元:「Salesforce Marketing Cloud」公式HP
「Salesforce Marketing Cloud(セールスフォースマーケティングクラウド)」は、主にtoCでの集客効果が期待できるツールです。
One to Oneマーケティングに課題がある企業、日常的に利用するような比較的価格の低い製品を提供している企業に特におすすめです。
充実した機能を十分に使いこなすためにはある程度のリテラシーが求められ、導入時の設定が難しいという声もあります。
同じSalesforce社のMAツールでも「Account Engagement」は、見込み客の活動を細かく把握できる機能が搭載されており、ターゲットを絞った営業・商談型のビジネスを得意としています。
Salesforce Marketing CloudがBtoC向けなのに対し、Account Engagementは主にBtoB、不動産や車といった購買までの検討期間が長く高額な商品で効果を発揮します。
企業のニーズにあわせて個別見積りとなるため、料金の詳細は問い合わせが必要です。
IT
1001人以上
BtoC向けマーケティングをしたい会社には特におすすめ
LINE配信やアプリプッシュができて、BIツール等とも連携が可能でマーケティング活動の幅が広がる。複雑なデータ設計の場合はSQLが必要だが、フィルター機能でセグメントができて、ジャーニーの設計もドラッグ&ドロップで行える
メーカー
1001人以上
使いこなせていないのが実情
あらゆるカテゴリー(ビジネス系やコンシューマ系など)の商品を扱っている事もあり、MAを組むこと自体が大変でした。数十万、数百万単位の顧客基盤を持っている会社なら活用のしがいがあると思うので導入を検討しても良いとは思います。
Salesforce Marketing Cloudの口コミをもっと見る
画像出典元:「Adobe Marketo Engage」公式HP
GENNE
株式会社
久泉 陽氏
Marketoは、マーケティングに深く取り組みたい企業向け。CMSのferret Oneと連携できる点も強みなので、ferret Oneで作ったフォームをMAツールで管理したいという企業にはおすすめ。
「Adobe Marketo Engage(アドビ マルケト エンゲージ)」は、全世界で39か国、5,000社を超える企業に導入されているMAツールです。
日本ユーザー向けのコミュニティがあるため、海外製のツールでありながら導入後の困りごとを解決しやすい環境があります。
利用ユーザー数や1日当たりのAPI呼び出し回数によりプランが分かれています。
金額の詳細は問い合わせが必要です。
通信業
1001人以上
B向けの大企業に限ってはおすすめする
中小規模の企業にはおすすめしません。B向けサービスで、かつ、大企業で採用・資金の投資が可能な場合はおすすめします。ツール使用だけであればそこまで高くないですが、イチから構築を必要とした場合はコンサルが必要になりランニングコストが非常に高くなります。
金融
251人〜500人
メール配信システムになっていてもったいない
当社ではSFDCと連携していますが、開発コストが多大であり本当に情報を使いこなせているのかは疑問が残ります。開発を行えば多様な対応が可能となるのは魅力ですが、廉価対応のシンプルな機能をいくつか追加検討してほしいです。
Adobe Marketo Engageの口コミをもっと見る
画像出典元:「Oracle Marketing Cloud」公式HP
「Oracle Marketing Cloud(オラクル マーケティング クラウド)」は、BtoB/BtoC双方で活用できるMAツールです。
DBで知名度の高いOracleのサービスなので、データ統合や検索性における安定感はお墨付き、大規模顧客データを管理する大企業に特におすすめです。
詳細は問い合わせが必要です。
初期費用 | 月額費用 | 無料お試し |
0円 | 2,000ドル~ | デモあり* |
*エキスパート1名によるライブ・デモンストレーション
IT/インターネット/通信
101人〜250人
MAツールにハードルを感じているなら導入するべき
直感的に操作できるUIであり、ITリテラシーが一般的にあるのならば、使いこなせることができますので、使用可能範囲の社員は多いと思います。MAは難しいと感じていて導入に躊躇を感じている会社、ただ配信して終わりのメールマーケティングから脱却したい会社の方々にお勧めです。
保険代理店
101人〜250人
あくまでマーケティングツールとしての一助
クライアントやエンドユーザーの声を管理して、また数値化などしてデータとして活用していく手段としての利用をしています。別途SEOツールやSEMツールを併用しており、複合的な機能までは望めないです。連携部分はマンパワーに頼らなければならない現状があります。
Oracle Marketing Cloudの口コミをもっと見る
導入にあたり最初に確認したいのは、求めているMAツールのはBtoB(法人顧客)向けか、BtoC(一般消費者)向けかという点です。
toBとtoCでは、想定される顧客数や特性、アプローチの手法も異なります。
管理できる 顧客数 |
顧客の特性 | 欲しい機能 | |
BtoB | ~1万件程度 | 意思決定は組織として 合理的に行われる |
・セグメント機能・スコアリング機能 ・関係構築の過程を管理する機能 |
BtoC | ~10万件程度 | 衝動的に動きやすい 行動の取り方が様々 |
・ニーズを分析・正確に読み解く機能 ・ピンポイントでアプローチする機能 |
社内でも部門別に管理したい顧客が異なる場合は、toB/toC 両方に対応できるツールを選ぶと良いでしょう。
GENNE
株式会社
久泉 陽氏
toBかtoCかによって連携できるシステムの種類も変わってきます。例えばtoBなら名刺管理システムやABM、toCならLINEやECシステムと繋げるものを探すなど、自社における必須システムとの連携可否からもチェックしましょう。
MAツールはリードに対するアプローチを的確かつ自動化できる反面、多機能で複雑に見えがちです。
代表的な機能を「リードとの関係性」に応じて一覧にするので、自社で注力したいのはどのフェーズなのか明確にしましょう。
LP制作 | 公式HPやキャンペーンページ作成、潜在顧客との接点を増やす | リード 獲得 |
フォーム作成 | セミナー・展示会の申込、メルマガ購読などのフォーム作成 | |
SEO対策 | 検索エンジン経由での見込み顧客の流入増加のための施策 | |
SNSでの発信 | X・FacebookなどのSNSを利用した情報発信・収集 | |
外部ツールとの連携 | 顧客情報を取り込むツールとのAPI連携(名刺管理ツール等) | |
リード情報管理 | 見込み顧客の情報をデータベースで一元管理 | |
ステップメール配信 | 登録した見込み顧客をセグメント化し、適切なメールを送る | リード 育成 |
HTMLメール送信 | デザイン性に優れたHTML形式のメールで開封率をアップ | |
レコメンド実施 | 見込み顧客の購買動向から、適切な商品を個別に案内 | |
アクセスログ取得 | 見込み顧客のWEB上の行動をトラッキング、行動履歴を取得 | リード 分類 |
スコアリング | 属性や行動履歴から、スコアを付与し受注確度を見える化 | |
コンテンツ分析 | WEBサイトへの流入状況・メルマガ配信結果など効果を分析 | リード 分析 |
シナリオ設計 | 見込み顧客に対して行うアクションをシナリオ化・適宜改善 |
獲得・育成・分類のどのフェーズに特に注力したいかによって、選ぶべきツールも変わります。
分析機能は便利な機能ではありますが、高価格になるため、価格と機能の優先順位を鑑みて検討しましょう。
ツールによって、運用実態に大きな開きがあるのがMAの特徴です。
海外製ツールはとりわけ、搭載機能が多い反面複雑で、使い方などの用語も独特で使いこなすのが難しい、問い合わせても対応が遅いといった口コミも見られます。
運用に必要なリソースやリテラシーについては、事前にサービス提供会社と打ち合わせすることをおすすめします。
GENNE株式会社 久泉 陽氏
MAツールは、CRMやSFAとセットになっていることも多いため、一度導入すると「使いづらいとわかった後でも辞めづらい」です。後で困らないよう、自社で対応できる人員レベルやサポートの必要性をよく検討してから導入しましょう。
起業ログ編集部で特におすすめしたいMAツールにもどる
MAツール導入の有無による違いをざっくりと表してみました。
MAツールのメリットを具体的に解説していきます。
MAツールを導入することで、顧客の嗜好や行動履歴をもとに適切なアプローチを行えるようになります。
商品やサービスを不特定多数の顧客に同じように売り込むのでは、成果が少なく非効率です。
リード情報の収集や分析、分類ができれば、顧客1人1人にあわせたアプローチがしやすくなります。
また、営業資源をホットリードに集中させられるようになるため、自ずとアポ率・成約率が向上、結果的に売上アップにも繋がるでしょう。
MAツールを導入すると、顧客リストの分類・分析などの面倒な作業が効率化・自動化され、工数の劇的な削減に貢献します。
作業が効率化されることで、特に営業担当の精神的負担の軽減にも高い効果を発揮します。
100件架電して1件しかアポの取れない作業を続けていると、社員や貴重な新卒人員の離職率を高めてしまう懸念があります。
MAツールの効果的な活用により、社員の精神的負担を減らし前向きなチームづくりをすることが大切です。
GENNE株式会社 久泉 陽氏
精神衛生上の効果はかなり重要なポイントです。成果の上がりやすい仕事に取り組めば、楽しさが増してパフォーマンスもアップします。リストの効率化や分類機能であれば月10~15万円ほどで使えるので、新卒給与の約半分のコストでチーム全体の負担が改善するのであればかなりコスパが良いといえるでしょう。
MAツールを導入すると、展開している自社サイトやSNSのキャンペーンがどのくらいCVにつながっているかを簡単に把握・可視化できるようになります。
各顧客のオンライン・オフラインの行動を把握できるため、キャンペーン内容をリアルタイムに軌道修正し、効果の高いキャンペーンに昇華させることが可能です。
MAツールの中には、運用のために専門知識が必要となるため専任者を必要とするものがあります。
高機能なツールほど求められる知識の量が増えるため、専任の担当を準備する人件費も想定してツールを選びましょう。
リソースに余裕がない場合には、サポート体制が万全なツールを選びましょう。
利用料金が低額なツールの中には、サポート料金が高額となるツールもあるので注意が必要です。
GENNE株式会社 久泉 陽氏
例えばAccount Engagement(旧:Pardot)では、ライセンス料金の30%を上乗せしないとリアルタイムサポートをつけられません。自分で調べるセルフサポートのみとなるため注意が必要。また、大規模ツールのサポートセンターでは、担当部門が細かく分かれており答えが出るまでに時間がかかることもあるので、丁寧なサポートが必要な場合は事前に内容を必ずチェックすること。
MAツールの導入効果が、実際に売上に反映されるまでには時間がかかることが多いので、長期的に運用し続けることが大事です。
効果が出るまでには3か月~半年かかることを念頭に置いて導入を進めましょう。
現場では、MAツールに情報を入れる作業に対して「作業が増えた」と抵抗を感じてしまうこともあるので、導入時には「結果的に作業が楽になる」「売上がアップする」という意識の共有が必要です。
「List Finder」の担当者に独自にヒアリングしたところ、導入後の問い合わせで一番多いのが「メールの配信数やタイミング・コンテンツ作成」に関する悩みとのことです。
“顧客と個別にコミュニケーションがとれる=個々に適したコンテンツが存在する”
必要があるので、コンテンツ作成に対して別途リソースを整えることを念頭におきましょう。
MAツールを導入した企業の運用実態について、MAツールの専門家GENNE株式会社の久泉 陽氏に教えていただきました。
なんとMAツールを導入した企業の75%が「3ヶ月経っても運用できていない」ことがわかりました。
出典:エムタメ! 調査『マーケティングオートメーション意識調査』
MAツールは、CRMやSFAとセットになって導入されることも多く、急に利用を中止したり、蓄積されたデータを移管するには大変な手間がかかります。
そのため、左の円グラフのように一度導入すると継続率は97%と大変高いのが一つの特徴です。
一方で、初期の導入設計が難しいツールであることが、導入後3ヶ月たっても運用開始できていない会社が75%も存在するという結果に表れています。
内製では運用に乗せきれないとなった場合には、専門人材を新たに採用するかツール提供元に有料でサポートを依頼する必要がでてきてコストがかさみます。
「導入しやすい!おすすめMAツール」で紹介したように、初めてでも運用しやすいツールもあります。
現場ではどのように運用されているのか、GENIEE MAから共有いただいたので参考にしてください。
難易度が高いとされるMAツールですが、GENIEE MAのような導入しやすい国産ツールなら、運用人数・専門知識は必須ではなく、導入ハードルが低いことがわかります。
サポートの質は各社によって異なり、専任のサポートが伴走してくれるツールもあります。
必要知識・サポートの面からも自社の現在のステータスに適したサービスを選びましょう。
マーケティング~営業活動を効率化する「MA・SFA・CRM」は、お互いのカバーする範囲の曖昧さゆえに違いがわかりずらいです。
3つは概念的には独立していますが、実際の製品はMAとSFAの機能をあわせもっていたり、MAツールだけどCRMと簡単に連携できるなど、切っても切り離せない関係となっています。
役割 | 特徴 | 強化したい内容 | |
MA | マーケティング活動の自動化 | 顧客との最初の接点を カバー |
集客~商談までの効率化 |
SFA | 営業活動の自動化 | 営業の属人化回避 営業活動を標準化 |
営業活動の業務効率改善・ レベルアップ |
CRM | 顧客との関係構築 | 顧客情報を徹底管理 | 既存顧客との良好な関係の維持 |
MA・SFA・CRMからツールを選ぶ際は、顧客との関わりのどの部分を強化したいかを考えましょう。
MA・SFA・CRMがカバーする範囲
連携させることでより高い効果が得られるので、いずれかのツールを既に導入している場合には、それらとスムーズに連携できるMAツールを選びましょう。
自社に向いているMAツールは見つかりましたか?
「MAツールは操作が難しい・費用が高い」といった漠然としたイメージがあったかもしれませんが、製品によってかなり違いがあります。
国産のMAツールも増え、操作性・サポート体制ともに進化しており、初めてでも安心して導入できるツールもあります。
効率的な顧客獲得・効果的なナーチャリング、顧客とwin-winな関係の構築などメリットも多いMAツール、自社に最適なMAツールをぜひ活用してください。
画像出典元:o-dan