メールマガジンのマーケティング効果を高めるには、「開封したくなる」メールマガジンを作ることが大切です。
競合他社と差がつく効果的なメールマガジンを作るにはどうしたらよいのでしょうか。メールマガジンの効果的な作り方やポイント、さらには挨拶文やおすすめのテンプレートなど紹介します。
コツを抑えたメールマガジンを作成し、自社の宣伝効果を高めましょう。
このページの目次
総務省「令和元年版 情報通信白書のポイント」内の調査結果を見ると、インターネットの利用目的は「電子メールの送受信が最も多い」ことがわかります。
このとこからもメールマガジンの配信によるマーケティングは十分に効果的であると考えられますが、何を置いても「読まれるメルマガ」でなければ意味がありません。
まずはメールマガジンの作成フローを確認し、訴求効果の高いメールマガジンの作成に努めましょう。
メールマガジンの作成は次の手順で行うのが一般的です。
1. 企画
2. 作成
3. 配信
4. 評価
それぞれの段階でさらに細かい作業が必要となるので、ポイントをおさえて取りかかりましょう。
メールマガジンの作成においてまず考えたいのが、作成の目的です。「何のためにメールマガジンを作成するか」が明確になれば、絞るべきターゲットやメールマガジン全体のトーン、デザインなども見えやすくなります。
企業がメールマガジンを配信する目的としては、次のようなものが考えられるでしょう。
たとえばメールマガジンの目的を「既存顧客への販売促進活動」とした場合、メールマガジンの対象は、かつて企業のサイトや店舗を利用したことがある人です。
既存顧客に再び利用を促すにはどんな情報を提示すればよいか、メールマガジンを読むことでどんな行動を取ってもらいたいかなど、コンテンツの具体的な方向性が見えてくるでしょう。
メールマガジンは、ニーズの無いところに配信しても意味がありません。読者が必要・有益と感じる情報を提供し、次の行動を促すことが重要です。
メールマガジンを配信する際は、「メールマガジンの配信そのもの」が目的とならないよう注意しましょう。
企画段階が終了すれば、次はいよいよ本文の作成に取りかかります。
タイトルをどのように付けるかは読者のリアクションに大きく影響するため、特に重要なポイント。
魅力の無いタイトルはスルーされることが多く、「タイトルの魅力、インパクト」は十分に考慮する必要があるでしょう。
読者に「読みたい」と思わせるタイトルを付ける際、有益なのが「4Uの法則」。
これはもともとセールスライティングでのテクニックといわれるものですが、メールマガジンのタイトル付けにも応用できます。
魅力的なタイトルを付けるには次の4つのポイントを考慮することが大切です。
これらをすべて入れたものとしては、次のようなタイトルが考えられるでしょう。
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全ての要素を入れることが難しい場合は、最低でも2~3つの要素を入れることをおすすめします。
コンテンツを作成するときは、読みやすいことが重要。スマホだと長文は読みにくいので、文章は簡潔に分かりやすくまとめましょう。
メールマガジンの内容に取り入れやすいものとしては、次のようなものがあります。
業界ニュースや時事ニュースなど旬の話題と併せて紹介すれば、ネタを切らさずに更新を続けられるでしょう。
また、メールマガジンを見やすく・読みやすくするには、装飾を施すことも必要。ただし、内容を伝えるうえで妨げとなるものでは困ります。
たとえば、同じ文言でも装飾過多な(1)は読みにくい印象です。一方、シンプルな装飾の(2)はすっきりして読みやすいですね。
メールマガジンのトーンやターゲットにもよりますが、見栄えばかりを意識するのはNG。デザインは、読みやすさ・見やすさを意識することが大切です。
メールマガジンの配信形式は、HTML形式・テキスト形式のどちらかがほとんどでしょう。
まず、デザイン性が高くコンテンツの自由度が高いのがHTML形式です。
HTMLタグを使って作成するため、フォントの色や大きさを変えたり画像を挿入したりなど、見た目のインパクトが強いメールマガジンとなります。
デメリットとしては、容量が大きくなりがちなこと。受信者の環境によってはコンテンツが表示されない、迷惑メールとしてはじかれるなどあり得るでしょう。
一方、テキスト形式は環境に左右されにくいのが魅力です。容量も軽いため受信者に負担がかかりにくく、セキュリティにも引っかかりにくいといえます。
ただしテキストだけのコンテンツは、訴求効果が低くなるのがデメリット。
それぞれ一長一短あるので、メールマガジンの目的をよく考えて形式を選ぶことをおすすめします。
配信が終わったら、メールマガジンの効果を測定しましょう。メールマガジンに一定の効果があったかどうかは、開封率やクリック率など確認することで分かります。
想定通りの効果が認められなかったメールマガジンについては、「どこが悪かったのか」を追求して改善を図らねばなりません。
はじめは効果を感じられないメールマガジンも、改善を重ねて行くことで訴求効果が高まります。
メールマガジンは「配信して終わり」ではなく、評価まで行ってこそ有益なマーケティングツールとなるのです。
ただし、開封率の計測には、タグの埋め込みが必須。メールマガジンに埋め込んだタグが開封と同時にダウンロードされれば、これで「開封した」とみなされます。
タグの無いテキスト形式で開封率を測ることは、現在のところ技術的に困難です。より詳細な評価のためには、HTML形式での配信がベターでしょう。
メールマガジンの配信は「メールを作成して配信するだけ」というシンプルさから比較的取り組みやすい施策といえます。
しかし、効果があるかどうかは、コンテンツの魅力次第。訴求効果を高めるには、コンテンツの充実が不可欠です。
魅力あるコンテンツを作成するにはどのような点に注意すればよいのでしょうか。
メールマガジンのコンテンツは、シンプルかつ簡潔なまとめを心がけることが大切。だらだらした文章を忌避する読者は多く、長文は離脱率を高めてしまいます。
特に近年は、スマホでメールマガジンを見る人がほとんど。コンテンツ作成の際はスマホを意識したレイアウトが必要です。
また、スクロールが長くなると離脱率も上がります。スマホの場合は3~4スクロールで収まるような、コンパクトな内容がベターです。
どうしても長文になってしまう場合は、途中で離脱されないよう文章リズムを意識してください。適度な長さで見出しを入れて、読者を飽きさせないよう工夫しましょう。
メールマガジンの挨拶文は、読者が一番に目にする部分。ここで読者を惹きつけられなければ、メールマガジンを読んでもらうことはできません。
インパクトのある表現を使ったり有益な情報を提示したりなどし、「読んでみよう」と思わせることが大切です。
以下、挨拶文の具体例を紹介します。
(1)は、季節感を全面に出した挨拶文。今すぐ役立つお得情報を盛り込んでいます。
一方(2)は、旬の話題からアプローチした挨拶文。話題性の高い商品をメルマガ限定で紹介し、読者の興味を集めるのが狙いです。
その時々で「これは!」という話題を見つけ、挨拶文を作成しましょう。
ただし、ここで大切なのは、読者ウケを狙うあまりミスリードを誘ったり、大げさな表現を使ったりするのは控えること。
虚偽の内容で読者からの信頼を損ねれば、今後全てのメールマガジンが拒否されてしまうかもしれません。
近況報告や時事ニュースなど、挨拶文のネタはいろいろあります。その時々で話題を変えて、読者の興味を惹きつけてくださいね。
メールマガジンは頻度を決めて定期的に読者に届けるもの。なるべく作成の手間を省くなら、デザインのテンプレート化がおすすめです。
メールデザインをテンプレート化しておくメリットは、まず作業効率がアップすること。
配信日が決まっているメールマガジンの場合、作業時間は限られます。デザインをテンプレート化しておけば、デザインに割く時間をそのままコンテンツ作成に回せるでしょう。
また、アウトフレームをテンプレート化しておくことで、効果測定も容易になります。内容の良し悪しがダイレクトに評価に反映されるため、コンテンツの改善ポイントが見えやすくなるのです。
メールマガジンのテンプレートについては、次項で詳しく紹介します。
メールマガジンの配信の目的は、読者に何らかのアクションを起こしてもらうこと。どんなアクションを望むかはケースバイケースですが、ともあれ「読みっぱなし」で終わらせないことが大切です。
メールマガジンをテンプレート化する際は、次のような構成にすると読者をアクションへ導きやすくなります。
メールマガジンを作成する上で必要な要素について、それぞれ詳しくみてみましょう。
最も目につきやすい部分のため、視覚効果を考慮したデザインが必要。
自社ブランドのロゴなど挿入し、「どこの会社からのメールマガジンなのか」が一目で識別できるようにしておくのが望ましいでしょう。
コンテンツの導入部分ですから、「好奇心を刺激する内容」「有益な情報が掲載されていることを示唆する内容」など含めましょう。
魅力的な文言を使い、読者を離脱させないようにすることが大切です。
見出しだけでコンテンツの内容が端的に分かるのが理想。
メールマガジンにメリハリを付ける上でも重要なので、装飾など施し、見た目のインパクトにもこだわってください。
改行や行間にも注意して「見やすさ」を追求することが大切です。冗長な文章は避け、シンプルにまとめると読者を飽きさせません。
情報が多量な場合は複数見出しをもうけ、1つの段落が長くなりすぎないようにしましょう。
画像など載せておくと、内容の理解度や見栄えがアップします。
読者になんらかのアクションを促すために加えます。
メールマガジンの目的や対象をしっかりと意識し、サービスやアイテムのアピールを含めたメッセージを送ってください。
メールマガジン全体のまとめとなる部分です。メールマガジンで伝えたかったことを簡潔な言葉でまとめましょう。
難しい場合は箇条書きなど使うと、ポイントをおさえたまとめとなりますよ。
メールマガジンの配信元を記載します。テンプレートを作成する際は次のような情報を載せておくことが望ましいでしょう。
メールマガジンを定期的に配信することで、販売促進効果や顧客の固定化など期待できます。積極的に活用して、マーケティングに生かしましょう。
ただし、多くの企業が取り組むマーケティング施策のため、増え続けるメールマガジンに食傷気味になっている読者も少なくはありません。
期待どおりの効果を得るには、魅力的なデザインや有益なコンテンツの提供がカギとなるでしょう。
メールマガジンは、配信から評価・検証までをきちんと行うことが必須。読者に行動を起こしてもらえるよう、読者のニーズや興味には常に敏感でなければなりません。
画像出典元:o-dan
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