ネットショップで自社商品を販売するには、ECマーケティングについて正しい知識をもっておく必要があります。
最近のビジネス書籍を読んでも、マーケティングの概要に関する情報ばかりでECマーケティングとの明確な違いについて知識を得ることは難しいことが多いです。
今回は、ECマーケティングとマーケティングの違いや集客方法、データ分析方法などについてわかりやすく解説します。
このページの目次
まずは、昔から企業で行われているマーケティングとECマーケティングでは、何が異なるのか、その決定的な違いについて掘り下げていきましょう。
そもそも、マーケティングは、実店舗へ訪問する顧客の動向や要望を理解し、顧客に合った商品を取り揃え、販売することが大きな目的になっています。
一方で、ECマーケティングもマーケティングと同様に、顧客の要望に寄り添った商品を販売するという点では、同じ概念を有しています。
しかし、ECマーケティングの最大の目的は、ECサイトの売り上げのアップです。
そのため、実店舗に訪問するお客さまを意識しているのではなく、画面の向こう側にいる見込み客を意識して商品の販売を行っています。
ECマーケティングは、お客様の顔が見えないため、アクセス解析などのデジタルデータを使ってマーケティングを展開していくことになります。
そもそも、マーケティングはECが存在するずっと前から歴史を重ねています。一般的に、マーケティングは実店舗を主軸として商圏や販路の拡大に関する手法が語り継がれてきました。
しかし、ECマーケティングが登場したことで、商圏や販路は急速に拡大し、その対象は日本中へとシフトしつつあります。
また現在は外国語に対応した越境ECを実現すれば、全世界へのマーケティングが展開可能です。
従来のマーケティングは、実店舗で直接お客さまと会話をしながらの接客が基本とされてきました。
一方で、ECマーケティングは、パソコンやスマートフォンを介してお客さまへ接客し、売り上げの拡大を目指していきます。
ECマーケティングは、お客さまの顔を見て接客することがありません。そのため、商品詳細について読みやすく、わかりやすいサイト作りが重要とされています。
従来のマーケティングは、1日の売り上げや訪問数、顧客1人あたりの単価など、分析できることが限られていました。
しかし、ECマーケティングは、Google Analyticsなどのアクセス解析ツールを使うことで、高度な顧客分析が可能です。
ECマーケティングでアクセス解析を利用すると、下記のことがわかります。
・顧客が興味や関心を寄せている検索キーワード
・お問い合わせに至るまでの遷移したページの詳細
・注文に至るまでに遷移したページの詳細
・1ページあたりの滞在時間
・もっとも閲覧されているページ
・特定ページのアクセス数
・特定ページの離脱率
上記のとおり、アクセス解析を利用すれば、さまざまなデジタルデータを取得できます。
そのデジタルデータは、自社独自のデジタル資産として仮説の立案や検証など、次の施策につなげることができます。
ECマーケティングで売り上げを伸ばすには、どのような方法が有効なのでしょうか。次に、ECマーケティングにおける成功のコツについてご説明します。
ECマーケティングで成功するには、競合分析を行って、競合よりもメリットのある商品を販売する必要があります。
代表的な方法としては、下記のとおりです。
・送料を無料にする
・他社よりも価格が安い
・即日配送してもらえる
・期間限定のクーポンが使える
・商品購入時にポイントが貯まる
・商品の発送日時を指定できる
・プレゼント特典がつく
競合他社のECサイトを分析して、「この要望に応えられていない」というものが見つかったら、自社の施策として取り組むと新しい突破口になる可能性があります。
ネットショップにおいて写真から得られる情報は、商品購入の可否を大きく左右します。
同じ商品でも写真の写し方によって、そのイメージは大きく変わります。そのため、ECマーケティングで用いる写真は、利用しているイメージがわかるものをおすすめします。
では、どうすれば利用しているイメージがわかりやすく伝えられるのでしょうか。そのポイントは、下記のとおりです。
・さまざまな角度や距離から撮影する
・商品単体ではなく、人を使って利用後のイメージをもってもらいやすくする
・商品イメージに合わせた背景で写真撮影を行う
・フォトショップなどの画像加工ソフトを利用して写真全体を明るくする
ECサイトで掲載する写真は、白い背景で明るく撮影すれば良いというわけではありません。
売り上げを伸ばすためにも、写真撮影の仕方を工夫して利用後の魅力的な姿をイメージしてもらえるように努力することが大切です。
ECマーケティングでは、主にSEO対策(検索エンジン最適化)や、リスティング広告、SNSを利用して集客を行います。SEO対策とは、特定のキーワードで検索結果の上位表示を目指す集客方法です。
そして、リスティング広告は広告費用を支払って集客します。
SEO対策よりも結果につながりやすいのですが、一定の広告予算を事前に用意する必要があります。近年、大きく注目されているのがSNSを使った集客方法です。
SNSから集客するには、見込み客に商品の存在について知ってもらう必要があります。
この場合、口コミで話題になるようにインフルエンサーへ商品の利用を促す努力が必要です。
ユーザーは、テレビや友達の会話と同じように、ECサイトからさまざまな情報を入手し、多くの人とコミュニケーションを行っています。
そのため、ユーザーの動向を知りたいのであれば、データ分析が必須です。
ここでは、おすすめのSEOツールやアクセス解析サービスについてご紹介します。
アクセス解析ツールを使っていないのなら、Google アナリティクスの利用から始めましょう。
Google アナリティクスは、Googleが無料で提供しているサイト分析ツールです。
Googleアカウントがあれば、アクセス数はもちろん、コンバージョン率や離脱率、広告の費用対効果などを調べることができます。
また、SEO対策を行う際、評価されるコンテンツの書き方や被リンク対策の目安について知りたければ、fukuroを利用してみましょう。
自社サイトではなく、他サイトの分析データから有効な対策方法についてアドバイスがもらえます。
大手インターネット通販サイトである楽天に、アクセス解析サービスがあることをご存じですか?
楽天には、売り上げのアップを強力にバックアップしてくれるR-Karteと呼ばれるデータ分析ツールがあります。
R-Karteを利用すれば、パソコンやスマートフォンのアクセスの割合以外にも、客単価やページごとの転換率などのデータをすぐに取得できます。
アクセス解析を使ったことがない方でも使いやすいように主要指標やデータ比較機能が用意されており、レポートデータを簡単に表示できます。
ECマーケティングとマーケティングでは、商圏や販路の拡大方法がまったく異なります。
従来なら外国へマーケティングを展開するのは、あまりにも難しいと考えられてきました。
しかし、ECマーケティング市場が拡大したことで、外国語対応サイトを用意すれば商圏や販路を全世界へ広げることが可能となっています。
ぜひ、アクセス解析や市場分析ツールなどを使って自社の強みを見つけながらネットショップでの売り上げアップを実現しませんか。
画像出典元:Unsplash、Pixabay
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