カスタマージャーニーマップとは?目的やメリット、作り方を徹底解説

カスタマージャーニーマップとは?目的やメリット、作り方を徹底解説

記事更新日: 2020/01/14

執筆: 高浪健司

自社の製品・サービスを展開していくうえで、顧客のニーズを知るマーケティングは非常に重要な活動のひとつです。

そんなマーケティングのひとつに、カスタマージャーニーと呼ばれる手法がここ近年注目を集めています。

そこで今回は、近年注目を集めているカスタマージャーニーの目的やメリット、さらにはカスタマージャーニーマップの作り方や注意点など、詳しく解説していきます。

カスタマージャーニーとは

まずカスタマージャーニーという言葉を日本語に直訳すると「顧客の旅(customer journey)」という意味になります。

カスタマージャーニーとは、顧客が店舗やECサイトなどで欲しい商品・サービスを見つけてそれを購入。

その後レビューや評価付けに至るまでの一連プロセスを「旅」に例えて表現したマーケティング手法です。

このカスタマージャーニーは、「行動・思考・感情」といった顧客の動きや心理の変化を時系列に並べて可視化するので、顧客と自社製品・サービスとの接点(タッチポイント)を適切に洗い出すことができます。

そのため、顧客がどのようにして商品・サービスを認知し、最終的に何がトリガーになって購買に至ったのかなどを明確に把握することが可能となるわけです。

ちなみに、顧客の「行動・思考・感情」など、購買への一連のプロセスを時系列に並べ、わかりやすく図式化したものを「カスタマージャーニーマップ」といい、デジタル化した現代においてカスタマージャーニーは、マーケティングを行ううえで非常に注目されている手法です。

カスタマージャーニーが必要な理由とは

いつの時代もビジネスを行っていく上で、マーケティングは欠かせない活動のひとつです。

そんなビジネスに欠かせないマーケティングも、近年においてはカスタマージャーニーが非常に重要視されています。

ではなぜ、近年においてマーケティングを行う上でカスタマージャーニーが重要視されているのでしょうか?

それは、顧客の行動が以前と比べて複雑かつ多様化してきていることが、大きく関係していると言えるでしょう。

というのも、これまで企業が商品・サービスを販売する際、テレビやラジオCM、新聞や雑誌広告など、いわゆるマス広告を実施することで購買につなげることが可能でした。

そのため、マーケティングもペルソナを設定し、そのペルソナに合わせて施策を打つだけで十分でした。

しかし近年では、スマートフォンやSNSなどインターネットの普及が進んでいることなどから、商品やサービスに対する顧客の情報収集や購買行動などの意思決定が、これまで以上に多様化している状態です。

そのため、これまでのマーケティング手法では、もはや顧客の行動を把握するには困難となってきたというわけです。

このように世の中全体がデジタル化し、顧客の行動を把握することが非常に困難となった今、顧客が商品やサービスを知り、最終的に購買するまでの「行動・思考・感情」などのプロセスを可視化して包括するカスタマージャーニーが不可欠な存在となっているのです。

カスタマージャーニーマップを作るメリットとは

前述のとおり、カスタマージャーニーマップとは顧客が商品やサービスを認知してから購買までのプロセス「行動・思考・感情」を明確にし、それらを分かりやすく図示化したものです。

では、カスタマージャーニーマップを作成することによって、どのようなメリットが得られるのでしょうか。

カスタマージャーニーマップを作成することによるメリットをご紹介します。

1. 顧客の行動を把握することができる

顧客はパソコンやスマートフォンなどを介して、商品やサービスに対して様々な角度から様々な情報を収集し、購買に至るまで非常に複雑な行動をしています。

そのため、これからは企業目線ではなく顧客目線に立って施策を打つ必要があります。

カスタマージャーニーマップは、顧客が購買に至るまでの行動や思考、感情を時系列に可視化するため、より顧客心理に寄り添いながら商品・サービスを見直すことが可能となります。

2. 社内全体で共通認識を持つことができる

カスタマージャーニーマップの作成は、マーケティング担当だけで作成するものではなく、たとえば営業担当、開発担当など関係者たちが協力し合って作成するものです。

担当部署に関係なく社内全体を巻き込み、あらゆる情報を共有しながら作成することで社内全体が状況を把握することができ、さらに今後どうすべきかなどの課題に対する共通意識も生まれます。

3. 課題解決への優先順位が分かりやすい

カスタマージャーニーマップは、顧客が商品・サービスを購入するまでの「行動・思考・感情」といったフェーズの課題を時系列に沿って洗い出します。

そのため、課題に対して解決すべき優先順位を明確にすることができるので、より迅速かつ的確なサービス改善が可能となります。

カスタマージャーニーマップを作成するうえで、この3点が大きなメリットとなります。

なかでも顧客の行動・感情・思考・課題を網羅的に俯瞰することは、カスタマージャーニーマップならではのメリットです。

また、デジタル化した現代に対応すべく、企業がカスタマージャーマップを作成する目的にもなることでしょう。

カスタマージャーニーマップの作成ポイント

では、実際カスタマージャーニーマップを作成するには、どのように作成していけば良いのでしょうか。

次に、カスタマージャーニーマップを作成する際のポイントを解説していきます。

1. 作成すべき目的を明確にする

カスタマージャーニーマップを作成するには、まず何の目的で作成するのかを明確にする必要があります。

作成する目的を明確にすることで、よりスムーズにカスタマージャーニーマップの作成に取り掛かることができます。

2. 具体的なペルソナ設定

カスタマージャーニーマップに限らず、マーケティングを行ううえでペルソナの設定は非常に重要な事項です。

なお、ペルソナの設定は、「年齢・性別・住んでいる場所・趣味・価値観・所得レベル・配偶者の有無・家族構成・ライフスタイル などなど」できるだけ細かく設定し、よりリアルで具体的な人物像を想定することが重要なポイントです。

3. ペルソナの行動を想定する

ペルソナの設定が完了したら、そのペルソナがどのようにして自社の商品・サービスを購入するのか、商品・サービスを認知して購入に至るまでのプロセスを想定します。

なお、前述のとおり顧客が認知して購入に至るまでのプロセスは多様化しています。

そのため、「サイトを見たのか」「ネット広告を見たのか」「SNSで知ったのか」「ショッピングモール内の実店舗で知ったのか」など、ペルソナの行動を想定する際は、様々な視点から想定することが重要です。

4. 仮説の検証

ペルソナを設定し、行動プロセスの仮説を立てたら、アクセス解析やアンケート、もしくは顧客参加型調査などを行いながら仮設を検証していきます。

検証した結果、立てた仮設と異なっているところがあれば、その部分を訂正しながら再度ペルソナの行動を整理します。

5. フレームワークを決定する

様々な検証を行い、ペルソナが固まったあとはフレームワークを決めていきます。

なお、カスタマージャーニーマップには基本的なフレームワークが存在しており、下記の図のように作成するのが一般的です。

このように、横軸に「認知」「興味・関心」「比較・検討」「行動(購入)」など、縦軸に「タッチポイント(接触ポイント)」「思考・感情」「課題」「施策」などの項目を、検証した内容をもとに記入していきます。

なお、カスタマージャーニーマップで検索すると、詳細かつ複雑に作り込まれた見栄えの事例がたくさん出てきます。

しかし、はじめてカスタマージャーニーマップを作成する場合など、まだ作成に慣れていない場合は、できるだけシンプルに作成するのが良いでしょう。

6. カスタマージャーニーマップに記入して完成

顧客についてあらゆる情報を収集しながら整理し、その情報をもとに横軸で設定したフェーズに沿って顧客の行動・思考・感情など一連のストーリーをそれぞれ書き込んでいきます。

この時、テキストだけで埋めていくのではなく、アイコンや図解なども含めて作成していくと、非常に見栄えも良く、分かりやすいカスタマージャーニーマップに仕上げることができます。 

カスタマージャーニーマップを作成する際は、こうしたポイントを意識しながら作成すると顧客の動きが可視化でき、今後何をすべきかなど課題が明確になります。

そのため、顧客に対して購買を促進させるためにやるべきことが見えてくるはずです。

カスタマージャーニーマップの作成時の注意点

カスタマージャーニーマップを作成する際、いくつか気を付けるべき注意点があります。

これは作成時に結構やってしまいがちなので、しっかりと押させておくと良いでしょう。

では、どういったところに注意して作成すれば良いのかをご紹介します。

1. 企業視点ではなくあくまで顧客視点

カスタマージャーニーマップを作成するうえで、企業目線ではなく常に顧客目線になって作成するということがもっとも重要です。

企業側の希望や憶測で作成してしまうと、施策にズレが生じ、カスタマージャーニーマップを作成する意味がなくなります。

カスタマージャーニーマップを作成する際は、必ず顧客視点に立って、正しい仮説検証をしたうえで作成するようにしましょう。

2. 凝りすぎに注意

前項でも記述しましたが、カスタマージャーニーマップは、詳細に作れば作り込むほど、ややこしくなってきます。

特にはじめて作成する場合は、行き詰まりやすくなるため、スムーズに進めることができなくなる可能性が高いです。

はじめのうちはシンプルで構わないので、カスタマージャーニーマップを完成させることを目指してください。

ひと通り完成させたあと見直し、そこで問題点があれば訂正していけば良いのです。

3. マップの定期的な見直し

カスタマージャーニーマップは、自分だけではなく様々な部署を巻き込みながら、組織全体で作りあげていくものですので結構大掛かりです。

そのため、マップを作り上げることが最終目的となってしまいがちです。

しかし、カスタマージャーニーマップの最終目的はマップを作り上げることではなく、マップをもとに課題を施策し、効果的なマーケティングを遂行していくことにあります。

また、めまぐるしく変化する時代において、カスタマージャーニーも刻一刻と変化していきます。

おそらく1年も経過すれば、作成時に比べマップの質も低下してしまうことでしょう。

カスタマージャーニーマップは、時代の変化と共にバージョンアップさせていくことが非常に重要です。

カスタマージャーニーマップの作成ツール

カスタマージャーニーマップを作成する際、インターネット上には様々なテンプレートが無料で配布されているので、そうしたテンプレートを活用するのも良いでしょう。

また、カスタマージャーニーマップを簡単に作成することができる下記のような専用ツールもありますので、より少ない負担で質の高いマップを作成したい場合などにはおすすめです。

ExperienceFellow(エクスペリエンスフェロー)

画像出典元:「ExperienceFellow」公式HP

ExperienceFellow(エクスペリエンスフェロー)は、カスタマージャーニーマップをオンラインによって自動作成することができる便利なツールです。

このツールは、ユーザー(被験者)の体験や経験を反映させ、ジャーニーマップとして可視化することが可能です。

また、作成したジャーニーマップをもとに、チーム内でコメントや評価付けなどができる機能も備わっているため、外出先でも複数のメンバーとやり取りすることも可能となっています。

なお、基本的には有料ツールとなりますが、14日間であれば無料で利用することができるので、ぜひこういったツールを活用してみるのも良いでしょう。

まとめ

近年、パソコンやスマートフォンなどの普及により、様々な情報をいつでもどこでも簡単に収集することが可能となりました。

また、TwitterやYouTubeなどSNSの利用が増えたことにより、商品・サービスを提供する企業と顧客とのタッチポイントが多様化してきています。

そのため、これまで行っていたマーケティング手法では、顧客の購買プロセスを把握するのは難しいものであると考えられます。

カスタマージャーニーは、顧客が商品購入に至るまでの様々なプロセス(行動、思考、感情)を時系列に並べ、顧客の行動をより明確に把握することのできるマーケティング法です。

世の中がデジタル化し、顧客の購買行動が複雑になった今、顧客視線に立って施策するカスタマージャーニーが、もっとも時代にあった有効的なマーケティング手法であると言えるのです。

ぜひ、カスタマージャーニーをよく理解し、今後の自社商品・サービスの展開にお役立てください。

画像出典元:Pixabay / 写真AC

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