TOP > SaaS > 人事 > 採用強化 > 採用基準の決め方|必要項目や設定ポイントを新卒・中途に分けて解説
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自社が求める人材を採用するためには、採用基準を明確にする必要があります。
合否を適切に判断してミスマッチを防ぐためにも、正しい決め方で設定することが重要です。
本記事では、採用基準の決め方と採用形態別の採用基準項目例を紹介します。
採用基準を決める上での注意点や見直すべきタイミングも解説するので、ぜひ参考にしてください。
このページの目次
採用基準がなぜ重要なのか、その理由を3つの観点から詳しく解説します。
採用基準を設定すれば、採用選考における判断指標を明確にできます。
面接官ごとの判断のバラつきを最小限にできるため、公平かつ公正な選考を実現できるでしょう。
さらに基準を統一することで合否判断がしやすく、合否判定をスピーディーにおこなえるようになります。
採用基準を設定していない場合は、企業が求める人物像が曖昧になります。
評価基準が定まらず、採用ミスマッチが発生しやすくなるので注意が必要です。
自社が求める人材を確保するために、人事や現場の意見を取り入れて採用基準を設定しましょう。
採用基準の未設定によって採用ミスマッチが発生すると、早期離職のリスクが高くなります。
時間と期間をかけて採用した人材が離職した場合、採用に費やしたコストが無駄になってしまうでしょう。
既存従業員のモチベーション低下や企業のイメージ悪化につながるので、注意が必要です。
採用基準の決め方を4ステップで紹介します。
自社が求める人材を採用するために、以下のステップで設定していくとスムーズでしょう。
Step1. 自社の必要としている人物像の洗い出し
Step2. 採用評価項目の優先順位付け
Step3. 定性評価基準の明文化
Step4. 就職・転職市場の動向を反映
まず自社のビジョンや事業内容にあわせて、必要な人物像を洗い出しましょう。
以下のような項目を設定して、採用ペルソナを明確にすることが重要です。
また、優秀な既存社員のもっている要素を洗い出して、採用ペルソナの参考にする方法もあります。
複数の優秀な社員から共通の要素をピックアップすれば、自社に必要な人物像を明確にできるでしょう。
洗い出した人物像の条件から、選考で活用できる採用評価項目を選択します。
項目が多すぎたり厳しすぎたりすると、該当者が少なくなり十分な採用人数が確保できなくなるため、以下のように優先順位をつけて絞り込むことが重要です。
たとえば即戦力として活躍する人材を採用したい場合は、スキルや経験を重視するとよいでしょう。
また、育成の可能性を意識した採用基準にするなら、各採用評価項目を以下のように分類するのもおすすめです。
育成ができない資質やスキルは採用時に見極める必要があるため、優先順位は高くなります。
機会を設けたり時間を確保できたりすれば育成が可能な項目は、優先順位は低くしてもよいでしょう。
数値では測定できない定性評価基準を採用基準に盛り込むことで、柔軟な評価をおこなえます。
定性的評価基準の明文化のためには「ルーブリック評価」がおすすめです。
たとえば以下のような表を作成することで、定性評価基準を明文化できます。
評価の尺度 | ||||
3点 | 2点 | 1点 | ||
評価の観点 | 主体性 | 自分の言葉で取り組みを語れるうえに、独自の解釈をもっている | 自分の言葉で取り込んできたことを語れる | 主体性が感じられず、努力を要する |
協調性 | 誠実な態度でコミュニケーションがとれ、さらに相手への共感を示せる | 誠実な態度でコミュニケーションがとれる | コミュニケーションがスムーズにとれず、努力を要する | |
企業理念への共感 | 自らの価値観に基づき、志望動機や入社後のビジョンを語れる | 志望動機や入社後のビジョンを語れる | 志望動機や入社後のビジョンが明確ではなく、努力を要する |
縦列の「評価の観点」には評価したい項目を記入します。
横列の「評価の尺度」は評価点数のことで、5段階評価なら1~5点というように調整が可能です。
あとは評価尺度に対する具体的なパフォーマンスの特徴を評価基準として記入すれば、定性評価基準の明文化ができます。
就職・転職市場の動向は常に変化しているため、採用基準にも反映させる必要があります。
まずは、全体の有効求人倍率や職種ごとの有効求人倍率を調べましょう。
売り手市場が顕著であるにも関わらず採用基準を高く設定しすぎると、十分な採用人数が確保できなくなるので注意が必要です。
また、どのような人がどのような条件で求人を探しているのか、トレンドを把握したうえで採用基準に取り入れてください。
たとえばリモートワークが働き方として浸透している現在では、募集要項に「勤務時は出社必須」とあれば避けられる可能性があります。
自社の必要としている人材がどのような要件を求めているのか調査したうえで、採用基準を設定することが重要です。
採用形態別の採用基準項目例をまとめました。新卒採用と中途採用に分けて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
新卒採用の採用基準では、円滑に意思疎通をとるためのコミュニケーション能力が重要です。
コミュニケーション能力は、以下のスキルで構成されています。
論理的思考力 | 道筋を立てて自分の意権をわかりやすく伝えるスキル |
傾聴力 | 相手が伝えたいことを最後まで聴くスキル |
共感力 | 相手の気持ちや考えを読み取り感情を共有するスキル |
提案力 | 課題を見抜いて的確な意見を発信するスキル |
洞察力 | 自身や周囲の状況を客観的に把握して適切な行動をとるスキル |
細分化したスキルを採用基準項目に取り入れることで、自社に必要な人材の選考に役立ちます。
主体性とは、自らの判断と意思で責任をもって行動することです。
自ら課題を設定して目標達成のために積極的に動ける人材を採用するには、評価基準項目に主体性を取り入れる必要があります。
将来のリーダーに必要とされる資質なので、企業としても重視したいスキルです。
自分と異なる意見や考え方を持つ人と協力して同じ目標を達成するために、必要なスキルです。
社員同士が力をあわせて仕事に取り組むことで、企業の生産性は高まります。
進んで周囲を助けたり周囲の状況を把握したりできる人材が、企業には必要です。
探究心とは、物事に対して深い知識を得ようとする姿勢を指します。
常に学び続けて成長したり、課題解決のために根気よく取り組めたりする人材を採用したいときに、取り入れたい評価基準項目です。
専門的な知識やスキルを持つプロフェッショナルな人材に育てたい場合にも、探究心の強さが重視されます。
誠実さがあるかどうかは、評価基準項目でもとくに重要視されます。
コンプライアンスを遵守でき、ミスがあれば素直に認められる人材を採用することは、あらゆるリスクの軽減につながるでしょう。
失敗した経験でどのような対応をとったかを質問することで、誠実性を判断できます。
経験の有無により、即戦力として働ける人材なのか判断しやすくなります。
具体的な経験内容と経験年数を、採用基準項目例として取り入れましょう。
ブランクがあると即戦力になれない可能性があるため、実務経験が直近であるかどうかも重要なポイントです。
自社にとって必要なスキルを有しているかは、中途採用の評価基準項目では非常に重要です。
知識や技術など応募者が所有しているスキルが、採用後にすぐ活用できるかどうかを判断します。
部署や職種によって必要なスキルは異なるため、あらかじめ明確にしておきましょう。
企業文化にマッチするか、既存社員とうまくコミュニケーションが取れるかどうかなどの、適合性を判断します。
企業とあわない人材の採用を防ぐことで、早期離職の防止にもつながるでしょう。
企業文化に対してどのような人材が自社に適しているか明確にしたうえで、評価基準項目を作成することが重要です。
求職者が勤務条件に対してどのように考えているかを、評価基準項目とします。
希望にあっているかどうかをヒアリングして、ミスマッチや齟齬がないかチェックしましょう。
納得していない場合は根拠を聞き、どのような条件を希望するか確認します。
どうしても採用したい優秀な人材の場合は、より良い条件を提案することを検討してください。
採用基準を決める上で、把握しておきたい注意点を解説します。
自社に適した人材を採用するために、以下の5つのポイントを押さえておきましょう。
業務において必要な知識やスキルは、現場の担当者が一番良くわかっています。
現場の声を取り入れずに採用基準を設定すると、ミスマッチが発生しやすくなるので注意が必要です。
人物像の洗い出しをする段階で、現場の社員に必要な人材についてヒアリングをおこないましょう。
人間性がよくてもスキルや経験が不足している場合は、業務遂行能力に支障がでることも考えられます。
一方スキルや経験が十分でも、人柄に問題があれば人間関係に悪影響を及ぼしたりトラブルの元になったりする可能性があるでしょう。
人柄とスキル面をバランスよく設定することで、自社に適した採用基準になります。
ただし、新卒採用と中途採用では最適なバランスは異なるため注意が必要です。
新卒の応募者はスキルや経験が少ないので、主に人柄重視で選考をおこないます。
中途採用では即戦力を採用することが目的であるため、人柄に加えてスキルや経験を重視する必要があるでしょう。
経営方針とは、経営理念を実現するための行動や方向性を示した指針のことです。
経営方針に則した採用基準を設定することで、企業理念の実現や目標達成に必要な人材条件を明確にできるでしょう。
人材育成計画や将来のビジョンなど、経営的な視点を採用基準に取り入れることも必要です。
職業差別につながるため、本人に責任のない事項を採用基準に取り入れるのはNGです。
厚生労働省では、「本人に責任のない事項」として以下をあげています。
また、以下のような「採用選考で配慮すべき事項」についても、採用基準からは除外すべきとしています。
適性やスキルと関係のない事項を避けて、採用基準を設定してください。
評価基準項目が曖昧だと、評価する人物によって評価がブレやすくなります。
たとえば主体性の場合、以下のような具体的な項目を設定することが可能です。
自社にとって重要な評価項目であれば、より細分化してもよいでしょう。
定量的・定性的の両方を考慮したうえで、明確に採用基準の評価項目を設定する必要があります。
「明確な採用基準がなく評価にバラつきが発生している」場合は、採用基準の見直しが必要です。
自社が求める人材が不採用になったり、応募者との間にミスマッチが発生したりする可能性があります。
採用基準があっても実情にそぐわないケースでは、やはり見直しが必要です。
また、「採用基準が高く選考通過者が少ない」ときも、採用基準を見直すべきタイミングです。
本来なら自社で活躍できたかもしれない人材が、不採用になっている可能性があります。
採用項目が細かすぎないか、募集要項に見合っているかなど、さまざまな視点から見直しましょう。
採用基準には、公平な評価の実現や採用ミスマッチの防止などの役割があります。
自社が求める人材を採用するために、決め方をチェックしておくことが重要です。
採用形態別の採用基準項目例や注意点を紹介したので、自社に適した採用基準の設定のためにぜひ参考にしてください。
画像出典元:O-DAN
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