TOP > 組織 > 採用 > 【面接官がすべき質問66選】面接の流れに沿って質問例を紹介!NG質問・見極めポイントも解説
面接官が応募者に対して的外れな質問をしてしまうと、応募者の適正を深掘りできず時間を無駄にするリスクや、応募者に悪い印象を与えてしまう恐れもあります。
そこでこの記事では、実践で使える質問例や、優秀な人材を見抜くために注意すべきポイントについて解説していきます!
このページの目次
面接は、応募者のスキルや適性を見極めるだけでなく、企業文化や価値観とのマッチングを確認する大切な場面です。
一般的に面接は、以下の流れで行われます。
それぞれのステップでポイントを押さえ、応募者にとっても面接官にとっても有意義な時間となるよう準備しましょう。
ここからは、面接の流れに沿って、具体的な質問例と面接官として意識すべきポイントを解説します。
面接の冒頭では、応募者の緊張をほぐすことが重要です。
質問例
応募者がリラックスできると、自身の実力や本来の人柄を発揮しやすくなります。
面接官の最初の印象が応募者の安心感につながるため、笑顔での挨拶や親しみやすい話題を心がけましょう。
応募者のこれまでの経歴やスキル、現在の状況について簡単に話してもらい、コミュニケーション能力や要点を整理する力を確認します。
質問例
時間制限を設け、時間内に的確に伝えられる能力があるかを見ることがポイントです。
また、学生時代の経験から、目標達成に向けた取り組み方、困難を乗り越える力、リーダーシップなどを評価しましょう。
退職や転職の理由が会社への不満なのか、それとも自身のキャリアアップのためなのか、その背景を探ることで、入社後のモチベーションや、企業への貢献意欲を測ることができます。
質問例
ネガティブな理由があっても、前向きな姿勢を見せられるかがポイントです。
特に、過去の経験をどのように活かし、今後どのように成長したいと考えているかを確認しましょう。
志望動機から応募者がどのように企業で活躍し、貢献したいと考えているのかを確認し、自社との相性や将来的な成長可能性を判断します。
質問例
志望動機の確認では、応募者がどれだけ熱意を持っているかを重視します。
ただし、応募者が準備不足の場合もあるため、曖昧な回答に対しては、「もう少し詳しく教えていただけますか?」と掘り下げて質問すると良いでしょう。
職務適性を確認し、応募者のスキルや経験が企業の目指す方向性に合致しているかを見極めましょう。
質問例
面接官としては、応募者の過去の経験を未来の可能性につなげる視点を持ちながら質問を進めることが大切です。
応募者が自社でどのようにスキルを活かせるかの具体的なアイデアがあれば、前向きな姿勢や適応力を評価する良いポイントになります。
応募者の成功体験だけでなく、苦労した経験や挫折をどう乗り越えたかを確認し、逆境への対応力も測りましょう。
応募者の性格や価値観を理解することは、企業文化や社風とのマッチングを見極めるうえで重要です。
スキルや経験が合致していても、価値観や行動様式が企業と大きく異なる場合、長期的な活躍が難しくなる可能性があります。
質問例
企業の理念や働き方と一致する部分を見つけたら、「当社の〇〇の方針とも一致していますね」と共感を示すと、信頼感を構築できます。
また、苦手なことや克服したい課題を聞いた際は、応募者の正直さや自己改善への意欲を評価し、建設的な回答を引き出すよう努めましょう。
協調性やチームワークを確認することは、職場環境で円滑なコミュニケーションを図り、チームとして成果を出せるかどうかを判断するうえで非常に重要です。
質問例
多くの職場では、個人の能力以上に、チーム全体で連携しながら課題を解決する力が求められます。
面接官としては、質問を通じて応募者の具体的な行動や考え方を引き出し、判断材料を集めることがポイントです。
特に、チームで直面した課題への対処法や他者との関わり方を深掘りすることで、協調性や問題解決力、コミュニケーション能力を正確に把握することができます。
応募者がリーダー役ではなかった場合も、「チーム内での自分の役割をどのように捉えていましたか?」と聞くことで、責任感や協調性を測れます。
応募者が企業にどの程度熱意を持ち、将来的にどのように成長しようと考えているかを把握することで、入社後の定着や活躍を予測する材料となります。
また、応募者のキャリアビジョンが企業の目標と一致しているかを確認することで、ミスマッチを防ぐことができます。
質問例
入社意欲については、単に熱意を測るだけでなく、応募者が自身のスキルや目標と企業のリソースをどのように結びつけているかを見ることが重要です。
「当社でそれをどう実現したいと考えていますか?」など、応募者の熱意を引き出す工夫をし、企業との将来的なマッチングを意識しましょう。
雇用条件の確認は、応募者の希望条件を把握し、ミスマッチを防ぐために欠かせません。
応募者の希望と企業の条件が大きく異なる場合、入社後の不満や退職につながるリスクがあります。
質問例
応募者が希望を伝えづらい場合もあるため、「お気軽にお答えください」と一言添えると、安心感を与えられます。
また、希望条件が企業の提示条件と異なる場合は、「その点については社内で検討することも可能です」と柔軟性を伝え、前向きに対応する姿勢を見せましょう。
他社の選考状況を確認することで、応募者の現状や意思決定プロセスを把握し、採用活動を効率的に進めるための情報を得られます。
ただし、この質問は応募者にとってデリケートな内容であるため、慎重な聞き方が求められます。
質問例
応募者に、プレッシャーを与えないように「ご回答いただける範囲で構いません」と伝え、答えやすい雰囲気をつくりましょう。
また、面接の最初ではなく、応募者との信頼関係がいくらか築けた後に質問することで、スムーズに回答を得やすくなります。
応募者からの質問に答える時間は、企業に対する疑問や不安を解消し、信頼感を高める大切な場面です。
応募者にとっても、企業について深く知る機会であり、働くイメージを具体化するきっかけとなります。
この時間を通じて、応募者が自社の魅力を再認識できるよう、誠実で丁寧な対応を心がけましょう。
質問例
質問に対して、応募者が「特にありません」と答えることもあります。
その場合は、「入社後の教育体制や業務内容など気になる点があれば、遠慮なくお聞きください」と具体的な例を挙げて促しましょう。
回答には、「実際に〇〇を経験した社員がいます」といった具体的なエピソードを交えると、応募者がより深く納得できます。
面接の最後には、時間を割いて足を運んでくれたこと、またはオンライン面接に参加してくれたことへの感謝を言葉にしましょう。
質問例
面接の結果通知がいつまでに行われるかを明示すると、応募者の不安を軽減できます。
「〇日以内にご連絡します」などと具体的なスケジュールを伝えることが大切です。
また、応募者が退出する際には笑顔で見送り、「お気をつけてお帰りください」と一声添えるだけでも良い印象を与えられます。
有望な応募者には、「ご縁がありましたら、一緒に働けることを楽しみにしています」と、入社への期待感をさりげなく伝え、関心をつなぎましょう。
実際に優秀な人材を見抜くための質問を紹介していきます。
見抜きたい能力別に、面白い・変わった質問例、その質問の意図についても解説します。
マンホールのふたは、なぜ丸い?
身の回りに当たり前にあるものを再考する質問です。
回答例は「丸いと下に落ちないから」などがあります。
想定外の質問に対する対応力や、想像力と柔軟な思考を働かせた回答力で応募者の総合的な力を測ります。
エレベーターのボタンの配置を変えるとしたら、どう変えますか?
応募者の観察力や発想力、問題解決能力を測る質問です。
回答例には「背の低い方や車椅子の方も使いやすいように、開閉や緊急停止ボタンは中央の低い位置に配置します」などがあります。
応募者がいつもは意識しない仕組みについて、論理的かつ創造的に考えられるかを確認します。
もし地球上のすべての人が一斉にジャンプしたら、何が起きると思いますか?
仮説を立てる力や、それを説明する論理的思考力を確認します。
ユーモアや独創性も評価ポイントとなります。
冷蔵庫の中身を管理する効率的な方法を考えてください。
応募者が身近な課題をどのように整理し、効率化する方法を考えられるかを測ります。
この会議室を1時間以内に劇場に変えるとしたら、何をしますか?
応募者のリソース管理力や即応性を確認します。時間や空間を活用する力が見える質問です。
担当したことのない初めての仕事を上司から指示された場合、真っ先にどのような行動をしますか?
指示された仕事は何のためにするものなのか、何が成功なのか、その仕事の「ゴール」を上司に聞き返せるかを問う質問です。
何も聞き返さず、「はい、わかりましたとがむしゃらに行動する」など、抽象的な回答をする応募者には要注意です。
あなたが鬼退治にいきます。犬、サル、キジに加えるならどんな動物にしますか?
チームメンバーの実力や性格を把握し、適材適所でメンバーを動かすことができるかを見極める質問です。
プロジェクトのメンバーが全員違う国出身だった場合、どのように進めますか?
応募者が多様性を尊重し、文化や言語の違いを超えたマネジメントができるかを確認します。
オフィスにテーマ曲を流すなら、どんな曲を選びますか?
応募者がどのような職場の雰囲気を好むかを確認します。
楽しい雰囲気をつくりつつ、応募者の価値観やモチベーションの源泉を探りましょう。
当社をアニメや映画のジャンルでたとえるなら、どんなジャンルだと思いますか?
応募者の創造力や企業文化に対するイメージを掘り下げる質問です。
応募者がどの程度企業の雰囲気を理解しているか、また自分に合うと感じているかを確認します。
大切にしている言葉は何ですか?
会社と応募者の相性を測る質問です。
応募者が会社の理念や価値観に合った言葉を回答しているか注目しましょう。
あなたの今の状態を絵文字で表現するとしたらどれですか?
応募者の自己表現力や感情を分かりやすく伝える能力を測ります。
軽い質問で場を和ませる効果もあります。
苦手な人のタイプはいますか?その理由と、そういう同僚がいた場合はどう接しますか?
苦手な人のタイプを聞くことで、応募者の性格を知り、自社との相性を見極める質問です。
「時間にルーズな人が苦手」という応募者の性格は「几帳面」と予測できます。
また、苦手なタイプの同僚と折り合いをつけられるか測ることもできます。
あなたが当社に入社するとしたら、最初にどんな変化を起こしたいですか?
応募者の主体性や具体的なイメージを持っているかを測る質問です。
あなたを採用するメリットはなんですか?
少し挑戦的な質問にはなりますが、応募者本人の本気度や志望度が測れる質問です。
多様な応募者の中から、自社で活躍できる人材を見つけるのは容易ではありません。
そこで、面接で優秀な人材を見極める3つのポイントについて解説します。
採用時にやってしまいがちな失敗例として、「一般的に優秀とされる人材を採用してしまうこと」が挙げられます。
一番大事なのは、その人材を活用し、彼らが活躍する姿を想像できるかということです。
即戦力となる人材が欲しいからといって、技術能力の高さを優先して採用を押し進めることはあまりおすすめできません。
自社の風土やビジョンが不一致した応募者を採用したところ、半年経たずに好条件の会社へ転職してしまった例も実在します。
採用ミスマッチを防ぐために、自社の欲しい人物像を洗い出しておくことがまず重要と言えます。
基本的に会社の理念に共感してくれる人であれば、初期段階で自社と応募者のミスマッチを防ぐことができるでしょう。
今ある自社の問題を解決してくれる能力や、過去の実績を持っている人を採用すれば、適材適所での活躍が大いに期待できます。
通常、応募者は面接官からの質問にすぐ回答できるよう準備をしてきています。
簡単に推測できる普通の質問では、応募者は採用されやすいよう本心とは別の回答をしてくる可能性もあるのです。
そのため、応募者の本質を見抜く変わった質問をぶつけることで、応募者の素を引き出し、本当に優秀な人材であるか見抜いていきます。
変わった質問を回答するには時間がかかるものです。
おおよそ3秒以内に回答ができる人材は想定外の問題が起こっても一旦対処できる人と言えるでしょう。
対して、回答までに5秒以上かかってしまったり、無言で考え込んでしまう人は瞬発力に少しかける人かもしれません。
ただし、即答すれば優秀とも限りません。
「時間をください」など回答までの猶予を交渉してくる応募者がいれば、注目したいところです。
想定していない質問に答えることは、商談や会議の場でも多くあります。
その時に相手を説得させられる論理的な思考力とコミュニケーション能力はどの会社においても重要なスキルと言えます。
注目すべきは、意表をつく質問に対して思いつきで受け答えせず、きちんと筋道を立てて矛盾・破綻がないように自身の考えを話しているかどうかです。
面接は、応募者を選定する場ですが、応募者もこの会社で働きたいか見定めています。
社会人として、適切な態度で対応するために押さえておくべきポイントを紹介します。
応募者本人に責任のない家族への質問などは職業安定法に触れる恐れもあります。
ハラスメントと捉えられ、自社の信用が堕ちてしまう危険性も。
アイスブレイクと履き違えてプライベートな質問を深掘りすることもNG。
面接はあくまでも応募者の適正や能力を図る場であることを再認識しましょう。
応募者のストレス耐性を測るために、あえて答えにくい質問を続ける企業もありますが、これを応募者は「圧迫面接」と捉えてしまうことが多く、おすすめできません。
「圧迫面接」は時代錯誤の節があり、企業の評判を落とすきっかけにもなりえます。
当たり前のことですが、応募者は自社の仲間になる可能性を秘めた、自社のお客様でもあるのです。
不採用となった瞬間、彼らはいちお客様に戻るのです。
面接官が横柄な態度をとったり、プライベートな質問で応募者を不快な気持ちにさせることのないよう、丁寧に接するべきでしょう。
人材採用の失敗の一つは、会社と応募者のミスマッチによる早期離職です。
自社の欲しい人物像を明確にし、本当に必要な人材であるか見抜くための事前準備が必須となります。
よくある一般的な質問だけでなく、応募者の本心を引き出すような質問を準備して、自社の必要とする社員の獲得に繋げましょう。
画像出典元:O-DAN、photoAC
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