Xの企業アカウントを活用すれば、集客やブランド力の強化につながる可能性があります。
しかし、ノウハウがないまま運用しても、思うような成果は得られません。
本記事では、Xの運用で成果を出すためのポイントを解説します。
メリット・デメリット、アカウント開設の手順、成功事例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
このページの目次
企業アカウントを運用する場合、各SNSの特徴を把握しておく必要があります。
基礎知識として、Xの特徴と、ビジネスにおける活用の有用性を確認しておきましょう。
Xの主な特性は以下の通りです。
Xは、拡散力の高さが特徴のSNSです。
リポストや引用リポストによって、フォロワーのネットワークを介して一気に情報が拡散されます。
ユーザーの興味関心にあわせて投稿がおすすめに表示されるため、ターゲット層に情報が届きやすいのも特徴です。
短期間で爆発的に広まることで、多くのユーザーの注目を集めるケースも珍しくありません。
Xでは、思ったことを気軽に発信でき、投稿した内容はリアルタイムでフォロワーに届きます。
最新情報を求めて利用するユーザーも多く、「今伝えたいこと」をすぐに届けられることが特徴です。
その瞬間だからこそ成立する投稿や、トレンドを取り入れた投稿に適しています。
Xはいいねやリプライなど、投稿に直接反応できるユーザー参加型のSNSです。
一方的に情報発信をするだけではなく、ユーザーからのアクションを引き出せる点が魅力です。
また、フォローやリポストによる抽選など、ユーザー参加型のキャンペーンも実施できます。
ユーザーの意見を募集したり、フォロワーを増やしたりと、効果的な施策を打ち出せるのが特徴です。
Xは10代〜30代をメインに、幅広い年齢層のユーザーが利用しています。
男女比にあまり偏りはありません。
趣味や用途ごとに、複数のアカウントを使い分けているユーザーが多いのも特徴です。
匿名性が高いため、リアルな友人関係よりも、共通の趣味や関心を軸にしたつながりが多い傾向があります。
SNSには、それぞれ特徴やユーザー層に違いがあります。
目的やターゲットに応じて、適切なSNSを選択することが重要です。
X | 10代~30代 | 短文の投稿が中心 拡散力が高い |
30代~50代 | 実名制でビジネス層の利用者が多い ターゲティング精度が高い |
|
TikTok | 10代~20代 | ショート動画に特化 おすすめ機能が強い |
LINE | 10代~60代 | 1対1のコミュニケーションに強い マーケティング機能が多い |
20代~30代 | 画像や動画の投稿に特化 ハッシュタグ検索が強い |
|
YouTube | 10代~50代 | 動画の投稿に特化 継続的な関係を構築しやすい |
たとえばInstagramは、20代~30代の女性ユーザーが多い傾向があります。
ビジュアルコンテンツに強いため、ファッションやインテリアなど視覚的にアピールしやすい製品の認知拡大におすすめです。
誰にどのような情報を届けたいのかを明確にして、Xと他のSNSを使い分けましょう。
Xで企業アカウントを運用するメリットをまとめました。
メリットを最大化するために、ぜひチェックしてください。
ユーザー数が多く拡散力の高いXは、ブランドの認知拡大に効果的です。
企業や新製品の最新情報を、短時間で効率よく広められます。
リポストやおすすめ欄などによって、従来の手法では接点を持ちづらかった層にもアピールできることがメリットです。
ユーザーが受動的にブランドや製品を認知することにより、さらなる拡散や販促につながります。
Xでは、ユーザーと企業がダイレクトにコミュニケーションを取ることができます。
ユーザーの声をリアルタイムで収集したり、自社の製品をより直接的にアピールしたりできることが魅力です。
さらに、ユーザー同士の対話が活性化することで、アルゴリズムからの評価が高まる傾向もあります。
Xのトレンド欄では、話題になっているキーワードを順位付けして表示します。
自社に関連するキーワードがトレンド入りすれば、投稿のリーチやエンゲージメントが一気に拡大する可能性があります。
キャンペーンなどを実施して意図的にトレンド入りを狙うことで、施策の効果を最大化できます。
大きなメリットがある一方で、Xの企業アカウント運用にはデメリットもあります。
運用後に後悔しないために、あらかじめ確認しておくと安心です。
Xは拡散性が高いため、不適切な発言や誤解を招く表現が炎上につながる可能性があります。
たった一つの投稿が、ブランドのイメージを傷つけることもあるため、細心の注意が必要です。
一度炎上すると、イメージが回復するまでに多くの手間と時間を要します。
投稿内容を複数人で確認したり、批判・クレームへの監視体制を整えたりと、さまざまな対策が必要です。
気軽に投稿できることが魅力のXですが、動画や画像などのコンテンツを作成するには、一定の手間と時間がかかります。
ほかにも、ユーザーに対するリアクションやキャンペーン施策の検討など、日々の作業も多岐にわたります。
担当者の負担が大きく、人的リソースを確保できないケースも多いため、適切な体制を整えておく必要があります。
Xの企業アカウントを開設する手順は、以下の通りです。
運用を成功させるために、初期設定のポイントとあわせて確認しておきましょう。
企業アカウントを作成する際に必要な項目は、以下の通りです。
ユーザー名 | @マークの後ろに表示されるアカウント固有の文字列 |
表示名 | アカウント上で表示される名前で、サービス名や企業名などが一般的 |
メールアドレス | ログイン時に必要で、一般公開はされない |
パスワード | ログイン時に入力するパスワード |
画像 | アイコン画像とヘッダー画像 |
プロフィール文 | 最大180文字のプロフィール文 |
URL | 企業サイトなどの外部リンク |
ユーザー名はプロフィール欄にも表示される文字列で、英数字と一部の記号のみ使用できます。
ユーザーの目に入る機会が多いため、企業名やブランド名に関連した覚えやすい名前を選ぶのがおすすめです。
Xの企業アカウントについて、初期設定のポイントを解説します。
プロフィール文を作成する際は、「読みやすく」「わかりやすい」「簡潔な」文章を意識しましょう。
たとえば以下のような内容から、必要な情報をピックアップします。
とくに最初の一文目は重要なので、どのようなアカウントなのか一目で伝わる内容にしましょう。
また、スマートフォンではプロフィール文の改行は反映されません。
パソコンで編集する場合は、スマートフォンでの見やすさも確認しておくのがおすすめです。
アイコン・ヘッダー画像は、オリジナルで作成した、高解像度で鮮明な画像を使用しましょう。
それぞれにおすすめの画像は、以下の通りです。
素材サイトを使用する場合は、商用利用が可能かどうかを必ず確認しましょう。
なお、ヘッダー画像は、ユーザーの関心を引くために定期的に更新することが効果的だと言われています。
Xでは、個人やビジネス向けのサブスクリプションが提供されています。
X Premium | Verified Organizations | |
対象 | 個人・組織 | 組織のみ |
プラン | ベーシック プレミアム プレミアムプラス |
ベーシック フルアクセス |
バッチの色 | 青色(ベーシックはなし) | 金色 |
プランによって、月額費用や利用できる追加機能が異なります。
必要な機能があるか確認したうえで、ビジネス向けオプションの加入を検討しましょう。
では実際に、Xの運用で成果を出すにはどうすればよいのでしょうか。
フォロワーの獲得やブランド認知の拡大に役立つ、6つのポイントを解説します。
フォロワーを増やすためには、ユーザーにとって有益で共感される情報を提供することが重要です。
たとえば以下のようなコンテンツがあげられます。
ターゲットを定めたうえで、どのような情報を届けたいのか明確にすることがポイントです。
企業やブランドと無関係な情報ばかりでは効果が薄くなるため、ある程度の方向性を定めておきましょう。
ハッシュタグを活用することで、投稿の拡散力を高め、より多くのユーザーに届けることができます。
トレンド入りしているハッシュタグを使用すれば、より多くのユーザーに投稿を見てもらえる可能性が高まります。
また、企業アカウントのオリジナルハッシュタグを作成するのもおすすめです。
製品名をハッシュタグに設定すれば、購入したユーザーによる写真や感想が集まりやすくなります。
ユーザーが製品に興味をもった際に、ハッシュタグからワンタップで関連情報を入手できる点も魅力です。
画像や動画を用いて投稿すれば、ユーザーに視覚的なアピールが可能です。
新製品の告知やキャンペーン情報に画像を添えると、タイムライン上でも目を引きやすくなります。
とくに動画コンテンツはテキストや画像より多くの情報を伝えられるため、より効率的にブランドの魅力を伝えられるでしょう。
即時性が高いXでは、新しい投稿が次々と流れてきます。
たとえば以下のような時間帯に投稿することで、ユーザーの目に留まりやすくなると考えられます。
ターゲットとなるユーザーの行動パターンを把握して、投稿頻度とタイミングを最適化するのがポイントです。
フォロワーと双方向のコミュニケーションを取ることで、関係性を深められます。
たとえば以下のような方法がおすすめです。
自社の製品に関する投稿があれば、いいねや返信を送って反応しましょう。
ユーザーに感謝を伝えたり、疑問に答えたりすることで、エンゲージメントの向上につながります。
企業アカウントのイメージを損なわないためには、炎上リスクを回避する工夫と、社内ガイドラインの作成が必要です。
「センシティブな話題には触れない」「攻撃的な投稿には反応しない」など、ルールを定めておきましょう。
また、投稿内容を複数人でチェックすることで、炎上リスクの高い投稿を防止できます。
万が一炎上が発生した場合に備え、批判やクレームがないか日頃からモニタリングすることも大切です。
Xの企業アカウントの成功事例をまとめました。
実際に成果を上げているアカウントの運用方法や工夫点を参考に、自社の企業アカウント運用に活かしましょう。
公式キャラクター「ローソンクルー♪あきこちゃん」が最新情報を発信している企業アカウントです。
ローソンの製品を使ったアレンジレシピの紹介や、リポストで無料券が当たるイベントなど、魅力的なコンテンツをほぼ毎日投稿しています。
企業の活動や家電製品、あるいは「家電とは言い切れない製品」まで、さまざまな情報を発信している企業アカウントです。
特徴は、ゆるい投稿スタイルとユーモアにあります。
時事ネタも交えながら、親しみやすいトーンでユーザーに語りかけます。
また、担当者がリプライに積極的に反応してフォロワーと交流することで、「中の人」の人間性を感じさせ、ユーザーとの間に強い信頼関係と親近感を築いています。
参考:@SHARP_JP
「中の人」の明るくユーモラスなキャラクターが、人気を集めています。
プライベートが垣間見えるテキストや写真を投稿したり、タニタに関連する投稿を引用リポストしたりするなど、活発な運用がアカウントの成長につながっています。
とくに、「中の人」の個人的な感情や日常を垣間見せる投稿、他の企業アカウントとの積極的な交流、そしてフォロワーとのユーモラスなやりとりが特徴です。
オンライン旅行会社「エアトリ」の企業アカウントでは、旅行情報や旅に役立つ情報を積極的に発信しています。
旅行をしたいという気持ちを高めるために、絶景ロケーションやご当地グルメ、旅に便利なグッズの紹介など多彩な投稿を展開。
さらに、旅行クーポンが当たるキャンペーンを定期的に実施することで、フォロワー獲得とエンゲージメント向上につなげています。
参考:@airtrip_pr
創業1885年の老舗醤油屋の企業アカウントです。
このアカウントは、2020年8月、フォロワーがわずか40人だった時に、社員が「上司から『メッチャバズってるじゃん!』と褒められた」というエピソードを投稿したことで、一躍話題のアカウントとなりました。
投稿は瞬く間に拡散され、フォロワーは一夜で数千倍に跳ね上がり、現在では9万人を超えています。
この出来事をきっかけに、社員の日常の様子を飾らない言葉で発信する「中の人」のゆるい雰囲気や素直な表現が大きな好評を得ています。
公式キャラクター「ブルブルくん」を前面に押し出した企業アカウントです。
可愛いぬいぐるみをメインに、小物を使ったりシチュエーションを工夫したりすることで、活き活きとした楽しいコンテンツを生み出しています。
これにより、単なる企業の宣伝ではなく、キャラクターそのものに愛着を持たせる効果を生み、ユーザーに癒しや笑顔を提供することで、企業のブランドイメージ向上にも貢献しています。
標識・銘板制作の会社であることを活かした、ユニークな投稿が注目を集めている企業アカウントです。
その魅力は、ピクトグラムやイラストを用いて防犯や安全に関する豆知識を紹介する点にあります。
例えば、小さな子どもが窓やベランダから落ちる様子をピクトグラムで表現した画像は、言葉がなくとも状況が直感的に伝わる、非常にわかりやすい注意喚起として多くのユーザーに拡散されました。
このように、ユーザーの役に立つ情報とエンタメ性を両立させることで、ユーザーの興味関心を得た事例といえます。
豆苗やブロッコリースプラウトの生産を行う村上農園の企業アカウントです。
発芽野菜の豆知識や美味しい食べ方を画像やショート動画で紹介していますが、各プラットフォームの特性に合わせて投稿内容を使い分けているのが特徴です。
例えば、Xではキャンペーンを頻繁に実施してフォロワーとのエンゲージメントを高めています。
一方、TikTokやYouTubeではレシピの紹介など、製品の具体的な活用法を提供し、ユーザーの食生活に役立つ情報発信に注力しています。
それぞれのプラットフォームに最適な形でコンテンツを届けることで、流入経路を広げ、より幅広いユーザー層にアプローチしています。
オーダーメイドでバネを製造するフセハツ工業株式会社は、自社の製造工程をショート動画で紹介して人気を得ている企業アカウントです。
専用の機械によってバネを製造している動画は、熟練の技術や精密な加工が求められる「ものづくりの裏側」を視覚的にアピールすることで、ユーザーの興味を引きつけ、フォロワー獲得に成功しています。
普段目にすることのないニッチな製造業の現場を見せることで、単なる製品紹介に留まらず、企業の技術力や職人のこだわりを効果的に伝えています。
参考:@fhk2014_kk
警備会社である大京警備保障の企業アカウントでは、社長や社員のキャラクターを前面に押し出すことで認知拡大に成功しています。
「~してみた動画」や、警備員の「あるあるネタ」など、エンタメ性が高い写真やショート動画が好評です。
警備という堅いイメージのある業界でありながら、本業と直接関係しないユニークな投稿を通じて、企業の雰囲気や「中の人」の明るい人柄を伝えています。
これにより、ユーザーに親近感や好感度を抱かせ、企業イメージの向上に大きく貢献している事例です。
自社の人的リソースが不足している場合は、SNS運用代行サービスの活用がおすすめです。
成果につなげるために押さえておきたい、SNS運用代行サービスの選び方を紹介します。
SNS運用代行サービスは、代行会社によって対応しているSNSの種類や業務範囲が異なります。
自社の目的に合った業務を委託できるか、事前に確認しておきましょう。
たとえば、以下のような項目をチェックしてください。
業務内容とコストをチェックして、自社に適したSNS運用代行サービスを選択してください。
SNS運用代行サービスを選ぶ際は、自社と同じ業界での実績・運用経験があるかを確認しましょう。
業界の特性やターゲット層に関する知見があれば、より効果的なコンテンツの作成や施策を実行できます。
フォロワー数の増加や売上向上といった具体的な成果を、公式サイトを確認しましょう。
詳細な情報がない場合は、見積もり依頼時に事例や数値データについて問い合わせてみてください。
Xの運用では、コンテンツの作成や投稿、フォロワーへの対応など、多岐にわたる作業が発生します
何人体制で誰がどの業務を担当するのかなど、運用スタイルを決めておきましょう。
また、Xの運用を委託するなら、代行会社に情報を共有しながら業務を進める必要があります。
連絡方法やミーティングの回数、対応時間など、コミュニケーション体制を確認しておくことが重要です。
Xは拡散力や即時性に優れたSNSです。
企業アカウントを運用すれば、ブランド認知の拡大やトレンド連動による話題づくりなど、さまざまなメリットが期待できます。
一方で、炎上のリスクや運用の手間といったデメリットもあるため、対策が必要です。
確実に成果を出すために、Xにおける企業アカウントの運用ポイントや、成功事例をチェックしておきましょう。
もしも自社のリソースでの運用が難しい場合は、SNS運用代行サービスの活用を検討してください。
画像出典元:O-DAN
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