AI面接サービスを活用することで、応募者を効率的かつ客観的に評価し、採用担当者の負担も大幅に軽減できます。
ユニクロやKFCといった有名企業も次々と導入するなど、AI面接は採用活動における革新技術として注目されています。
本記事では、おすすめのサービス8選を紹介するとともに、AI面接で出来ることやデメリット、選定ポイントなども詳しく解説しています。
ぜひ、自社にマッチしたサービスを見つけ、採用の効率化を図りましょう。
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このページの目次
AI面接サービスとは、人工知能(AI)を活用し、応募者との面接を自動化・効率化するシステムです。
具体的には、音声認識や自然言語処理技術などを駆使し、面接官の代わりに質問を行い、応募者の応答内容を記録・分析・評価します。
AI面接サービスを活用することで、面接プロセスの標準化ができるほか、応募者に対する公平な評価を、短時間かつ適切に行うことが可能です。
AI面接サービスでは、主にどのようなことができるかを紹介します。
できること | 詳細 |
時間と場所を選ばない面接(ヒアリング) | 時間や場所など、応募者の都合に合わせて面接を受けることが可能です。企業にとって、面接の柔軟性も向上します。 |
面接評価レポートの作成 | AIが回答を分析し、客観的な評価レポートを自動で作成できます。これにより、効率的かつ適切な評価が可能です。 |
データに基づいた科学的な評価 | 回答や行動などのデータを基に、人間の感覚に頼らない客観的な評価が可能です。偏りの少ない採用判断を実現します。 |
観察項目の設定 | 企業が重視するスキルや能力に基づき、観察項目をカスタマイズし、設定することが可能です。 |
採用計画の実施 | AI面接で収集したデータを通じて、採用計画を支援します。応募者に対するスクリーニングの効率化に有効です。 |
適性テスト | 面接にくわえ、AIによる適性テストを行い、応募者の能力や性格特性など多角的に分析できます。 |
応募者へのフィードバック | 面接結果や評価に基づき、具体的なフィードバックの提供が可能です。これにより、応募者体験の向上が期待できます。 |
AIが一貫した基準に基づき、応募者の回答を評価するため、面接者の主観や感情に影響されることがありません。
同一の基準で評価を行うことで、応募者間における公平性が向上します。
通常、面接を行う際には、応募者と面接者とのスケジュールを合わせる必要がありますが、AI面接ではその必要がありません。
応募者は、自分の都合の良い時間にどこからでも面接が受けられ、面接者もその場に立ち会う必要がないため、柔軟な日程調整が可能です。
遠隔地に住む応募者でも気軽に面接が受けられるため、企業側の採用範囲も広がります。
応募者の発言内容・表情・声のトーンなどを分析し、パフォーマンスや性格傾向などをデータとして可視化します。
これにより、応募者の適性や企業との相性を科学的に評価でき、入社後のミスマッチを未然に防ぐことが可能です。
科学的データに基づいた評価によって、より適合性の高い候補者が絞り込めるため、内定辞退や早期離職のリスク軽減も期待できるでしょう。
通常の面接では、時間やリソースの制約から書類選考で応募者を絞る必要があります。
しかしながら、AI面接では全応募者と面接することが可能です。
これにより、書類選考で見逃される可能性のある優れた人材を見極められるようになるため、取りこぼしが防げます。
AI面接は、採用活動の効率を高めるだけでなく、企業の成長に貢献する優秀な人材確保にも有効です。
AI面接サービスは、効率性や公平性など多くのメリットを持つ一方で、いくつかのデメリットや課題も存在します。
まず、技術の完成度が不明であるということ。
AI面接は比較的新しい技術であるため、その精度や信頼性にはまだ改善の余地があるとされています。
たとえば、AIが応募者を分析する際、評価基準が正確でない場合があり、優れた候補者を見逃すリスクや、逆に不適切な評価を下す可能性も指摘されています。
AIによるバイアスの問題もデメリットとして挙げられるでしょう。
性別・年齢・国籍といった属性に基づいてAIが無意識に判断を下すリスクがあり、公平性を保証するのが難しいといった点が課題です。
実際、AmazonがAI面接を導入したものの、こうした懸念などから、最終的に使用を中止したという事例もあります。
AIによる面接に対して、応募者の中には不安や抵抗感を抱く人も少なくありません。
これは、AIに評価されることに不安を感じたり、自分のスキルや経験を正確に評価できるのか疑問を持ったりすることがあるからです。
また、AI面接が冷たい印象を与える可能性もあり、企業のイメージに悪影響を与える可能性も考えられます。
とくに、新しい技術に慣れていない人にとっては、不安要素となることが多いです。
ツール名 | 特長 | トライアル有無 | 導入実績 | サポート体制 |
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デジタルヒューマンによる対話・深掘り機能を搭載
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要問合せ
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グループ全体で300社以上
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メールサポートあり
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独自開発の戦略採用メソッドに基づく高精度な面接を実現
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⭕️
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600社以上
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システムの操作・運用方法など手厚いサポート体制
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3つのテストを通じて、応募者のコンピテンシーを多角的に評価
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⭕️
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就活人気企業上位30社のうち12社が導入
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システムの操作・運用方法など手厚いサポート体制
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オーディションや外国語による面接にも対応できる
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❌
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300社以上
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導入から運用まで充実したサポート体制
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面接情報をデータ化し、スムーズな社内共有を実現
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⭕️
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要問合せ
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導入から運用まで充実したサポート体制
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面接官のスキルに関係なく客観的な面接評価レポートを作成
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要問合せ
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要問合せ
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候補者とのやりとりから面接まで選考全体をサポート
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画像出典元:「People XRecruit」公式HP
「People XRecruit」は、対話型AIを活用した採用システムで、候補者の潜在的な能力を多角的に評価し、採用業務の効率化と質の向上を両立させることを目指しています。
候補者の回答に応じてAIが質問を深掘りすることで、書類選考では見えにくい対話力や思考力を評価します。
面接内容は録画・文字起こしされたデータを確認できるので、評価基準の統一化と公平性を実現します。
また、24時間365日いつでもどこでも面接が可能なため、候補者の応募機会を増やし、応募数増加に貢献します。
応募URLを掲載するだけで面接に進める手軽さも特徴です。
さらに、応募受付の自動化や応募状況の一元管理、雇用形態や職種に応じた質問カスタマイズなど、充実した管理機能により、採用担当者の負担を軽減します。
そのため、採用担当者はより戦略的な業務に集中でき、採用活動全体の質を高めることが期待できます。
評価の高いポイント3つ★★★
主な機能 |
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サポート体制 | メールサポートあり |
導入実績数 | 具体的な導入実績数については公表されていません |
料金 (税抜き表示) |
初期費用:要問合せ 月額料金:要問合せ |
画像出典元:「SHaiN」公式HP
「SHaiN 」は、人間の代わりにAIが面接官となってヒアリングを実施する、世界初の対話型AI面接サービスです。
日程調整や会場手配が不要になるため、面接に割かれるリソースが削減でき、余った時間や人的資源を他の業務に活用することが可能になります。
面接時の動画や評価データを、採用後の配置やアセスメントなどにも活用でき、人材価値を最大限に引き出すことで、企業価値の向上にも期待できるでしょう。
評価の高いポイント3つ★★★
主な機能 |
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サポート体制 | システムの操作・運用方法など手厚いサポート体制 |
導入実績数 | 600社以上 |
料金 (税別) |
初期費用:要問合せ 月額料金:1,000円/件〜 |
1件ごとの評価レポートに料金がかかる仕組みです。
スタンダードプラン | ライトプラン | |
利用料金 | 5,000円/件 | 1,000円/件 |
(税別)
※後払いの場合、受検者管理システム利用料(60万円)がかかります
画像出典元:「GROW360」公式HP
「GROW360」は、AIを活用して個人の能力を多角的に評価し、その結果に基づいた成長支援を行うプラットフォームです。
3つの客観的な検査(気質診断、自己評価、他者評価)から得られたデータに基づき、受検者の潜在能力や強み、そして改善すべき点を多面的に可視化します。
これにより、人材選考だけでなく、育成や組織強化に活用することも可能です。
評価の高いポイント3つ★★★
主な機能 |
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サポート体制 | システムの操作・運用方法など手厚いサポート体制 |
導入実績数 | 就活人気企業の上位30社のうち12社が導入 |
料金 (税表記なし) |
初期費用:0円 年間料金:100,000円~ |
項目 | 料金 |
データ管理 | 100,000円/年 |
受検 | 4,000円~/人 |
サポート | 150,000円~/回 |
(税表記なし)
画像出典元:「面接サポートさくらさん」公式HP
「面接サポートさくらさん」は、場所や時間の制約なく、スマートフォンを通じてAIが面接対応を実施するAI面接サービスです。
面接の事前準備から評価、面接後のフォローまで、あらゆる面接プロセスがAIによって自動化されるので、採用担当者は面接だけに集中できます。
通常の採用面接だけでなく、オーディション選考や外国語での面接、オンラインでの面談など、さまざまなシーンに対応できる柔軟性も魅力です。
評価の高いポイント3つ★★★
主な機能 |
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サポート体制 | 導入から運用まで充実したサポート体制 |
導入実績数 | 300社以上(シリーズ累計) |
料金 | 初期費用:要問合せ 年間料金:要問合せ |
画像出典元:「AI RECOMEN」公式HP
「AI RECOMEN」は、ビックデータと最先端のAI技術を活用し、企業の採用業務におけるさまざまな工数削減を実現する面接ツールです。
スマートフォンを活用し、24時間365日、どこにいても面接の実施が可能なので、採用範囲の大幅な拡大が期待できます。
採用基準の標準化が可能なので、属人化の解消や高品質な採用も実現できるでしょう。
評価の高いポイント3つ★★★
主な機能 |
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サポート体制 | 導入から運用まで充実したサポート体制 |
導入実績数 | 具体的な導入実績数については公表されていません |
料金 | 初期費用:要問合せ 年間料金:要問合せ |
画像出典元:「yomitoki」公式HP
「yomitoki」は、面接の進行、候補者の評価から申し送り、面接後のアトラクトメッセージに至るまでの選考全般のプロセスをAIがサポートします。
これまでの面接フローを変えることなく、AIが評価や申し送りを自動作成し、面接内容を踏まえたアトラクトメッセージ案を作成するなど煩雑な業務を速やかに処理してくれるので、大幅な業務効率化につながります。
また、面接官のスキルに依らない客観的かつ最適な面接評価レポートが作成されます。
また、候補者の状況や心境、面接評価を踏まえたコミュニケーションをサポートするので、エンゲージメントの高い選考が可能となるのは大きな強みです。
評価の高いポイント3つ★★★
主な機能 |
<yomitoki> <プロフェッショナルサービス> |
サポート体制 | 候補者とのやりとりから面接・評価まで充実のサポート体制 |
導入実績数 | 導入実績数は非公開、導入3ヶ月で辞退率0%などの事例あり |
料金 | 初期費用:要問合せ 年間料金:要問合せ |
画像出典元:「HireVue」公式HP
「HireVue」は、事前に録画した応募者の面接動画をAIが分析・評価し、社会人基礎力を測定する録画面接AIアセスメントです。
組織心理学者の知見に基づき、綿密に設計された質問と評価基準によって、客観的かつ公平な人材評価を実現します。
AIによる社会人基礎力の自動算出によって、選考工数の大幅な削減が可能なため、業務効率化はもちろん、採用担当者はコア業務に集中することができるでしょう。
評価の高いポイント3つ★★★
主な機能 |
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サポート体制 | 導入から面接官トレーニングまで充実したサポート体制 |
導入実績数 | 1,150社以上 |
料金 | 初期費用:要問合せ 年間料金:要問合せ |
画像出典元:「AI面接官」公式HP
「AI面接官」は、書類選考評価から一次面接実施、面接評価までをすべて自動化し、採用効率を大幅に向上させるAI面接サービスです。
応募者に対して一律の質問を行うのではなく、エントリーシート(ES)の内容やその場での応答に基づいて、個別に調整された質問を展開します。
実際の選考プロセスに沿って、企業が評価する30項目を幅広くカバーするため、単なる「適性」だけでなく「実力」もきちんと見極められるでしょう。
評価の高いポイント3つ★★★
主な機能 |
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サポート体制 | 具体的なサポート内容については確認が必要 |
導入実績数 | 具体的な導入実績数については公表されていません |
料金 | 初期費用:要問合せ 年間料金:要問合せ |
ソフトバンク株式会社は、新卒採用選考において、株式会社エクサウィザーズと共同開発したAIシステムを2020年から導入。
具体的には、動画面接のデータをAIが自動で評価し、合格基準に満たない場合のみ人事担当者が最終判断を行うといった仕組みです。
AIの活用により、選考作業にかかる時間の約70%が削減されたほか、応募者とのマッチング強化やインターンシップの拡充にも成果をあげています。
動画面接にくわえ、オンライン会議システムを活用し、遠隔地でも応募者と面接官がリアルタイムでコミュニケーションが取れる形式を構築。
当面の間、この形式を継続して実施していくとのことです。
株式会社吉野家は、アルバイトをはじめ、中途やフィールド社員など幅広い雇用拡大を図るため、2018年からAI面接サービス「SHaiN」を導入しました。
導入当初の目標であった「ドタキャンによる機会損失の削減」「採用しない人との面接をなくす」「雇用にマッチした応募者を採用する」のすべてを達成し、大きな成果を上げています。
さらに、応募から初日勤務までの期間を大幅に短縮し、店舗運営における店長の業務効率も改善されました。
これにより、よりスピーディーな選考が実現し、採用プロセス全体が効率化されています。
今後は、新店舗オープン時にもAI面接を活用し、会場費や面接官の人件費などの採用コストを削減しながら、さらに効率的な採用手法を試していく方針です。
応募者に対し、一貫性のある基準で公平に評価することが、AI面接の主な利点です。
AIが、どのようなデータを基に評価するのか、評価基準の透明性や精度がどれほどのものなのかなどを確認したうえで比較するとよいでしょう。
評価の客観性が高いほど、採用の公平性が向上し、優れた人材を効率的に見極められます。
AI面接サービスは、提供する機能や対応可能なフェーズがサービスごとに異なります。
たとえば、書類選考後の一次面接を任せるのか、面接中のリアルタイム分析を求めるのか、応募者へのフィードバックを自動化したいのかなど。
どの採用フェーズをAIに任せたいかを明確にすることが大切です。
自社の採用プロセスとサービスの機能が合致しているかを、きちんと確認しましょう。
AI面接サービスを導入する際、サービス提供者からのサポート体制も重要なポイントです。
導入時の初期設定だけでなく、トラブルシューティングやシステムアップデートなど、導入後も継続的なサポートがあるかを確認しましょう。
サービスを導入し、スムーズに運用できるよう、サポート体制の充実さを比較基準に加えることが大切です。
AI面接サービスは、ただ採用プロセスを自動化するだけでなく、応募者の潜在能力や適性をより的確に把握できるツールです。
AI面接は、サービスごとに対応できるフェーズや機能が異なるため、自社の採用ニーズに合わせて選ぶことが成功のカギとなります。
ぜひ、この記事を参考に、自社に最適なAI面接サービスを導入してみてください。
画像出典元:写真AC