会議やインタビューなど音声データの文字起こしには、多くの時間と労力がかかります。
自動化などで効率よくしたい方も多いのではないでしょうか?
今回はビジネスや業務で利用できる文字起こしソフト・アプリ20選をご紹介します。
個人利用におすすめの文字起こしソフトもご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。
このページの目次
文字起こしソフトとは、ソフト側で音声を自動認識してテキストに起こしてくれるソフトを指します。
近頃は、スマホで利用できる文字起こしアプリも多くリリースされており、業務にも利用できるほど高性能なものもあります。
文字起こしアプリの基本機能をまとめると、以下の3つです。
多くの文字起こしソフトはAIの音声認識を活用して、文字起こしを行います。
搭載されているAIにもよりますが、無音区間で句読点を打ってくれたり、イントネーションを解析して方言を認識したりと高性能な文字起こしが可能です。
しかし、文字起こしに利用する音声データによっては、認識できず文字起こしが曖昧になる可能性もあるため、編集する必要があります。
文字起こしソフトの中には多言語に対応しているものもあり、文字起こししたテキストを翻訳できます。
日本語でやりとりした会議内容を海外の支社に共有したい場合も、文字起こしした後に翻訳にかける必要はありません。
リアルタイム翻訳機能が利用できるソフトであれば、会議中に字幕のようにテキスト表示できるので、シームレスなコミュニケーションができるでしょう。
話者識別機能とは複数人数で会議を行った場合、誰がどの発言をしたかを自動で識別してくれる機能です。
議事録作成に大変便利な機能で、会議に参加していなかったメンバーにも誰がどのような発言していたのか一目でわかります。
参加中のメンバー全員が会議中に議事録へマーカーを引いたり、見出しを追加したり、共同編集できる機能も搭載されていることが多いです。
個人向けの文字起こしソフトは、スマホで利用できるアプリタイプが一般的です。
無料のアプリから、安価な料金で高性能な機能を利用できるアプリなど、さまざまな種類がリリースされています。
個人で利用することを想定されて制作されているため、共同編集機能やクラウド保存など業務利用向けの機能は搭載されていないことが多いです。
企業向けの文字起こしソフトは、Webサービスからアプリまで多くの種類があります。
近頃はクラウドタイプの文字起こしソフトが主流になってきており、Web会議ツールとの連携が手軽にできるタイプが多いです。
業務利用を考慮されているため、セキュリティ面や搭載されている機能は個人向けソフトよりも使い勝手がいいでしょう。
無料でもさまざまな文字起こしソフトを利用できますが、有料ソフトと比較すると機能性はシンプルです。
セキュリティ面でも、機密性の高い音声データを取り扱う場合には注意が必要です。
一方、有料ソフトは性能が高い分コストもかかります。
まずは無料ソフトを使い、「自分にとって必要な機能が何か」の確認からはじめるのがおすすめです。
画像出典元:「notta」公式HP
nottaは、多彩な音声入力オプションとさまざまな保存・共有が可能な文字起こしアシスタントツールです。
104言語に対応したリアルタイム文字起こし機能や、倍速再生、会議ツール動画のテキスト化もできます。
Google カレンダーと連携させて、Web会議の議事録を発言者毎に区別することも容易です。会議の多い部署の業務効率化にも役立つでしょう。
またnottaは複数デバイスで利用できるため、外出先ではスマホやタブレットで、社内ではPCで利用することも可能です。
無料プランは一部機能が制限されています。
すべての機能が使えるのはプレミアムプランで、一括年払いをすると一月約883円で利用できます。
画像出典元:「Speechy Lite」公式HP
Speechy Liteは、手軽にリアルタイム文字起こしが体験できるiOSアプリです。
直感的な操作で録音、文字起こしができるため、初めて文字起こしソフトを利用する方も簡単に利用できます。
文字起こしはリアルタイム録音もできますが、すでに録音されているデータを取り込むことも可能です。
Speechy Liteは録音回数が無制限のプロ版にアップグレードすることも可能で、金額も960円とお手頃な価格なので利用しやすいでしょう。
ただし、対応OSがiOSのみのため、複数のデバイスで利用したい方にはあまり向いていません。
画像出典元:「ユーザーローカル音声議事録システム」公式HP
ユーザーローカル音声議事録システムは、完全無料で利用できます。
シンプルな機能のみを搭載し、ミーティングに特化した文字起こしサービスです。
議事録作成のほかに、発言者の感情の認識や、よく発言される単語の出現頻度をカウントすることができます。
参加者は会議URLにアクセスすることで、作成された議事録の編集・共有・ダウンロードが可能です。
ミーティング中のトピック単語をワードクラウドとして表示する機能があり、気になる単語をクリックすると該当の発言履歴が赤く表示されます。
議事録作成に使用されたミーティングの音声は録音されないので、音声データも保存したい方は注意してください。
完全無料
画像出典元:「Sloos」公式HP
Sloosは、レザバーコンピューティングを活用した音声認識ができる高性能リアルタイム文字起こしサービスです。
1台の汎用マイクで最大10名までの話者識別が可能なため、高性能マイクを複数用意せずに済みます。
ノイズが多い環境化でも高い精度で認識してくれるので、雑音の起こりやすい会議ホール内での文字起こしも可能です。
文字起こし中でもテキスト編集が可能で、50種類以上の言語に対応しています。
完全無料で利用できるアプリですが、オプションで話者毎の発話分析レポートも利用できます。
完全無料
画像出典元:「Group Transcribe」公式HP
Group Transcribeは自分のスマホを使って、会議音声をリアルタイムで文字起こしできる無料アプリです。
複数のユーザーがスマホを利用して会議に参加することで、発言者の識別や書き起こしができます。
Bluetooth、QRコード、会議リンクから会議に参加でき、人数制限はありません。
文字起こしに利用した会議音声はスマホにもサーバーにも録音されないため、機密性の高い会議の議事録作成におすすめです。
ただし、テキストの編集ができないので、任意のソフトを使って文章を整える必要があります。
完全無料
画像出典元:「Googleドキュメント」公式HP
Googleドキュメントは、Googleが提供している無料のドキュメントサービスです。
各ブラウザ・デバイスからも利用できるサービスで、音声入力に対応しているので、文字起こしツールとしても活用ができます。
雑音の多い環境では音声認識精度が落ちますが、ちょっとした会議やアイデア出しなどであれば問題なく利用できるでしょう。
作成した議事録はそのまま図や画像を差し込んで文書としても活用できます。
ただし音声入力の場合、文章の区切りまでは認識されず句読点なく入力されてしまうため、編集は必須です。
完全無料
画像出典元:「文字起こしさん」公式HP
文字起こしさんは、画像から文字起こしができる文字起こしサービスです。
リーズナブルな価格のプランが複数用意されており、自分が行う文字起こしの量によって選べます。
無料のライトプランでは、毎日10分の音声と10枚の画像から文字起こしが可能で、書き起こした内容の閲覧と検索もできます。
動画制作している方や、毎日インタビューをするようなライターさんには、月20時間の文字起こしが可能になるプレミアムプランがおすすめです。
再生可能音声時間は、ライトプランでは1分、ベーシック以上は90分と異なるため、注意してください。
画像出典元:「TORUNO」公式HP
TORUNOは面倒な連携などせず、ワンクリックで会議をまるごと記録できる文字起こしサービスです。
オンライン会議を開始する前にTORUNOを立ち上げ、記録開始をクリックするだけでリアルタイム文字起こしと録音ができます。
TeamsやZOOM、GoogleMeetなどさまざまなオンライン会議ツールとも連携。
会議中の画面キャプチャも30秒に1回自動で撮影してくれるため、講義などで提示された資料をテキストと画像の両方を記録できて便利です。
無料プランは会員登録後3時間まで利用が可能で、無料枠を使い切ると有料プランへ移行案内されます。
画像出典元:「Texter」公式HP
TexterはiOS専用の文字起こしアプリで、音声以外に画像や動画からも文字起こしが可能です。
iCloudDriveからのファイルインポート機能や複数ページあるPDFからの文字起こしに対応しています。
リアルタイム翻訳機能も搭載されていて、翻訳サービスはDeepL、Googleオンライン翻訳、Googleオフライン翻訳の3種類から選択できます。
スマホの他にもiPadやApple Watchとの連携が可能なため、複数デバイスを活用してスムーズな共有も可能です。
将来的にリアルタイム話者認識機能などの搭載が予定されているので、今後ますます便利になる文字起こしアプリと言えるでしょう。
画像出典元:「otter」公式HP
otterは英語の文字起こしに特化した文字起こしアプリです。
マルチデバイスに対応しているので、スマホで録音しながらPCでテキストを確認することもできます。
文字起こししたテキストはフォルダ分けや検索が可能で、グループ共有も可能です。
話者の識別精度が高く、誰が何を話したかしっかりと記録されるので、議事録作成時間の削減が叶います。
毎月600分まで無料で使えるので、ちょっとした英会話学習の文字起こしなどにも役立ちます。
画像出典元:「Voxtセルフ」公式HP
Voxtセルフは、文字起こししたい音声をアップするだけでテキストに変換してくれる文字起こしサービスです。
ゼロから書き起こしせずに済み、誤認識など不自然な部分を構成する作業から開始できるため作業工数を削減できます。
比較的聞き取りやすい方言であれば文字起こしが可能で、無音区間や文脈から句読点も自動で入力。
専用のマイクシステムを活用すれば音声認識精度も高まり、より誤認識の少ない文字起こしが可能です。
料金プランは従量課金制となっていて、申込後2週間は無料お試しが利用できます。
画像出典元:「RIMO Voice」公式HP
RIMO Voiceは日本語に特化した、AIを利用した文字起こしアプリです。
さまざまな音声ファイルから文字起こしが可能。
1時間の音声を約5分でテキスト化でき、動画の字幕づけもできます。
音声認識があいまいな部分は色が薄く表示されるため、編集がしやすく、効率よく修正が可能です。
また、音声データとテキストのリンク機能が搭載されていて、気になるテキストを選択すると該当部分の音声が再生されます。
料金プランは利用頻度に合わせて、スポット・定額制のどちらかが選択でき、定額制では専門用語の登録やIPアドレス制限などオプションサービスも利用可能です。
画像出典元:「COTOHA Meeting Assist」公式HP
COTOHA Meeting Assistは、文字起こしとともに宿題事項になりそうな発言をピックアップし、タスクラベルも同時に作成できる文字起こしソフトです。
時系列で音声とリンクしてテキスト化されるため、該当箇所の音声のみの聞き直しやテキストの編集が手軽に行えます。
また、自動翻訳機能も搭載されており、10種類以上の言語を同時翻訳することができます。
初期費用はかからず、クラウドサービスのため面倒なセットアップ作業も必要ありません。
セキュリティ対策も、専用のクラウドサーバーで厳重に管理されているため、安心して利用できるでしょう。
画像出典元:「AI GIJIROKU」公式HP
AI GIJIROKUは、Web会議ツールと連携するだけで、会議中の発言をリアルタイム字幕表示してくれる文字起こしツールです。
AIの音声認識精度99.8%と高い精度で話者を識別し、通話終了と同時に議事録が完成するため、情報共有もスムーズにできます。
リアルタイム翻訳は30言語以上に対応していて、外国人メンバーとも普段使用している言語でやりとりできるためコミュニケーションが取りやすくなるでしょう。
また、業種別に音声認識を強化する機能が搭載されているため、専門用語が多い医療や金融、自治体などの議事録作成も難なく記録可能です。
外部データからの文字起こしも可能なので、これまで議事録作成できていなかった会議の資料作成も手軽にできます。
画像出典元:「スマート書記」公式HP
スマート書記は直感的なUIで、初めて文字起こしツールを利用する方でも気軽に始めやすい文字起こしソフトです。
PCやスマホ、タブレットなどさまざまなデバイスに対応しており、録音や議事録確認ができるアプリも提供されています。
機密性の高い情報を取り扱うことが多い企業でも安心して利用できるよう、強固なセキュリティ・サポート体制を敷いています。
2021年10月には機能をフルリニューアルし、再生スピードのコントロールや自動タイムスタンプ機能など多くの機能が搭載されました。
煩雑になりがちな議事録の管理もフォルダ分けができるので、会議体毎に仕分けることが可能です。
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画像出典元:「OPTiM AI Voice Recorder」公式HP
OPTiM AI Voice Recorderは、AIが高精度の音声認識をすることで高速文字起こしが叶う文字起こしソフトです。
YAMAHAやSENNHEISERなど大手音響メーカーとデバイス提携することで、高精度なテキスト化を実現しました。
また、Webブラウザ上で利用するツールのため、面倒なセットアップの必要がなく、スマホからも専用アプリを活用して利用できます。
テキスト化したデータはクラウド保存されるため、外出先からでも編集・確認が可能です。
現在日本語のみに対応していますが、今後は英語など多言語への対応も検討されています。
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画像出典元:「ZMEETING」公式HP
ZMEETINGは、感情認識機能が搭載されている文字起こしツールです。
Hmcommの感情認識エンジンを活用して、会議中の雰囲気を見える化できるため、会議や商談の分析に役立ちます。
会議参加者毎に別々の言語を設定できるため、コミュニケーションが取りやすく「えっと」や「あー」などの不要語句を自動で除去してくれるフィラー除去機能も利用できます。
オンラインの場合は最大15名まで認識が可能で、アクセスユーザー毎に話者識別が行われます。
オーナーが承認しない限り会議に参加できないよう待機室が設けられており、強制退出機能もあるため、不適切な参加者をブロックすることも可能です。
画像出典元:「YouWire」公式HP
YouWireの音声認識サービスは、会議だけでなくオフィスへの電話やスマホで通話した内容も文字起こしできます。
文字起こしされた音声認識データは時系列で保存されるため、客先と発言の有無についてのトラブル防止にも役立ちます。
文字起こししたテキストはクラウドサーバーで一括管理されるので、いつでも内容を確認・編集することが可能です。
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画像出典元:「Amivoice® MinutesWriter」公式HP
Amivoice® MinutesWriterは、音声からの文字起こしであればどんなシーンでも活用できる高精度な文字起こしソフトです。
専門分野の音声認識エンジンを提供してもらえるため、自社の利用用途にあった高精度な認識処理が叶います。
複数のPCにインストールでき、オプションで音声認識中のデータを複数人で編集することも可能です。
認識できる音声ファイルはWAVやMP3、MP4など主要なものはすべて網羅。録音済み音声ファイルのテキスト化もできます。
導入から運用まで手厚いサポートが受けられるので、初めて文字起こしソフトを導入する場合でも安心です。
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画像出典元:「Mac」公式HP
Mac PCに標準搭載されている文字起こし機能では、文字入力が自動的にできる機能に加え、句読点を挿入したり、簡単な段落設定も可能です。
句読点や段落設定を挿入したいときには、「感嘆符」「次の行」など登録されている名前を言うだけで、自動入力が完了します。
文字入力に使用した音声は、「QuickTime Player」や「メッセージ」で録音することも可能なので、後から振り返ったり、自動入力した書類の内容と照らし合わせることもできます。
Mac PCに標準搭載されている機能なので、Mac PC利用者であれば無料で利用できます。
文字起こしソフトを比較する際は、文字起こしさえできればいいのか、議事録作成など幅広い用途を必要とするのか検討しましょう。
ソフトによって利用できる機能や料金が異なるため、使用用途がはっきりしていないと比較ポイントが定まりません。
文字起こしだけであれば個人向け、議事録作成も検討しているのであれば企業向けの文字起こしソフトを選ぶとよいでしょう。
機密性の高い会議や専門用語の多い会議で利用したいなど、特殊な利用方法の場合は、セキュリティや用語登録機能を考慮してソフトを選ぶのがおすすめです。
文字起こしソフトの中には話者識別機能や共同編集機能など、複数人で利用できるソフトもあります。
ソフトによっては、利用する人数分の料金やアカウントが必要です。
検討すべきは、日常的に使用する人は誰か、部署ごとに1つのアカウントを共有すれば済むのかという点です。
どの程度の規模で利用するか決めておくと、ソフトの比較がしやすいでしょう。
毎日のように文字起こしをしないのであれば、無料ソフトでも効率化できる可能性が高いです。
有料の文字起こしソフトは曖昧認識強調機能や不要語句除去の機能があり、高性能です。
頻繁にWeb会議などで議事録を作成したり、共有したりする企業では費用対効果も大きくなります。
利用頻度や料金などを考え、文字起こしソフトを導入する際のコスパが見合っているか、しっかりと検討しておきましょう。
文字起こしソフトは、これまで手入力でかかっていた労力と時間を大幅に削減できる便利なソフトです。
リアルタイムでの文字起こしはもちろん、録音した音声データから議事録を作成することもできます。
議事録作成や共同編集、Web会議ツールとの連動を望むなら企業向け、文字起こしだけをするシンプルな操作性を望むなら個人向け文字起こしソフトがおすすめです。
ぜひ今回ご紹介しているソフトの中から、利用用途にあったソフトを比較検討してみてください。
画像出典元:O-dan