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近頃、さまざまな業界で異常検知や異音検知に、AIを活用した「異常検知ソリューション」を導入する企業が増加しているのをご存知ですか?
企業が持っている生産データをもとに、AIが自動で異常を検知してくれるため、品質向上や業務効率化が期待されている注目のシステムです。
本記事では、異常検知ソリューションのおすすめ11選とともに、システムを選ぶポイントや解決できる課題についてご紹介していきます。
このページの目次
異常検知ソリューションとは、AIやセンサー技術を活用し、システムの異常な状態を自動的に検知するシステムのことです。
製造や生産の現場での品質不安定化や作業者の負荷増大など、生産性の低下を招く要因を探知し、事前に警告を発することでトラブルを未然に防ぎます。
異常検知ソリューションにはさまざまな種類がありますが、代表的なものは次の4つです。
生産設備などに搭載されたセンサーのデータを活用して、故障予兆の検知や不良品の検出、異常検知時の原因追求など、設備関連の異常を検知するソリューションです。
サーバーやシステムの異常、CPUやメモリの使用率の監視など、システム関連の異常を検知するソリューションです。
静止画や動画を活用して、不審物や異常行動を監視する異常検知ソリューションです。作業手順に抜けがないか監視する目的でも使用されます。
設備や製造時に出る異音を検知して、不良品や設備の故障予兆を検知するソリューションです。
通常の工程とは違う微細な異常もAIを活用すれば、正確かつスピーディーに検知できます。
故障品の早期発見はもちろん、設備故障の予兆を検知すれば、生産ラインの遅延改善にも役立つでしょう。
製造業では製造工程において外観検査の自動化に活用されていることが多いです。
製造業にとって製品の品質維持・改善は非常に重要な課題です。
人の目視による品質検査は確認するスピードと精度に限界があり、品質を保つためにはある程度の人員とスキルが必要でした。
しかし、AIであれば学習モデルの通りに高精度な検査が可能になるため、手間をかけずに安定した品質が維持できます。
異常検知ソリューションは導入・運用コストがかかるものの、一部業務の自動化により人的コストの削減が期待できます。
各種検査を異常検知ソリューションに任せれば、人員の配置を省人化したり、現場社員の負担を軽減したりできるでしょう。
設備異常も検知できるタイプのソリューションを導入すれば、メンテナンスを担当する社員の負担も軽減できるため、さらに人的コストの削減につながります。
ベテラン社員の勘や経験によって維持してきた製品管理も、異常検知ソリューションへ数値化したデータを学習させれば属人化防止に役立ちます。
これまで、ベテラン社員が培ってきたノウハウを具体的な数値として標準化することで、新人社員への技術継承にも活用できるでしょう。
画像出典元:「アイトラッキング 視線計測」公式HP
「アイトラッキング 視線計測」は、その名の通り人の瞳孔を検知してリアルタイムに何を見ているか検知するシステムです。
目の形や色、網膜の反射率にとらわれず、ユーザーの動きをしっかりと検知するため、言語化の難しい検査作業の継承に役立ちます。
関連製品であるアイトラッキンググラスを活用して、ベテラン社員の規則的な検査方法を標準化し、新入社員の育成期間を半分に軽減した事例もあります。
詳細については、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「異常検知/非破壊検査」公式HP
「異常検知/非破壊検査」はAIを駆使して、設備の異常予兆やヒートマップによる不良箇所の見える化を実現するAIソリューションです。
稼働音やセンサーデータをもとにAIが異常検知でき、ベテラン社員の経験や勘に頼らずに生産を安定させられます。
設備が故障する前にいち早く異常を察知できるため、急なダウンタイムを防げるでしょう。
詳細については、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「Impulse」公式HP
「Impulse」は異常検知ソリューション市場で、3年連続シェアNO.1を獲得している異常検知ソリューションです。
2014年にリリースされてから21,000以上のAIモデルが開発、実用化されています。
さまざまな業種で活用されていますが、特に製造業では検出が難しい製品の不良検知や設備故障の予兆を検知、要因の分析に活用されていることが多いです。
詳細については、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「音のAI検査・識別ソリューション」公式HP
「音のAI検査・識別ソリューション」は、製品や生産設備の稼働音を分析し、異常を数値化する異音検知ソリューションです。
ベテラン社員の経験や勘を数値化して、AIが自動判別するため、技術の継承とともに点検業務の自動化、負担軽減が期待できます。
振動による異常検知も可能で、使えば使うほど検知性能を向上させられるのも特徴の1つです。
簡易検証とレポート作成、PoC提案までは無料で利用できます。
詳細については、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「AI外観検査システム Observe AI」公式HP
「Observe AI」は、少ない良品画像とノーコードで簡単にAIモデルを作成できる外観検査システムです。
産業用の高精度カメラを活用して、撮影された製品画像から外観検査と寸法計測をリアルタイムで同時に判定してくれます。
異常を検知した場合、設備の警告灯を点灯させたり、生産ラインを停止させたりと、既存の生産ラインシステムとの連携制御が可能です。
詳細については、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「SpectA KY-Tool」公式HP
「SpectA KY-Tool」は、安全管理業務に特化したAIソリューションで、当日の作業指示を確認すると、関連した災害事例をAIがレコメンドしてくれます。
当日の作業内容にマッチした災害事例が提示されるため、職長も具体的な指示がしやすく、作業員も自分ごと化して注意するようになるでしょう。
また、過去事例を簡単に検索できることで、災害の対策立案者の経験差に頼らずに最適な対策案を立案できます。
詳細については、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「NTech Predict」公式HP
「NTech Predict」はCSV形式の時系列データを用意するだけで、高精度な予測、因果探索による原因の推定をしてくれるAI予測ツールです。
専門知識がなくても簡単な操作で予測結果を確認できるため、社内にAIを活用したノウハウがなくても心配ありません。
料金は永続ライセンス版とサブスクリプション版の2つが用意されていて、導入支援や有料のPoCサービスなども受けられます。
永続ライセンス版 | サブスクリプションライセンス版(年額) | |
標準価格 | 1,500,000円 | 320,000円 |
年間保守 | 75,000円 | ー |
(税表記なし)
画像出典元:「安全品質AIソリューション」公式HP
「安全品質AIソリューション」は、通信建設業でエクシオグループが培った経験をもとにAIが安全・品質を画像判定するソリューションです。
現場作業前の安全具の装着点検や、ケーブルの劣化状況、施行品質の検査などを行うことができます。
従来の確認工程では検査員や工場長による画像チェックが行われていましたが、AIを活用することで待ち時間や工数の削減に成功しています。
作業員はスマホで写真を撮影し、アプリ操作すればその場で判定結果、NG理由がわかるため、再設置もしやすいでしょう。
詳細については、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「スマートイノベーションラボ」公式HP
「スマートイノベーションラボ」は、NTT東日本がパートナー企業や大学などと連携し、AIやIoT技術の開発・実証を行う共同実証環境が用意されているサービスです。
現在は東京都、宮城県、北海道の3箇所で実証環境が開設されていて、パートナー同志がその場で話し合いながら開発できる環境が整っています。
これまで行われた支援のなかには、カメラとAIを用いた外観検査、動作音や加工音を聞き分ける異音検知、実証実験による集荷ルートの最適化などがあります。
各共創ルームにはAIの学習モデル作成に特化した専用GPUサーバーも配備されるなど、新たなビジネスを生み出しやすい環境といえるでしょう。
詳細については、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「エッジデバイス 組込AIモデル開発受託」公式HP
「エッジデバイス 組込AIモデル開発受託」は、株式会社AIDが開発したAIアルゴリズム「Package20™」を活用したエッジAIシステムです。
製品の外観検査から、作業員の動作解析・転倒検知など、AIカメラを駆使してさまざまな異常を検知します。
たとえば、社内の指定区域で人物を検知すると侵入検知アラートがメールで届くため、現場の安全管理にも役立つでしょう。
詳細については、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「ReNom Apps」公式HP
「ReNom Apps」は、社会インフラ分野でのAI開発実績をもとに、自社にあった最適なAIシステムを開発してくれるサービスです。
電力やエネルギー、海運、サプライチェーン、都市交通やスマートシティ分野において、業務の最適化システムを開発しています。
SaaSツールのため、場所や時間にとらわれず自由に計画策定できるのもメリットの1つです。
詳細については、お問い合わせが必要です。
異常検知ソリューションを導入する際、まず自社の課題が解決できるかどうかを基準に選びましょう。
たとえば、製造現場で作業の抜け漏れなどの異常検知のみをしたいのか、収集した異常検知を分析して原因推定までしたいのかで向いている製品が異なります。
特に特定の業界、現場にあった異常検知ソリューションを選ぶなら、業界での導入実績や事例なども確認して、自社のニーズと合致するかどうかを見極めることが必要です。
異常検知ソリューションは製品によって、導入時のコストやメンテナンスの手間、社員に必要なスキルレベルが異なります。
導入や運用コストが予算内であることはもちろんですが、運用に関わる社員の人的コストも考慮しておきましょう。
異常検知ソリューションを導入して、どの程度のコストパフォーマンスが得られるのか、歩留まりの改善が見込めるのか検討してみてください。
自社の課題を解消できる性能をもった異常検知ソリューションであっても、実運用ができなければ導入の効果は得られません。
異常検知ソリューションを選ぶ際は、導入から実運用まで利用するイメージができるか確認しておきましょう。
実運用時にどのようにデータを集めるのか、AIモデルの作成や学習方法はどうするのかなど、事前に洗い出しておくとスムーズに導入できます。
自社の課題に合った異常検知ソリューションを選ぶことで、生産性の工場や人的コストの削減などさまざまなメリットが得られます。
異常検知ソリューションは人が見つけにくい異常にも気づきやすく、ベテラン社員の技術や経験を標準化しやすいため、品質維持や改善にも役立つでしょう。
業種や導入部署によって適した異常検知ソリューションは異なりますので、ぜひ今回の選定ポイントを参考に自社にあったソリューションを選んでみてください。
画像出典元:写真AC