アスクル株式会社の決算/売上/経常利益を調べ、世間の評判を徹底調査

記事更新日: 2018/12/29

執筆: 編集部

配送運賃増で営業利益55.4%減!配送コスト低減が課題の「アスクル 」の第2四半期決算

2019年第2四半期 累積業績

  • 売上高:1,914億3,700万円(前年比+11.5%)
  • 営業利益:10億2,900万円(前年比-55.4%)
  • 経常利益:9億5,800万円(前年比-54.5%)
  • 四半期純利益:3億1,500万円(前年比-90.7%)

2019年第2四半期連結累計期間においての業績は、増収減益となりました。主力分野であるeコマース事業のBtoB事業は順調に推移し、BtoC事業は「LOHACO」が火災から復活しました。

一方、配送運賃の値上げが大きく影響し、営業利益は減益となりました。四半期純利益は、前年同期に火災損失引当金戻入額68億4,600万円を計上したことで大幅な減益となりました。

配送コストのピークは第1四半期で、配送コスト低減に向けたさまざまな施策により配送コストは低減しつつあります。

各セグメントの業績

  • BtoB事業

主力分野であるBtoB事業の売上高は、1,555億8,700万円(前年比+5.2%)となりました。SEOやインターネット広告の強化により新規の顧客を獲得することができ、ネット広告経由の売上高は前年同期比2倍超となりました。

日用消耗品や消耗紙、飲料等の生活用品が成長を牽引し、MRO商材、医療・介護施設向け商材の売上高も増加しました。ロングテール商品の拡充も貢献しました。

サービス別では、中堅・大企業向けの「SOLOEL ARENA」がBtoB事業の成長を牽引しました。

今後は、オリジナル商品の拡大、ロングテール商品のサービス差別化、WEBの進化継続によってさらなる売上拡大を目指します。

  • BtoC事業

BtoC事業の売上高は、「LOHACO」の売上高が257億2,100万円(前年比+43.9%)、また前連結会計年度中に子会社化した株式会社チャームの連結効果も寄与し、326億3,700万円(前年比+56.1%)となりました。

2017年2月の火災以降、売上高の減少が続いていましたが、現在は確実な成長路線に転じています。また、2018年5月より「Yahoo!ショッピング」への出店を開始するとともに、ヤフー株式会社と連携した販促施策を一層強化したことで新規顧客の獲得も順調に進み、売上高が増加しました。

今後は、オリジナル商品数のさらなる拡大、配送バーの改定、自社配送比率の向上等により収益力の向上を図っていきます。

画像出典元:「アスクル」決算説明資料

2019年5月期 第1四半期決算

  • 売上高939億7,200万円(前年同期比15.9%増)
  • 営業利益△1億1,100万円
  • 当期純利益△2億3,400万円

2019年5月期第1四半期の業績は、売上高939億7,200万円・営業利益△1億1,100万円の増収減益となりました。当期純利益は△2億3,400万円の赤字となっています。

2017年2月、アスクルは、自身が所有するLOHACO倉庫で火災が発生、サービスを一時的に停止させる状態にまで追い込まれました。同年9月までには完全回復、現在は火災前に比べて出荷能力160%以上の増加、取扱商品数倍増を実現しています。

一方、2017年に子会社化した株式会社チャームの費用計上、配送ドライバー不足等に起因する配送運賃の上昇などに伴い、販管費は220億300万円と前年同期に比べ23.6%増となりました。今回、営業利益が赤字となった原因は、コスト増加による部分が大きいと言えるでしょう。

続いて、アスクルの事業内容について見ていきます。

アスクルの事業内容

アスクルは、「お客様のために進化する――。」を経営理念に、BtoB事業のアスクルカタログから始まり、アスクルWebサイト、そしてBtoC事業のLOHACOへとサービスを展開してきました。現在はECサイトの運営が中心となっています。

1

SOLOEL ARENA

BtoB事業。大企業向けのEC。オフィス用品、理化学用品、PC本体・周辺機器・間接材、サービス材などをネット上で購入出来るワンストップサービスです。

2

ASKUL

BtoB事業。中小事業所向けのEC。取扱商品数は540万アイテム超え。20年以上の運営実績あり。仕事場で必要なモノやサービスを提供する通販サイトです。

3

LOHACO

BtoC事業。個人向けのEC。Yahoo! JAPANとコラボして開始された通販サイト。文房具、生活雑貨から食品、飲料まで生活に必要なものを取り扱います。

「ASKUL」通販ページ

アスクルの特徴として、環境への配慮の徹底が挙げられます。他団体環境活動への支援はもちろん、自社でのCO2削減への施策も行なっているそうです。2018年8月7日には、環境省推進エコ・ファースト制度にてエコ・ファースト企業認定を取得しました。

また、アスクルは、2004年にメディカル事業へ参入、衛生・介護用品カタログや医療機関向けカタログなどを通し、医療器具や材料などのデリバリーサービスを行なってきました。

さらに、2013年には、これまでのメディカルサービス事業で培ってきたノウハウを活かし、個人向けの医薬品のネット販売を行うECサイト「LOHACOドラッグ」を開始しています。

アスクルのこれから

現在、アスクルが抱えている最大の経営課題は、大手配送会社の配送運賃値上げ等の影響により高騰した配送コストです。それに伴い、2019年5月期は、物流改革の取組みを着実に進め、物流生産性の向上・配送基盤の強化・物流シェアリングでローコストオペレーションを目指します。

アスクルは、課題への意識を高めると共に、大手配送会社への依存度低減への具体的な施策として、3つの取り組みを宣言しました。

  • 地方では、地域パートナー配送会社の積極的な活用と物流センター間輸送の自社化
  • アスクル独自の受取りサービス「Happy On Time」によるBtoC事業の自社配送化
  • 物流基盤を外部提供する新サービス「Open Platform by ASKUL」の取組拡大

つまり、配送コスト増加の解決策として自社グループ配送の強みを強化していく方向性を示しているということでしょう。

さらに、アスクルは、BtoC事業は商品数・ユーザー数の増強で規模を拡大し、BtoB事業では引き続き増収増益を維持・ヘッド商品とロングテール商品の両軸から収益拡大を実現させていく方針でいます。

画像出典元:「アスクル」決算説明会資料・公式HP

会社概要

会社名 アスクル株式会社
事業内容 BtoB、BtoC向けeコマース事業
所在地 東京都江東区豊洲3-2-3
設立日 1963年11月1日
代表 岩田 彰一郎
資本金 211億8,900万円

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