株式会社ペッパーフードサービスの決算/売上/経常利益を調べ、IR情報を徹底調査

記事更新日: 2020/03/26

執筆: 山中恵子

最終27億円の赤字!新型コロナ追い討ちで資金繰りが悪化している「ペッパーフードサービス」の通期決算

2019年12月期 通期決算

  • 売上高:675億1,300万円(前期比+6.3%)
  • 営業利益:△7,100万円
  • 経常利益:△3,400万円
  • 当期純利益:△27億700万円

いきなり!ステーキの不振が続く「ペッパーフードサービス」の決算を見ていきます。

2019年12月期通期の業績は、前期に対し増収となったものの、最終27億700万円の赤字となっています。直近の業績予想に対しては、売上高、営業利益ともに上振れて着地しましたが、厳しい状況が続いています。

増収となった主な要因は、新規出店によるもの。

店舗数の内訳は、

  • ペッパーランチ:525店舗(前期比 55店舗純増)
  • レストラン:15店舗(前期比 1店舗純減)
  • いきなり!ステーキ:493店舗(前期比 96店舗純増)

となり、グループの総店舗数は前期比150店純増の1,033店舗に。

一方、既存店売上高は、ペッパーランチ97.2%、レストラン94.2%、いきなり!ステーキ69.8%と軒並み落ち込んでいます。なかでも主力業態の、いきなり!ステーキの落ち込みは激しいものに。

営業利益は、売上不振に加え、原価率の上昇、販売費及び一般管理費の増加により赤字に転落。

売上不振の要因を、自社ブランド同士の競合があったとしていますが、そのほかにメニューを増やしたことで調理場での作業工程が増えたことがお客からのクレームにつながったのではないかと決算説明会で一瀬社長は分析。

一方で、社長のワンマン経営だから、または価格が高いから、という声もあります。

なお、特別損失として、減損損失を27億1,600万円、事業構造改善引当金繰入額を3億800万円計上したことにより、最終損益は27億700万円の赤字となり、前期から赤字幅が大幅に拡大。

2020年度には、いきなり!ステーキ74店舗閉店予定。第3四半期では44店舗の閉店を決定していましたが、さらに30店舗増加しました。

新型コロナの影響

2月14日時点での2020年12月期業績予想は黒字に転換する見込みでしたが、3月13日にはこれを取り下げ、業績予想が未定に修正されました。

  • 売上高:614億100万円(前期比△9.1%) → 未定
  • 営業利益:5億8,200万円 → 未定
  • 経常利益:5億1,900万円 → 未定
  • 当期純利益:2,300万円 → 未定

新型コロナウイルス感染拡大の影響で売上高の減少が見込まれ、業績予想の算定が困難とし、未定に変更。

さらに3月25日、2019年12月期有価証券報告書に、重要な後発事象(継続企業の前提に関する事項)に関して、資金繰りに懸念が生じ、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在している旨を注記すると発表。

ペッパーフードサービスは、1月15日に行使価格修正条項付きの新株予約権を発行し、資金調達の見込みが立っていましたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、3月以降、来店客数、売上高ともに著しく減少。

株価も下落し、下限行使価格を下回る状況が続き、現時点においては新株予約権による資金調達が期待できない状況となっています。

対策として、コスト削減や、役員報酬を含む本社費用の削減の検討を行っているとのことですが、厳しい状況が続くことは間違いないでしょう。

画像出典元:「株式会社ペッパーフードサービス」決算説明会資料

 

 

2019年12月期 第3四半期決算(19年12月更新)

  • 売上高:518億5,700万円(前年同期比+15.2%)
  • 営業利益:4,400万円(前年同期比△98.2%)
  • 経常利益:1,900万円(前年同期比△99.2%)
  • 四半期純利益:△19億2,200万円

ペッパーランチ、いきなり!ステーキなどステーキを中心とした店舗を展開する「ペッパーフードサービス」の決算を見ていきます。

2019年12月期第3四半期連結累計期間の業績は、前年同期に対し2桁増収となったものの大幅な減益、最終19億2,200万円の赤字に転落しています。

新規出店効果で増収となったものの、いきなり!ステーキの既存店売上高は大きく落ち込んでいます。この理由を、いきなり!ステーキ業態において自社ブランド同士の競合が発生しているとし、当初の出店計画を210店舗から115店舗へ見直し。

しかし、既存店売上高の落ち込みに歯止めはかからず、いきなり!ステーキ業態を44店舗退店することを決定

退店に伴い、第3四半期において特別損失を計上したことにより、最終赤字に転落。

内訳は、いきなり!ステーキ489店舗のうち、退店を意思決定した44店舗及び収益性の低下が見込まれる3店舗において減損損失16億8,500万円を特別損失として計上。また、退店を意思決定した44店舗において、家主に対する中途解約条項に基づく違約金等を、事業構造改善引当金繰入額として6億6,100万円計上しました。

業績予想を下方修正

足元の業績を踏まえ、通期の業績予想を下方修正。今期は、前期に対し増収となるも、最終25億300万円の赤字となる見込みです。

  • 売上高:764億2,300万円 → 665億3,600万円(前期比+4.8%)
  • 営業利益:20億6,100万円 → △7億3,100万円
  • 経常利益:20億1,200万円 → △7億3,100万円
  • 当期純利益:15億2,900万円 → △25億300万円

主力のいきなり!ステーキ事業の不振に加え、原価率の上昇、また人件費増や販促費増により販売費及び一般管理費が大幅に増加し、利益が出づらい構造になっています。厳しい状況が続きそうです。

ペッパーフードサービスとは

ペッパーフードサービスの始まりは、1970年に代表の一瀬邦夫氏が個人事業として開店した洋食レストラン「キッチンくに」。1985年に有限会社くにを設立し、レストラン事業を開始しました。

1994年にフランチャイズチェーン店舗第1号店として「ペッパーランチ」大船店を開店し、ペッパーランチ事業を開始。翌1995年に商号をペッパーフードサービスに変更し、有限会社から株式会社に改組。以降、順調に成長していき、2004年には「ペッパーランチ」100号店を達成。2005年には台湾に出店し、シンガポール、中国など海外展開を加速。

2006年、東京証券取引所マザーズに株式を上場。新業態のレストランも次々と展開していき、2013年に「いきなり!ステーキ」を開店。「いきなり!ステーキ」は店舗数を一気に増やし、2017年にはアメリカにも進出。同年5月には東京証券取引所マザーズ市場から市場第二部へ市場変更し、3ヶ月後には市場第二部から市場第一部へ昇格。

勢いに乗り、2018年には日本の外食産業として初の米国NASDAQ上場を果たすも、アメリカでの事業は軌道に乗らず、2018年12月期は赤字に転落。「いきなり!ステーキ」のアメリカ進出は失敗となり、2019年にはニューヨークで展開していた11店舗中7店舗の閉店を決定。米国NASDAQ上場廃止と続き、以降、業績不振に陥っています。

事業内容

グループは、ペッパーフードサービスと子会社(Kuni's Corporation)1社により構成されています。

事業内容は、ペッパーランチ事業、レストラン事業、いきなり!ステーキ事業、商品販売事業の4事業で、ペッパーランチ事業、レストラン事業、いきなり!ステーキ事業は、直営、フランチャイズ及び委託事業として運営されています。

2019年9月末現在での売上高構成比は、いきなり!ステーキ事業が85%を占め、現在、いきなり!ステーキ事業が主力事業となっています。

1

ペッパーランチ事業

創業当初より経営したレストラン事業をベースに、ステーキやハンバーグ等を短時間かつ低価格で提供。

 

2

レストラン事業

  • オーダーカットステーキ店の「炭焼ステーキくに」
  • とんかつ専門店の「こだわりとんかつ かつき亭」
  • 牛たん専門店の「牛たん仙台なとり」等
3

いきなり!ステーキ事業

お客の目の前で好みの分量に切り分けてステーキを提供するオーダーカット制。

メニューアイテムの絞り込みと立食スタイルにすることにより回転率を上げてコストパフォーマンスを追求していましたが、店舗立地に合わせて椅子席の導入も進めています。

 

4

商品販売事業

とんかつソース、冷凍ペッパーライス、ドレッシング及びラックスハム等の食材のほか、ぴたり箸(膳の箸がいつ でも寄り添う箸)の販売。

ネット通販では、冷凍ハンバーグ、冷凍ペッパーライス、 冷凍牛たん、いきなり!ステーキセット等を販売。

画像出典元:「株式会社ペッパーフードサービス 」公式HP

会社概要

会社名 株式会社ペッパーフードサービス
事業内容 「ペッパーランチ」「いきなり!ステーキ」などステーキを中心とした店舗の展開
所在地 東京都墨田区太平四丁目1番3号オリナスタワー17F
設立日 昭和45年(1970年) 2月(キッチンくに開業)
代表 一瀬 邦夫
資本金 15億3,282万4,000円(平成30年12月末現在)
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