家計簿アプリやクラウド会計ソフトを提供している「株式会社マネーフォワード」の決算を見ていきます。
2019年11月期の連結累計業績は、連結売上高は前年比+56%の71.6億円で創業来前年比+55%以上の売上高成長を継続し、既存事業の拡大と事業ドメインの拡充を両立しました。
【グラフ】売上高推移
過去M&A最大規模のスマートキャンプ社のグループジョインにより、高成長するSaasマーケティング領域へ事業拡大いたしました。
【グラフ】グループ年間経常収益(Annual Recurring Revenue : ARR)
積み上げ型収益を示すグループ年間経常収益(Annual Recurring Revenue : ARR)は前期比+59%と急速に拡大し、スマートキャンプ社を含むARRは71.2億円でした。
【図】SaaSプラットフォーム事業
事業別ではMoney Forward Businessの通期ストック収入が前年同期比+59%と急速に成長し、サービスラインナップや機能の充実により課金顧客あたり売上高(ARPA)は継続的に拡大しました。
今後はSaaSプラットフォーム事業「マネーフォワードクラウドStore」をリリースするなどバックオフィスSaaSのプロダクトラインナップが拡充し、キャンペーンや大型イベントも積極的に行う予定です。
また、Money Forward Homeにて課金ユーザーは順調に増加し21万人を突破、「マネーフォワード ME」の利用者数は900万人を突破しました。今期初に実施したテレビCMの効果などにより、着実に新規利用者を獲得しております。
2020年11月期はSaaSビジネスであるBusinessドメインの成長投資を加速させ、収益基盤・キャッシュフローに創出力を強化し、2021年11月期にはEBITDA黒字化を達成し早期の東証一部上場を目指す予定としております。
画像出典元:「株式会社マネーフォワード」決算説明資料
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2019年11月期 第3四半期の連結累計業績は、増収減益となっています。
売上高は前年同期比58%増と大幅増収となりましたが、最終利益は赤字幅15億1,800万円拡大し20億4,300万円の損失となりました。
【グラフ】連結売上高(四半期推移)
第3四半期期間のみの連結売上高を見ると、前年同期比67%増と大幅に成長していることが分かります。
特に成長が加速しているのは「Business事業」で、Businessドメインの第3四半期のストック収入は前年同期比70%増。
下期成長率見通しの+60%~65%を大きく上回っています。
新プラン移行により、顧客当たり売上高が増加したことや、消費税改正・軽減税率導入に先立ち『マネーフォワード クラウド』10億円軍資金キャンペーンを開始したことが寄与しました。
10億円軍資金キャンペーン
一方「Home事業」は、『マネーフォワード ME』の利用者数は850万人、課金ユーザー数は20万人を突破。
今期初に実施した藤田ニコルさんを起用のテレビCMの効果等により、利用者数の伸びは加速しています。
さらに、顧客ロイヤリティを表すNPS®(ネット・プロモーター・スコア)の調査において、『マネーフォワード ME』が2位以下と大きく差を開き1位に。女性向け調査においても利用度1位、満足度1位を獲得。
また「Money Forward X」のドメインは、ストック・フロー収入共に第3四半期として過去最大を達成。
「Money Forward Finance」は前年同期比448%増の成長を実現しており、企業間後払い決済サービス『MF KESSAI』が急成長を牽引しています。
なお、通期の業績予想に変更はありません。
通期売上成長率は期初見通し+55%以上を見込んでおり、業績見通し達成に向けて順調に進捗しています。
画像出典元:「株式会社マネーフォワード」決算説明会資料
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主要サービス一覧
2019年第2四半期の連結累計業績は、増収減益となっており、売上高は前年同期比53.2%増と大幅に増収しています。
【グラフ】連結売上高(四半期推移)
売上高の内訳をみると、全ドメインにおいて過去最高売上高を達成していることが分かります。
この結果、大幅な増収となりました。
【グラフ】Money Forward Business 売上高
売上高の中で最も割合を占めている「Money Forward Business」は、前年同期比53%の増収。
ストック収入が継続的に拡大しています。新プラン移行によって、顧客当たりの売上が増加し、下期のストック収入は前年同期比+60%~65%の成長率を見込んでいるとのこと。
また、バックオフィス向けの業務効率化クラウドソリューション「マネーフォワード クラウドシリーズ」は、確定申告需要を取り込み、売上が順調に推移しました。
【グラフ】「マネーフォワード ME」利用者数
また、Money Forward Home事業で展開する、自動でオンラインバンキングなどから金融機関データの取得・仕訳を行うPFM(個人の金融資産管理・家計管理サポート)サービス「マネーフォワード ME」の利用者数が800万人を突破。
【グラフ】「マネーフォワード ME」新規サービス登録数の推移
「マネーフォワード ME」ではテレビコマーシャルを実施し、新規ユーザーおよび休眠ユーザーへのサービス訴求、ブランド認知度向上に注力し、利用者数が順調に推移しました。
【グラフ】費用内訳(売上原価・販売費及び一般管理費)
費用内訳をみると、費用合計は前四半期に実施したテレビCMの終了により減少傾向に。積極的なマーケティング投資は継続しています。
今年5月、クレディセゾンと連携し、貯金ができない人でも自動で貯金ができるアプリ「プリカに しらたま」をリリース。
貯金はプリベイトカードにチャージし、オンラインショッピングで利用可能です。
法人向け資金管理サービス「BFM(Business Financial Management)」をリリース予定。
中小企業の複数の銀行口座残高や入出金明細を一元管理、資金の見える化が可能に。
業績見通しは以下の通りです。
売上高は2018年11月期同等、もしくは上回る成長率を目指します。一方、人材及びマーケティングへの投資を大幅に拡大するため最終損益は△22億円~△28億円の赤字になる見込みです。
今後3年を目処に黒字化し、2021年11月期にはEBITDA黒字化を達成する方針です。EBITDA黒字化後は、早期の東証一部上場を目指し、さらなる企業価値向上を図る予定です。
画像出典元:「株式会社マネーフォワード」決算説明会資料
2019年11月期第1四半期の連結累計期間の業績は、前年同期に対し、増収減益となりました。
マネーフォワードは、家計簿アプリやクラウド会計ソフトを提供しています。当第1四半期では、法人向けサービスを提供する「Money Forward Businessドメイン」の売上高が前年同期比60%増の8.5億円と成長を牽引しました。
【グラフ】連結売上高(四半期推移)
連結売上高は、前年同期比54%増と大きく拡大しています。
売上高は前年同期比60%増の8億5,300万円となりました。
バックオフィス向けの業務効率化クラウドソリューション「マネーフォワード クラウドシリーズ」において、確定申告需要を取り込み、売上が順調に推移いたしました。また、クラウド記帳サービス「STREAMED」、経営分析クラウド「Manageboard」の営業強化にも注力しました。
【グラフ】Money Forward Business 売上高
前期末比でストック収入の伸びは過去最大。フロー収入の減少要因は、イベント収入及びIT導入補助金関連売上の反動によるものです。
売上高は前年同期比39%増の3億7,000万円となりました。
【グラフ】プレミアム課金収入(売上高推移)
自動でオンラインバンキングなどから金融機関データの取得・仕訳を行うPFMサービス「マネーフォワード ME」の利用者数は750万人、プレミアム課金ユーザー数は18万人を突破。
テレビコマーシャルを実施し、新規ユーザーや休眠ユーザーへのサービス訴求、ブランド認知度向上に注力し、利用者数が順調に推移しました。
また、自動貯金アプリ「しらたま」は貯金総額5億円を突破。おつり貯金、つみたて貯金、値引き貯金など、アプリ内で手軽に始められる新しい貯金体験を提案しています。
一方で、「miraitalk」は事業の縮小を決定。当第1四半期連結会計期間において、1,253万円の特別損失を計上しました。
東京・新宿の実店舗にて、家計改善につながる専門家からアドバイスを貰えるサービスでしたが、幅広い利用者に高い質のサービスを提供し続けるにあたり、知見と経験を十分に持つファイナンシャルプランナーを採用、育成し続け、事業としてスケールしていくことが厳しいと判断し、事業の縮小を決定しました。
売上高は前年同期比+23%増の1億2,500万円となりました。
【グラフ】Money Forward X 売上高推移
サービス提供先の増加により、ストック収入は増加傾向にあり、今後更なる増加を見込んでいます。
ドメインにおいては、「マネーフォワードfor○○」や「デジタル通帳」など、金融機関の利用者に向けたサービスの開発に注力し、新たなサービス提供先が増加しました。
金融機関との連携強化
新たに8つの金融機関にサービスを提供開始。金融機関の口座の入出金明細や残高情報などをアプリ内で閲覧できる通帳アプリの導入先が増加しました。
売上高は4,800万円(前年同期300万円)となりました。
【グラフ】Money Forward Finance 売上高推移
企業間後払い決済サービス「MF KESSAI」の取扱高が、営業強化、認知度向上により順調に増加しています。
一方で、マネーフォワードフィナンシャル株式会社にて、仮想通貨交換所を通じてのブロックチェーン・仮想通貨の普及と実用化を目指していましたが、2019年4月15日開催の同社取締役会において、仮想通貨関連事業への参入延期を決議し、当第1四半期連結会計期間において、6,139万円の特別損失を計上しました。
【グラフ】費用内訳(売上原価・販売費及び一般管理費)
前期末比コスト増は6.2億円となっており、うち4.8億円は広告宣伝費が占めています。
期初時点の計画通り、すべてのドメインにおいて、組織体制の強化のための人材採用や、プロモーション実施による広告宣伝等の先行投資を実行しました。
クラウド会計データなどを活用するオンライン融資サービスを近日リリース予定。中小企業の資金繰りまで支援の拡充を狙っています。
2018年7月より、新グループ会社「マネーフォワードファイン株式会社」が “AI融資審査モデル” の開発に着手しており、2019年春頃よりオンライン融資サービスを試験的に提供する予定です。
AI融資審査モデルとは、ビジネス向けクラウドサービス「MFクラウドシリーズ」の会計・請求書などのデータとAI技術を活用した融資審査モデルです。
従来の融資審査モデルよりも多様なデータを活用することで、さらに多くの中小企業に対する融資機会の創出、迅速で手間や時間がかからない融資の実現を目指しています。
2012年5月、マネーブック株式会社を設立し、同年12月に「株式会社マネーフォワード」に商号変更。
個人向け・法人向けのお金のプラットフォームを提供しています。
2012年、お金の見える化サービス「マネーフォワード ME」、翌年には「マネーフォワード クラウド会計・確定申告」、お金のウェブメディア「マネトク(現くらしの経済メディア「MONEY PLUS」)」をリリース。
その後も、「マネーフォワード クラウド請求書」「マネーフォワード クラウド給与」「マネーフォワード クラウド経費」など続々とリリースしています。
主要サービス
また、マネーフォワードグループとして子会社設立や、グループ会社化も積極的に行っています。
現在マネーフォワードグループは9社存在します。
2017年9月、東京証券取引所マザーズ市場へ上場しました。
画像出典元:「株式会社マネーフォワード」決算説明会資料
2018年連結会計年度の業績は、売上高が45億9,400万円(前期比58.5%増)と大幅な増収となりましたが、人材採用の強化や広告宣伝等の積極的な先行投資が響き、営業利益・当期純利益ともに約8億円の赤字となりました。
売上原価・販売費及び一般管理費は、人件費等の増加により46%増加しました。Finance事業の立ち上げに伴い、当該事業が占める人員比率が増加しました。
マネーフォワード クラウドサービスは法人への直接販売が好調に推移し、売上高は前期比+82%と大きく成長しました。業績見通し比+12%の上振れとなり、グループ全社の業績を牽引しました。
PFMサービスはプレミアム課金収入・メディア/広告収入が順調に進捗し、売上高は前期比+28%となりました。業績見通し比は+1%で、ほぼ業績見通しどおりの着地となりました。
課金ユーザー数は、2018年11月末時点で16万5,000人を突破しました。課金率も引き続き上昇しています。
MF KESSAI事業は顧客獲得が順調に進捗しましたが、対面事業であるmirai talk事業は収益化が想定より大幅に遅延し、業績見通し比 △45%となりました。
従来、BtoB領域のマネーフォワード クラウド(旧MFクラウド)サービス、BtoC領域のPFMサービス、新規サービスの3つに事業ドメインを区分していましたが、提供サービスの増加を受け、サービスを4つの事業ドメインに区分し再編成しました。
4つの事業ドメインにおけるミッションは以下の通りです。
2018年12月に海外機関投資家から公募増資により総額66億円の資金調達を行いました。主な用途は以下の通りです。
今回の資金調達により、現金及び預金が115億円、ネットキャッシュが80億円、純資産合計が100億円となり、財務基盤の強化をさらに進めました。
画像出典元:「マネーフォワード」決算説明会資料
第3四半期連結累計期間において、売上高は前年比+61.6%と大幅増となりました。赤字は縮小したものの、人材採用による人件費増、移転に伴う一時費用の発生、積極的な広告宣伝等への投資が響き、最終損益は△5億2,500万円の赤字となりました。
サービス別売上高は、個人向けのPFMサービスで+31%、法人向けのMFクラウドサービスで+85%と高い成長率を維持しています。
「マネーフォワード」の利用者数は700万人、プレミアム課金ユーザー数は16万人を突破しました。家計簿アプリ利用者の約4人に1人は「マネーフォワード」を利用しています。
個人向け自動貯金アプリ「SiraTama(しらたま)」、企業間後払い決済サービス「MF KESSAI」、お金の相談窓口「mirai talk」など新規サービスの拡充も行っています。
画像出典元:「マネーフォワード」決算説明資料
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