KDDI株式会社の決算/売上/経常利益を調べ、IR情報を徹底調査

記事更新日: 2020/02/23

執筆: 山中恵子

業績好調で配当アップ!70億円規模のau PAY大型キャンペーンを実施する「KDDI」の第3四半期決算

2020年3月期 第3四半期決算

  • 売上高:3兆9,025億7,600万円(前年同期比+3.5%)
  • 営業利益:8,438億6,900万円(前年同期比+2.6%)
  • 四半期利益:5,308億7,600万円(前年同期比+5.0%)

大手3大キャリアの一つ、auブランドを展開する「KDDI」の決算を見ていきます。

2020年3月期第3四半期連結累計期間の業績は、前年同期に対し増収増益となっています。通期予想に対する進捗率は売上高は75.0%、営業利益は82.7%と順調に推移し、上期減益決算から増益に転換。

売上高構成比から見ていきましょう。今期より、個人向け事業の「パーソナル」と法人向け事業の「ビジネス」に報告セグメントが再編されましたが、売上高の約8割がパーソナルとなっています。

パーソナルは、主力のauブランドによる通信サービスのほか、中期経営計画において成長の柱と位置付けられたライフデザイン領域(コマース・エネルギー・金融など)が含まれています。なお、中期経営計画ではビジネスセグメントも成長の柱と位置付けられています。

売上高についてはパーソナル、ビジネスともに増収を達成。なかでも、エネルギー事業や株式会社じぶん銀行の連結子会社化による金融事業等、ライフデザイン領域の拡大による収入増が貢献。一方、端末販売収入や固定通信料収入は減少しています。

営業利益は、成長領域であるライフデザイン領域とビジネスセグメントが牽引し前年同期比で増益を確保。

ライフデザイン領域は、auでんき契約者の拡大や、auスマートパスプレミアム比率の上昇などが貢献し、ビジネスセグメントはモバイル・固定といった既存事業に加え、IoTなどの成長領域が拡大しました。なお、当第3四半期で増益に転じた要因として、10月以降、電気通信事業法改正の影響で端末販売コストが減少したことが挙げられます。

セグメント別で見るとパーソナルは減益となっていますが、これは端末販売の粗利減少や減価償却費、販売関連費用の増加等によるものです。

パーソナルセグメントの営業利益は7,202億円(前年同期比0.2%減)、うちライフデザイン領域は1,360億円(前年同期比25.9%)ということなので、ライフデザイン領域を取り出した営業利益推移は以下のとおり。

モバイルID数は前四半期比では減少しましたが、価格の安いMVNOが牽引し前年同期比では増加。解約率は通信+でんきやクレジットカードなどのセット利用により大幅に改善し、それに伴い総合ARPA収入も増加しています。

裏を返せば、セットにすると料金が安くなる一方で解約金が高いため解約しづらいという面も。法改正で携帯違約金は1,000円になりましたが、光通信などの違約金は高額なままです。

auスマートプレミアムの会員数は903万、au PAY会員数は2,200万超を突破しましたが、キャッシュレス決済の競争が激化する中、KDDIも他社との連携を進めています。

ローソン・Pontaとの提携

2019年12月16日、KDDIはローソンと資本業務提携契約を締結したと発表。KDDIは、ローソンの発行済株式総数の2.1%に当たる普通株式211万株を市場買付により取得する予定です。

また、共通ポイントサービス「Ponta」を運営するロイヤリティマーケティングと2019年12月13日に資本業務提携を締結。KDDIは三菱商事からロイヤリティマーケティングの発行済株式を20%取得予定。 

あわせて、KDDI、三菱商事、ロイヤリティマーケティング 、ローソンは、ネットとリアルを融合した新たな消費体験の創造に向けた取り組みに合意。2020年5月以降、au WALLETポイントはPontaポイントに統一され、Pontaアプリ及びローソンアプリにau PAY機能が実装されます。

これにより、会員基盤は国内最大級の1億超、年間ポイント付与額は2,000億超となります。

また、KDDIの第5世代移動通信システム5Gをはじめとする先端テクノロジーと、ローソンの約14,600店舗のリアル基盤を組み合わせ、データや金融サービスを絡めた次世代型コンビニサービスを展開していくとしています。

au PAY アプリへ名称変更

2月4日、「au WALLET アプリ」は「au PAY アプリ」へと名称変更。ひとつのアプリで家計や日常生活にかかるすべての入り口となる、金融サービスに強いスーパーアプリを目指していくとしています。

au PAYは「誰でも!毎週10億円もらえる!キャンペーン」を2月10日から実施。最大で7万ポイント還元されるということもあり、1週目、2週目ともに初日で10億円に到達。

1週目は翌日までポイント還元を受けられましたが、2週目は1日でキャンペーン終了、3週目からは1日あたりの還元上限3万ポイントが6,000ポイントに引き下げられました。

毎週10億円相当のポイント還元を7週間行うため、単純計算すると70億円の費用がかかりますが、実際にはそれ以上かかると思われます。

なお、通期の業績予想に変更はありません。前期に対し増収増益となる見込み。5G商用サービスは3月開始予定です。

事業内容

今期より事業セグメントを再編し、従来の「パーソナル事業」「ライフデザイン事業」「ビジネス事業」「グローバル 事業」という4つのセグメントから、個人向け事業の「パーソナルセグメント」、法人向け事業の「ビジネスセグメント」の2つに集約されました。

KDDIは、2019年5月に発表した中期経営計画においてライフデザイン領域と新ビジネスセグメントを成長の柱と位置付け、ライフデザイン領域のなかでもコマース・エネルギー・金融などのサービスを成長ドライバーにしていくとしています。

1

パーソナルセグメント

個人向けサービス

 

日本国内において、通信サービス(主に「au」ブランドによるスマートフォン・携帯電話、FTTH/CATVサービス等)のほか、コマース・金融・エネルギー・エンターテインメント・教育等のライフデザインサービスを提供。

 

海外においては、ミャンマーやモンゴルをはじめとするアジア域を中心とした個人向けビジネスに取り組んでいます。

 

2

ビジネスセグメント

法人向けサービス

 

日本国内及び海外において、法人向けにスマートフォン等のデバイスやIoTビジネスを支えるKDDI「IoT世界基盤」をはじめとしたネットワーク・クラウド型サービス等の多様なソリューションに加え、「TELEHOUSE」ブランドでのデータセンターサービス等を提供。

 

画像出典元:「KDDI株式会社」プレゼンテーション資料

 

 

2020年3月期 第2四半期決算(19年11月更新)

  • 売上高:2兆5,644億5,700万円(前年同期比+4.2%)
  • 営業利益:5,534億700万円(前年同期比△1.4%)
  • 四半期利益:3,475億4,500万円(前年同期比+0.6%)

大手3大キャリアの一つ、auブランドを展開する「KDDI」の決算を見ていきます。

2020年3月期第2四半期連結累計期間の業績は、前年同期に対し売上高は+4.2%成長したものの、営業利益ベースでは減益となっています。上半期としては減益ですが、第2四半期単独では増益に転じています。また、計画に対しても順調に推移しています。

増収となった主な要因は、端末販売収入が減少したものの、エネルギー事業収入の増加やじぶん銀行の連結子会社化による金融事業等、ライフデザイン領域の拡大による収入増等によるものです。

営業利益は、競争環境の激化や3Gユーザーの4Gへの移行推進強化による端末販売コストの増加、また一時的な要因として前期のミャンマー事業会計期間の変更や3G設備の加速償却などが影響し、前年同期比で減益に。

一方、第2四半期では、成長領域であるライフデザイン領域とビジネスセグメントの増益が大きく貢献し、増益に転換しています。

成長領域

ライフデザイン領域は、auでんき契約者の拡大や、auスマートパスプレミアム比率の上昇などが貢献し、前年同期比で2桁増収増益に。

auでんきは利益率が低いものの、契約数拡大により売上の絶対数が増加。また、利益率の高いauスマートパスプレミアムの会員数は2019年9月末で851万会員に。auでんき、auスマートパスプレミアムともにストックビジネスであるため、今後も売上・利益に貢献していくと思われます。

金融事業も拡大しています。au Pay登録者数は半年で600万突破。ただ、金融事業はアクティブユーザーを増やしていく段階であるため、時間をかけて成長させていくとしています。

ビジネスセグメントは、モバイル・固定といった既存事業に加え、IoTなどの成長領域が拡大し、2桁増益に。日本のIoT市場は今後6年間で1.8倍の成長が見込まれており、グループの総合力で市場成長を上回るIoTビジネスの成長を目指していくとのこ。



モバイルID数

モバイルID数は、9月末で2,709万と堅調に推移しています。

au解約率は前年同期比0.13ポイント増の0.77%となり、au契約者数は減少していますが、一方でMVNOの契約者数は増加。低価格志向のユーザーはMVNO、大容量のデータ通信を利用したいユーザーはauと、ニーズに合った料金プランを提供することでグループ全体のIDを拡大させています。



2020年3月期の業績予想

2020年3月期の業績予想に変更はありません。前期比で増収増益となる見込みです。

  • 売上高:5兆2,000億円(前期比+2.4%)
  • 営業利益:1兆200億円(前期比+0.6%)
  • 当期期利益:6,200億円(前期比+0.4%)

KDDIは、来年春から5Gサービスを開始する予定。5G基地局については、ソフトバンクと協業し、2024年3月末までに国内最多となる5万局超を計画しています。

画像出典元:「KDDI株式会社」プレゼンテーション資料

会社概要

会社名 KDDI株式会社
事業内容 電気通信事業
所在地 東京都千代田区飯田橋3丁目10番10号 ガーデンエアタワー
設立日 1984年 (昭和59年) 6月1日
代表 髙橋 誠
資本金 1,418億5,200万円
kigyolog_kessanの最新記事をチェック

この記事に関連するラベル

他企業の情報

起業LOG運営のプロトスター社では一緒に働く仲間を募集しております

ページトップへ