2019年10月期決算は、修正後の計画に対し、売上高、営業利益ともに計画通りの着地となりました。
教育メディアサービスは「塾ナビ」における広告宣伝費率の上昇や一時的な資料請求の低下などで収益性が低下したものの、「みんなの学校情報」等のその他民間教育領域のメディアも順調に進捗しており、安定的に成長しております。 その他サービス売上は金融メディアが2019年4月末時点で終了したことにより、減少いたしました。
サービス別売上高推移
2020年10月期は引き続き「塾ナビ」で安定的なフリーキャッシュフローを生み出し、「みんなの学校情報」への投資を強化することで事業成長を狙う方針です。
株式会社センジュ買収によるのれん償却額(年間1億円)の計上により営業利益は減少を見込んでおります。
画像出典元:「株式会社イトクロ」決算説明資料
2019年第2四半期決算の累積業績は、前年同期比に対し、増収減益となりました。
「塾ナビ」「みんなの学校情報」等の主要ポータルサイトによる売上が堅調に推移し、増収となりました。
一方で、広告宣伝の強化に伴い減益となっています。
【グラフ】四半期別 教育メディアサービス 売上高推移
イトクロは「塾ナビ」「みんなの学校情報」を運営するインターネット・メディア事業の単一セグメントです。
売上高は順調に推移しており、季節的要因での上下はありますが、四半期別でみると右肩上がりで成長しています。
【グラフ】教育メディアの利用状況
教育メディアの訪問者数も順調に増加しており、第2四半期は前年同期比45.7%増の1,588万UUを突破しました。
2019年4月末、その他サービスの「金融メディアサービス」を終了。
教育メディアサービスに注力するため、教育メディアサービスへの人員の配置転換を実施。下期は新規案件の獲得に動くことはせず、更に縮小に向けて進んでいく方針です。
2019年10月期の業績予想を、下記のように大幅下方修正しています。
当初の計画では、塾ナビのリスティング広告を強化することで売上高増加を見込んでいましたが、Googleの仕様変更に伴いクリック単価が上がり、獲得効率が悪化したため軌道修正をしています。
また、2024年10月期に向けた中期成長戦略として、期初には計画していなかった事業成長に向けた投資を行うことも合わせて、4億円の事業成長に向けた投資を実施する予定です。
これらにより、営業利益は前回予想より合計9億5,000万円下回る見込みで、それに伴い、経常利益及び当期純利益についても、それぞれ前回予想を下回る見込みとなっています。
2019年10月期 業績予想修正の主な要因
2019年10月期、2020年10月期は事業への投資を強化し、投資を完了した2020年10月期から、売上高においては15%程度、営業利益においては25%程度の年間成長率を目指すと発表しています。
画像出典元:「株式会社イトクロ」決算説明資料
2019年第1四半期連結累計期間の業績は、増収増益となりました。
売上高9.6%増に対して、営業利益が0.4%増だったのは、成長に向け広告宣伝を強化したことが原因です。
【グラフ】四半期別 教育メディアサービス 売上高推移
教育メディアサービスの売上高は、9億500万円(前年同期比23.1%増)と、季節的要因での上下はありますが、順調に増加しています。
なかでも「塾ナビ」「みんなの学校情報」等の主要ポータルサイトの売上が堅調に推移しました。
【グラフ】四半期別 その他サービス 売上高推移
その他サービス(金融メディア / コンサルティングサービス)の売上高は、1億2,600万円(前年同期比38.8%減)となりました。
期初計画の通り、教育メディアサービスに注力するため、その他サービスは縮小する方針を継続しており、人員の再配置を進めています。
前年より39.7%増の当期純利益を見込んでいます。
売上高の伸び率3.5%増に対し、営業利益は17.5%増で成長する計画になっています。
これは前述した通り、教育メディアサービスに注力し、その他サービスの縮小を見込んでいるためです。
計画どおりにいくと、2019年10月期の営業利益率は50%を超える計算になります。
画像出典元:「イトクロ」決算説明資料
2018年通期の業績は、売上高、営業利益、経常利益ともに前年比増となり、当初の業績予想を上回る結果となりました。当期純利益の減益は、主に特別損失を2億8,000万円計上したことによります。
メディアサービスにおける、「塾ナビ」「みんなの学校情報」「家庭教師比較ネット」「医学部受験マニュアル」等の主要ポータルサイトによる売上が堅調に推移しました。
教育メディアサービスの通期売上高は37億7,900万円 (前年比26.0%増)となりました。注力領域として人員増強し、主要ポータルサイトにおいては口コミ等のコンテンツ拡充とともに訪問者数及び掲載クライアント企業数が増加しました。
「塾ナビ」は塾・予備校検索サイトとして利用者数No.1を実現し、圧倒的シェアを獲得しています。今後も口コミの増加、コンテンツ増強によるユーザー数の増加を図り、「塾ナビ」を中心に教育メディアサービスのさらなる成長を目指します。
一方、その他サービス(金融メディア / コンサルティングサービス)は教育メディアサービスに注力するために縮小する方針とし、新規案件の獲得は行いませんでした。その結果、通期売上高は7億1,200万円(前年比 24.5%減)となりました。
2019年には、その他サービスはさらに縮小が進む見込みです。
教育メディアサービスは利益率が抜群に高く、教育メディアサービスの売上高比率が伸びると営業利益率が向上するため、教育メディアサービスにさらに注力していく2019年には営業利益率が50%に達する見込みです。
少子化傾向であっても学習塾予備校領域における市場規模は安定して推移しており、その中で折込チラシ広告市場は縮小し、費用対効果の高いインターネット広告市場は拡大しています。
今後は学校教育領域においても、インターネット広告市場のさらなるシェア拡大を目指します。
画像出典元:「イトクロ」決算説明資料
2018年10月期第3四半期の当期純利益は、11億5,700万円の増収となりました。収入源である、教育メディアサービスである「塾ナビ」「みんなの学校情報」等の主要ポータルサイトでの広告売上が順調。売上高・営業利益も共に増加、増収増益の結果となり業績は好調です。
今年度通期決算が、開示した当初通期計画の業績を大きく上回る見込みとなり、売上高の当初通期計画を40億円から44億円に上方修正しています。尚、2018年10月第4四半期に発生する費用が不確定であるため、営業利益、経常利益、当期純利益については当初計画より変更は行なっていません。
それでは、売上高の推移をより詳しくグラフで見ていきましょう。
取り扱いサービスが教育メディアであることから、年間での利用者数推移にサイクルがあり、売上高もそれに同調して変化が見られます。売上高は、毎年第3四半期にピークを迎え、第4四半期に大幅低下するというサイクルを繰り返しています。
ピーク時である第3四半期の各年度の売上高を比較すると、2015年5億5,100万円、2016年7億4,100万円、2017年9億3,400万円、2018年11億9600万円と毎年約2億円前後業績を伸ばし、右肩上がりに増加しているのが分かります。次回、第4四半期での売上は下がる見込みですが、来年度第3四半期に向けまた増加していくと予想されます。
2019年度もさらなる成長が見込まれるイトクロ。現在の事業内容は一体どのようなものになっているのでしょうか。
イトクロは2015年に東証マザーズに上場。「全ての人に、人生を豊かにする教育を」を経営理念として掲げています。
イトクロの主な事業は2つ。
教育を軸に領域特化型のポータルサイトを運営し、ニーズにきめ細かく対応したサービスを行っています。「塾ナビ」「家庭教師比較ネット」「医学部受験マニュアル」などが主要メディアで、口コミや詳細情報などのコンテンツをユーザーに提供しています。
メディアサービスの運営を通し培ったノウハウを活用し、教育業界を中心としたクライアント企業のマーケティング活動をフルサポートしています。
イトクロの主な収入源はメディアサービス事業です。これまで教育関連を中心に展開し、順調に売上高を伸ばしてきました。
イトクロのメディアサービスが好調な理由は以下の3つにあります。
ユーザー、クライアント企業共に良好な関係を築き、現在も成長を続けるイトクロ、今後はどのような計画で経営を進めていくのでしょうか。
イトクロは、国内最大級の医学部受験予備校情報ボータルサイト「医学部予備校ガイド」を運営する株式会社えふななを2018年9月7日に子会社化。9月14日には完全吸収合併、株式会社えふななは消滅会社として解散となりました。2018年10月期決算への影響は軽く済む見込みです。
医学部予備校ガイドとイトクロ所有メディアである「医学部受験マニュアル」を併せ、医学部受験予備校領域でのトップシェアを目指し、さらなる教育メディアサービスの拡大を図ります。
医学部受験予備校領域売上高イメージ
今後は、社内の経営効率化も図り、組織一丸となって本格的に医学部受験予備校領域で圧倒的No.1を狙う計画を打ち立てているようです。
画像出典元:「イトクロ」決算説明会資料
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