株式会社オンワードホールディングスの決算/売上/経常利益を調べ、IR情報を徹底調査

記事更新日: 2019/10/09

執筆: 山中恵子

最終244億円の赤字!日韓関係悪化の影響で韓国から撤退する「オンワードホールディングス」の第2四半期決算

2020年2月期 第2四半期 累積業績

  • 売上高:1,184億6,600万円(前年同期比+4.0%)
  • 営業利益:△8億6,100万円
  • 経常利益:△8億1,700万円
  • 四半期純利益:△244億3,200万円

アパレル関連会社などを統括する持株会社「オンワードホールディングス」の決算を見ていきます。

2020年2月期第2四半期連結累計期間の業績は、前年同期に対し増収となったものの、最終244億3,200万円の赤字となっています。上期15億円の黒字予想から一転、巨額赤字に転落。

アパレル関連事業の売上高が前年同期比で減少したものの、ライフスタイル関連事業において株式会社大和を子会社化したことが寄与し増収に。オンワードホールディングスは事業領域を広げることを目的に、ギフト事業を展開する大和の全株式を取得し2019年3月に子会社化しています。

一方、営業利益は、オンワード樫山の営業利益が前年同期比66.2%減、額にして15億3,700万円減少したことが響き、赤字に。

【グラフ】連結営業利益の増減要因

また、オンワードホールディングスは、グローバル事業構造改革として欧米、アジア、国内で不採算事業からの撤退や事業規模の縮小、不採算店舗の廃止等を実施することを決定。その結果、一時費用が増加するとともに特別損失252億8,600万円(うち事業整理損31億1,700万円、減損損失221億3,900万円)を計上したことにより、最終244億3,200万円の赤字に転落。

減損損失の内訳は、国内アパレルで5億200万円、海外アパレルで50億700万円、ライフスタイル関連で57億3,300万円、各報告セグメントに配分していない全社資産で108億9,500万円となっています。

セグメント別の業績

セグメント別の業績をもう少し詳しく見ていきましょう。

アパレル関連事業

  • 売上高:974億1,500万円(前年同期比△3.4%)
  • セグメント損失:△6億5,500万円

上期のアパレル関連事業は、前年同期に対し減収、営業利益は前年同期7億5,400万円の黒字から6億5,500万円の赤字に転落しています。国内・海外ともに減収減益、アパレル関連事業は低迷しています。

●国内アパレル

  • 売上高:754億9,500万円(前年同期比△3.5%)
  • セグメント利益:13億5,100万円(前年同期比△43.0%)

国内アパレル事業は、前年同期に対し減収減益、利益は約4割減少しています。

なかでも国内アパレル売上高の約8割を占める、オンワード樫山が苦戦。ブランド別では「23区」「ポール・スミス」は増収となったものの、ほか「自由区」「五大陸」などの百貨店ブランドは軒並み売上が落ち込んでいます。

チャネル別では、Eコマースは堅調に伸びていますが、主力の百貨店の売上高が前年同期比7.6%減の382億円となっています。オンワード樫山は、店舗閉鎖およびその一時費用の影響により通期でも減収減益の見込みです。何店舗閉鎖されるかは明らかにされていませんが、相当数に上るものと見られます。

●海外アパレル

  • 売上高:219億2,000万円(前年同期比△3.2%)
  • セグメント損失:△20億600万円

海外アパレル事業は、前年同期に対し減収、赤字幅は拡大しています。地域別では、欧米事業は減収、赤字幅が拡大。アジア事業は収益性回復により減収ながら増益となりましたが、香港デモの影響により売上が減少しています。

ライフスタイル関連事業

  • 売上高:210億5,100万円(前年同期比+61.6%)
  • セグメント利益:10億100万円(前年同期比+19.5%)

株式会社大和の子会社化が寄与したことに加え、リゾート事業のグアムへの日本人旅行者の増加により、ライフスタイル関連事業全体として増収増益に。今後、ライフスタイル分野における更なるM&Aも検討しているとのこと。

業績予想を下方修正

グローバル事業構造改革実施により、通期業績予想を下方修正しています。

  • 売上高:2,560億円 → 据え置き(前期比+6.4%)
  • 営業利益:55億2,000万円 → 12億円(前期比△73.1%)
  • 経常利益:57億円 → 11億5,000万円(前期比△77.7%)
  • 当期純利益:55億円 → △240億円

2020年2月期の業績は、前期に対し増収減益、最終240億円の赤字となる見込みです。

グローバル事業構造改革の概要としては、オンワードイタリアの一部事業撤退、オンワードコリアの清算、「オープニングセレモニー」「フィールドドリーム」等不採算事業からの撤退、規模縮小、不採算店舗の廃止等です。

韓国では「23区ゴルフ」を展開していましたが、日韓関係悪化が要因で業績は低迷していた模様です。店舗閉鎖だけではなく、子会社も清算します。

今後、国内外で600店舗閉店するとの報道もありますが、具体的な店舗数は明示されていません。オンワードホールディングスはZOZOTOWNから撤退しましたが、自社ECサイトに注力しており、通期のEC売上は前期比37%増の350億円を見込んでいます。

今後、構造改革がどのように進んでいくのか注目です。

画像出典元:「株式会社オンワードホールディングス」決算説明資料

会社概要

会社名 株式会社オンワードホールディングス
事業内容 純粋持株会社としての、アパレル関連事業、ライフスタイル関連事業を営む傘下関係会社の経営管理およびそれに附帯する業務
所在地 東京都中央区日本橋3丁目10番5号オンワードパークビルディング
設立日 1947年(昭和22年)9月4日(創業1927年(昭和2年)2月)
代表 保元 道宣
資本金 300億7,900万円(2019年2月期)
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