となりました。
となりました。
「ネットからリアルへ。」をキャッチコピーにネットサービス事業を展開する「株式会社リアルワールド」の決算を見ていきます。
事業内容
2019年9月期 第3四半期の連結累計業績は、前年同期に対し減収減益となっています。
今年14周年を迎えるリアルワールドは、新しい稼ぎ方を推進するビジョン「稼ぎ方革命」を掲げており、ビジョンの実現に向け、3月には本社移転を実施し販管費を大幅削減。これまで1.4億円を削減し、19年9月期中にあと2億円を削減予定です。
また3月にはマークアイ売却を行い財務強化を実現、8月末までを目標にノーザンライツを売却する方針です。
第3四半期は、上半期から継続し販管費削減を推し進め、クラウドソーシングを活用した動画事業「カチコ」・フィンテック事業「リアルペイ」に積極的に投資を行った結果、次世代通信規格5Gに向けた動画需要を先行しておさえることができ、高単価の動画受注が増え、リアルペイでは外部からの報酬流入額が1.8倍に成長しています。
なお、業績予想については変更ありません。
今年6月、子会社である「株式会社カチコ」より、専門知識やリソースも不要・動画制作を丸投げできる動画メーカー「カチっとムービー!」をリリース。
カチっとムービー!の特徴は、以下の4点。
少ないリソースかつ、低コストで多くの動画制作が可能に。今後も毎月100 種類以上のバリエーションに応じたフォーマットを追加予定。
画像出典元:「株式会社リアルワールド」決算説明会資料
2019年連結累計期間の業績は、前年同期に対し減収、営業利益、経常利益は赤字となりましたが、最終利益は黒字転換しました。
最終利益が黒字転換した要因は、子会社の株式会社マークアイの売却と本社移転等による販管費の大幅圧縮によるものです。
子会社売却により、2018年9月末時点で12億2,600万円あった有利子負債が2億6,800万円減の9億5,800万円に。現金及び預金は7億1,700万円増の20億2,300万円となり、財務状態が改善しました。
財務体質の改善
リアルワールドは、1,500 名のクリエイター・カメラマンを持つvivito 社と2019年2月22日付けで資本業務提携をしました。
vivitoによって動画制作に必要な現地撮影の強化を行うとともに、リアルワールドが抱えている全国1,000万人以上のクラウドワーカーを活用し大量動画制作を実現していくとのこと。
また、vivitoに在籍するプロクリエイターへの報酬を「RealPay(リアルペイ)」 を通じて提供する取り組みも開始しました。
2019年9月期は、前期に対し大幅な減収、営業利益、経常利益は赤字となるものの最終利益は1億円確保する予想となっています。
下半期は積極的に成長投資を行う予定です。
具体的には、成長が見込まれる動画事業では「カチコ」、Fintech事業ではキャッシュレス化社会に向けた報酬提供インフラ「RealPay」となります。
営業利益は3期連続の赤字となる見込みで、動画事業とFintech事業の収益化はまだ先のようです。
画像出典元:「株式会社リアルワールド」決算説明資料
2019年第1四半期連結累計期間の業績は、前年同期に対し増収減益となりました。
売上高は微増しましたが、動画・フィンテック分野の新規事業への投資、マークアイの第2四半期繁忙期に向けた体制整備費用の先行発生と本店移転に伴う加速償却による一時的な販売管理費増が響き、最終△13億3,000万円の赤字となりました。
今期では、稼ぎ方革命を推進するフィンテック事業と動画事業に注力しています。
貯めたポイントを現金や電子マネーに交換することができるPointExchange(ポイントエクスチェンジ)を大幅に刷新し、RealPay(リアルペイ)として2019年1月にリリースしました。
流通総額150億円を誇るポイント交換サービスPointExchangeでは今まで「ポイント」という表記を用いてきましたが、新しい通貨「R(リアル)」へとポイントの名称を変更しました。
RealPayを利用することで、報酬を支払う企業は銀行を介さずに現金以外での報酬支払いが可能となります。また報酬を受け取る個人も、面倒な口座登録は不要、リアルタイムに報酬を受け取ることができ、現金・デジタルマネー・マイルなどライフスタイルに合わせた利用が可能となります。
近年、気軽にライブ動画を配信し、視聴者よりアイテム等をプレゼントしてもらう投げ銭市場が成長を続けています。ライブ配信+投げ銭というビジネスモデルの先駆け「SHOWROOM」をはじめ、「TikTok」「17 Live (イチナナ)」などは若年層を中心に利用者が増加傾向にあります。YouTubeにもスーパーチャットという投げ銭機能が実装されています。
そのような環境下、報酬提供インフラRealPayにて、株式会社 A Inc.が運営するライブ動画配信サービス「ふわっち」の報酬提供を開始することを2019年2月に発表しました。
「ふわっち」は、2018年のライブ配信アプリ売上第3位(1位はSHOWROOM、2位は17 Live)、累計900万配信のリアルタイム動画配信サービスです。
2018年には、1本1,980円の15秒動画を月間10万本供給可能にする、 動画制作プラットフォーム「カチコ」の提供を開始しました。
さらに5G時代の大量動画制作ツール、カチコの動画メーカー「カチッとムービー!」を2019年3月にリリースする予定です。
2015年9月期に7.1億円で取得した知的財産権関連コンサルティング子会社の株式会社マークアイを2019年3月、みのり3号投資事業有限責任組合に16億円で売却する予定です。これにより財務体質が改善し、事業投下資金11.7億円を確保できる見通しです。
あわせて年間の販売管理費を2018年17億円から2020年10億円までに42%削減し、既存事業の再構築と 新規事業への投資を実施していきます。
RealPayにおいては、多種多様な報酬の受け取り方法をより拡充させ、キャッシュレス化社会に向けた報酬提供インフラとして確立していきます。
画像出典元:「株式会社リアルワールド」決算説明資料
売上高は前年度に比べて変化はなく、純利益は約1億3,000万円赤字額が膨らみ△3億円となりました。
リアルワールドは、成長性・利益性が期待できる事業に注力するため、
など、選択と集中を進めました。その結果、一時的に収益源を失うことになるので、2019年通期の売上目標は今年度より31%下がる見込みです。
一方で、販管費を2018年の17億円から2020年に10億円に削減(42%減)して利益体質の改善を図る予定です。企業売却によって得た資金で積極的な先行投資にも期待できます。
2019年通期目標は以下のような計画です。
2019年は事業撤退などにより売上高が減少する一方で、純利益は黒字を見込んでいます。黒字化の要因としては、株式会社マークアイの売却益16億円を特別利益に計上するためです。
※2018年9月17日更新
2018年第3四半期は△1億6,600万円の最終赤字になりました。売上高は若干増加となっています。
一方で、会社運営を合理的に進めたことで前年より販管費を1億4,900万円にまで抑え、コスト削減に大きく貢献しました。
売上高・経常利益の詳しい推移を見ていきましょう。
2017年第2四半期より、アドネットワークを展開していたクラウドメディア事業が、アドネットワークの広告掲載条件の変更により利益減少。これに伴いリアルワールド本社は2018年、アドネットワークから撤退し、8月にはクラウドメディア事業を別会社化しています。売上高・経常利益共に2018年第1四半期まで大幅に落ち込んでいました。
その後クラウドソーシング事業では、ライティング業務から今後の成長が期待されるAI関連業務へのシフトを図り、現在企業とユーザーとを密着させるポイントサービス分野に力を入れています。
以上で述べたような業務改革により、2018年第2四半期から売上高・経常利益共に少しずつ回復。今四半期では前年同期同等以上の業績にまで立ち直りました。新しい事業定着後の成長が期待できます。
リアルワールドの事業内容は大きく分けて3つです。
作業をこなしてポイントを貯める「CROWD(クラウド)」など、在宅ワークの求人を行っています。
使って貯める「Gendama(ゲンマ)」、記事を読んで貯める「REAL WORLD(リアルワールド)」、ポイント交換できる「ライフマイル」などの会員制のポイントサービスを行っています。
複数のポイントを一つにまとめて現金や電子マネー、商品に交換できるポイント交換サービス「PointExchange(ポイントエクスチェンジ)」も展開しています。
リアルワールドは2005年に設立、東京六本木に本社を置いています。2014年には東証マザーズに上場しました。
現在では「ネットからリアルへ。」をキャッチコピーに、ネットサービス事業を展開し、ポイント獲得による生活者の新しい暮らしや働き方の拡大を図ってきました。ネット上でポイントを貯める、交換する、使うという一連の流れをつくり出しています。
大きなターニングポイントを迎えているリアルワールド、これからどのような成長戦略を打ち出していくのでしょうか。2018年に新たに始められた取り組みを踏まえ、リアルワールドの今後の事業展開について説明していきます。
2018年、リアルワールドは複数の企業と提携をし、自社サービスの向上に向け大きく乗り出しています。
3月には株式会社EPARKと連携、2,000万人以上いるEPARK会員はIDを変えずにそのまま「Gendama」「CROWD」サービスを利用することができます。
4月には、VJAグループ共通ポイントサービス「ワールドプレゼント」とリアルワールドのポイントで相互交換が行えるようになりました。
5月には株式会社セブン銀行と連携し、銀行口座がなくてもセブン銀行ATMとセブンイレブンのレジでリアルワールドの報酬が受け取りが可能に。
6月にはリアルワールドの子会社であるノーザンライツ株式会社が「人手不足対策展2018」に出展し、在宅リソース、クラウド配信システムなどをアピール。2017年愛媛県に続き、今年は静岡県焼津市・川根本町と連携協定を結びました。今後の事業展開にプラスの影響を与える取り組みとして注目できます。
2018年8月1日、リアルワールドは自社を株主とした株式会社カチコを設立し、動画制作事業の業務を開始しました。約1,000万人のリアルワールドのワーカーのインスピレーションを活用し、大量動画制作、低価格による動画を提供。動画メディア事業として動画活用プランの提案も行っていきます。
現在世界の広告市場は6,000億ドル(約65兆5100億円)を突破する勢い。2019年以降に実現されるであろう5Gでの通信環境構築、動画市場の更なる拡大を見据えての取り組みとして期待出来ます。
リアルワールドは自身の抱えるリソースから計算し、月間10万本の動画を制作可能と見ています。そして、美容、エステ、グルメ、メディア、旅行など幅広い業界に提供を目指していく方針です。
画像出典元:「リアルワールド」決算説明会資料
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