株式会社ビーアンドピーの決算/売上/経常利益を調べ、IR情報を徹底調査

執筆: 山中恵子

インクジェット業界のリーディングカンパニー「ビーアンドピー」の通期決算

2019年10月期 通期決算

  • 売上高:30億1,100万円
  • 営業利益:4億2,600万円
  • 経常利益:4億2,600万円
  • 四半期純利益:3億1,100万円

大判ポスターや店舗看板などのインクジェット出力事業を行う「ビーアンドピー」の決算を見ていきます。

売上高は第4四半期において大口顧客から販売促進用広告物の受注が予想を下回ったため、前期比増収も、当初計画に及びませんでした。
営業利益は人材強化、設備強化といった成長投資に加え、上場関連費用、外形標準課税適用の影響並びに、売上の計画比下振れにより、減益しました。

【グラフ】四半期単位業績推移

生活資材・製品制作分野は、堅調な動きであったが販売促進用広告制作分野では、家電関係からの広告制作の需要が想定外に低調だったようです。

 

【グラフ】利益増減分析

今後の拡大に向けた各種費用、上場関連費用などの一時費用が発生したため、前期比減益となりました。

2020年10月期業績予想

  • 売上高:32億円
  • 営業利益:4億9,700万円
  • 経常利益:4億9,600万円
  • 四半期純利益:3億3,000万円

地域密着営業の強化、大口顧客へのフォローの充実を徹底し、前期比6.3%増収を計画しております。


画像出典元:「株式会社ビーアンドピー」決算説明資料

2019年10月期 第3四半期 累積業績(19年10月更新)

  • 売上高:21億9,300万円
  • 営業利益:3億1,700万円
  • 経常利益:3億1,600万円
  • 四半期純利益:2億3,000万円

大判ポスターや店舗看板などのインクジェット出力事業を行う「ビーアンドピー」の決算を見ていきます。なお、ビーアンドピーは、2019年7月24日に東京証券取引所マザーズに上場しています。

2019年10月期第3四半期累計期間の業績は、売上高21億9,300万円、純利益2億3,000万円となっています。売上高は概ね計画通りですが、営業利益の進捗率は57.7%と計画を大きく下回って推移。

販売促進用広告制作の売上は既存顧客からの堅調な受注が続いていますが、営業エリア拡大を狙い新たな営業所開設を行ったことなどにより、利益の伸びは鈍くなっています。

2019年10月期の業績予想

2019年10月期通期の業績予想は、前期に対し増収減益となる見込みです。

  • 売上高:31億5,000万円(前期比+30.9%)
  • 営業利益:5億5,000万円(前期比△0.6%)
  • 経常利益:5億4,900万円(前期比△0.8%)
  • 当期純利益:3億7,200万円(前期比△31.5%)

下記グラフは今期上期までの業績が反映されています。ビーアンドピーは2018年7月に子会社を吸収合併しているため、2019年10月期は単体での決算となっています。

また、2018年に決算日を10月20日から10月31日に変更したため、2018年の業績には2018年10月21日から同年10月31日までの期間分が含まれています。グラフの緑色部分がそれに当たります。

【グラフ】業績推移

売上・利益ともに堅調に推移しているのがわかります。さらに2019年10月期の売上高は、営業エリア拡大により大幅増(単体での比較)となる見込みです。

一方、利益については、売上原価・販管費の増加により前期比で減益となる見込みです。

今後の成長戦略

ビーアンドピーは、業務用の大判インクジェットプリンターを使用し、プリント・加工・納品までを一貫して行うインクジェット出力事業を行っています。販売促進用広告物の制作と生活資材・製品制作を主たる事業とし、売上の約85%が販売促進用広告制作です。

1

販売促進用広告制作

POP・SPツール・屋外サインを主とした屋内外の広告物

2

生活資材・製品制作

内装インテリア・カーテン等を主とした最終製品

今後は、広告販促分野の事業拡大と、成長事業の生活資材分野や産業製品分野への積極的投資をしていくとのこと。

また、来期は東京オリンピック・パラリンピックの開催により広告市場の成長率は2019年を上回ると予測されています。今期は減益予想ですが、来期に期待がかかります。

今後の成長イメージ

画像出典元:「株式会社ビーアンドピー」成長可能性に関する説明資料

 

 

第33期決算公告(19年7月更新)

  • 売上高:24億725万円
  • 経常利益:5億5,335万円
  • 当期純利益:5億4,356万円

となりました。

業績推移

決算期
(百万円)
16/10
(第31期)
17/10
(第32期)
18/10
(第33期)
売上高 1,826 1,945 2,407
経常利益 351 376 553
当期純利益 254 198 544 

 

当会計年度の売上高成長率は5.8%となりました。売上高経常利益率は4.2%上昇し20.8%となりました。これらの上昇は主要顧客からの受注増加によるものです。

新規顧客の開拓にも注力し収益性の改善に取り組んだことに加え、新規設備投資が少なかったことにより、減価償却費が減少し経常利益率アップにつながりました。

事業内容

ポスター・パネル・店頭POP・ダンボール什器、屋外用塩ビジート・壁紙・塔屋サイン・横断幕・懸垂幕・フラッグ・柱巻き・A型看板・ガラス面用透明メディア白インク出力・布地昇華転写出力・遮光両面ターポリン・タペストリーなど多種多様なサイン・ディスプレイを取り扱っています。

1

SPツール・POP・パネル

厚紙・POP・ダンボール什器・パネル加工から組み立て加工まで、社内一貫生産で対応しています。

水性プリンタは発色性に優れ、屋内の展示パネルなど、高画質を求められるディスプレイに最適です。ポスター・パネル・タペストリー等、さまざまな用途への対応はもちろん、大型サインのプリントでも自然で美しい画質が得られます。

2

大判ポスター・大量大判印刷

環境に配慮した次世代インクを使用。無臭のため環境に敏感な場所でも使え、有害性大気汚染物質をしないので廃棄の際も安全・安心。また、高い耐候性と耐水性を備えているので、傷や汚れに強く、屋外広告にもご利用可能、 64インチ/最大1625mmの高速出力。壁紙クロスや合皮素材・布地など多種素材への出力が可能です。

3

屋外看板用塩ビシート

大型広告看板・横断幕・懸垂幕・タペストリー等、さまざまな用途に。不燃インクジェット出力にも対応しています。レッドインク・オレンジインク 搭載で暖色系を鮮やかに表現します。

4

屋外懸垂幕・ビルボード

幅5,000mmまで出力可能な超高速5mUV機でターポリンや、メッシュターポリン、FFシートなどのメディアに高速高画質でプリント可能です。

5

リボード什器・展示台

POP・ディスプレイ台・什器など、アイデア次第で多彩な用途に。 リボードは、スウェーデン生まれのリサイクル可能な環境配慮型エコ素材です。 軽いので持ち運びができて組み立てが簡単というのもポイントです。

6

昇華転写

のぼり、タペストリー、フラッグなど様々な布製品を昇華転写ならではの鮮やかな発色で制作します。

7

内装・インテリア

布製品・壁紙・高透明塩ビ等、無臭のプリントが可能なLatexインクは、プリンター内部で完全に硬化され、耐久性のあるプリントを作成できます。 防火認定F☆☆☆☆対応しています。

8

フルカラー3Dプリントサービス

1000万色以上のフルカラー樹脂で 色と形状どちらも高精細に造形可能。 フィギュアやモックアップ、リアルなサンプルで提案力UPに最適です。

東証マザーズ上場へ

6月19日、東証マザーズへの新規上場が承認されました。2019年7月24日に上場予定です。

出典:公式HP

会社概要

会社名 株式会社 ビーアンドピー
事業内容 販売促進用サインディスプレイの制作
屋外用大型サイン・広告の制作
建物の内装、インテリア用品の出力、制作
広告企画および制作に関する提案業務
所在地 東京都港区新橋5丁目10-5 Daiwa新橋510ビル4F
設立日 1985年10月
代表 和田山 英一
資本金 1,000万円
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