株式会社オープンハウスの決算/売上/経常利益を調べ、IR情報を徹底調査

記事更新日: 2019/08/20

執筆: 山中恵子

売上高成長率40%!業績予想・配当予想を上方修正した「オープンハウス」の第3四半期決算

2019年9月期 第3四半期 累積業績

  • 売上高:3,666億800万円(前年同期比+40.4%)
  • 営業利益:363億8,300万円(前年同期比+15.2%)
  • 経常利益:341億400万円(前年同期比+11.6%)
  • 四半期純利益:244億8,300万円(前年同期比+14.6%)

都心の狭小住宅で急成長する「オープンハウス」の決算を見ていきます。

2019年第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は前年同期に対し+40%成長、利益項目はすべて2桁増益となっています。売上、利益ともに同期間として過去最高を更新。

セグメント別の業績を見ると、戸建関連事業とマンション事業が増収増益を牽引していることがわかります。

なかでも、売上高の7割弱を占める戸建関連事業が+62.8%と大きく成長したことが大幅な増収増益につながっています。

これは、株式会社ホーク・ワンの新規連結の影響もありますが、戸建住宅の販売が好調に推移したことが主な要因です。第3四半期連結累計期間の新築一戸建住宅の引渡件数は、前年同期比561棟増の1,574棟に。新築マンションの価格上昇及び販売戸数の減少から、戸建に対する高い需要が続いています。

規模はまだ小さいですが、国内の富裕層向けアメリカ戸建住宅販売も好調に推移しています。

業績予想を上方修正

業績好調により、2019年9月期の業績予想を上方修正しました。

  • 売上高:5,300億円(前期比+35.6%)
  • 営業利益:565億円(前期比+19.4%)
  • 経常利益:537億円(前期比+16.6%)
  • 当期純利益:382億円(前期比+20.1%)

マンション事業、収益不動事業、アメリカ不動産事業等において、当初計画を上回って業績が推移することが見込まれるとし、業績予想が上方修正されました。

また、配当予想も上方修正。一方で、株主優待制度は廃止されます。さらに、2019年9月30日を基準日として、普通株式1株につき2株の割合をもって分割すると発表。

これら発表後、材料が出尽くしたと一旦は株価が急落しましたが、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日付でオープンハウスの目標株価を7,800円から8,100円に引き上げた影響で株価は急伸。

オープンハウス 株価推移

消費税増税の駆け込み需要はいま一つ盛り上がっていませんが、少なからず住宅購入に影響を与えると思われます。今期、どこまで業績を伸ばせるか注目です。

画像出典元:「株式会社オープンハウス」決算説明会資料

 

 

2019年9月期 第2四半期 累積業績(19年5月更新)

  • 売上高:2,428億4,600万円(前年同期比+42.9%)
  • 営業利益:237億9,700万円(前年同期比+13.0%)
  • 経常利益:221億9,300万円(前年同期比+10.0%)
  • 四半期純利益:161億3,200万円(前年同期比+15.1%)

2019年9月期第2四半期連結累計期間の業績は、前年同期に対し増収増益となりました。業績予想を上回り、売上高・利益ともに過去最高を更新しました。

前連結会計年度に実行した株式会社ホーク・ワンの連結子会社化、及びアメリカ不動産事業の拡大に加え、戸建関連、マンション事業が堅調に推移し、増収増益を牽引しました。

一方、収益不動産事業は第1四半期での落ち込みが響き、減収減益となりました。

各セグメントの業績

  • 戸建関連事業

前連結会計年度末にホーク・ワンを連結したことに加え、都心部の戸建住宅に対する高い需要を受け、販売が好調に推移し、売上高は1,649億5,900万円(前年同期比60.8%増)となりました。

うち、戸建(オープンハウス・ディベロップメント)の売上高は996億7,600万円(前年同期比15.1%増)。販売形態別の状況は以下のとおりです

オープンハウスの強みは、都心の戸建て住宅が一般的な相場よりも安いという点。入り組んだ土地、狭小地、変形地など他社では仕入れない土地を取り扱い、土地の仕入れから企画・設計・建築・販売までの流れを速くすることで価格を抑えています。

実際、東京23区新築マンションの平均価格は上昇しているにもかかわらず、オープンハウスの戸建(建売)平均価格は新築マンションよりも割安で、価格推移も横ばいとなっています。

都心部は今後も世帯数の増加が予想され、住宅の取得需要が見込まれます。

  • マンション事業

今期より名古屋市での引き渡しを開始。利便性の高いマンションの需要は強く、東京含め2拠点とも業績は伸長しました。件数構成比では、名古屋のマンションが24%を占めるまでに成長しました。

  • 収益不動産事業

第1四半期では引き渡しを迎えた件数及び単価が低下したことにより前年同期の実績を下回ったものの、第2四半期においては前年同期の実績を上回って推移しました。

  • その他(アメリカ不動産事業等)

海外不動産への投資を志向する日本国内の富裕層に対して、アメリカの戸建住宅等の販売が好調に推移しました。

今後の見通し

2019年9月期の業績予想に変更はありません。

売上高5,100億円の内訳は以下のとおりです。

  • 戸建関連事業:3,400億円(前期比+55.6%)
  • マンション事業:570億円(前期比+15.4%)
  • 収益不動産事業:870億円(前期比△19.0%)
  • その他(アメリカ不動産等):260億円(前期比+68.7%)

金融機関の不動産向け融資厳格化の影響は限定的であるものの、収益不動産事業においては保守的に計画しています。

画像出典元:「株式会社オープンハウス」決算説明資料

 

 

2019年9月期 第1四半期 累積業績(19年2月更新)

  • 売上高:1,050億2,900万円(前年同期比+37.4%)
  • 営業利益:93億500万円(前年同期比△3.4%)
  • 経常利益:81億5,500万円(前年同期比△13.2%)
  • 四半期純利益:57億4,200万円(前年同期比△11.9%)

2019年第1四半期連結累計期間の業績は、前年同期に対し増収減益となりました。増収の主な要因は、前連結会計年度末より株式会社ホーク・ワンを連結したことに加え、戸建関連・マンション・アメリカ不動産事業が堅調に業績を拡大したことによるものです。

一方、収益不動産事業が大幅に落ち込んだことが響き、営業利益は前年同期に対し3.4%減となりました。減益は上場以来初となります。

各セグメントの業績

  • 戸建関連事業

ホーク・ワンの連結により売上高が大幅に増加しました。仲介契約件数は前年同期比21.6%増となり、計画通りに推移しています。特に都心部の戸建住宅に対して高い需要がありました。

  • マンション事業

東京都23区に加え、当連結会計年度より名古屋市での新築分譲マンションの引き渡しを開始したことにより業績が大幅に伸長しました。職住近接志向の強い単身者、2人世帯を対象とするコンパクトタイプのマンションが好調です。

  • 収益不動産事業

売上高は前年同期に対し48.4%減と半減しました。営業利益は前年同期に対し75.5%減と大幅な減益となりました。減収減益の主な要因は、同期間に引き渡しを迎えた件数及び単価が低下したことによるものです。

  • その他(アメリカ不動産事業等)

前連結会計年度より取り組みを開始したアメリカ不動産事業においては、日本国内の富裕層によるアメリカの戸建住宅等の販売が好調に推移しました。

今後の見通し

金融緩和政策を背景に収益不動産に対する需要は高まっていましたが、スルガ銀行の不正融資問題以降、金融機関は個人投資家向け融資厳格化を打ち出しました。

オープンハウスグループの主要顧客は事業法人や富裕層であるため影響は限定的としていますが、通期の予想としても収益不動産事業は減収の見通しとなっています。

収益不動産事業の減収は織り込み済みのため、通期の業績予想に変更はありません。それ以外の事業は増収を見込んでおり、7期連続の最高売上、営業利益更新を目指します。

画像出典元:「株式会社オープンハウス」決算説明資料

 

 

2018年 通期決算(18年11月更新)

  • 売上高:3,907億円(前年比+28.3%)
  • 営業利益:473億円(前年比+25.8%)
  • 経常利益:461億円(前年比+27.5%)
  • 四半期純利益:318億円(前年比+28.3%)

2019年通期業績は6期連続で過去最高の売上を達成し、各売上・利益とも25%の成長を記録しました。

2019年通期目標

2019年の通期目標は、

  • 売上高:5,100億円(前年比+30.5%)
  • 営業利益:540億円(前年比+14.2%)
  • 経常利益:515億円(前年比+11.8%)
  • 四半期純利益:370億円(前年比+16.3%)

と発表しています。

新たにホーク・ワン株式会社をグループに加え、7,000棟以上の戸建を供給を目標としながら、アメリカ不動産産業での更なる成長を織り込んでいます。

 

 

2018年9月期 第3四半期決算

※2018年9月6日更新

  • 売上高:2,610億円(前年比+23.5%)
  • 営業利益:315億円(前年比+24.3%)
  • 経常利益:306億円(前年比+26.1%)
  • 四半期純利益:213億円(前年比+35.6%)

オープンハウスの2018年9月期第3四半期は全ての項目で前年同期より成長し、過去最高となりました。

売上高・営業利益の詳しい内訳を見ていきましょう。

売上構成比は、「戸建関連事業」と「収益不動産事業」が約90%を占めており、収益の柱となっています。

特に注目すべきポイントはその他に含まれるアメリカ不動産事業です。オープンハウスは、テキサス州、オハイオ州、ハワイ州の現地法人の買収によって、物件紹介を本格的に進めてきました。業績は好調で、2018年通期の売上目標の100億円を上回っての着地予定です。

過去8年で売上が10倍成長したオープンハウスですが、今後も急成長が期待できます。

オープンハウスの事業

オープンハウスの事業内容は大きく分けて2つです。

  • 1

    戸建事業

    売上の約60%を占め、「製販一体型」で一戸建の企画、建築、販売を行う。

  • 2

    収益不動産事業

    首都圏の小さなオフィスビルや古いマンションを購入、リノベーションをした後に、投資用不動産として事業会社や富裕層に販売。リスク軽減のために小規模かつ短期間で販売が見込める物件を中心に進めています。

オープンハウスは「東京に、家を持とう。」をキャッチコピーに不動産事業を展開しており、売上は創業20年で3,000億円突破。土地の取得から、企画設計、販売までを一気通貫で行うことが強みです。都心部を中心に狭い敷地を有効活用することで、リーズナブルな販売価格を実現してきました。

それでは、今後どのような成長戦略を打ち出しているのか見ていきましょう。

成長戦略

 
2017年11月に中期経営計画HopStep5000を発表し、2020年に売上5,000億円、経常利益600億円という野心的な目標を設定しました。その上、新規事業やM&Aなどは含めず、既存の事業のみで1.6倍の成長を実現したいと考えています。

日本では人口減少が問題視されますが、東京23区では2020年代まで増加傾向だと予想されています。人口増加を踏まえて都心への戸建事業に力を注ぐことで、持続的な成長を狙います。

さらに、オープンハウスはAirbnb Japanと、小山薫堂氏率いる企画会社オレンジ・アンド・パートナーズと三社提携を決定しました。

オープンハウスの開発力を活かし、Airbnb公式デザイン住宅「ORANGE DOOR」を提供予定。ホームシェアリング対応型住宅を共同開発し、年内の販売を目指すようです。

画像出典元:「オープンハウス」決算説明会資料

会社概要

会社名 株式会社オープンハウス
事業内容 居住用不動産の販売・仲介、戸建住宅やマンションの開発など
所在地 東京都千代田区丸の内2-4-1
設立日 1997年9月
代表 荒井 正昭
資本金 40億8,511万円
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