2019年10月期決算の連結累積業績は、前年同期比に対し増収減益となりました。
売上高は海外子会社の貢献により前年同期比+8%26億800万円となりました。
営業利益は海外子会社買収に係るのれん償却費や、映像制作をAIで効率化させた「自動マスク・ワイプ生成ソフトウェア」や先進の画像系AI技術で画素レベルで意味を判別できる「Semantic Filter」など研究開発など将来の成長に向けた先行費用の増加により-12%の5億8,600万円となりました。
2020年10月期の業績予想は売上高に関しては子会社売上増加によるグループ全体の売上押上げを想定しております。 営業利益は親会社の中長期の成長を見据えた投資(増員や設備投資、子会社管理体制の強化等)の実施による営業費用増加や子会社の事業拡大フェーズのため引き続き費用先行などの理由で減少すると見込んでいます。
画像出典元:「株式会社モルフォ」決算説明資料
2019年第2四半期決算の連結累積業績は、前年同期比に対し増収増益となりました。
株式会社モルフォは、画像処理技術の研究開発主導型企業です。高度な画像処理技術を組み込みソフトウェアとして、国内外のスマートフォン市場、放送局やコンテンツ配信会社を中心にグローバルに展開しています。
大幅な増益の原因の1つは、前第2四半期に計上した貸倒引当金、中国のスマホメーカーの倒産により一定の引当金の費用が、今期はその影響がなくなったためです。
合わせて、売上のロイヤリティ収入も伸びており、ロイヤリティ収入が上がると、固定費はほとんど変わらないので、それが利益となって上積みされ、大幅な増益となりました。
モルフォの報告セグメントは単一セグメントです。
【グラフ】売上収益構成 - ビジネスモデル別 -
主な売上収益は、手ぶれ補正などスマホ用画像・動画処理ソフトのロイヤルティ収入が柱となっています。
ロイヤリティ収入の2019年第2四半期の累計売上高は、8億1,600万円(前年同期比+8,000万円)となりました。
韓国スマートフォンメーカーが継続して減少傾向ではありますが、中国と北⽶のスマートフォンメーカーを中⼼としてロイヤリティが伸⻑しています。
受託開発収入は3億6,900万円(前年同期比+8,100万円)に。⼀部の⼤型プロジェクトの終了があったものの、⾞載関連は引き続き好調で、昨年M&Aしたフィンランドのスタートアップ会社「Top Data Science」などの海外子会社での案件も貢献しました。
その他の収入は6,900万円(前年同期比+3,400万円)となり、国内外のサポート案件は堅調に推移し、海外子会社の貢献もあり継続して増加傾向にあります。
サポート案件や、コンサルティング案件での収入を指します。
【グラフ】地域別売上推移(2Q単体)
地域別売上でみると、中国、日本、北米の順で割合を占めています。
日本国内の売上は⾞載等の受託が好調で、前年同期⽐6,000万円増加しました。
⽶国は前年同期⽐5,100万円増加、 欧州は先述したフィンランドの⼦会社の貢献により伸⻑し、前年同期⽐2,400万円増加しています。
製品開発においては、記者会見映像において上下の明暗差が起こる“フラッシュバンド現象”によって発生する激しい輝度変化を補正、低減するソフトウェア「Morpho Deflash™」を2月に製品化。放送・映像制作の現場での活用が期待されています。
また3月には、カメラで撮影した画像から人物の領域をAI(人工知能)により推定し、背景をぼかすことができるソフトウェア「Morpho Portrait Bokeh™」を発表。日本国内をはじめ中国、米国、欧州などのスマートフォンメーカーにて採用が進んでいます。
6月14日、アメリカの半導体大手「クアルコム」がモバイル機器向けの新しいチップセット「Snapdragon 730/730G/665」を発表し、今後Snapdragonのカメラ機能を強化するためにモルフォと提携を深めていくと発表しました。
モルフォはSnapdragon 665に動画ブレ補正技術 「MovieSolid®」を統合し、このサポートをクアルコムと共に提供することになりました。
この技術をライセンス利用することにより、スマートフォンなどのデバイスメーカーは大幅な開発コストの低減と開発時間の短縮を実現し、最先端の動画ブレ補正技術を提供できるようになります。
子会社増加によるグループ売上の伸長により、売上高は前年比15.8%増の28億円を予想。
しかし、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は減益になると予想しています。
主な要因として、子会社管理に係る費⽤増加、子会社の事業拡大フェーズのため費⽤先⾏、連結によるのれんの償却での費⽤増加をあげています。
2019年1月、モルフォは2019年10月期から始まる3カ年の中期経営計画「Vision2021」を発表しました。
「全てのカメラに知能を持たせる」をビジョンに掲げ、「モルフォ画像技術のデファクトスタンダード化」「成長スピード加速」を中期経営目標に設定し、「経営資源の重点配分」「グローバル化加速」「経営基盤強化」を施策の柱に据えて目標の達成を目指します。
海外拠点の組織強化とパートナー企業との連携強化を進め、競合他社よりも短期間で付加価値が高い製品・サービスをグローバルに提供できるグループ体制を構築し、海外市場における更なる売上拡大を狙います。
画像出典元:「株式会社モルフォ」決算説明資料
2019年第1四半期連結累計期間の業績は、前年同期に対し増収減益となりました。
売上高が前年同期比9.1%増と増収ながら、四半期純利益は前年同期比70.9%減で大幅減益となり、通期計画に対する進捗率は4.2%にとどまりました。
海外子会社での受託開発収入や国内外のサポート案件が堅調に推移し、増収となりましたが、子会社管理に係る費⽤の増加や、子会社の事業拡大フェーズのため先⾏費用が増加したことにより減益となりました。
モルフォでは「カメラデバイス事業」「ネットワークサービス事業」の2つを報告セグメントとしていましたが、当連結会計年度から単一セグメントに変更しました。各事業部別に分散していた営業・開発機能を集約することで、全社の生産性を上げ、迅速かつ付加価値の高いサービスを提供することを目的としています。
【グラフ】売上収益構成 (ビジネスモデル別)
主な売上収益は、手ぶれ補正などスマホ用画像・動画処理ソフトのロイヤルティ収入が柱となっています。
中国スマートフォンメーカーや国内放送映像向けなどで伸⻑が⾒られましたが、韓国スマートフォンメーカーなどの落ち込みの影響があり、ほぼ横ばいとなりました。
受託開発収入は、一部の大型プロジェクトの終了はありましたが、車載関連などの開発伸長や海外子会社での案件が貢献し、前年同期比16%増。
【グラフ】地域別売上推移
日本国内の売上は受託開発が牽引し、前年同期⽐1,900万円増の1億8,600万円。
米国はIP搭載レンジの拡大、欧州は海外⼦会社の貢献により伸⻑しました。
昨年度に子会社化したフィンランドのデータサイエンス企業「Top Data Science社」との技術融合による製品ラインの拡充など、グループ体制強化に向けた取り組みも進捗しています。
また、米国の「Qualcomm社」のソフトウェアアクセラレータプログラムへの参加や、「萩原エレクトロニクス株式会社」との画像処理、画像認識AIおよびハードウェアシステム開発の領域における業務提携など、製品開発の強化を目的としたパートナー企業との連携にも注力してきました。
2004年、イメージングテクノロジーの研究開発主導型企業として「株式会社モルフォ」を設立。
スマートフォンやデジカメ等において、手ぶれ防止の静止画・動画画像処理ソフトなどを開発・提供しています。
2004年9月、第三者割当増資を実施し、株式会社東京大学エッジキャピタルが運営するファンドから出資を受けました。翌月には、画像処理による静止画6軸手ブレ補正技術「PhotoSolid®」、動画4軸手ブレ補正技術「MovieSolid®」を発表。
2006年、NTTドコモ端末へ両技術の搭載を開始し、11年累計搭載ライセンス数が3億を突破。
同年7月、東京証券取引所マザーズに上場しました。17年には累計ライセンス数が12億を突破しています。
スマートフォンなどの組込み機器をはじめとして、様々なプラットフォームにおいて最先端の画像処理技術を駆使した各種ソフトウェアを製品化し提供しています。事業の売上高は「ロイヤリティ収入」「サポート収入」「開発収入」で区分されます。
画像出典元:「株式会社モルフォ」決算説明資料・公式HP
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