塾・スクール管理用クラウド型システム『マイクラス』や、高性能QRコードリーダー『アイコニット』など、システム開発とデジタルコンテンツを提供する「株式会社メディアシーク」の決算を見ていきます。
2019年7月期通期の連結業績は、前期に対し増収増益となっていますが、当期純利益は減益となり赤字で着地しました。
セグメント別の業績は以下の通り。
売上高は14億9,934万円(前年同期比27.1%増)、セグメント利益は2,511万円(前年同期は△817万円)と増収増益に。
主に、国内の法人クライアントに対するシステムコンサルティングサービスを実施。
その結果、法人向けシステム受託開発・企業向けRPA(ロボットによる業務自動化)ツール導入による売上が、前期に比べ大きく拡大しています。
売上高は3億5,722万円(前年同期比10.9%増)、セグメント利益は5,892万円(前年同期比4.7%減)と増収減益に。
スマートフォン向け無料提供アプリ『バーコードリーダー/アイコニット』が19年7月に累計3,000万ダウンロードを達成し、スマートフォン向け広告収入が増加したほか、『黒羽麻璃央のワンダーランド』等の実写版シミュレーションゲームの利用が堅調に拡大したことが、増収の要因です。
一方、新規事業領域であるブレインテック関連の事業にて、先行投資的な活動を実施し、減益となっています。
研究開発部門にて、動画配信・画像解析及び人工知能等の分野の研究開発等を実施。
その結果、売上高3万円、セグメント損失2,139万円となっています。売上が発生していますが、現段階での研究開発活動における副次的な産物であるとのこと。
2020年7月期の通期の業績予想は、前期に対し増収増益となり黒字化を見込んでいます。
画像出典元:「株式会社メディアシーク」決算説明資料
2019年第3四半期の業績は、前年同期に対し増収増益となり、営業利益・経常利益は赤字幅縮小となりました。
メディアシークは、法人向けコンサルティング・システム開発業務(法人事業)と、コンシューマー向け情報配信サービス(コンシューマー事業)の2つのビジネス領域に取り組んでいます。
増収の要因は、法人事業において、国内クライアント企業向けRPA(ロボットによる業務自動化)ツール導入のコンサルティング業務が拡大していること、またコンシューマー事業において、スマートフォン向け広告収入が堅調に推移していることによるものです。
売上高は11億1,094万1千円(前年同期比31.8%増)、セグメント利益は3,594万円(前年同期は△1,457万円)で増収増益となりました。
主に国内の法人クライアントに対するシステムコンサルティングサービスを実施。
国内クライアント企業向けRPA(ロボットによる業務自動化)ツールの導入コンサルティング業務が拡大し、メディアシークグループが提供するRPAツール「ipaS」のライセンス数も堅調に拡大しています。
売上高は2億5,854万円(前年同期比8.4%増)、セグメント利益は3,710万円(前年同期比9.6%減)で増収減益となりました。
スマートフォン向け無料提供アプリ「バーコードリーダー/アイコニット」が2019年1月に累計2,900万ダウンロードを達成し、その後もダウンロード数を拡大しています。スマートフォン向け広告収入が比較的堅調に推移しているほか、2019年より開始した「黒羽麻璃央のワンダーランド」等、実写版シミュレーションゲームの利用が堅調に拡大。
コンシューマー事業全体としては、ほぼ前年同期並の実績となりました。
売上高は3万円(前年同期比61.8%減)、セグメント利益は△1,653万円(前年同期は△2,615万円)で減収増益となりました。
前連結会計年度に新設した研究開発部門にて、動画配信及び画像解析等の分野の研究開発を中心とした事業開発を実施。
売上が発生していますが、現段階での研究開発活動における副次的な産物であるとのこと。
2019年7月期の通期連結業績予想を下方修正しました。
売上高は概ね当初の見通し通り前年実績に比べ増収を実現したものの、外部リソースを積極的に活用した結果、外注費が当初見通しと比べ大きく増加したことが要因とのこと。
またコンシューマー事業においても、ブレインテック関連事業の収益化が当初見込みより遅れたことも要因としています。
画像出典元:「株式会社メディアシーク」決算説明資料
2019年第2四半期連結累計期間の業績は、前年同期に対し増収増益となりました。
法人事業において、国内クライアント企業向けRPA(ロボットによる業務自動化)ツール導入のコンサルティング業務が拡大し、売上に貢献しました。
コンシューマー事業においては、スマートフォン向け広告収入が堅調に推移し、売上はほぼ前年同期並の実績となりました。
報告セグメントは「法人事業」「コンシューマー事業」の2つ。
「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントで、主として研究開発部門の新規領域での事業活動等になります。
売上高は7億8,192万円(前年同期比37.9%増)、セグメント利益は7,295万円(前年同期は△369万円)で増収増益となりました。
国内の法人クライアントに対するシステムコンサルティングサービスを実施。
国内クライアント企業向けRPAツールの導入コンサルティング業務が拡大し、メディアシーク社グループが提供するRPAツール「ipaS」のライセンス数も堅調に拡大しています。
売上高は1億6,246万円(前年同期比4.3%増)、セグメント利益は1,936万円(前年同期比5.5%減)で増収減益となりました。
2019年1月、スマートフォン向け無料提供アプリ「バーコードリーダー/アイコニット」が累計2,900万ダウンロードを達成し、その後もダウンロード数を拡大しています。スマートフォン向け広告収入が比較的堅調に推移しており、コンシューマー事業全体としては、ほぼ前年同期並の実績となりました。
売上高は2万6千円(前年同期比55.1%減)、セグメント損失は1,189万円(前年同期は△1,620万円)で減収増益となりました。
前連結会計年度に新設した研究開発部門にて、動画配信及び画像解析等の分野の研究開発を中心とした事業開発を実施しました。
僅かに売上が発生していますが、現段階での研究開発活動における副次的な産物とのこと。
法人事業においては、引き続き、既存クライアント向けシステムコンサルティングサービスの拡大に加え、RPAなど新規テクノロジーを活用した新規ソリューションサービスによる売上拡大を見込んでいます。
コンシューマー事業においては、スマートフォン向けアプリ「バーコードリーダー/アイコニット」を中心としたスマートフォン向け、コンシューマー向けサービスの強化拡大を進めていくとし、「バーコードリーダー/アイコニット」の広告収入拡大や、各種情報サービスによる売上向上を狙います。
2000年に設立されたベンチャー企業です。
設立から297日後の2000年12月、東京証券取引所マザーズに上場。
設立当初から、法人向けコンサルティング・システム開発業務(法人事業)と、コンシューマー向け情報配信サービス(コンシューマー事業)の2つのビジネス領域に取り組んでいます。
企業向けシステムコンサルが主力ですが、スマホ向けコンテンツ配信やQRコード読み取りアプリ提供も行っており、世界で初めてQRコードを携帯電話で読めるようにしたことで知られています。
18年1月、世界的に高い評価を有するイスラエルのMyndliftと協業契約を締結。BrainTech(脳神経科学)を活用したコンシューマー向けサービスの開発と普及推進を目的としており、5月には日本市場向けに開発したスマートフォンアプリ「マインドリフト(Myndlift)」を使ったサービスを開始しました。
学習塾や学校など教育機関のほか一般企業向け営業活動を強化し、日本市場における新規ビジネス展開を進めていく方針です。
学習塾やカルチャーセンターなど主に全国のスクール事業者を対象に、先進テクノロジーを活用した業務システムのコンサルティングやシステム設計・開発・運用サポート等を行います。
【主なサービス】
スクール事業者向け業務ソリューション「マイクラス」の販売・導入サポート
イベント向けソリューション「GatePass」
企業向けコンサルティングやシステム構築を総合的にサポート ほか
自社で開発・運営するウェブやアプリでのコンテンツサービス、そのノウハウを基にしたコンテンツホルダー様との協業ビジネス、様々なコンテンツ配信システムの受託開発を行っています。
【主なサービス】
スマートフォン向け無料バーコードリーダー「ICONIT」
ブレインテックサービス「Myndlift」
ヘルスケア情報サイト「Wellfy」
リアルUS情報サイト「BizSeeds」
スマートフォン向け恋愛シミュレーションゲーム運営 ほか
画像出典元:「株式会社メディアシーク」決算説明資料・公式HP
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