となっております。
画像出典元:「株式会社ヴィッツ」決算説明資料
組込ソフトウェア開発からセキュリティ支援業務へシフトする「ヴィッツ」の決算を見ていきます。
2019年8月期通期の業績は、前期に対し減収となるも、すべての利益項目で2桁増益を達成しています。
減収となった主な要因は、前期に発生した不採算案件への対応や第4四半期における主要顧客の開発計画変更等の影響によるものです。
事業別では、組込システム事業は前期比で減収となったものの、システムズエンジニアリング事業、機能安全開発事業が2桁増収と好調に推移。なかでも、システムズエンジニアリング事業の自動運転/先進安全向けシミュレーション技術への需要が伸びています。
【グラフ】売上高構成比
営業利益は、外注政策の見直しや高収益事業へのシフト等により営業利益率が改善し、前期比で2桁増益に。
事業別の営業利益率はそれぞれ、組込システム事業18.9%、システムズエンジニアリング事業32.0%、機能安全開発事業42.7%。いずれの事業も営業利益率は前期比で改善しており、かつ営業利益率の高いシステムズエンジニアリング事業と機能安全開発事業の売上高が伸長したことが増益につながっています。
【グラフ】業績推移
経常利益は、役員退職用積立保険の整理等による営業外収益の増加により前期比で2桁増益、親会社株主に帰属する当期純利益は、一部取締役からの役員退職慰労金の辞退による特別利益が発生したことで前期比7割増と大幅な増益となっています。
2020年8月期の業績は、前期に対し増収、営業利益ベースでは増益となる見込みです。
自動運転/先進安全向けシミュレーション技術、Safety&Securityコンサルティング、人工知能の安全対策技術が大きく伸びる見込みです。
ヴィッツは10月18日、「人工知能搭載システムの安全設計ガイドライン」の販売開始したと発表。今後、機能安全コンサルテーションサービスの対象製品分野を拡大し、人工知能などを活用する自律システムの製品分野にも拡大していくとしています。
画像出典元:「株式会社ヴィッツ」決算説明資料
2019年8月期第3四半期連結累計期間の業績は、売上高17億6,300万円、四半期純利益1億3,000万円となりました。
自動運転技術、人工知能安全活用に関する技術への要望やMaaS (Mobility as a Service) に関連する新サービス創生に向けた技術へのニーズがますます高まるなか、計画どおり堅調に推移しています。
ヴィッツは7月12日、株式分割及び株式分割に伴う定款の一部変更を発表。普通株式を1株につき2株の割合をもって分割するとのことです。なお、業績予想については変更ありません。
ヴィッツグループは、同社、及び連結子会社(アトリエ、ヴィッツ沖縄)の3社で構成されています。
ヴィッツの前身は1997年に名古屋で設立された株式会社ソフィックス名古屋。当初は工作機械制御ソフトウェア請負を主としていましたが、1999年に制御ソフトウェア技術をベースに家電分野へ進出。翌2000年に自動車分野へ進出するとともに、社名を株式会社ヴィッツに変更。
主な取引先は、パナソニック株式会社オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社、アイシン精機株式会社、トヨタ自動車株式会社など。売上の約7割が自動車関連分野です。
リーマンショック時には業績が落ち込みましたが、リーマンショック以降に飛躍的な成長を遂げ、2019年に東京証券取引所マザーズ市場に上場。
事業内容は、組込システム事業、システムズエンジニアリング事業、機能安全開発事業、その他の4つに分かれていますが、事業基盤であり、売上高の過半を占めているのが組込システム事業です。
産業機械や自動車などには、マイクロコンピュータと呼ばれる小型のコンピュータが搭載されており、コンピュータを含む機器類とコンピュータを動作させるソフトウェアを合わせたものが組込システム。ソフトウェアが組込ソフトウェア(Embedded Software)。
製品購入時にあらかじめ製品の一部として組み込まれており、利用者からはソフトウェアの存在が見えることはありませんが、身の回りにある電子機器のほぼすべてに利用されています。
ヴィッツは、あらゆる次世代製品の開発に必要なコア技術を他社に先駆けて提供。中核技術のすべてを提供できる企業は世界でもごくわずかです。
またヴィッツは、2005年より産官学連携による研究を本格的に実施し、以降毎年数本の研究事業を実施。国が支援する研究開発プロジェクトや共同研究などによりコア技術を習得育成しています。
ヴィッツは成長戦略として、「Connected Car Security システム」「自動運転技術」「次世代農業機械」「沖縄人材活用」を挙げています。自律社会に向けて、組込製品に必要な技術の大変革が予見されます。ヴィッツは、新たな技術を大変革に先駆けて提供し、高い成長を狙うとしています。
画像出典元:「株式会社ヴィッツ」決算説明資料・成長可能性に関する説明資料
株式会社ヴィッツは、1997年の設立以来、組込ソフトウェア開発を事業基盤とし、自動車・家電・産業機械などのメーカに"半歩先の技術"を提供。2019年4月に東京証券取引所マザーズに上場しました。
組込システム事業の対象製品
2019年8月期第2四半期連結累計期間においては、自動車電装部品メーカへのソフトウェア開発および組込セキュリティの技術提供強化や自動運転に関する仮想環境の積極的な提案を実施するとともに、既存事業の継続的な強化を実施しました。
また、新技術である自動運転技術に関する研究や自律社会を支える人工知能安全活用に関する研究を進め、人工知能安全活用研究の事業化を推進。
「自律的自動運転の実現を支える人工知能搭載システムの安全性立証技術の研究開発(経済産業省 戦略的基盤技術高度化支援事業)」の研究成果を販売開始します。
【グラフ】業績推移
2018年8月期第3四半期から、組込システム事業で一部不採算プロジェクトが発生しましたが、2019年8月期第2四半期にて不採算プロジェクトは終結。プロジェクト不採算金額6,000万円のうち2,400万円は2019年8月期に含まれていますが、通期決算見込みには影響はないとのこと。
当セグメントにおいては、自動車・産業製品向けの制御ソフトウェア、リアルタイムオペレーションシステムなどのソフトウェアプラットフォーム提供、組込セキュリティなどの受託案件などを行っています。
受注状況は堅調に推移しましたが、前期に発生した不採算プロジェクトへの対応を余儀なくされました。なお、当不採算プロジェクトについては、当第2四半期連結累計期間において終結しています。
その結果、売上高は6億3,300万円となりました。
当セグメントにおいては、自動車関連のシミュレーションおよびモデルベース開発技術の提案・開発・提供とデジタルコンシューマ機器向けの基盤技術提供を行っています。
モデルベース開発、仮想環境シミュレータへの需要が伸び、売上高は3億8,100万円となりました。
当セグメントにおいては、近年の電子機器装置の安全性を担保するために必要なコンサルティング・安全性分析支援と安全性の高いソフトウェア開発を行うためのソフトウェア開発プロセス作成の支援を行っており、売上高は1億2,000万円となりました。
当セグメントにおいては、株式会社アトリエ、株式会社ヴィッツ沖縄が含まれており、売上高は2,600万円となりました。
2019年8月期は、前期に対し増収増益となる見込みです。
組込システム事業は前期からの不採算プロジェクトの影響により、前期比で+1%程度の売上予想に留まる予定。組込システム事業の機会損失対策として、システムズエンジニアリング事業および機能安全開発事業において、良好な事業環境を背景に売上拡大を見込んでいます。
画像出典元:「株式会社ヴィッツ」決算説明資料
株式会社ヴィッツは、ものづくり分野に特化した組込み製品のソフトウェア及びリアルタイムOSの開発と販売を行っています。
IoTやCPS製品の開発が進む中、自動運転や人工知能などの自律化技術へ対応できるよう、自動車、家電、工作機械などの組込ソフトウェアの設計・開発にも取り組んでいます。
出典:公式HP
3月4日、株式会社東京証券取引所より、東京証券取引所マザーズ市場への新規上場が承認されました。
2019年4月8日に上場予定です。
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