IT人材サービスやゲーム・動画・EC事業を手がける総合カンパニー「ギークス株式会社」の決算を見ていきます。
【グラフ】売上高進捗率
【グラフ】営業利益進捗率
グループの第3四半期において、売上高・営業利益ともに過去最高を更新いたしました。
今期計画に対し、売上高・営業利益ともに順調な進捗率で推移し、ベンチャー投資プログラムを開始、ITフリーランスネットワークとオフショア開発体制により開発リソース面でもサポートいたしました。
IT人材事業において、第3四半期売上高・取扱高ともに過去最高を更新、売上高は前年同期比で20.8%増、セグメント利益は前年同期比で28.2%増となりました。ゲーム事業においては、第3四半期売上高は過去最高を更新し、第3四半期において、大型新規タイトル1本を受注いたしました。
なお、業績予想は変更はありません。
画像出典元:「ギークス株式会社」決算説明資料
IT人材サービスやゲーム・動画・EC事業を手がける総合カンパニー「ギークス株式会社」の決算を見ていきます。
グループ第2四半期において、売上高・営業利益ともに過去最高を更新し今期の計画に対して、順調な進捗率で推移しております。
事業別では、IT人材事業において福利厚生プログラム「フリノベ」のサービスを拡充しており、ゲーム事業においては、運用タイトルは5本、新規タイトルは有力IP案件を2本開発中です。どちらの事業も第2四半期売上高・営業利益ともに過去最高を更新しております。
【表】セグメント別前年同期比較
借入金の返済により、有利子負債が無くなり無借金経営となりました。増資と順調な業績により純資産が増加し自己資本比率が60.6%から76.3%へ向上いたしました。
なお、通期業績予想には変更ありません。
画像出典元:「ギークス株式会社」決算説明資料
IT人材サービスやゲーム・動画・EC事業を手がける総合カンパニー「ギークス株式会社」の決算を見ていきます。
2020年3月期 第1四半期の連結累計業績は、売上高12億1,400万円、営業利益2億7,400万円、四半期純利益1億7,800万円となっています。
中でも、営業利益の通期計画に対する進捗率は42.2%に達しており、好調な滑り出しとなりました。
ギークスは、19年3月20日に東京証券取引所マザーズ市場へ上場したため、前年同期比較はありません。
各事業セグメントは「IT人材事業」「IT人材育成事業」「ゲーム事業」「動画事業」「インターネット事業」の5つに分類されており、セグメント別の業績は以下の通り。
【表】セグメント別の業績進捗
売上高で最も割合を占めているのは「ゲーム事業」で、受託開発をメインに、スマホアプリゲームを開発しています。
新規タイトルのリリース納品などによりフロー売上が大幅に増加したことで、四半期売上高・営業利益ともに過去最高を更新しました。
新規タイトル2本の開発にも着手しています。
また「IT人材事業」においても、四半期売上高・取扱高ともに過去最高を更新。四半期の受注人月数は、2,782人月となり順調に推移しています。
なお、通期業績予想には変更ありません。
画像出典元:「ギークス株式会社」決算説明会資料
2019年3月期通期の業績は、前期に対し大幅な増収増益、売上高・営業利益ともに過去最高を更新しました。
IT人材事業、IT人材育成事業、ゲーム事業、動画事業、インターネット事業すべての事業が堅調に推移。なかでも、主力事業のIT人材事業、ゲーム事業が牽引しました。
【グラフ】営業利益増減要因分析
純利益には、関係会社株式売却益の約1.5億円が含まれます。
ギークス株式会社は、2019年3月20日に東京証券取引所マザーズ市場に上場。上場により約13億円の資金調達(OA含む)を行いました。
企業のインターネット関連における各種ウェブサービス、ゲーム、フィンテック、人工知能、IoT分野においてITフリーランスの需要が高く、マッチング依頼が増加。
IT人材事業は約20%の成長率となり、年間受注人月数が10,000人月を初めて突破。過去最高の受注人月数を更新しました。「人月」とは、一人が1か月で行うことのできる作業量(工数)を表す単位です。
システム投資を行ったため営業利益率は前期比で2.9ポイント低下の51.4%となりましたが、高い営業利益率を維持しています。
契約件数・単価ともに過去最高となり、業務委託取扱高は前期比23%増の71億8,900万円となりました。
IT人材育成のための「エンジニア留学」が好調に推移。個人・法人契約による生徒増のほか、他企業からの学校受託運営売上も寄与し、売上・営業利益ともに過去最高を更新しました。
一方、今後の事業拡大に向けた先行投資を行ったことにより、営業利益率は前期比で5.3%ポイント低下の16.3%となりました。
株式会社バンダイナムコオンラインから受託開発した「アイドリッシュセブン」及び株式会社バンダイナムコエンターテインメントと共同開発した「ツキノパラダイス。(ツキパラ。)」を運営。
「アイドリッシュセブン」においては、初の海外版となる繁体字版を2018年6月に配信を開始しました。
新規運営としては、株式会社スクウェア・エニックスから受託開発した「ワールドエンドヒーローズ」を2018年11月に配信開始。
ストック売上(ゲーム運営収入とレベニューシェア収入)、フロー売上(新規開発収入)ともに堅調に推移しました。
一方、株式会社gumiと国内パブリッシング契約を締結した「カクテル王子(カクテルプリンス)」については、2018年7月に配信を停止。
新規開発プロジェクトは、2案件スタートしました。
遊技機向けのプロモーション動画制作や新たなプロダクトとして、VR(バーチャルリアリティ)やMR(ミックスドリアリティ)等の新技術を活用した案件獲得に注力。
その結果、遊技機向けのプロモーション動画制作の売上が好調に推移し、売上の約50%が遊技機プロモーション関連動画の受託制作となりました。
また、VR/ARなどの動画制作案件の受注が順調に拡大し、売上・営業利益ともに過去最高を更新しました。
ゴルフ情報専門サイト「Gridge」において、記事+動画制作案件の広告受注が順調に拡大。
一方、利用ユーザーの獲得に向けて積極的な先行投資を実施したため赤字となりました。
2020年3月期は、前期に対し増収、営業利益ベースでは増益となる見込みです。当期純利益が1.9%減となるのは、2019年3月期は関係会社株式売却益の特別利益があったことによるものです。
動画事業においては、遊技機業界プロモーション広告需要の低迷により減収減益となる見込みですが、主力事業のIT人材事業、ゲーム事業のさらなる成長を見込んでいます。
インターネット事業は前期比58%の増収を計画しており、赤字額は大幅な縮小となる予定。
IT人材不足は今後ますます深刻となると予想されており、ITフリーランスの需要は高く推移することが見込まれます。
株式会社ギークスの前身は、代表取締役社長の曽根原稔人氏が前職(現クルーズ株式会社)において子会社としてIT人材事業を目的に2007年に設立した株式会社ベインキャリージャパン。
2009年にMBOにより完全独立し、2012年にゲーム事業を開始。
2013年にフィリピン・セブ州にて海外子会社NexSeed Inc.(現 連結子会社)を設立し、現在のギークス株式会社に商号を変更。
2014年に動画事業、2015年にインターネット事業を開始。
2018年にゲーム事業を分社化し、G2 Studios株式会社(現 連結子会社)設立。2019年に東京証券取引所マザーズに株式を上場しました。
IT人材事業を中心とした事業体制からゲーム事業やIT人材育成事業、動画事業、インターネット事業とIT・インターネット分野を軸としたポートフォリオ経営を展開しています。
売上高構成比はゲーム事業が50%を占めますが、利益面においては営業利益率の高いIT人材事業が一番の利益を生み出しています。
ITフリーランスと企業をマッチングするサービスを展開
IT人材不足が深刻化するなか、ITフリーランスと技術力を求める企業をマッチングさせ、プロジェクト単位で技術支援を行っています。
登録者属性はWeb・スマホアプリ系が半数以上を占めています。
ITフリーランス専門の案件検索サイト「geechs job(ギークスジョブ)」や、ITフリーランス向け福利厚生プログラム「フリノベ」を提供。
「エンジニア留学」と「英語留学」を提供するスクール事業
フィリピン・セブ島を拠点とする海外グループ会社であるNexSeed Inc.は、グローバルで活躍するITエンジニアの育成を目的にエンジニア留学と英語留学を提供するテックスクールを運営。フィリピン最大手の日系テックスクールです。
スマートフォン向けネイティブアプリゲームの企画・開発・運営
大手ライセンサーやゲームメーカーなどのゲーム配信事業者と協業・パートナーシップを組み、Unityベースのスマートフォン向けネイティブアプリゲームの企画・開発・運営を受託しています。
【運用タイトル】
インターネット上のプロモーションに関わる動画・映像制作を受託
スマホゲーム・アプリのPVをはじめ、企業VPや採用・ホームページ用の映像制作から、AR・VR・MR・ホログラムなど様々な新技術を活用した映像の企画・制作・開発を行っています。
ゴルフ専門情報サイトの「Gridge(グリッジ)」を運営
ゴルフ用品メーカーやアパレル企業からの記事広告や動画広告、リアルイベント連動広告の配信。また、「Gridge」を通じたECサービスの提供やゴルフ人材に特化した求人情報サイトを運営しています。
画像出典元:「ギークス株式会社」決算説明会資料・公式HP
2018年第11期の純利益は2億5,088万円となりました。
ギークスはモバイルコンテンツやIT人材サービス事業を展開していたクルーズ株式会社から、IT人材サービス事業だけを分社化して設立されました。現在は、ソーシャルゲーム、動画、さらにEC・メディア事業も手掛けています。
特に、ゲーム事業の成長が著しく、音楽ゲームアプリ 『SHOW BY ROCK!!』は2016年3月に200万ダウンロードを達成。バンダイナムコオンラインとの協業タイトル「アイドリッシュセブン」はリリース半年でApp Store売上ランキング12位を達成しました。
今期の決算でも、2017年7月24日に配信を開始した「カクテル王子」のゲーム事業が好調であったことが増益に影響していると考えられます。
ギークスのオフィス
ギークスは2018年5月1日にゲーム事業に特化した新会社 G2 Studios 株式会社を設立しました。これまで総合カンパニーとして様々な事業を手がけたギークスからゲーム事業を切り離し、開発・運営体制の強化を図ることが狙いです。
今後、「アイドリッシュセブン」や「ツキノパラダイス。」といった女性向け人気タイトルはG2 Studios株式会社が運営していくようです。
ギークスは2017年7月に加賀電子株式会社から資金調達を実施しました。この資金調達で両者は協業し、動画領域でVR/AR/MRの研究開発に取り組むと見られます。この他にも、2016年4月にWMパートナーズ株式会社やみずほキャピタル株式会社から総額3億円。2015年度は総額6.2億円の資金調達を完了しています。
2月15日株式会社東京証券取引所より、東京証券取引所マザーズ市場への新規上場が承認されました。
2019年3月20日に上場予定です。
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