ゲーム情報メディア『GameWith』の運営・管理を行う「GameWith」の中間決算を見ていきます。
2020年5月期第2四半期累計期間の業績は、前年同期に対し減収減益となっています。利益に関してはほぼ半減となっていますが、概ね計画通りに推移。
減収となった主な要因は、主力のゲーム攻略のPV数減少と広告単価下落によるものです。下記グラフは、領域別売上高推移ですが、下から「ゲーム攻略」「ゲーム紹介」「動画配信」「その他」となっており、ゲーム攻略の売上高が減少しているのがわかります。
一方、ゲーム紹介は伸長しています。動画配信は横ばい。
【グラフ】領域別売上高の四半期推移
営業利益については、前期に実施した戦略投資として行った採用強化による人材関連費用の増加が利益を圧迫し大幅な減益に。コスト全体における人材関連費用の割合は69.5%と大部分を占めています。
営業利益率は、前年同期32.0%から13.3ポイントも低下し18.7%と悪化しています。とはいえ、自己資本比率86.2%、現金及び預金は前年同期から1.7億円増の28.7億円と財政状態は安定しています。
GameWithは2019年12月18日、ゲーム攻略情報に特化したウィキレンタルサービスの運営を目的とした株式会社アットウィキを設立し、有限会社アットフリークスより「@WIKI(アットウィキ)」事業を譲受すると発表。
画像出典元:@WIKI公式HP
事業譲受日は2019年12月25日、取得原価は2億円。子会社の設立により、第3四半期より連結決算に移行する予定です。なお、業績予想に変更はありません。前期比で増収減益を見込んでいます。
今後は、既存のゲーム攻略に次ぐ、第二の柱のとしてゲーム紹介に注力していくとのこと。また、海外展開や、eスポーツ・ブロックチェーンゲームなどの新規事業も展開していますが、ブロックチェーンゲーム「EGGRYPTO(エグリプト)」のリリースは再延期されました。
事業内容は、ゲーム情報メディア「GameWith」の運営・管理を行うメディア事業の単一セグメントですが、ゲーム攻略情報だけでなく、ゲーム紹介、動画配信等を提供しています。
GameWithは、 ゲームの攻略情報サイトの運営を目的として2013年に設立されました。同年、ゲーム攻略情報サイト「GameWith」をリリース。初期はゲーマー同士が分からないことを質問しあうQ&Aサービスでしたが、専属ライター兼トップゲーマーが質の高い記事をひとつひとつ作成していく形へと進化。
2016年にゲーム攻略等の動画実況に係る広告の事業化を開始。
翌2017年には、コミュニティ機能の提供を開始、東京証券取引所マザーズに株式を上場、海外展開を開始と事業を拡大していきます。そして、2019年に東京証券取引所市場第一部に市場変更。
近年では、新規事業(eスポーツ、ブロックチェーンゲーム等)や海外展開も積極的に行っています。
ゲーム情報メディア「GameWith」にて、ゲーム攻略・ゲーム紹介・動画配信といったコンテンツを提供する中で、広告主または広告代理店に対してアドネットワーク等を利用したネットワーク広告、またはタイアップ広告として広告枠を販売すること等で収益を得ています。
そのほか、ゲームイベント制作の受託に係る収入等を得ています。
「GameWith」のインターネット広告枠のほかに、動画配信を行う際の広告枠、攻略情報アプリ内の広告枠につき、アドネットワークを経由して広告の配信を行い、広告収入を得ています。
広告主または広告代理店に対して、広告枠を販売。主な広告主は、ゲームパブリッシャー(ゲーム制作会社)で、新作ゲームアプリの認知度向上、当該アプリのユーザーの定着率向上等を目的として、広告主に対して以下のプロモーションを提案・販売しています。
ゲームイベント制作の受託に係る収入等
画像出典元:「株式会社GameWith」決算説明資料
ゲーム情報メディア『GameWith』を運営する「GameWith」の決算を見ていきます。なお、GameWithは、2019年8月16日に東京証券取引所マザーズ市場から東京証券取引所市場第一部へ市場変更しています。
2020年5月期第1四半期の業績は、前年同期に対し減収減益となっています。減収減益は織り込み済みであること、また進捗率が業績予想を若干下回っているものの下期にかけて売上高・利益を伸ばしていく計画であることを踏まえると、概ね計画通りに進捗していると言えます。
GameWithは、「ゲーム攻略」「ゲーム紹介」「動画配信」という主に3つのコンテンツを提供し、そこに表示される広告枠を販売することにより収益を得ています。それぞれの売上高は
となっています。
ゲーム紹介・動画配信の売上高が前年同期比で10%以上伸長したものの、主力事業のゲーム攻略が8.6%減となったことが響き、減収に。
売上を伸ばすにはページビュー数を増やす必要がありますが、ゲーム攻略のページビュー数は下落傾向にあります。当第1四半期の平均PV数は前年同期比1.2億PV減の5.9億PV。一方、前四半期比では若干回復しています。
【グラフ】「ゲーム攻略」 PV数・PV単価四半期推移
営業利益については、人件関連費用増に加え、市場変更に係る費用が発生したことにより、前年同期比で大幅な減益に。
GameWithでは、売上原価・販管費における人材関連費用の割合が実に65.9%と大きな割合を占めています。前期において既存事業に加えて新規事業及び海外展開で積極的な人材採用を推進した結果、人件費に関連する費用が増加しています。
GameWithの株価推移画像出典元:SBI証券
GameWithの株価は下落傾向が続いていましたが、8月21日に発行済株式総数(自己株式を除く)の1.49%に相当する27万株、2億円を上限とする自社株買いを発表したことが評価され、株価は続伸。また、決算発表後は一時ストップ高に。減収減益という決算が織り込み済みだったことに加え、ここに来てゲーム関連に人気が集中しています。
なお、通期の業績予想に変更はありません。前期に対し増収減益となる見込みです。GameWithは、海外展開、eスポーツ、ブロックチェーンゲームに力を入れており、今後の展開に注目です。
画像出典元:「株式会社GameWith」決算説明資料
国内最大級のゲームメディアGameWithを運営する「株式会社GameWith」の決算を見ていきます。
【グラフ】2019年5月期 通期業績進捗
2019年5月期の業績は、業績予想に対し、売上高99.8%、営業利益89.3%、経常利益89.3%で着地。
当期利益は消費税の課税区分見直しにより売上高8,400万円、特別利益1億6,000万円を計上し、業績予想を達成しました。
【グラフ】領域別売上高の四半期推移
第4四半期売上高の合計は8億1,000万円(前年同期比+13.0%)に。
GameWithは「メディア事業」の単一セグメントで運営しており、
上記3つのコンテンツをWebサイトやアプリの利用者に提供し、そこに表示される広告枠を販売することで収益を得ています。
ゲーム攻略売上高は、2019年5月期第2四半期をピークに減少傾向。
一方、ゲーム紹介売上高が前年同期比で47.6%成長と拡大中です。
【グラフ】ゲーム攻略 PV数・PV単価の概況
広告媒体のWebサイトを多数集めて形成される「ネットワーク広告」においてページビュー数が落ち込むものの、2017年5月期より取り組んできた広告運用体制の構築により広告単価が改善。
また「タイアップ広告」においても、主にゲーム会社各社からの需要が高く、堅調に推移しました。
この結果、四半期毎月間平均PV数(ページビュー数)は、2019年5月期第4四半期で5.5億PVと減少傾向にありますが、四半期毎月間平均PV単価指標は、引き続き高い水準を維持しています。
【グラフ】コスト構造の四半期推移
コスト構造をみると、既存事業に加えて新規事業及び海外展開においても積極的に人材採用を推進した結果、主に人件費に関連する費用や新規事業に関する費用が増加しています。
2020年5月期の通期の業績予想は、前期に対し増収減益を見込んでいます。
【グラフ】2020年5月期 業績の見通し
2020年5月期は、ゲーム紹介売上高が伸長し増収を見込んでいます。
一方、利益面は、ゲーム攻略売上高の落ち込みによる利益率悪化、2019年5月期に採用した人材関連費用が通期で寄与するため減益の見通し。
画像出典元:「株式会社GameWith」決算説明資料
2019年第3四半期累計期間の業績は、前年同期に対し増収減益となりました。
「ネットワーク広告」において、ページビュー数が落ち込むものの、2017年5月期より取り組んできた広告運用体制の構築により広告単価が改善。
また「タイアップ広告」においても、前期に引き続き、ゲーム会社各社からの需要が高く堅調に推移し、増収に繋がりました。
一方、既存事業に加えて新規事業及び海外展開においても、積極的に人材採用を推進した結果、主に人件費に関連する費用やブロックチェーンゲーム開発等新規事業に関する費用が増加したことが減益の要因となっています。
GameWithは「メディア事業」の単一セグメントで運営しています。
【グラフ】商材別売上高の四半期推移
売上高は、前年同期比では「タイアップ広告」が牽引し増収するも、過去最高を記録した2019年5月期第2四半期売上を各商材で下回る結果に。
【グラフ】ネットワーク広告(Web・アプリ)の四半期毎の月間平均PV数・均PV単価指標
Web・アプリのネットワーク広告の月間平均PV数は減少傾向にあります。
一方で、2017年1月次の月間平均PV単価を基準値100とした場合のPV単価指標は、特需時を超える過去最高の水準に達しました。
ゲームアプリ市場全体に占めるTop15タイトルの売上比率は2016年から2018年にかけて減少しており、従来の攻略ニーズがあるタイトル数(モンスターの評価・入手方法・パーティー編成等へのニーズが高いタイトル数)は減少しています。
その傾向を踏まえ、今後は、バトルロイヤル等のプレイヤースキルが求められるタイトルへの対応を強化していく予定です。
海外展開:英語版「GameWith」の進捗
英語版GameWithは、リリースから7ヶ月で月間1,300万PVを達成。取扱いタイトル数を拡充し、順調にPV数を拡大しています。
第3四半期時点での営業利益の進捗率は68%にとどまっており、業績未達が懸念されています。
【グラフ】中期事業戦略(売上高)
中期事業戦略目線としては、2021年5月期に売上高55億円超を目指しています。
収益を支える国内既存事業は引き続き安定成長を図り、海外事業では海外展開の主要言語である英語圏で事業性評価が完了したため、事業開発を加速していきます。
また新規事業のeスポーツ事業では、世界的な格闘ゲーム大会「Genesis6」にて所属のZACKRAY選手が世界Best5入賞するなど、勢いを増しています。
同じく新規事業のブロックチェーンゲーム事業は、自社初のブロックチェーンゲーム「EGGRYPTO(エグリプト)」をブロックチェーンスタートアップのKyuzanと共同開発中です。
eスポーツチーム運営
GameWithは、2017年12月に台湾版「GameWith」、18年7月に英語版「GameWith」を、順次リリースしています。
19年3月、次なる施策として、インドのeスポーツ大会の企画・運営企業「GamingMonk社」に新規投資しました。
GamingMonk社との関係強化は、海外展開をより迅速に行うためにも有益であると判断し、GamingMonk社が発行する強制転換条項付転換社債の取得を決定しました。 転換社債の発行金額は690万6000インドルピーで、日本円で約1105万円です。
GamingMonk社の概要
インドは、インド政府主導による通信環境整備や廉価スマートフォンの普及等により、今後のゲーム市場の成長が期待されています。
画像出典元:「GameWith」決算説明資料
2019年第2四半期累計期間の業績は、前年同期に対し増収減益となりました。「ネットワーク広告」において広告運用体制の構築により広告単価が改善し、収益性が向上しました。また、「タイアップ広告」においてもゲーム会社各社からの需要が高く、順調に推移しました。
一方、既存事業での積極採用に加えて海外展開及び新規事業においても人材採用を推進した結果、人件費に関連する費用が増加しました。
第2四半期の売上高は8億1,300万円(前年同期比32.3%増)となり、過去最高を達成しました。営業利益は前年同期比で減少しましたが、第1四半期対比では上回りました。
第2四半期までの業績進捗状況は、売上高49.9%、営業利益55.7%、経常利益55.5%、当期利益55.9%と順調に進捗しています。
商材別売上高は、ネットワーク広告(Web・アプリ)、ネットワーク広告(動画)、タイアップ広告ともすべて前年同期に対し増となりましたが、特にタイアップ広告売上高が前年同期比123.9%増と売上を牽引しました。
2018年7月には英語版「GameWith」をリリースし、リリース5ヶ月で月間1,000万PVを達成しました。英語圏には国内の約8倍のゲームユーザーが存在し、成長ポテンシャルは高く、今後は海外展開にも力を入れていきます。
新規事業としては、2018年12月よりスマホ向けWEBマンガサービス「MangaWith」をスタート、ブロックチェーンゲーム「EGGRYPTO」(エグリプト)を2019年春リリース予定としています。
2021年5月期に売上高55億円超、営業利益20億円超を目指し、長期的な企業価値向上に向け、2019年は海外事業、新規事業へ戦略投資を実行する予定です。
画像出典元:「GameWith」決算説明資料
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