株式会社ネクソンの決算/売上/経常利益を調べ、IR情報を徹底調査

記事更新日: 2019/06/14

執筆: 山中恵子

過去最高の四半期業績!韓国『メイプルストーリー』が69%成長した「ネクソン」の第1四半期決算

2019年12月期 第1四半期 累積業績

  • 売上収益:930億7,700万円(前年同期比+2.8%)
  • 営業利益:526億100万円(前年同期比△3.9%)
  • 税引前利益:618億1,200万円(前年同期比+15.9%)
  • 四半期利益:534億円(前年同期比+14.6%)

2019年12月期第1四半期連結累計期間の業績は、前払いロイヤリティなどに係る減損損失29億円が発生したため営業利益は前年同期に対し減益となったものの、全ての項目において業績予想を上回る好業績となりました。

主に、利益率の高い中国及び韓国におけるPCオンラインゲームの売上収益が想定を上回ったことが要因です。

具体的には、中国における「アラド戦記」、韓国における「メイプルストーリー」「FIFAONLINE 41」、新作モバイルゲーム「Lyn2」が牽引。

なかでも、韓国「メイプルストーリー」の売上収益は前年同期比で69%成長し、5四半期連続の2桁あるいは3桁成長となりました。

日本においては前年同期比では成長しましたが、予想を下回って着地しました。


第2四半期(累計)の連結業績予想

2019年12月期第2四半期(累計)は、売上収益の増加を見込む一方で費用の増加を予想し、増収減益となる見込みです。



ネクソンとは

ネクソンは、1994年にNEXON Corporation(現 NEXON Korea Corporation)として韓国にて創業されました。

2002年に日本法人「株式会社ネクソンジャパン」を設立し、翌2003年東京に本社を移転。2005年には親会社をネクソンジャパンに異動し、2009年に商号を「株式会社ネクソン」に変更。

2011年には、東京証券取引所市場第一部に上場。2012年に株式会社gloopsを買収し、モバイル・ソーシャルゲームに本格参入しました。

事業概要

「メイプルストーリー」「アラド戦記」などの主要事業であるPCオンラインゲームに加え、「OVERHIT」や「FAITH」等のモバイルゲームを含む、60を超えるゲームタイトルを世界190を超える国と地域に向けて配信しています。


ネクソンの強みは、ロングランタイトルから創出される安定的な収益基盤があること。例えば、「メイプルストリー」は2003年に正式運営され、15年以上もロングランを続けるタイトルですが、韓国ではいまだ人気は衰えていません。

ロングランタイトルから創出される安定的な収益を元手に豊富な新作ラインナップを創出しています。

息の長い主要タイトル

アジア市場で人気IPシリーズを保有しているのも強みの一つで、売上の8割が中国・韓国で占められています。

2018年度においては、売上構成比が中国52%、韓国29%、日本6%に。日本が占める割合はわずかなものですが、従業員数も韓国が約5,000人なのに対して、日本の従業員数は10分の1の約500人となっています。

地域別主要タイトル

 

業績推移を見ると、日本においては成長が鈍化していますが、中国・韓国におけるPCオンラインゲームは成長し続けています。中国・韓国においてPCオンラインゲームの人気の高さが伺えます。

【グラフ】業績推移

画像出典元:「株式会社ネクソン」決算説明資料

 

 

2018年12月期 通期決算(19年3月更新)

  • 売上収益:2,537億2,100万円(前年比+8.0%)
  • 営業利益:983億6,000万円(前年比+8.7%)
  • 税引前利益:1,174億4,400万円(前年比+67.8%)
  • 四半期利益:1,029億7,700万円(前年比+82.2%)
  • 親会社の所有者に帰属する四半期利益:1,076億7,200万円(前年比+89.7%)

2018年12月期通期の業績は、前期に対し増収増益となりました。
売上収益、営業利益、当期利益のすべてが前期比で成長し、PC・モバイル事業ともに過去最高の通期売上高を達成しています。

各国での業績

【グラフ】2018年度 売上構成

地域別でみると、中国、北米及びその他の地域の事業の牽引により売上収益が前期比で増加しました。

中国では主力PCオンラインゲーム「アラド戦記」の主要アップデートがユーザーに好評だったこと、北米及びその他の地域では、2018年半ばに配信を開始した「メイプルストーリーM」や「Darkness Rises」が好調だったことが要因となっています。

一方韓国では、主力PCオンラインゲーム「メイプルストーリー」や、昨年5月にローンチしたモバイルゲーム「OVERHIT」が増収に寄与しましたが、「EA SPORTS ™ FIFAOnline 3」と「EA SPORTS ™ FIFA Online 3M」が「EASPORTS ™ FIFA ONLINE 4」と「EA SPORTS ™ FIFA ONLINE 4M」へサービス移行した影響により、PC・モバイルの売上収益が減少しました。

日本では、PCオンラインゲーム及びモバイルゲームともに減収となっています。

ネクソンのこれから

19年12月期の連結業績予想については、現時点で第2四半期(累計)及び通期の合理的な業績予想の算定が困難であるため、第1四半期(累計)の業績予想のみが開示されています。

韓国ウォンの対円為替レートが前年同期比で円高に推移し、業績にマイナス影響を与えることが予想されることから、韓国における売上収益は前年同期比で減少すると見込んでいます。

日本では「FAITH」、「真・三國無双 斬」、2019年2月に配信開始の新作モバイルゲーム「Dark Avenger X」からの寄与により、前年同期比で増収となると予想。

費用面では、従業員数の増加に伴う人件費の増加、モバイル事業の拡大に伴う外注費やクラウドサービス費用の増加が要因で減益となる見通しを立てています。

 

 

2018年第3四半期 累積業績(18年12月更新)

  • 売上収益:2,076億4,000万円(前年比+13.9%)
  • 営業利益:944億5,300万円(前年比+19.9%)
  • 税引前利益:1,115億8,700万円(前年比+55.9%)
  • 四半期利益:981億4,700万円(前年比+67.0%)
  • 親会社の所有者に帰属する四半期利益:1,011億6,800万円(前年比+71.6%)

2018年第3四半期連結累計期間の業績は増収増益となり、堅調に推移しています。第3四半期単体としても売上収益は前年同期比15%増の693億円となり、過去最高を更新しました。

中国においてのPCオンラインゲーム「アラド戦記」、韓国においてのPCオンラインゲーム「メイプルストーリー」・モバイルゲーム「メイプルストーリーM」が牽引しました。

各セグメントの業績

日本では、PCオンラインゲーム・モバイルゲームともに減収となりました。

韓国では、PCオンラインゲーム「メイプルストーリー」の売上収益が前年同期比で129%成長しました。モバイルゲームは、「メイプルストーリーM」は好調だったものの「ダークアベンジャー3」及び「AxE」の減速により売上収益は減少しました。

中国では、PCオンラインゲーム「アラド戦記」の国慶節アップデートに合わせたパッケージ販売の初動が好調であったことから売上収益が増加しました。一方で、課金ユーザー数は減少しました。中国でオンラインゲームの規制が始まりましたが、今のところ影響はないようです。

北米 ・欧州及びその他の地域では、ピクセルベリー・スタジオズ、「メイプルストーリーM」 や「DarknessRises」からの寄与により売上収益が2倍超成長しました。

「アラド戦記」は中国で10周年、「メイプルストーリー」は韓国で15周年を迎えましたが、いまだ成長し続けています。

通期では増収増益を見込んでいますが、第4四半期は売上収益の減少と人件費・広告宣伝費の増加等によって減益となる見通しを立てています。

画像出典元:「ネクソン」決算説明資料

会社概要

会社名 株式会社ネクソン(NEXON Co., Ltd.)
事業内容 PCオンラインゲームの開発及びサービスの提供
モバイルゲームの開発及びサービスの提供
ポータルサイトの企画及び運営
所在地 東京都港区六本木1丁目4番5号
設立日 2002年12月18日
代表 オーウェン・マホニー(Owen Mahoney)
資本金 91億8,300万円(単体)
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