日本一のオンライン就業インフラを目指す日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」の決算を見ていきます。
セグメント別の実績では、マッチング事業は前年同期比 総契約額+20.0%、売上高+33.7%、売上総利益+25.0%と業績予想を超えて成長しました。
受託事業は想定通りに推移し、利益化しながら縮小傾向を継続しております。
【グラフ】売上総利益
マッチング事業のテイクレートを改善などにより通期業績予想を上回る進捗で前年同期比で+11.3%成長しました。
【グラフ】営業利益
第1四半期はセールス人員の先行拡大への投資にとどめ、営業利益は△2,100万円で着地し、第2四半期以降、TVCMへの広告投資を含めたマッチング事業への投資を拡大させる方針です。
新規クライアント登録数と発注者数の増加を図るため、TVCMを1月より展開し、効果は下半期以降を見込むが、第2四半期の効果計測を経て投資増額を検討するようです。
働き方改革関連法の施行によって副業が一般化となりそうです。(政府が副業解禁を積極支援)
画像出典元:「株式会社クラウドワークス」決算説明資料
2019年9月期 通期決算の業績は、前年同期比に対し、増収増益となりました。
既存マッチング事業が好調な伸びを示し、売上と営業利益の黒字化に関しては業績予想を達成しましたが、一方で、受託関連事業の成長率低下と新規事業(FINTECH事業)の撤退により、総契約額と売上総利益は予想を下回る結果となりました。
2019年9月期通期 当初予算の未達要因(総契約数・売上総利益)
2020年9月期の業績予想では、好調なマッチング事業に対する先行投資を再度加速させる影響により赤字計画をしており、さらなる成長率向上と中長期の利益最大化を目指します。
画像出典元:「株式会社クラウドワークス」決算説明資料
2019年第3四半期決算の連結累積業績は、前年同期比に対し、増収減益となりました。
第3四半期のクラウドマネーの解散に伴う事業撤退損失8,100万円の特別損失を計上した影響等により、四半期純利益は減益になりました。
画像出典元:「株式会社クラウドワークス」決算説明資料
2019年第2四半期決算の連結累積業績は、前年同期比に対し、増収増益となりました。クラウドワークスは、国内最大級のクラウドソーシングサービスを提供しています。
昨期の第2四半期に買収子会社化した「株式会社電縁」の影響で、前年同期比が予想値を下回っていますが、クラウドワークスとしてはこれは織り込み済みで、一時的なものであるとし、想定どおりの推移と発表しています。
また、四半期純利益は第2四半期にサイタ事業のソフトウェア資産を減損処理したため、9,600万円の特別損益を計上したことが影響しています。
【グラフ】四半期テイクレート/売上総利益・営業利益
売上総利益は7億8,100万円と、過去最高を達成。
クラウドワークスは、2019年9月期の目標を「前期水準のテイクレート(対総契約額売上総利益率)22.6%を維持しながら、総契約額を前期比40%増とすること」と掲げています。
第2四半期連結累計期間におけるテイクレートは21.8%、総契約額は70億円と前期比34%増となりました。
これは、既存事業が順調に伸長しているとともに、新規事業の成長、前連結会計期間に実施したM&Aが寄与したことが要因です。
【グラフ】四半期総契約額
四半期における総契約額は36億1,100万円と過去最大を達成。
先述した通り、昨期の第2四半期が電縁を買収した関係で、グラフ上でも少し膨らんでいますが、全体としては順調に右肩上がりで推移しています。
【グラフ】四半期広告宣伝費/対売上総利益 広告宣伝費率
グラフを見て分かる通り、上半期は広告費に力を入れ、前期に比べると上積みしています。
WebCMを初めて実施し、交通広告などもテストを続けている最中とのこと。下半期は、WebCM施策を見直す方針です。
【グラフ】グループ累計ワーカー数
グループ累計ワーカー数は、2019年3月末時点で271.2万人を突破。前年同期末に比べ43.6%増となりました。
【グラフ】グループ累計クライアント数
また、グループ累計クライアント数も順調に伸びており、前年同期末比12.2万社増(52.4%増)で過去最高の増加を記録。累計35.5万社となりました。
【グラフ】2019年9月期 第2四半期 事業KPI(UU×ARPU)過去1年間
過去1年間の契約ワーカー数(UU)を見ると、42%増加しています。
一方、UUの増加に比べて、1人あたりの契約単価(ARPU)が5.1%しか伸びていません。
クラウドワークスではこの現状を、仕事量が足りないのか、あるいは稼いでいるワーカー、ハイスキルワーカーの獲得が追いついていないのではと課題視しています。
ワーカー数が順調に増加していることを踏まえ、今後はクライアントの獲得と、ハイスキルワーカーをどのようにして育てていくかを考えていくとのこと。
セグメント業績については、次のとおりです。
売上高は5億4,815万円(前年同期比16.3%増)、セグメント損失は542万円(前年同期のセグメント損失は1,916万円)で増収増益となりました。
広告投下による新規登録ワーカーの獲得と、サービスの顧客体験の改善によるマッチング率向上に重点的に取り組み、契約ワーカー数が増加しました。
売上高は22億8,144万円(前年同期比34.3%増)、セグメント利益は5,579万円(前年同期のセグメント損失は4,312万円)で増収増益となりました。
「クラウドテック」が順調に拡大したことに加え、前第2四半期に買収したサイタ事業が堅調なことと、前第1四半期に「株式会社電縁」を子会社化したことで、前年同期に対し成長しました。
売上高は13億135万円(前年同期比24.0%増)、セグメント利益は3,597万円(前年同期比75.3%減)で増収減益となりました。
前第1四半期連結会計期間に「株式会社電縁」を子会社化し、「株式会社電縁」及び「アイ・オーシステムインテグレーション株式会社」が連結の範囲に加わったことで増収となりました。一方、第2四半期末に長期開発案件の開発案件が増加したことで、売上原価率が上昇したことにより、セグメント利益は大幅な減益となっています。
売上高は62万円、セグメント損失は5,779万円となりました。
フィンテック事業は、前第3四半期連結会計期間に新設された事業で、現在はまだ新サービスの開発費用が先行している状況です。
フリーランスの報酬取得を保証するサービス「フィークル」の展開、株式会社クラウドマネーにおける報酬を店舗などでの決済に利用できるデジタルウォレットアプリ開発を行っています。
売上高は1億1万円、セグメント利益は6,598万円(前年同期のセグメント損失は2,380万円)となりました。
投資育成事業は、前第2四半期連結会計期間において新たに報告セグメントとして開示されたものです。第1四半期連結会計期間に営業投資有価証券を売却するとともに、第2四半期連結会計期間では営業投資有価証券の評価損を計上しました。
2019年5月14日、子会社である「株式会社クラウドマネー」の解散を決定しました。
メインユーザーであるクラウドワーカーに向けたモバイルウォレット(決済)アプリのリリースに向けて、決済アプリのシステム開発を進めていましたが、昨今のモバイルウォレット事業の競争環境激化により、当初想定していた収益性と競争優位性を確立することが困難なことから、共同出資者である Japan Digital Design 株式会社と協議を重ねた結果、早期撤退することが最適と判断し、合弁会社である株式会社クラウドマネーを解散することを決定しました。
19年9月期の連結業績予想は、開発人材の採用環境とFintechサービスの競争環境の激化によって、機動的な投資判断を行う可能性があるため、具体的な金額は非開示となっています。
しかし、営業利益は黒字を維持する方針とし、総契約額については前期比+40%以上、売上高・売上総利益については前期比+30%以上の成長を目指していると発表しています。
売上総利益を増加させることによる再投資の原資を確保しつつ、積極的な投資を継続していく予定です。
画像出典元:「株式会社クラウドワークス」決算説明資料
2019年第1四半期においての業績は、前年同期に対し増収増益となりました。
総契約額、売上高、売上総利益は、通期予算に対して順調に進捗しています。
また、前年度に創業来初の通期黒字化を達成した営業利益も、黒字を達成しました。
最終損益は200万円の赤字となりましたが、前年同期比33.0%増となり、順調に黒字化へ近づいています。
【グラフ】四半期総契約額
クラウドソーシングサービスを通じた個人への仕事依頼は増加し、契約成立に至った総額は前年同期比+49%増となり、過去最高を更新しました。
【グラフ】四半期販売管理費/対総契約額 販管比率
一方、販売管理費は市場シェア拡大のため採用・広告宣伝を強化し、増加しました。
それに対し、総契約額の販管比率は前年同期比で低下しており、生産性が向上していることが分かります。
【グラフ】四半期広告宣伝費/対売上総利益 広告宣伝比率
第1四半期における広告宣伝費は、四半期として過去最高の1億円を突破。
売上総利益の増加により、再投資する広告宣伝費の増加が可能になり、ウェブCMの展開など積極的な広告投資を行い新規ユーザーの獲得に注力しました。
セグメント業績については、次のとおりです。
売上高:2億6,900万(前年同期比+20.9%)
セグメント利益:△2,700万円(前年同期△1,500万円)
広告投資を増やし「クラウドワークス」のユーザー拡大を加速しました。
売上高:10億8,500万円(前年同期比+36.7%)
セグメント利益:1,200万円(前年同期比+246.9%)
「クラウドテック」が順調に拡大したことに加え、前第2四半期にサイタ事業を譲り受けた他、株式会社電縁を子会社化したことにより、前年同期に対し増収増益となりました。
売上高:5億7,300万円(前年同期比+70.4%)
セグメント利益:△500万円(前年同期は利益2,200万円)
前第1四半期連結会計期間に株式会社電縁の株式を子会社化し、株式会社電縁及びアイ・オーシステムインテグレイーション株式会社を連結の範囲に加えたことにより、増収減益となりました。
売上高:32万9,000円
セグメント利益:△2,800万円
前第3四半期連結会計期間に新設した事業で、新サービスの開発費用が先行したため、セグメント利益は赤字となりました。
フリーランスの報酬取得を保証するサービス「フィークル」の展開、株式会社クラウドマネーにおける報酬を店舗などでの決済に利用できるデジタルウォレットアプリ開発を行っています。
売上高:100万円
セグメント利益:7,400万円(前年同期は△40万2000円)
前第2四半期連結会計期間に新たに報告セグメントとして開示した事業です。
当第1四半期連結会計期間において保有有価証券を売却したことにより、利益回復しています。
19年1月、新株予約権発行の一部行使により約5億円の資金調達を完了しました。
事業成長に合わせた手元資金の需要に対応するべく、第三者割当による第9回新株予約権を発行し、総額約23億円のファイナンスを決定しています。
画像出典元:「クラウドワークス」決算説明資料
2018年通期は増収増益となり、創業来初の2,300万円(前期3億3,500万円の赤字)の通期営業利益黒字化を達成。最終損益は8,100万円の赤字となりました。
女性やシニア、障がい者などの活躍の機会拡大、会社員における副業自由化などによりクラウドソーシングのニーズが増し、ワーカー数、クライアント数ともに増加し続けています。
総契約額が初の100億円超、前期比+76.5%を達成し、登録ユーザー数は232万人を突破しました。
画像出典元:「クラウドワークス」決算説明資料
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