エイベックス株式会社の決算/売上/経常利益を調べ、IR情報を徹底調査

記事更新日: 2019/03/23

執筆: 山中恵子

アニメ事業は3億円の赤字!増収増益も安室奈美恵効果が徐々に薄れてきた「エイベックス」の第3四半期決算

2019年3月期 第3四半期 累積業績

  • 売上高:1,226億2,100万円(前年同期比+1.3%)
  • 営業利益:59億5,200万円(前年同期比+28.0%)
  • 経常利益:56億9,100万円(前年同期比+16.8%)
  • 当期純利益:24億1,700万円(前年同期比+14.4%)

2019年第3四半期連結累計期間の業績は、前年同期に対し増収増益となりました。増収の主な要因は、音楽事業において音楽ソフト作品の販売が増加したことによるものです。

増益の主な要因は、音楽ソフト作品の販売増加に加え、利益率の高い公演が増加したことによるものです。

累積では増収増益ですが、第3四半期においては前年同期に対し売上高△24.8%、営業利益△41.2%と大幅な減収減益となりました。

前年は、安室奈美恵の最後のベストアルバム「Finally」をリリース。200万枚以上販売し、最終的に前期のエイベックスのアルバム売上の4割が「Finally」という驚異的なセールスを記録しました。

各セグメントの業績

昨年9月16日に引退した安室奈美恵のアルバムやミュージックDVD/Blu-rayのセールスが引退後も伸び続け、「オリコン年間ランキング2018」において年間アーティスト別セールス部門で首位を獲得しました。

8月29日に発売された「namie amuro Final Tour 2018 ~Finally~」は175万枚売り上げ、年間総合ミュージックDVD/Blu-rayランキング1位を獲得。2位の嵐の2.4倍という累積売上数を叩き出し、圧倒的な差をつけての1位となりました。

エイベックスのDVD/Blu-rayの売上の7割弱が安室奈美恵なっています。

一方、アニメ事業はパッケージ販売の減少等に伴い減収減益、3億円の赤字となりました。デジタル事業は映像配信サービスの会員数減少により減収となりました。

エイベックスの成長戦略

エイベックスは、2016年に「avex group 成長戦略2020~未来志向型エンタテインメント企業へ~」という成長戦略を発表しました。

創業以来右肩上がりで成⻑し、2000年代の踊り場の局⾯では、第⼆の創業を掲げた構造改⾰の実施により成⻑軌道に復帰しました。しかし、近年は再び踊り場に直⾯。

そのため、「成長戦略の強化」「組織の改革」「理念の見直し」といった全社的な改革を実施し、これを第三創業と位置づけました。

第三創業に向けた成⻑戦略としては、成⻑市場への選択と集中として、ライヴ・アニメ・デジタル領域に注⼒。組織の改革としては、グループを大幅に再編し、2017年には事業ドメインを音楽・アニメ・デジタルの3つに集約しました。

業績が改善したのは2018年3月期で、5期ぶりの営業増益で着地。2020年度には、売上⾼2,500億円、営業利益200億円を目標とし様々な新規事業に取り組んでいます。

エイベックスのこれから

2018年で設立30周年の節目を迎えたエイベックスは、5月に社長交代の人事を発表しました。

創業者である松浦勝人氏は代表取締役社長CEOを退き、新代表取締役社長COOに黒岩克巳氏が就任。松浦勝人氏は代表取締役会長CEOに就任し、引き続きグループを統括するとともに新規事業創出に注力することとなりました。

今後は、引き続きコンテンツを中心に360°ビジネスを展開する会社であり続けることに加え、積極的に新事業を展開し、 戦略的投資・M&Aも行っていく予定です。

現状では、2020年度に売上⾼2,500億円、営業利益200億円の目標を達成するのは難しいと思われますが、積極的な姿勢のエイベックスに注目です。

画像出典元:「エイベックス株式会社」業績説明資料・公式HP

 

 

2019年第2四半期 累積業績(18年11月更新)

  • 売上高:830億円(前年比+21.4%)
  • 営業利益:37億円(前年比+340.4%)
  • 経常利益:37億円(前年比+515.1%)
  • 四半期純利益:15億円

第2四半期累積業績は音楽ソフト作品の販売が増加したことや、利益率の高いライヴ公演が増加したことにより過去最高の売上を達成して黒字に転換しました。

各セグメントの業績

音楽事業では前期のDVD/Blu-rayの売上枚数が49万枚に対して、今期は215万枚と約4倍に。そのうち180万枚が安室奈美恵の「namie amuro Final Tour 2018 ~Finally~」となり、売上の8割を占めています。安室奈美恵が引退してしまった今、この数字は一時的なものと言えます。

アニメ事業は、パッケージ販売の減少に伴い減収減益。デジタル事業は、映像配信サービスの会員数の減少により減収となったものの、利益率は改善しました。

転換点を迎えるエイベックスは2018年10月にTikTokに大ヒット楽曲を含む2万5,000万曲を解放。新しいヒット曲を生み出せるか注目です。

会社概要

会社名 エイベックス株式会社
事業内容 音楽事業、アニメ事業、デジタル事業、ライヴ事業、マネジメント事業などを展開する総合エンタテインメント企業
所在地 東京都港区南青山三丁目1番30号 エイベックスビル
設立日 1988年4月11日
代表 代表取締役会長CEO 松浦 勝人
代表取締役社長COO 黒岩 克巳
資本金 43億3,381万7,350円
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