株式会社ミクシィの決算/売上/経常利益を調べ、IR情報を徹底調査

記事更新日: 2019/09/02

執筆: 編集部

営業利益85%減!『モンスターストライク』の不調が響いた「ミクシィ」の第1四半期決算

2020年3月期 第1四半期 累計業績

  • 売上高:207億8,000万円(前年同期比△39.9%)
  • 営業利益:16億3,700万円(前年同期比△85.2%)
  • 経常利益:16億8,300万円(前年同期比△84.7%)
  • 四半期純利益:11億3,400万円(前年同期比△84.4%)

ソーシャル・ネットワーキングサービス『mixi』やスマホゲーム『モンスターストライク』などを提供する「株式会社ミクシィ」の決算を見ていきます。

2020年3月期 第1四半期の連結累計業績は、前年同期に対し大幅な減収減益となっています。
主な要因は、主力の『モンスターストライク』が前年同期と比較してアクティブユーザー数とARPU(ユーザー1人当たりの平均売上高)が低下した影響によるものです。

【グラフ】セグメント別業績推移

セグメント別の業績は、以下の通り。

  • エンターテインメント事業

ゲーム運営やプロスポーツチームの経営を行う事業。
売上高は199億7,000万円(前年同期比38.9%減)、セグメント利益は41億7,200万円(前年同期比68.4%減)で大幅な減収減益に。

モンスターストライクでの新キャラクター投入や、他社IPや異業種とのコラボレーション等を行いましたが、アクティブユーザー数とARPUが低下したことにより減収減益となりました。

しかし、ゲーム利用者数は2019年7月には全世界で5,100万人を突破しており、モンスターストライクのIPを活用した新規ゲームの開発等を積極的に進めているとのこと。

  • ライフスタイル事業

SNS「mixi」、家族向け写真・動画共有アプリ「家族アルバム みてね」、サロンスタッフ直接予約アプリ「minimo」を中心に各種サービスを運営。
売上高は8億1,000万円(前年同期比56.2%減)、セグメント損失は2億7,200万円(前年同期はセグメント損失4億2,400万円)で減収増益となっています。

減収の要因は、結婚支援事業を手掛ける「株式会社Diverse」を、同業のIBJに18年7月に譲渡した影響によるもの。

一方、「家族アルバム みてね」は利用者が500万人を突破。
4月に機能を充実化させた月額課金制のプレミアムサービスを開始するなど、マネタイズを強化しています。

また、19年6月には、スマホフォトプリント事業等を手掛ける「株式会社スフィダンテ」を買収しました。

なお、通期業績予想には変更ありません。

画像出典元:「株式会社ミクシィ」決算説明会資料

 

 

2019年3月期 通期決算(19年5月更新)

  • 売上高:1,440億3,200万円(前期比△23.8%)
  • 営業利益:410億3,300万円(前期比△43.3%)
  • 経常利益:411億2,000万円(前期比△43.5%)
  • 当期純利益:265億2,100万円(前期比△36.5%)

2019年3月期通期の業績は、前期に対し減収減益となりました。

主力のスマートフォンゲーム「モンスターストライク」の売上減少が、減益の主な要因となっています。

各セグメントの業績

ミクシィは、モンスターストライクが主力の「エンターテインメント事業」と、家族アルバムみてね等を運営する「ライフスタイル事業」の2つのセグメントに分かれています。

売上内訳をみると、エンターテインメント事業が全体の90%以上を占めています。

エンターテインメント事業

売上高は1,386億700万円(前連結会計年度比△21.2%)、セグメント利益は515億6,100万円(前連結会計年度比△34.3%)で減収減益となりました。

エンターテインメント事業はさらに「デジタルエンタメ領域」と「スポーツ領域」に分かれています。

  • デジタルエンタメ領域

「モンスターストライクの国民的IP化」と「新たなIPの創出」の2つの事業方針を掲げ、取り組みました。

モンスターストライクのMAU(月間アクティブユーザー)はやや減少傾向にあるものの、国内モバイルゲームとしてはトップクラスの水準を維持し、ゲーム利用者数は2019年5月には全世界で5,000万人を突破しました。

しかし、ARPU(1ユーザーあたりの平均的売上)が低下し、売上予想は未達となりました。

また、モンスターストライク派生ゲーム、新規IPゲームは、リリース延期および一部プロジェクトの中止を決定。
通信系サービスの中止もあり、デジタルエンタメ領域では、期初110億円の投資を予定していましたが、実際の投資額は50億円となりました。

  • スポーツ領域

各種プロスポーツとのマーケティングパートナーシップ契約やスポンサード契約が進んでいます。

また、今後の成長が期待できる領域として、事業展開のコアとなる会社のM&Aを実施しました。

ライフスタイル事業

売上高は54億2,700万円(前連結会計年度比△58.7%)、セグメント損失は16億9,000万円(前連結会計年度はセグメント利益16億3,800万円)で大幅な減収減益となりました。

ライフスタイル事業はさらに「メディア領域」と「ウェルネス領域」に分かれています。

  • メディア領域

家族向け写真・動画共有アプリ「家族アルバム みてね」が、2019年1月に利用者が400万人を突破。

また、サロンスタッフ直接予約アプリ「minimo」が、2018年6月に累計300万ダウンロードを突破しました。新規事業の立ち上げを加速するため、先行投資を実施しています。

一方で、事業の「選択と集中」を進め、2018年7月2日付でミクシィが保有する「株式会社Diverse」の株式のすべてを、株式会社IBJに譲渡。2019年3月29日付けで「株式会社ノハナ」の株式のすべてを、株式会社ノハナSPCに譲渡しました。

ほか、チケットフリマサービス「チケットキャンプ」は、2018年5月をもってサービス提供を終了しています。

  • ウェルネス領域

2019年1月、健康寿命延伸を目的とした女性専用コンディショニングスタジオ「ココサイズ」の1号店をオープンしました。

2020年3月期 連結業績予想

  • 売上高:1,000億円(前期比△30.6%)
  • 営業利益:50億円(前期比△87.8%)
  • 経常利益:50億円(前期比△87.8%)
  • 当期純利益:30億円(前期比△88.7%)

2020年3月期の業績予想は、大幅な減収減益となる見込みです。

売上高については、モンスターストライクのARPUの現状の悪化を考慮し、前期比△30%に。

なお、今後のモンスターストライクのリバイブ施策や新規ゲーム等の売上高を加味しない数字で見込んでいるとのこと。

2019年3月期からの営業利益の変動額の内訳は、

  • モンスターストライクの売上減少による利益の減少が280億
  • 移転による一時費用の増加が40億
  • 各事業領域への先行投資の増加が40億

となり、合計360億の減益となる見通しです。

事業領域への先行投資の主な増加分は、

  • デジタルエンターテインメント領域における新規ゲームの開発費用
  • スポーツ領域の事業開発費用

となっています。

2020年3月期の方針として、【モンスターストライクのリバイブ】と【スポーツ領域の事業成長】を掲げています。

今後は、モンスターストライクの3周年に売り上げを回復させたマーケティング責任者を事業のトップに据え、ライトユーザーも楽しめるゲームに立ち返り、ユーザー全体の活性化を図るとしています。

また、スポーツ領域では「プロスポーツチーム経営」「公営競技」において、M&Aをテコにした早期の収益貢献を目指していく方針です。

ミクシィとは

1997年11月、求人情報サイト「Find Job!」の運営を開始。

2004年2月、SNS「mixi」の運営を開始し、2006年2月に「株式会社ミクシィ」へ社名変更。

同年9月、東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場しました。

2013年10月、現在の主力となっているスマホゲームアプリ「モンスターストライク」の正式提供を開始。

2019年2月、競輪車券(勝者投票券)のインターネット投票サービスを提供する「株式会社チャリ・ロト」の全株式を取得・子会社化しました。

家族・友人・知人に「紹介しやすい仕掛け」を組み込んだ「紹介したくなるサービス」を目標に掲げ、提供しています。

主なサービス事業

1

エンターテインメント事業

スマートフォンゲームの運営や、グッズの販売を行っています。

 

 

  • 主なサービス

ひっぱりハンティングRPG「モンスターストライク」
スマートフォンの特性を活用した、誰でも簡単に楽しめる爽快アクションRPG。
一緒にいる友だちと最大4人 まで同時に遊べる協力プレイ(マルチプレイ)が特長。

知が騒ぐ。12マスの頭脳戦「ファイトリーグ」
12マスの盤面にファイターを置いて、繋いで、勝利を目指す、知恵と勇気をかけた熱きバトルエンターテインメント。

2

ライフスタイル事業

暮らしに密着したアプリ、サービスを提供しています。

 

  • 主なサービス

子どもの写真・動画共有アプリ「家族アルバム みてね」
子どもの写真や動画を無料・無制限で家族だけにいつでも簡単に共有することができるアプリ。

あなたにぴったりのサロンスタッフが見つかるアプリ「minimo」
美容室・ネイルサロン・まつげサロンなどにお得に行けるビューティアプリ。美容師やネイリスト、アイデザイナーなど4万人以上が登録。

画像出典元:「株式会社ミクシィ」決算説明会資料

 

 

2019年第3四半期 累積業績(19年2月更新)

  • 売上高:1,059億8,300万円(前年比-21.7%)
  • 営業利益:268億9,900万円(前年比-43.8%)
  • 経常利益:269億8,500万円(前年比-44.0%)
  • 四半期純利益:171億100万円(前年比-31.9%)

2019年第3四半期連結累計期間の業績は、減収減益となりました。

これはモンスターストライク5周年イベントと年末年始キャンペーンによる、広告宣伝費の増加が影響しています。 

各セグメントの業績

  • エンターテインメント事業

前年同期比12.4%の減少となりましたが、セカンドクォーターは14.4%の減少だったため、減収幅は縮小しています。

スマートフォンネイティブゲーム「モンスターストライク」を主力とするエンターテインメント事業においては、国内外で、TVCMや屋外広告等のプロモーション、eスポーツ促進を含むリアルイベントの実施、グッズの製作、映画や人気アニメとのタイアップ、オリジナルアニメの配信や劇場版公開などに加え、グッズ販売等を行う常設店舗を東京・渋谷店に加え、新たに2018年6月に大阪・心斎橋店、2019年1月に東京・羽田店をオープンしました。

2019年1月には、ゲーム利用者数が全世界で4,900万人を突破。
今後はサービスのライフタイムの長期化を目指し、アプリ内外でのユーザー還元の実施、映像・ソフトウェアの充実、マーチャンダイジング等のゲーム以外の領域の確立、新規タイトル等の開発を行っていく方針です。

12月に購入したゲーム内通貨のうち約40億円は、主に1月にゲーム内で消費され売上が計上されます。

  • ライフスタイル事業

前年同期比では大幅な減収となりました。
これは2018年5月にチケットフリマサービス「チケットキャンプ」の事業終了および、7月にダイバースの株式のすべてを株式会社IBJに譲渡したことで、売上が減少したことによるものです。

2019年1月、家族向け写真・動画共有アプリ「家族アルバムみてね」の利用者が400万人を突破。2018年6月には、サロンスタッフ直接予約アプリ「minimo」が累計300万ダウンロードを突破しています。

ほか、新規事業の立ち上げを加速するため、先行投資も実施しています。

2019年3月期  連結業績予想

第2四半期で修正した予想からの再修正はありませんでした。
第4四半期に季節的な要因による売上高の増加が見込まれていますが、第3四半期までの進捗率は前年同期に比べて若干悪く、今後の進捗状況によっては速やかに業績予想を修正すると発表しています。

 

 

2019年第2四半期 連結業績(18年11月更新)

  • 売上高:364億円(前年比-19.0%)
  • 営業利益:96億円(前年比-42.0%)
  • 経常利益:97億円(前年比-42.6%)
  • 四半期純利益:56億円(前年比-50.7%)

2019年第2四半期はモンストの売上減が響き、減収・減益となりました。いずれも前年比2桁減となり、通期業績予想を売上高1,750億円から1,550億円に、営業利益480億円から420億円に下方修正しました。

平成25年に提供開始した「モンスターストライク」は平成29年にアクティブユーザー数が過去最高を更新しましたが、現在はピーク時よりも下回っています。

会社概要

会社名 株式会社ミクシィ
mixi, Inc.
事業内容 ソーシャル・ネットワーキング サービス「mixi」ひっぱりハンティングRPG「モンスターストライク」等
所在地 東京都渋谷区東1-2-20
住友不動産渋谷ファーストタワー7F
設立日 1989年10月2日
代表 木村 弘毅
資本金 96億円(2018年3月末現在)
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