株式会社ユナイテッドアローズの決算/売上/経常利益を調べ、IR情報を徹底調査

記事更新日: 2019/05/23

執筆: 山中恵子

2期連続の増収増益!2度の減益局面から再び増益基調へ「ユナイテッドアローズ」の通期決算

2019年3月期 通期決算

  • 売上高:1,589億1,800万円(前期比+2.9%)
  • 営業利益:110億6,300万円(前期比+5.2%)
  • 経常利益:113億1,200万円(前期比+5.0%)
  • 当期純利益:64億1,700万円(前期比+22.3%)

2019年3月期通期の業績は前期に対し増収増益となり、2期連続の増収増益を達成しました。会社別ではユナイテッドアローズ、コーエン等が増収し、販売チャネルではネット通販が大幅増。

暖冬の影響で冬物商品の値引増がありましたが、在庫の効率化が進み、売上総利益率は前期とほぼ同水準の51.4%に。

既存店売上高は前期比6.2%増と好調に推移し、うち小売が1.6%増、ネット通販が21.7%増と、小売、ネット通販ともに前年、及び計画を上回り順調に推移しました。

売上構成比は、ネット通販が前期比1.7ポイント増の20.0%に。

ユナイテッドアローズ単体においては、高価格帯ではメンズカジュアルおよびウィメンズ全般が、中価格帯ではウィメンズ全般が好調に推移。小型事業では、特にドゥロワーが好調に推移しました。

DRAWER(ドゥロワー)

【主な連結子会社の状況】
  • 株式会社フィーゴ:減収減益
  • 株式会社コーエン:増収増益
  • CHROME HEARTS JP合同会社:減収減益

グループ全体での新規出店数は29店舗、退店数は18店舗、当連結会計年度末の店舗数は358店舗となりました。 

中期ビジョン2年目

ユナイテッドアローズは、この10年で2度の減益局面を経験しています。1度目は2007年3月期から2009年3月期までの3年間、2度目は2015年3月期から2017年3月期までの3年間。

1度目の減益局面においては、創業者の重松理氏(現・名誉会長)が会長から社長に復帰し立て直しを図った結果、2010年3月期に4期ぶりの増益を果たしました。

その後5年間、増益基調にあったものの、2015年3月期から2度目の減益局面に。

これを打開すべき「UAグループ中期ビジョン」を策定。この中期ビジョンに沿った戦略が奏功し、2018年3月期には4期ぶりの増益を果たしました。

中期ビジョン

① 強い経営基盤の確立
② 実店舗の強みを活かしたEC(ネット通販)の拡大
③ 既存事業のマーケット変化への対応
④ 未来の成長に向けた取組の実施


2018年3月期は「収益性の早期改善」、2019年3月期は「中期戦略の徹底推進」を単年度経営方針として掲げ、すべての定量目標が計画を上回り推移しました。

【グラフ】売上高と経常利益の推移画像出典元:総合レポート2018(2018年3月期)

具体的な取り組みとして、まず不採算2事業の撤退を実行。加えて退店すべき店舗を見極め、2年間で49店舗の出店、51店舗の退店を実行。これらの施策により、小売既存店の売上高は2年連続で前年を上回りました。

また、2018年3月期にはブランドサイトと自社ECサイトの統合、ネット通販在庫の拡充、自社EC体制変更に向けた準備等を進め、2019年3月期には自社EC体制変更も踏まえた物流機能の再編を実施。これらの取り組みにより、ネット通販の既存店売上高は4期連続で2桁増となりました。

出店に関しては、中価格帯の店舗出店を拡大させました。

2020年3月期の業績予想

2020年3月期は、3期連続の増収増益となる見込みです。

  • 売上高:1,642億4,000万円(前期比+3.3%)
  • 営業利益:119億7,000万円(前期比+8.2%)
  • 経常利益:120億円(前期比+6.1%)
  • 当期純利益:67億円(前期比+4.4%)

今秋の自社ECサイトの運営体制変更により、ネット通販の強化を図るとともに、実店舗では付帯業務に限定したアルバイト採用を拡大し販売員が接客に集中できる環境を整えていくとのこと。

4月には、7年ぶりに経営理念の改定を実施。「真心と美意識をこめてお客様の明日を創り、生活文化のスタンダードを創造し続ける。」という新たな経営理念を軸に、強い経営基盤を確立し、持続的な成長へつなげていくとしています。

画像出典元:「株式会社 ユナイテッドアローズ」決算説明会資料・公式HP

 

 

2019年3月期 第3四半期 累積業績(19年3月更新)

  • 売上高:1,178億2,900万円(前年同期比+2.3%)
  • 営業利益:95億8,600万円(前年同期比△2.1%)
  • 経常利益:97億600万円(前年同期比△2.4%)
  • 四半期純利益:57億8,100万円(前年同期比+0.6%)

2019年第3四半期連結累計期間の売上高は、前年同期に対し+2.3%の増収となりました。第3四半期において冬物商品の早期値下げ等を実施したため、営業利益、経常利益は減益となりましたが、計画を上回り進捗しています。

販売費及び一般管理費は、ユナイテッドアローズにおける物流倉庫再編にかかるコストや株式会社コーエンにおける宣伝販促費の増等に伴い、前年同期比+3.3%となりました。

【グラフ】連結売上高と営業利益率の推移

上のグラフのとおり、売上高は年々増加していますが、営業利益率は減少傾向にあります。2018年度は少し持ち直して6.8%となりました。物流センターの移管やUAオンラインストア開発・運営体制の変更により、今後どこまで持ち直すか注目です。

なお、今期の業績予想は増収増益となっています。

ネット通販が好調

当第3四半期連結累計期間において、単体の既存店売上高は前年同期に対し+5.9%となりました。既存店小売が+2.0%なのに対し、ネット通販は+20.4%と2桁増となりました。単体ネット通販売上構成比も前年同期から1.3ポイント上昇し、19.0%となりました。

連結子会社においてもネット通販は好調に推移しています。主な連結子会社の業績は、株式会社フィーゴが減収減益、株式会社コーエンが増収減益、CHROME HEARTS JP 合同会社が減収減益となりました。

グループ全体での新規出店数は21店舗、退店数は12店舗、当第3四半期連結累計期間末の店舗数は356店舗となりました。

ZOZO子会社への委託解消

ユナイテッドアローズは、将来的なUAオンラインストアの運営も視野に入れた流山物流センターを2018年5月に開設しました。これに伴い、これまで外注でZOZO子会社のアラタナがUAオンラインストアの運営を担ってきましたが、来期下期には自社主導での開発・運営体制に移行します。

外部に委託していた物流とカスタマーサポートも自社運営に切り替え、実店舗とネット通販を融合させたオムニチャネル化を推進していきます。なお、自社ECの運営委託を解消してもZOZOTOWNへの出店は継続します。

ユナイテッドアローズの事業内容

ユナイテッドアローズは、国内外から調達したデザイナーズブランドとオリジナル企画の紳士服・婦人服および雑貨等の商品をミックスし販売するセレクトショップを展開しています。

1

株式会社ユナイテッドアローズ

  • 第一事業部
    「ユナイテッドアローズ」「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ」を中心に、主にトレンドマーケットを担う
  • 第二事業本部
    「グリーンレーベル リラクシング」を中心に、主にミッドトレンドマーケットを担う
  • ユナイテッドアローズ アウトレット
    各事業の過年度在庫や期中スローセラー商品を継続的に消化する役割を担う

マーケットポジショニングマップ

2

グループ会社

  • 株式会社フィーゴ
  • 株式会社コーエン
  • 台湾聯合艾諾股份有限公司(UNITED ARROWS TAIWAN LTD.)
  • 株式会社Designs(デザインズ)
  • CHROME HEARTS JP 合同会社

画像出典元:「株式会社ユナイテッドアローズ」決算説明会資料・公式HP

 

 

2019年第2四半期 連結業績(18年11月更新)

  • 売上高:717億円(前年比+2.9%)
  • 営業利益:30億円(前年比+0.2%)
  • 経常利益:31億円(前年比+0.0%)
  • 四半期純利益:15億円(前年比+18.6%)

新店出店に伴う増収、既存店の増収、ネット通販の伸長等により2019年第2四半期連結累計期間は増収・増益に。販売チャネルではネット通販が、品目ではウィメンズが好調に推移しました。

グループ全体での新規出店数は15店舗、退店数は9店舗により、店舗数は353店舗となりました。

会社概要

会社名 株式会社ユナイテッドアローズ
UNITED ARROWS LTD.
事業内容 紳士服・婦人服および雑貨等の企画・仕入および販売
所在地 東京都渋谷区神宮前三丁目28番1号
設立日 1989年10月2日
代表 竹田 光広
資本金 30億3,000万円
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