長澤まさみさんのCMでお馴染みの「クボタ」の決算を見ていきます。
2019年12月期第3四半期連結累計期間の業績は、前年同期に対し売上高は7.1%成長、すべての利益項目で2桁増益となっています。全体の売上高のうち7割近くが海外で占められていますが、国内・海外ともに好調に推移。
国内売上高は消費税増税前の駆け込み需要効果もあり前年同期比13.7%増の4,807億円、額にして580億円増と大幅な増収を達成。機械部門、水・環境部門ともに好調に推移しました。
海外売上高は水・環境部門が減少しましたが、トラクタや建設機械の好調により機械部門が伸長したため、前年同期比4.1%増の9,800億円に。なかでも北米が好調です。
営業利益は、固定費の増加や原材料価格の上昇などがあったものの、増収や米国の金利低下に伴う販売促進費の減少、値上げ効果などにより、前年同期比で2桁増益となりました。
通期の業績予想について、売上高のみ下方修正されましたが、前期比で増収増益見込みであることに変更はありません。
中国市場の低迷や東南アジアをはじめとする各地域での天候不順の影響などにより、海外売上高が前回予想を下回る見込みのため、500億円減の1兆9,200億円に修正されました。
利益に関しては、米国での金利低下に伴う販売促進費の減少や、鋼材価格が低下したことなどを踏まえ、前回予想と変更はありません。
クボタの歴史は古く、創業は1890年(明治23年)。創業者の久保田権四郎氏が久保田鉄工所を興し、各種鋳物の製造・販売を開始したのが始まりです。
明治初期に発生したコレラの流行を受け、日本で初めて水道用鉄管の開発に着手。1893年に水道用鋳鉄管の製造を開始し、以降、日本の水インフラを支え続けてきました。今日では世界的な水不足を解決するための水資源の再利用技術の開発なども手掛けています。
1922年に発動機(農工用小型エンジン)の製造を開始し、1947年に耕うん機の製造・販売を開始します。1949年に東京証券取引所、大阪証券取引所(2013年7月に東京証券取引所と統合)に上場。1953年に社名を久保田鉄工株式会社に変更。
1960年に畑作用乗用トラクタを、1962年に水田用トラクタの製造を開始し、畑作と稲作の両方を手がける世界有数の農業機械メーカーへと成長していきます。クボタのトラクタは全世界総生産台数400万台を超え、「クボタといえばトラクタ」というイメージが定着しました。
創業100周年となる1990年に社名を株式会社クボタに変更。クボタは、世界中の食料・水・環境問題を解決するために世界120カ国以上にさまざまな事業・製品を送り出すグローバル企業へと成長を遂げました。
創業130年を迎えたクボタは、2018年12月期の売上高が1.8兆円を超え、かつ海外売上比率は約70%というグローバル企業。事業内容は、「機械」「水・環境」「その他」の3事業セグメント区分にわたって多種多様な製品・サービスの提供を行っています。
なお、2019年12月期上期の売上高構成比率は、日本:31.9%、アジア:17.2%、北米:34.8%、欧州:13.6%、その他:2.4%とバランスの良い構成比となっています。
【グラフ】2019年12月期上期の売上高構成比
主として農業機械及び農業関連商品、エンジン、建設機械の製造及び販売等
主としてパイプ関連製品(ダクタイル鉄管、合成管、ポンプ、バルブ等)、環境関連製品(各種環境プラント等)、社会インフラ関連製品(素形材、スパイラル鋼管等)の製造及び販売等
主として各種サービスの提供等
画像出典元:「株式会社クボタ」決算補⾜説明資料・公式HP
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