株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(旧株式会社ドンキホーテホールディングス)の決算/売上/経常利益を調べ、IR情報を徹底調査

記事更新日: 2019/05/27

執筆: 山中恵子

インバウンド消費21%増!30期連続増収増益が目前の「PPIH」の第3四半期決算

2019年6月期 第3四半期 累積業績

  • 売上高:9,189億9,000万円(前年同期比+30.7%)
  • 営業利益:463億3,200万円(前年同期比+15.7%)
  • 経常利益:517億5,800万円(前年同期比+19.1%)
  • 四半期純利益:370億5,200万円(前年同期比+36.4%)

2019年6月期 第3四半期連結累計期間の業績は、前年同期に対し大幅な増収増益となりました。既存事業の堅調な推移に加え、ユニーグループが新たに連結されたことにより売上高・利益ともに過去最高を更新。

新規連結に係る諸費用や業容拡大に伴う人件費増などで、販管費は2,058億円(前年同期比46.4%増)と大幅に増加しましたが、増収効果で吸収されました。

インバウンド消費は医薬品や化粧品を中心に好調に推移し、免税販売額は前年同期比21%増の500億円、免税売上高構成比は9.5%に。タイを中心にASEANの増加が顕著です。

ROEは16.4%、自己資本比率は24.9%、当第3四半期末時点におけるグループ総店舗数は695店舗(2018年6月末時点 418店舗)となりました。

各セグメントの業績

第3四半期より、ユニー及びその子会社が完全子会社として連結されたことから、「リテール事業」を「ディスカウントストア事業」「総合スーパー事業」に変更し、区分の見直しを行いました。

セグメント情報/区分変更について

ユニーとドン・キホーテのダブルネーム店舗を運営するUDリテール(UDR)はディスカントストア事業に区分。

従来、「テナント賃貸事業」に含めていた日本アセットマーケティング(JAM)、及び「その他事業」に含めていたリアリットは「ディスカウントストア事業」に変更。

ディスカウントストア事業は、生活必需品商品とインバウンド消費が売上高成長に寄与しました。

総合スーパー事業においては、ユニー株式会社の株式を追加取得し連結範囲に含めたことにより、負ののれん発生益を90億8,200万円計上。

テナント賃貸事業は、順調な新規出店に伴い商業施設事業が好調に推移しました。

ダブルネーム店舗の進捗状況

ユニーとのダブルネームの業態転換店「ドン・キホーテUNY」「MEGAドン・キホーテUNY」は黒字発進。

ラインナップの拡充やドンキ特有の陳列により、従来ミドルからシニアの女性客が中心だったピアゴ・アピタ店舗が、業態転換後には10~40代のニューファミリーや若年層、さらには男性客にも支持され、売上も大幅にアップしました。



業績予想の修正

2月の業績予想修正から、売上高は下方修正、経常利益は上方修正しました。

  • 売上高:1兆3,300億円(前期比+41.3)
  • 営業利益:630億円(前期比+22.2%)
  • 経常利益:670億円(前期比+17.1%)
  • 当期純利益:480億円(前期比+31.9%)

ユニーグループにおいてコストコントロールが進んだことから、経常利益の予想を20億円上方修正したとのことです。

海外展開にも力を入れているPPIHは、2月にタイに「DonDonDonki」を出店。5月には、焼きいもなどのモバイルフードに特化した小型店をシンガポールのチャンギ国際空港内にオープン。

長期的には、グループ総売上高の3分の1を海外が占める規模に拡大させることを見据えています。

画像出典元:「株式会社 パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス」決算説明会資料

 

 

2019年6月期 第2四半期 累積業績(19年4月更新)

  • 売上高:5,134億1,600万円(前年同期比+10.9%)
  • 営業利益:300億1,700万円(前年同期比+2.6%)
  • 経常利益:353億3,000万円(前年同期比+13.8%)
  • 四半期純利益:236億1,600万円(前年同期比+26.4%)

2019年第2四半期連結累計期間の業績は、前年同期に対し増収増益となりました。同期間において過去最高益を更新しました。

ドン・キホーテ1号店を創業開店以来、直近期(2018年3月期)まで29期連続増収増益を継続しており、30期連続増収増益に向け好発進しました。

2018年12月末時点におけるグループの総店舗数は、429店舗となりました。

【グラフ】年間業績推移

災害、記録的な猛暑や暖冬などにより、客数動員や一部の季節商品の販売に苦労しましたが、生活必需品とインバウンド消費は想定以上に好調に推移しました。

各セグメントの業績

リテール(一般消費者向け小売)事業は、天候不順を主因として、スポーツ・レジャー用品、DIY用品が前年同期比減となりましたが、その他は好調に推移しました。

海外事業は、2018年10月にTOKYO CENTRAL ヨーバリンダ店を米国カリフォルニア州に開店し既存店と合わせて40店舗に。売上高は453億円(前年同期比+152.4%)と大幅な増収となりました。今後も海外展開を拡大していく予定です。

2Q累計事業別業績概況

インバウンドの状況

インバウンド消費に係る免税売上高は、前年同期比+27.0%と高成長が続いています。国別では中国・韓国の客数が大きく伸び、中国・韓国が約30%ずつシェアを占めています。

免税売上高寄与度は着実に上昇しており、免税売上高構成比は10%前後にまで拡大しました。人気商品は、日用雑貨品となっています。



ユニーの完全子会社化

2019年1月、ユニー株式の60%をユニー・ファミリーマートホールディングスから取得し、ユニーを完全子会社とする株式取得が完了しました。

さらに4月、ユニー・ファミリーマートホールディングスは、100%子会社のファミリーマートを9月1日付で吸収合併し、社名も「ファミリーマート」に変更すると発表しました。「ユニー」という社名は消えることになりました。

参考までに、2019年1月末時点でユニー・ファミリーマートホールディングスは小売業時価総額ランキング5位、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは6位でした。

小売業時価総額ランキング

小売業の再編が進み、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは売上高1兆円を軽く超える企業規模に拡大し、単純計算では小売業売上高ランキング4位に躍り出ることとなります。

今後は、ユニー運営の188店中、100店舗程度を2023年までに「MEGA UNY」または「ドン・キホーテUNY」に業態転換し、転換時に店舗運営はユニーからUDリテールに移管します。

既に業態転換済みの6店舗(大口店、東海通店、座間店、星川店、豊田元町店、国府店)は、転換前と比較して売上高+83%、客数+58%、粗利高+59%と業態転換により大きな効果を上げています。

DQHDからPPIHへ社名変更

2019年2月1日、株式会社ドンキホーテホールディングスは株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスに社名を変更しました。

日本のみならず、環太平洋地域において小売業の有力な企業として発展していくという決意を込めて名付けられました。

業績予想を上方修正

  • 売上高:1兆3,700億円(前期比+45.5%)
  • 営業利益:630億円(前期比+22.2%)
  • 経常利益:650億円(前期比+13.6%)
  • 当期純利益:480億円(前期比+31.9%)

ユニーの完全子会社化により、通期の業績予想を大幅に上方修正しました。

PPIHの事業内容

1980年、日用雑貨品などの卸売販売及び小売販売を目的として、株式会社ジャストを設立。

1989年、東京都府中市に「ドン・キホーテ」1号店となる府中店を開設し、主たる事業形態を卸売業から小売業へ変更。

1998年に東京証券取引所市場第二部に上場し、2年後の2000年に東京証券取引所市場第一部銘柄へ指定変更。

2009年、プライベートブランド「情熱価格」の販売を開始。ドン・キホーテは、「圧縮陳列」「深夜営業」「権限委譲」などのユニークなビジネスモデルで拡大の一途をたどります。

2013年に商号を株式会社ドンキホーテホールディングスに変更し、純粋持株会社体制に移行。

府中店(1号店)開店から30周年を迎えた2019年、商号を株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)に変更。

PPIHの事業内容は、主にリテール事業です。その他に、テナント賃貸事業も行っています。

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リテール事業

総合ディスカウントストア

  • ドン・キホーテ
  • MEGAドン・キホーテ
  • NEW MEGAドン・キホーテ
  • MEGAドン・キホーテUNY
  • ピカソ

 

総合スーパー事業

  • アピタ
  • ピアゴ
  • 長崎屋

 

その他リテール事業

  • miniピアゴ
  • ドイト
  • 驚安堂

 

海外リテール事業

  • ドン・キホーテUSA
  • MARUKAI CORPORATION
  • DON DON DONKI
  • Times
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その他事業

  • 日本商業施設株式会社
  • 日本アセットマーケティング株式会社
  • 株式会社ディワン
  • 株式会社リアリット
  • 株式会社パン・パシフィックライフアシスト
  • 株式会社ジャパンインバウンドソリューションズ
  • 株式会社パン・パシフィック・インターナショナル・トレーディング
  • 株式会社富士屋商事
  • ストアークルーズ株式会社

画像出典元:「株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス」業績説明資料

 

 

2019年第1四半期 連結業績(18年11月更新)

  • 売上高:2,500億円(前年比+11.9%)
  • 営業利益:145億円(前年比+1.4%)
  • 経常利益:179億円(前年比+25.3%)
  • 四半期純利益:116億円(前年比+37.6%)

2019年第1四半期は、売上高、営業利益、経常利益ともに第1四半期として過去最高益を更新しました。

消費者の節約志向が継続し、食品や日用雑貨品を中心とした生活必需品の販売シェアが拡大。また、インバウンド消費が順調に成長し、化粧品や医薬品の売上に貢献しました。ユニーと取り組んだダブルネーム店の業績伸⻑も著しいものでした。

  • ※1. ユニー・ファミリーマートHDがTOBでドンキホーテHD株式を最大20.17%取得予定(2018年11月7日 TOB開始)
  • ※2. ユニー株式60%を取得し、ユニーを完全子会社化する予定(2019年1月株式取得予定)
  • ※3. 商号を「パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス」に変更予定(2019年2月1日変更予定)
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会社概要

会社名 株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(旧株式会社ドンキホーテホールディングス)
事業内容 グループ会社株式保有によるグループ経営企画・管理、子会社の管理業務受託、不動産管理等
所在地 東京都目黒区青葉台2-19-10
設立日 1980年(昭和55年)9月5日
代表 代表取締役社長 兼 CEO 大原 孝治
代表取締役専務 兼 CAO 吉田 直樹
資本金 224億36百万円 (2018年6月30日現在)
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