株式会社キーエンスの決算/売上/経常利益を調べ、IR情報を徹底調査

記事更新日: 2019/04/08

執筆: 山中恵子

営業利益率54.6%!異次元の高収益体質、FA総合メーカー「キーエンス」の第3四半期決算

2019年3月期 第3四半期 累積業績

  • 売上高:4,405億8,400万円(前年同期比+15.5%)
  • 営業利益:2,403億4,800万円(前年同期比+14.1%)
  • 経常利益:2,417億2,600万円(前年同期比+11.3%)
  • 四半期純利益:1,697億4,600万円(前年同期比+11.4%)

2019年第3四半期連結累計期間の業績は、前年同期に対し増収増益となりました。

IR資料には「企画開発面での充実、営業面での強化を図った」としか記載がありませんが、業績は好調に推移しました。

営業利益率は54.6%。前年同期の55.2%から0.6ポイント低下しましたが、超がつくほどの高収益体質です。

変則決算が続き、業績推移がわかりづらいですが、公式HPの業績ハイライトによると、今期を含めここ10年、売上高・営業利益・純利益・営業利益率すべてにおいて右肩上がりに成長しています。

【グラフ】業績ハイライト

キーエンスの強み

安全性・成長性・収益性・規模においてトップクラスのキーエンスは、東洋経済オンラインの「新・企業力ランキングトップ300社」で3位を獲得しました。(1位はヤフー、2位は東京エレクトロン)

その他、さまざまな評価をされています。以下はその一部です。

  • 「世界で最も革新的な企業トップ100」に8年連続ランクイン
    (アメリカ経済誌フォーブス)
  • 「平均年収が高いトップ500社ランキング」で2位
    (プレジデントオンライン:平均年収2,088万円)
  • 東証一部上場企業で時価総額トップ10
    (4月5日現在:8.7兆円で4位)


キーエンスの強みは、何といっても超がつくほどの健全経営、そして
無借金あること。数字を見ると一目瞭然です。当第3四半期連結会計期間末の財政状態は、以下のとおりです。

  • 総資産:1兆6,095億4,800万円
  • 純資産:1兆5,327億8,100万円
  • 現金及び預金:4,359億2,100万円
  • 自己資本比率:95.2%

45カ国200拠点にグローバル展開し、25年間の平均成長率は10%超、過去5年間の海外事業の平均成長率は25%超となっています。

なぜ、これほどまでの高収益を生み出せるのか。

それは、キーエンスのビジネスモデルに秘訣があります。キーエンスのビジネスモデルの特徴は、「ファブレス経営」「企画開発力」「コンサルティング営業」の3点です。

1. ファブレス経営

ファブレス経営とは、自社工場を持たず、製造は他社に委託する経営手法です。生産設備への投資を抑えられるので、企画・開発・営業に集中できるというメリットがあります。

キーエンスは、商品の特性とマッチした技術、生産ラインを持つ工場を柔軟に選択し、国内と海外の協力会社に製造をアウトソースしています。世界情勢や市場の変化に左右されず、付加価値の高い商品を大量生産するため、ファブレスという経営手法を取り入れているのです。

企画開発力

ファブレス経営を取り入れることで生産体制を意識せずに柔軟な企画・開発が可能となり、結果、新商品の7割が「世界初」「業界初」という企画開発力を発揮しています。

コンサルティング営業

そうして生まれた商品を販売する手法は、キーエンスならではの代理店を介さない直販体制。

代理店や販社を経由して届ける方法ではユーザーが抱えている課題やニーズをくみ取りにくいため、全世界に拠点を置き、代理店を介さない直販体制を整備。これがキーエンスの信頼関係を築く「グローバルダイレクトセールス」です。

商品を販売するだけの営業ではなく、専門知識を持った営業担当者が生産現場に足を運び、現場にある課題に対してFAで解決策を提案するコンサルティング営業を行っています。

実際に営業担当者が現場に足を運ぶことで、業界の市場やトレンド、需要を予測することができ、正確な需要予測と見込み生産を行うことで、オーダーのあった商品をその日のうちに届ける「全世界当日出荷」が可能になりました。

キーエンスの事業内容

キーエンスはBtoB企業であるため一般には馴染みがないかもしれませんが、ファクトリー・オートメーション総合メーカーです。

ファクトリー・オートメーション(Factory Automation:FA)とは

ファクトリー・オートメーションとは、生産工程の自動化を図るシステムのことです。その中核をなすものがキーエンスの主力商品でもあるセンサです。

【FAでできること】
  • 人件費の削減
  • 不良品の撲滅
  • 製造時間の短縮

ライン上を流れるワークの数をカウントしたり、不良品を発見したり、人間の目や手で行ってきたことを各種センサを導入することにより自動化でき、生産性と収益力を飛躍的に高めることが期待できます。


キーエンスは1974年に設立以来、FA用センサをはじめ、測定器や画像処理機器などの付加価値の高い商品で“ものづくり”の現場を支え続けてきました。

現在では自動車や半導体、電子・電気機器、通信、機械、科学、薬品、食品など、取引のある企業は25万社以上にのぼります。

生産性向上、工程改善、自動化、品質向上、安全性向上、環境対策、省エネといった面で”ものづくり”の生産現場を支えていますが、海外では人件費高騰、国内では労働人口減少に備え、ますます需要が高まる見込みです。

なお、業績予想は開示されていません。キーエンスは、IRに積極的ではないというのも特徴の一つです。

画像出典元:「株式会社キーエンス」公式HP(グループ会社含む)

 

 

2019年第2四半期 累積業績(18年11月更新)

  • 売上高:2,939億円(前年比+17.3%)
  • 営業利益:1,614億円(前年比+16.6%)
  • 経常利益:1,621億円(前年比+12.8%)
  • 純利益:1,137億円(前年比+13.1%)

2019年第2四半期の累積業績は、売上高は前年比+17.3%で2,939億円、営業利益は前年比+16.6%で1,614億円、純利益は前年比+13.1%で1,137億円となりました。

ファクトリーオートメーション用の機器の製造・販売を行うキーエンスは、国内・海外の個人消費、設備投資が堅調に推移したことにより業績は好調です。

会社概要

会社名 株式会社キーエンス
事業内容 ファクトリーオートメーション用の各種センサ、測定機器及びその他電子応用機器の開発並びに設計、製造及び販売
所在地 大阪市東淀川区東中島1-3-14
設立日 1974年5月
代表 山本 晃則
資本金 306億3,754万円
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