UUUM(ウーム)株式会社の決算/売上/経常利益を調べ、世間の評判を徹底調査

記事更新日: 2019/01/15

執筆: 山中恵子

営業利益178%増!アドセンス+広告収益が73%成長した「UUUM」の第2四半期決算

2019年5月期 第2四半期 累積業績

  • 売上高:87億4,600万円(前年同期比+79.5%)
  • 営業利益:7億2,000万円(前年同期比+178.5%)
  • 経常利益:7億2,400万円(前年同期比+192.3%)
  • 四半期純利益:4億5,100万円(前年同期比+183.1%)

2019年第2四半期連結累計期間の業績は、前年同期に対し予想を上回る大幅な増収増益となりました。これは、動画広告市場が拡大したことに伴うアドセンス収益や広告収益の増加、また所属クリエイターのグッズ販売が好調に推移したことによるものです。

売上高87億円のうち、YouTubeアドセンス収入が52億円、クライアントタイアップ広告収入が23億円、合計75億円となり、実に9割近くの売上が動画広告市場によるものとなっています。

総務省の通信利用動向調査によると、2017年には個人のスマートフォンの保有率は60.9%に達し、20~30代に限っていえば90%を超えました。スマートフォンの普及や通信インフラの発達に伴い、これまで以上に動画の視聴機会が増えています。

第2四半期においても、売上高45億6,900万円(前年同期比84%増)、営業利益3億9,500万円(前年同期比179%増)、当期利益2億5,600万円(前年同期比188%増)と大幅な増収増益となりました。

下期は、レモネード株式会社の買収に伴うのれん及び無形固定資産の償却費の増加、人材投資やマーケティング投資などの費用増が見込まれますが、第2四半期累計期間までの業績上振れを加味した結果、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益すべてにおいて前回予想を上回る見通しとなり、通期業績予想を上方修正しました。

売上高は全事業で増収を達成し、特にアドセンス事業と広告事業が売上を牽引しました。動画広告市場が拡大する中、アドセンス+広告収益は前年比73%成長と動画広告市場(同34%成長)を上回る成長を実現しました。

日本の動画広告の市場規模は2兆円と言われるテレビ広告市場の7%に過ぎず、動画広告市場には成長余地がまだまだあります。

販管費においては、事業拡大に伴う社員数増加により人件費を中心に増加しました。

UUUM所属のチャンネル数は右肩上がりに伸び、2019年第2四半期末には7,090チャンネルとなり、ここ3年で約5倍に増えました。

一方、四半期ごとの動画再生回数は初めて下がり、第1四半期から5億回減少の95億3,200万回となりました。1再生あたりの視聴時間は増加しています。

UUUMの強み

UUUMには、はじめしゃちょー、HIKAKINをはじめ、日本トップクラスのユーチューバーが所属しています。2018年12月の累計チャンネル登録者ランキングを見ると、トップ10のうち8組がUUUM所属となっています。

また、株式会社GENESIS ONEに所属する6組のユーチューバー(JENNI、imiga、ワタナベマホト、タケヤキ翔、夕闇に誘いし漆黒の天使達、カイト)がUUUMに移籍しました。移籍する6組のユーチューバーの合計チャンネル登録者数は約670万人で、ユーチューバー事務所として圧倒的No.1のUUUMをさらに盤石なものにしました。

若者を中心にコンテンツ消費のあり方が変わり、ユーチューバー・クリエイター・インフルエンサーの影響力はますます大きくなっています。UUUMは「世界一個人クリエイターを大切にしていく」をモットーにしており、ユーチューバー・クリエイターのサポート体制が構築されています。

サポートにより影響力を持つインフルエンサーが増えることで広告収益以外の収益機会も広がるでしょう。

UUUMのこれから

2019年通期の業績予想は、売上高159億円から190億円(前年同期比62%増)に、営業利益8億5,000万円から11億円(前年同期比53%増)に、当期利益5億2,400万円から6億6,000万円(前年同期比62%増)に上方修正しました。

今後は、インターネット動画業界でのさらなるシェア獲得を目指し、クリエイターの活躍支援に向けたサポート体制強化を行っていきます。新しいメディア、新しいコンテンツへも挑戦し、インフルエンサー経済圏を拡大させていく予定です。

また、Instagram特化型インフルエンサーマーケティングツール「LMND(レモネード)」においては、企業やブランドに最適なインフルエンサーをレコメンドする機能の提供を開始したことを2019年1月に発表しました。

画像出典元:「UUUM」決算説明資料・公式HP 

 

 

2019年5月期 第1四半期決算

今回は、2018年9月14日にInstagramのインフルエンサーマーケティングを手掛ける「レモネード」を総額5億円で買収したUUUMの決算について解説していきます。YoutubeのUUUMというイメージが強かった同社が、なぜInstagramに参入したのでしょうか。

まずは、決算の内容を理解しやすくするために、ビジネスモデルから見ていきましょう。

UUUMのビジネスモデル

UUUMのビジネスモデルは主に2つ。

1つ目がアドセンス収益です。広告主はYoutubeに対して、商品をプロモーションするために動画広告を出稿しています。よくYoutubeを視聴する前に動画広告が流れますよね。Youtube側は動画投稿者(クリエイター)に視聴回数に応じてアドセンスを支払っています。

UUUM所属のクリエイターの場合は、Youtube側がUUUMにアドセンスを一括で支払い、その一部をクリエイターに還元。UUUMは仲介料として収益を上げています。


2つ目は、タイアップ動画です。広告主は動画での商品紹介を依頼し、UUUMはその案件を専属クリエイターに依頼するか、または外部のクリエイターに依頼して仲介料で収益を上げています。

どちらのビジネスモデルにおいても、ユーザーが多く集まるところに広告主は広告を出稿したいと考えるため、動画の視聴者数や視聴回数が鍵となります。

その点UUUMは、HIKAKINを初め多くのインフルエンサーを輩出しているため、2018年8月に月間動画視聴回数は40億回、チャンネル登録数は1.6億人(重複を含む)とかなり魅力的な出稿場となっています。

それでは、上記のことを踏まえて10月14日に発表された2019年第1四半期通期決算を見ていきましょう。

UUUMの業績

  • 売上高:41億7,700万円(前年同期比75%増)
  • 営業利益:3億2,600万円(前年同期比178%増)
  • 当期純利益:1億9,500万円(前年同期比177%増)

2019年第1四半期は売上成長率が175%と順調に成長しています。それに伴い、営業利益も前年同期比178%増となっています。

業績が好調の理由としては、動画広告市場が拡大したことに伴うアドセンス収益や広告収益、所属クリエーターグッズ販売増加したことにあります。

粗利益と営業利益は順調に伸びている

続々と業務提携を締結

UUUMは2017年5月に任天堂、2018年6月にカプコン、レベルファイブと業務提携を結びました。

今回の業務提携でUUUMの人気ジャンルであるゲーム実況分野で、任天堂、カプコン、レベルファイブが提供しているタイトルの著作権使用が認められました。UUUMにとっては、ゲーム実況動画で使用できるタイトルが増えたこと、提携先にとっては認知度向上や幅広い層への訴求効果が期待されます。

さらに、2018年7月にはコンテンツ制作を行う株式会社チョコレイトとも提携。

チョコレイトが立ち上げるYouTubeチャンネルをUUUMがサポートする一方で、チョコレイトの持つ企画力でUUUMが手掛ける日常動画やタイアップ動画に活用することが狙いです。

2018年5月期 通期決算

2018年の通期決算は

  • 売上高:117億3,600万円(前年同期比68%増)
  • 営業利益:7億1,700万円(前年同期比100%増)
  • 当期純利益:4億600万円(前年同期比58%増)

となりました。売上高の詳しい内訳を見ていきましょう。

2017年1Qから右肩上がりで業績は順調に伸びています。アドセンスと動画広告だけで90%以上を占めていることが特徴的です。

UUUMの将来性

将来性を考察する前に、UUUMの主戦場である動画広告市場の推移を見ていきましょう。

動画広告市場は2014年から右肩上がりで成長し、2020年まで拡大していくと予想されるので、それに伴いUUUMの売上も引き続き増加すると考えられます。特に2020年前後からの5G導入で動画再生の遅延もなくなり、さらに追い風となります。

さて、話を戻してなぜUUUMはレモネードを買収してInstagram市場に参入したのでしょうか。

一般的に広告ビジネスのビジネスモデルは、「ユーザー数×ユーザーあたりの売上」で測れます。UUUMのチェンネル登録数は1.6億人、1あたり4チャンネル登録していると仮定すると、約4,000万人がチャンネル登録をしています。

もちろん、1人あたりの登録数にはブレもあり、海外のユーザーがチャンネル登録をしている可能性もあるので一概には言えません。

しかし日本の人口は約1億3,000万人なので、4人に1人がUUUMにチャンネルを登録していると仮定すると、潜在顧客の大部分は獲得したと考えられます。ユーザー数の伸びが鈍化する可能性がある場合はユーザーあたりの売上、つまり新しいビジネスモデルを見つけることが成長の鍵となります。

UUUMの戦略としては、動画広告市場での新しいコンテンツへの挑戦の他に、インフルエンサー経済圏の拡大を掲げています。まさに、今回のレモネード買収でInstagram市場へ参入した目的はインフルエンサー経済圏を拡大し、新たなビジネスモデルを模索するために行われたことになります。

今後はTiktokなど、その他のインフルエンサー市場に乗り込む可能性やEC事業を拡大する可能性があるので、引き続き注目していきたいです。

画像出典元:「UUUM」決算説明会資料

会社概要

会社名 UUUM株式会社
事業内容 YouTuberを中心とするクリエイターをサポートやコンテンツ開発
所在地 東京都港区六本木 6-10-1  六本木ヒルズ森タワー 37階
設立日 2013年6月1日
代表 鎌田和樹
資本金 5億3,100万円

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