ヒカキンや、はじめしゃちょーが所属するYouTuberのプロダクション「UUUM株式会社」の決算を見ていきます。
【グラフ】売上高(四半期)推移
2020年5月期 第2四半期の連結累計業績は、売上は全事業で増収を達成し、粗利益も売上増に伴って増益となっております。 アドセンスやグッズの販売、コラボカフェやイベント、企業とのタイアップなどが伸長したが、事業拡大に伴う社員数増加により人件費を中心に販管費が増加したため利益の伸び率は低くなりました。
渋谷パルコに「U-FES.FOOD PARADE」が登場!グランドオープンした「渋谷パルコ」でコラボレーションカフェを開催しました。
「note(ノート)」の人気クリエイターのグッズ販売開始!「MUUU(ムー)」において、株式会社ピースオブケイクが運営するメディアプラットフォーム「note(ノート)」で活躍する人気クリエイターのオリジナルグッズの販売を開始しました。
Youtube「2019年国内トップトレンド動画ランキング(音楽を除く)」に、UUUMクリエイターおよび、UUUMと株式会社フジテレビジョンによる共同運営チャンネル「ガチャピンちゃんねる【公式】」の7動画がランクインしました。
その他、株式会社クラージュ、LINE株式会社との業務提携契約を締結し、今後も活動領域を広げていく予定です。
2020年5月期の業務予想には変更ありません。
営業利益・当期純利益の進捗率は50%を超えております。
画像出典元:「UUUM株式会社」決算説明資料
ヒカキンや、はじめしゃちょーが所属するYouTuberのプロダクション「UUUM株式会社」の決算を見ていきます。
2020年5月期 第1四半期の連結累計業績は、前年同期に対し大幅な増収増益となっています。
【グラフ】売上高(四半期)推移
増収の要因は、動画広告市場が拡大したことに伴うアドセンス収益や広告収益が増加したことや、所属クリエイターのグッズ販売が好調だったためです。
特に、アドセンス収益は前年同期比28.8%増の16億300万円、広告収益は41.4%増の16億300万円と大きく拡大しています。
【グラフ】営業利益(四半期)推移
販管費は、主に人件費が増加し、前年同期比37%増となりました。
しかし、売上増に伴って粗利益も増加し前年比35%増。営業利益も前年同期比30%増を達成しています。
【グラフ】期末所属チャンネル数および3ヵ月合計動画再生回数推移
当第1四半期期間での動画再生回数は、115億7,000万回を達成。期末チャンネル数も順調に推移しており、8,668チャンネルを突破しています。
UUUMが運営する新チャンネルも好調です。
2018年2月スタートの「UUUM GOLF」と、株式会社ポケモンと協業して7月からスタートした「ポケるんTV β」の月間再生回数が、それぞれ1,000万回を突破。
また、2015年より講談社と共同で運営している「ボンボンTV」の総再生回数が30億回を突破するとともに、2019年8月の月間再生回数が1億5,000万回を突破。
ほか、2018年9月にローンチしたオンライン・サバイバルゲーム「青鬼オンライン」が、累計300万ダウンロードを突破しており、自社サービスの売上も拡大しています。
2019年7月12日に公表された業績予想から、変更はありません。
営業利益・当期純利益の進捗率は、すでに30%を超えています。
画像出典元:「UUUM株式会社」決算説明会資料
2019年5月期通期の連結業績は、前期に対し大幅な増収増益となりました。
売上高・粗利益・営業利益・当期純利益はいずれも、期初の計画を上回る結果となり、特に純利益は2.1倍と大きく成長しました。
当期純利益においては、収益が堅調に推移しており将来にわたり課税所得の発生が見込まれることから、税効果会計上の会社区分の見直しを行った結果、解消が長期にわたると見込まれる将来減算一時差異に係る繰延税金資産についても回収可能性があると判断し、1億1,815万円の法人税等調整額を計上しています。
また、営業利益率は前年同期6.1%から0.2ポイント上昇し、6.3%になりました。
UUUMは「動画コンテンツ事業」の単一セグメントです。
第4四半期での売上は「自社サービス」「クリエイターサポートその他」「広告」「アドセンス」全ての事業で増収を達成し、前年比165%の増収となりました。
売上高を最も占めるのは、YouTubeからの収益である「アドセンス」で34億8,400万円に達しています。
期末所属チャンネル数は8,115チャンネル、3ヵ月合計動画再生回数は112億2,100万回を突破しました。
所属クリエイターの動画投稿本数は、前期の28億7,406本から12%増の32億3,226本。月に平均2億6,936本もの動画がアップされています。
6月末時点の登録者数総合ランキングTOP10は、このようになっており、上位10位のうち7枠をUUUM所属のクリエーターが獲得しています。
また、タイアップ広告の業種別売上推移を見てみると、ゲーム以外の業種の比率が大きく増加しています。
これは、グッズ販売クリエイター数が前期比34%増の190クリエイターに増加したことに伴い、グッズ販売個数が前期前期比158%増の30.5万個と大幅に増加したことが貢献しています。
イベント開催数も257%増の75公演、観客動員数は172%増の9万8,000人を達成しています。
2020年5月期の通期の業績予想は、前期に対し増収増益を見込んでいます。
連結売上高は動画広告市場の成長を取り込み、当期比31.8%増の260億円と予想。連結営業利益は、売上成長に伴う売上総利益の増加を見込む一方、人員増加に伴う費用や新規事業への投資により、当期比12.2%増の14億円と予想しています。
画像出典元:「UUUM株式会社」決算説明資料
2019年5月期 第3四半期連結累計期間の業績は、前年同期に対し大幅な増収増益となりました。利益面では、営業利益が前年同期比で2.2倍、純利益が2.4倍と大きく成長しました。
営業利益率は前年同期5.8%から1.6ポイント上昇し、7.4%に。一方、粗利率は前年同期29.3%から1.5ポイント低下し、27.8%になりました。
自社コンテンツにおいて新しく立ち上げるチャンネルは、チャンネルの再生回数が増えて初めて損益分岐点を超えて粗利益に貢献するという性質を持っているため、売上の伸びに対して粗利益の伸びが少し低くなっています。
売上原価が非常に高いですが、主な原価はクリエイターへの支払いです。
収益の9割近くがアドセンスとタイアップ広告ですが、アドセンスやタイアップ広告の売上が拡大するとクリエイターへの支払いも増加していくというビジネスモデルとなっています。
第3四半期においては、全ての事業で前年同期に対し増収を達成しました。なかでもアドセンスの貢献が大きく、アドセンスだけで30億円を突破しました。
販管費においては、人件費、求人費、のれん償却費を中心に増加しました。事業拡大に伴い、従業員数はここ3年で3倍に増えました。
期末所属チャンネル数は7,586チャンネル、3ヵ月合計動画再生回数は110億4,400万回となりました。第2四半期は一時的に再生回数が下がりましたが、第3四半期では持ち直しました。
3月末時点の登録者数総合ランキング TOP10は、5位のavex以外すべてUUUM所属のクリエーターとなりました。
UUUMは、宮崎県宮崎市に初の地方拠点を開設し、4月より宮崎オフィス業務を開始しました。
事業拡大のために東京ではない地方にオフィスをつくりたいというUUUM側の思いと、地方活性化、雇用創出を図りたい宮崎市側の思いが合致して宮崎オフィスが誕生することとなりました。地方でのクリエイターサポートを強化していくとのことです。
宮崎市はIT企業の誘致に積極的で補助金も手厚く、「DELL」「ディスコ」「GMOインターネット」「アラタナ」「CAMPFIRE」他多数の企業が宮崎オフィスを開設しています。
県も企業誘致に積極的で、補助金や税金面などさまざまな優遇制度があり、多くの企業誘致に成功しています。
また、UUUMは事業拡大に伴い、2020年春をめどに本社を「東京ミッドタウン」へ移転することを決定しました。
通期の業績予想は、1月に上方修正して以降変更はありません。
UUUMは、YouTuberを中心とするクリエイターをサポートしながら様々なコンテンツを世の中に発信する事業を行っています。動画コンテンツ事業の単一セグメントです。
前身は、社長の鎌田氏がHIKAKINとの出会いをきっかけに2013年に設立したON SALE株式会社。
当初は、YouTuberにレビューしてもらった商品を販売する事業を行っていましたが、YouTuberがさまざまなことに困っていることがわかり、同年、業界初 YouTuber向けのマネジメントプロダクションを設立。
社名の由来は、良い名前が思いつかず「うーむ……」と悩んでいたら、「『ウーム』でよくない?」という感じで決定。2016年に黒字化を達成し、2017年に東京証券取引所マザーズ市場に上場。
HIKAKIN は国内チャンネル総登録者数No.1、名実ともに日本トップのYouTuberであり、UUUMのファウンダー 兼最高顧問となりました。
YouTubeという動画市場で急成長してきたUUUMですが、2018年にレモネード社を買収しInstagram市場にも進出しました。
クリエイターサポート事業が主な事業ですが、自社チャンネルやゲームなどの自社サービスも徐々に拡大しています。
これらのサポートの結果、所属するクリエイターが増え、アドセンス収益の拡大につながっています。
各ビジネスの事業モデル
画像出典元:「UUUM株式会社」決算説明資料
2019年第2四半期連結累計期間の業績は、前年同期に対し予想を上回る大幅な増収増益となりました。これは、動画広告市場が拡大したことに伴うアドセンス収益や広告収益の増加、また所属クリエイターのグッズ販売が好調に推移したことによるものです。
売上高87億円のうち、YouTubeアドセンス収入が52億円、クライアントタイアップ広告収入が23億円、合計75億円となり、実に9割近くの売上が動画広告市場によるものとなっています。
総務省の通信利用動向調査によると、2017年には個人のスマートフォンの保有率は60.9%に達し、20~30代に限っていえば90%を超えました。スマートフォンの普及や通信インフラの発達に伴い、これまで以上に動画の視聴機会が増えています。
第2四半期においても、売上高45億6,900万円(前年同期比84%増)、営業利益3億9,500万円(前年同期比179%増)、当期利益2億5,600万円(前年同期比188%増)と大幅な増収増益となりました。
下期は、レモネード株式会社の買収に伴うのれん及び無形固定資産の償却費の増加、人材投資やマーケティング投資などの費用増が見込まれますが、第2四半期累計期間までの業績上振れを加味した結果、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益すべてにおいて前回予想を上回る見通しとなり、通期業績予想を上方修正しました。
売上高は全事業で増収を達成し、特にアドセンス事業と広告事業が売上を牽引しました。動画広告市場が拡大する中、アドセンス+広告収益は前年比73%成長と動画広告市場(同34%成長)を上回る成長を実現しました。
日本の動画広告の市場規模は2兆円と言われるテレビ広告市場の7%に過ぎず、動画広告市場には成長余地がまだまだあります。
販管費においては、事業拡大に伴う社員数増加により人件費を中心に増加しました。
UUUM所属のチャンネル数は右肩上がりに伸び、2019年第2四半期末には7,090チャンネルとなり、ここ3年で約5倍に増えました。
一方、四半期ごとの動画再生回数は初めて下がり、第1四半期から5億回減少の95億3,200万回となりました。1再生あたりの視聴時間は増加しています。
UUUMには、はじめしゃちょー、HIKAKINをはじめ、日本トップクラスのユーチューバーが所属しています。2018年12月の累計チャンネル登録者ランキングを見ると、トップ10のうち8組がUUUM所属となっています。
また、株式会社GENESIS ONEに所属する6組のユーチューバー(JENNI、imiga、ワタナベマホト、タケヤキ翔、夕闇に誘いし漆黒の天使達、カイト)がUUUMに移籍しました。移籍する6組のユーチューバーの合計チャンネル登録者数は約670万人で、ユーチューバー事務所として圧倒的No.1のUUUMをさらに盤石なものにしました。
若者を中心にコンテンツ消費のあり方が変わり、ユーチューバー・クリエイター・インフルエンサーの影響力はますます大きくなっています。UUUMは「世界一個人クリエイターを大切にしていく」をモットーにしており、ユーチューバー・クリエイターのサポート体制が構築されています。
サポートにより影響力を持つインフルエンサーが増えることで広告収益以外の収益機会も広がるでしょう。
2019年通期の業績予想は、売上高159億円から190億円(前年同期比62%増)に、営業利益8億5,000万円から11億円(前年同期比53%増)に、当期利益5億2,400万円から6億6,000万円(前年同期比62%増)に上方修正しました。
今後は、インターネット動画業界でのさらなるシェア獲得を目指し、クリエイターの活躍支援に向けたサポート体制強化を行っていきます。新しいメディア、新しいコンテンツへも挑戦し、インフルエンサー経済圏を拡大させていく予定です。
また、Instagram特化型インフルエンサーマーケティングツール「LMND(レモネード)」においては、企業やブランドに最適なインフルエンサーをレコメンドする機能の提供を開始したことを2019年1月に発表しました。
画像出典元:「UUUM」決算説明資料・公式HP
今回は、2018年9月14日にInstagramのインフルエンサーマーケティングを手掛ける「レモネード」を総額5億円で買収したUUUMの決算について解説していきます。YoutubeのUUUMというイメージが強かった同社が、なぜInstagramに参入したのでしょうか。
まずは、決算の内容を理解しやすくするために、ビジネスモデルから見ていきましょう。
UUUMのビジネスモデルは主に2つ。
1つ目がアドセンス収益です。広告主はYoutubeに対して、商品をプロモーションするために動画広告を出稿しています。よくYoutubeを視聴する前に動画広告が流れますよね。Youtube側は動画投稿者(クリエイター)に視聴回数に応じてアドセンスを支払っています。
UUUM所属のクリエイターの場合は、Youtube側がUUUMにアドセンスを一括で支払い、その一部をクリエイターに還元。UUUMは仲介料として収益を上げています。
2つ目は、タイアップ動画です。広告主は動画での商品紹介を依頼し、UUUMはその案件を専属クリエイターに依頼するか、または外部のクリエイターに依頼して仲介料で収益を上げています。
どちらのビジネスモデルにおいても、ユーザーが多く集まるところに広告主は広告を出稿したいと考えるため、動画の視聴者数や視聴回数が鍵となります。
その点UUUMは、HIKAKINを初め多くのインフルエンサーを輩出しているため、2018年8月に月間動画視聴回数は40億回、チャンネル登録数は1.6億人(重複を含む)とかなり魅力的な出稿場となっています。
それでは、上記のことを踏まえて10月14日に発表された2019年第1四半期通期決算を見ていきましょう。
2019年第1四半期は売上成長率が175%と順調に成長しています。それに伴い、営業利益も前年同期比178%増となっています。
業績が好調の理由としては、動画広告市場が拡大したことに伴うアドセンス収益や広告収益、所属クリエーターグッズ販売増加したことにあります。
粗利益と営業利益は順調に伸びている
UUUMは2017年5月に任天堂、2018年6月にカプコン、レベルファイブと業務提携を結びました。
今回の業務提携でUUUMの人気ジャンルであるゲーム実況分野で、任天堂、カプコン、レベルファイブが提供しているタイトルの著作権使用が認められました。UUUMにとっては、ゲーム実況動画で使用できるタイトルが増えたこと、提携先にとっては認知度向上や幅広い層への訴求効果が期待されます。
さらに、2018年7月にはコンテンツ制作を行う株式会社チョコレイトとも提携。
チョコレイトが立ち上げるYouTubeチャンネルをUUUMがサポートする一方で、チョコレイトの持つ企画力でUUUMが手掛ける日常動画やタイアップ動画に活用することが狙いです。
2018年の通期決算は
となりました。売上高の詳しい内訳を見ていきましょう。
2017年1Qから右肩上がりで業績は順調に伸びています。アドセンスと動画広告だけで90%以上を占めていることが特徴的です。
将来性を考察する前に、UUUMの主戦場である動画広告市場の推移を見ていきましょう。
動画広告市場は2014年から右肩上がりで成長し、2020年まで拡大していくと予想されるので、それに伴いUUUMの売上も引き続き増加すると考えられます。特に2020年前後からの5G導入で動画再生の遅延もなくなり、さらに追い風となります。
さて、話を戻してなぜUUUMはレモネードを買収してInstagram市場に参入したのでしょうか。
一般的に広告ビジネスのビジネスモデルは、「ユーザー数×ユーザーあたりの売上」で測れます。UUUMのチェンネル登録数は1.6億人、1あたり4チャンネル登録していると仮定すると、約4,000万人がチャンネル登録をしています。
もちろん、1人あたりの登録数にはブレもあり、海外のユーザーがチャンネル登録をしている可能性もあるので一概には言えません。
しかし日本の人口は約1億3,000万人なので、4人に1人がUUUMにチャンネルを登録していると仮定すると、潜在顧客の大部分は獲得したと考えられます。ユーザー数の伸びが鈍化する可能性がある場合はユーザーあたりの売上、つまり新しいビジネスモデルを見つけることが成長の鍵となります。
UUUMの戦略としては、動画広告市場での新しいコンテンツへの挑戦の他に、インフルエンサー経済圏の拡大を掲げています。まさに、今回のレモネード買収でInstagram市場へ参入した目的はインフルエンサー経済圏を拡大し、新たなビジネスモデルを模索するために行われたことになります。
今後はTiktokなど、その他のインフルエンサー市場に乗り込む可能性やEC事業を拡大する可能性があるので、引き続き注目していきたいです。
画像出典元:「UUUM」決算説明会資料
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