株式会社WOWOWの決算/売上/経常利益を調べ、IR情報を徹底調査

記事更新日: 2019/07/02

執筆: 山中恵子

営業利益31%減!売上は過去最高もコンテンツ強化で減益となった「WOWOW」の通期決算

2019年3月期 通期決算

  • 売上高:826億2,300万円(前期比+1.3%)
  • 営業利益:67億7,900万円(前期比△31.4%)
  • 経常利益:75億3.100万円(前期比△29.6%)
  • 当期純利益:51億8,200万円(前期比△29.6%)

2019年3月期通期の業績は、前期に対し増収減益となりました。

有料放送収入の増加や、テレマーケティング事業における外部売上の増加等により売上高は過去最高を更新。

減益の主な要因は、戦略的なコンテンツ強化による番組費の増加等によるものです。

 

加入件数は過去最高

  • 新規加入数:66万件(前期比+11.8%)
  • 解約件数:63万5,000件(前期比+18.2%)
  • 正味加入件数:2万5,000件(前期比△52.9%)
  • 累計正味加入件数:290万1,000件(前期比+0.9%)

2018年度末時点での累計正味加入件数は290万1,000件となり、年度末としては過去最高に。また、13期連続の正味加入件数純増となりました。

大坂なおみ選手がグランドスラム2大会連続優勝を成し遂げたことが話題となったテニスや、安室奈美恵や、東方神起、B’z等のライブが新規加入に貢献。

一方、解約件数は前期比18.2%増の63万5,000件と解約件数も増加しています。

背景として、Netflix (ネットフリックス) やHulu(フールー)、DAZN(ダゾーン)などの定額制(サブスクリプション)動画配信サービスの拡大があります。

WOWOWにおいても2018年12月より、PC・スマートフォン・タブレットで放送中の番組が視聴できるネット同時配信がスタート。

2019年2月からは、「Paravi WOWOWプラン」がスタートしました。

コンテンツの強化

WOWOWは他社との差別化を図るため、オリジナルコンテンツの強化に取り組んでおり、番組費は前期比で24億900万円増に。

オリジナルドラマでは、滝沢秀明が初の外科医役に挑んだ「連続ドラマW 孤高のメス」や、「連続ドラマWコールドケース2 ~真実の扉~」「連続ドラマW ダブル・ファンタジー」等が好評を得ました。

 

2020年3月期の業績予想

2020年3月期の業績予想は、上期は増収減益、通期では増収増益となる見込みです。

  • 売上高:734億円(前期比+0.6%)
  • 経常利益:76億円(前期比+7.8%)
  • 当期純利益:54億円(前期比+10.6%)

機動的に番組編成や番組制作を行うこと及び効果的・効率的なマーケティング活動を行うこと等により、新規顧客の獲得・解約の低減を目指すとのこと。

累計正味加入件数は293万1,000件(前期比+1.0%)、14期連続の正味加入件数純増を見込んでいます。

画像出典元:「株式会社 WOWOW」決算説明会資料

 

 

2019年3月期 第3四半期 連結業績(19年3月更新)

  • 売上高:613億7,800万円(前年比+1.2%)
  • 営業利益:67億6,400万円(前年比△28.0%)
  • 経常利益:73億1,500万円(前年比△26.2%)
  • 四半期純利益:50億600万円(前年比△27.1%)

2019年第3四半期連結業績は、増収減益となりました。

有料放送収入や、テレマーケティング事業における外部売上の増加が増収に繋がりました。

一方、大型コンテンツに費用投下を行ったことで、番組費が前年同期比で約24億円増加し、減益となっています。

 

各セグメントの業績

  • 放送

有料放送収入が増加し、売上高は前年同期比0.8%増の581億7,600万円となりました。

大坂なおみ選手が日本人初のグランドスラム優勝となった「全米オープンテニス」、テレビ初放送となった「B'z」のライブや、「安室奈美恵」「東方神起」の人気コンテンツが新規加入に貢献しました。

累計正味加入件数は、2018年度第3四半期で前年同期比1.5%増の290万1098件。12期連続右肩上がりで推移しています。

【グラフ】累計正味加入件数の推移

一方、セグメント利益は番組費が前年同期に比べ増加したことなどにより、前年同期比30.3%減の64億8,300万円となりました。

番組費の内訳は、以下となっています。

【グラフ】番組費の推移

有料放送番組費が、前年同期に比べて22億7,700万円増加しています。

また映画番組配給費は、ハリウッドメジャーから調達する映画コスト費用が為替の影響差を受け、4,100万円増加となりました。

  • テレマーケティング

既存外部顧客からのテレマーケティング業務の受注が増加したことや、セグメント間の内部売上の増加により、売上高は前年同期比17.1%増の64億7,200万円となりました。

セグメント利益も前年同期比95.6%増の2億8,100万円と大幅な増益となっています。

今後の見通し

今後は、オリジナルコンテンツと主要ジャンルの強化をはかっていきます。

2019年2月には「第61回 グラミー賞」「第91回 アカデミー賞の授賞式」の独占生中継を配信しました。
来期は、WOWOWとシネフィルWOWOWの共同で、昨年を上回るボリュームでアカデミー賞関連の作品を放送し、映画ファンに向けてのプロモーションを展開していく予定です。

ほかにも、前作好評だったオリジナルドラマ「ダイイング・アイ」第2弾や、連続ドラマWでの「ミラー・ツインズ」シーズン2を放送予定。

スポーツジャンルでは、シーズン通じてテニスに力を入れ、メンバーズオンデマンドで限定ライブ配信している試合を、今年は昨年以上のボリュームで配信していきます。

2018年度中には、累計正味加入件数290万6,000件を見込んでいます。

 

WOWOWとは

WOWOWは、1984年初の民間衛星放送会社「日本衛星放送」として設立しました。

1989年チャンネルの愛称を「WOWOW」と決め、1990年に12時間無料放送のサービス放送を開始。
翌年、24時間有料放送で開局しました。1992年には、累計正味加入契約数100万世帯を突破しています。

その後、2000年に社名を「株式会社WOWOW」に改め、BSデジタル放送を開始しました。

2001年東証マザーズに上場、2011年東証一部に市場変更しています。

画像出典元:「株式会社WOWOW」決算説明会資料

 

 

2019年第2四半期 連結業績(18年10月更新)

  • 売上高:406億8,400万円(前年比+1.2%)
  • 営業利益:41億5,500万円(前年比-28.6%)
  • 経常利益:44億5,400万円(前年比-28.3%)
  • 純利益:30億6,400万円(前年比-28.5%)

2019年上半期は番組制作費に約15億円を投下したため、前年に比べて減益となりました。

WOWOWの加入数

累計正味加入件数は右肩上がりで推移し、2018年2Qでは293万人に達しました。

画像出典元:「株式会社WOWOW」決算説明会資料

会社概要

会社名 株式会社WOWOW
事業内容 送対象地域とする衛星基幹放送事業
所在地 東京都港区赤坂5-2-20 赤坂パークビル21F
設立日 1984年12月25日
代表 田中 晃
資本金 50億円
kigyolog_kessanの最新記事をチェック

この記事に関連するラベル

他企業の情報

ページトップへ