三井物産株式会社の決算/売上/経常利益を調べ、IR情報を徹底調査

記事更新日: 2019/07/09

執筆: 山中恵子

米国ターミナル事業の火災で純利益1.0%減!5大商社のうち唯一減益となった「三井物産」の通期決算

2019年3月期 通期決算

  • 当期利益:4,142億円(前期比△1.0%)

2019年3月期通期の業績は、前期に対し減益となりました。

期首の業績予想は当期利益4,200億円でしたが、原油・ガス価格の上昇と堅調な非資源分野の進捗を踏まえ、10月に4,500億円に上方修正しました。

その後、出資するブラジル資源大手Vale(ヴァーレ)が所有する鉱山のダム決壊事故の影響による配当金見送りを織込み、2月に4,400億円に下方修正したものの未達となりました。

化学品部門において、米国ターミナル事業での火災による一過性損失や、米国メチオニン事業における増設プロジェクト見直しに伴う損失の発生などが響きました。

一過性の要因を除くと、ほぼ通期予想どおりとのことです。

なお、5大商社のうち三井物産のみ減益となり、ほか4社は過去最高益を達成しました。

【参考】5大商社の最終利益

  • 1位 三菱商事:5,907億円(前期比+5.5%)
  • 2位 伊藤忠商事:5,005億円(前期比+25.0%)
  • 3位 三井物産:4,142億円(前期比△1.0%)

4位 住友商事:3,205億円(前期比+3.9%)
5位 丸紅:2,309億円(前期比+9.3%)

 

セグメント別の業績

三井物産は、金属資源とエネルギー部門が中核事業ですが、非資源分野が大きく成長しています。各セグメントの利益は以下のとおりです。

  • 金属資源:1,672億円(前期比△904億円)

前期におけるカセロネス評価損失の反動、及び前期における Valepar 再編に伴う評価益の反動を主因に大幅な減益となりました。

  • エネルギー: 957億(前期比+471億円)

増益の主な要因は、前期におけるシェールガス・オイル事業での米国税制改正を理由とした減益の反動や、原油・ガス価格の上昇とコスト減少を主因とした三井石油開発の増益、 LNG 事業からの受取配当金の増加によるものです。

  • 機械・インフラ:784億円(前期比△112億円)

前期における中南米融資案件に対する引当金の反動、及び前期における英国発電所の売却益の反動を主因として減益となりました。

  • 化学品:45億円(前期比△297億円)

米国ターミナル事業での火災による一過性損失や、前期における米国税制改正を理由とした増益の反動があったことに加え、米国メチオニン事業における増設プロジェクト見直しに伴う損失の発生が主な要因です。

火災事故による損失は206億円計上しました。

  • 鉄鋼製品:99億円(前期比△148億円)

減益の主な要因は、前期におけるGestampへの出資参画に伴う価格調整条項の評価益や、一時的な取扱数量増の反動によるものです。

  • 生活産業:424億円(前期比+687億円)

マルチグレイン撤退に伴う前期における損失の反動や当期における引当金の一部取崩益が主因として大幅な増益となりました。

  • 次世代・機能推進:166億円(前期比+212億円)

前期における新興国携帯通信事業の公正価値評価損や、インドTV ショッピング事業における減損損失の反動を主因に大幅な増益となりました。

2020年3月期の業績予想

2020年3月期の業績は、前期に対し増益となる見込です。

  • 当期利益:4,500億円(前期比+8.6%)

非資源分野の成長により、当期利益と基礎営業キャッシュ・フローはともに中期経営計画にて公表した数字を上回る計画となっています。

画像出典元:「三井物産株式会社」プレゼンテーション資料

 

 

2019年第2四半期 連結業績(18年10月)

  • 収益:3兆2,133億円(前年比+34.2%)
  • 税引前利益:3,161億円(前年比+1.3%)
  • 四半期利益:2,355億円(前年比-5.3%)
  • 親会社の所有者に帰属する四半期利益:2,229万円(前年比-6.5%)

セグメント別の上半期利益

  • 金属資源・エネルギー:1,257億円
  • 機械・インフラ:371億円
  • 化学品:164億円
  • 中核分野合計:1,792億円
  • 全社合計:2,229億円

金属資源・エネルギー分野は、原油・ガス価格の上昇やLNG配当金の増加によって好調。化学品分野でもメタノール事業が成長しています。

会社概要

会社名 三井物産株式会社
事業内容 全世界に広がる営業拠点とネットワーク、情報力などを活かし、多種多様な商品販売など
所在地 東京都千代田区丸の内一丁目1番3号日本生命丸の内ガーデンタワー
設立日 1947年7月25日
代表 安永 竜夫
資本金 3,414億円
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