株式会社カプコンの決算/売上/経常利益を調べ、IR情報を徹底調査

記事更新日: 2019/05/24

執筆: 山中恵子

『モンハン』だけじゃない!『バイオRE:2』も『DMC5』も好調で6期連続の増益となった「カプコン」の通期決算

2019年3月期 通期決算

  • 売上高:1,000億3,100万円(前期比+5.8%)
  • 営業利益:181億4,400万円(前期比+13.1%)
  • 経常利益:181億9,400万円(前期比+19.3%)
  • 当期純利益:125億5,100万円(前期比+14.8%)

2019年3月期通期の業績は、前期に対し増収増益となりました。

デジタルコンテンツ事業におけるコンシューマ(家庭用ゲーム)の貢献により、全ての利益項目で過去最高を更新、営業利益は6期連続の増益となりました。

営業利益率は18.1%、自己資本利益率(ROE)は 14.4%、現金・預金は第4四半期における大型タイトルの発売に伴い64億6,500万円増加しました。

中期的な経営目標「毎期、営業増益を目指す」を実現中

モバイルゲーム市場は減速しましたが、家庭用ゲーム市場は成熟化傾向でありながらも堅調に推移しています。

ゲーム総合情報メディア「ファミ通」の調べによると、2018年の国内家庭用ゲーム市場は4,343億円、ソフト市場は前年比108.2%で2年連続プラス成長、DL版を含めた年間ソフト首位はカプコンの「モンスターハンター:ワールド」という結果に。

世界のゲームソフト市場も拡大しており、2023年には2,000億ドルを突破する見込みです。


世界のゲームソフト市場

各セグメントの業績

  • デジタルコンテンツ事業

デジタルコンテンツ事業はダウンロード販売がグローバルで伸長し、売上高829億8,200万円(前期比11.9%増)、営業利益233億1,500万円(前期比22.0%増)と大幅な増収増益となりました。

「モンスターハンター:ワールド」は出荷本数が1,200万本を突破し、単一タイトルとしては過去最高記録を更新。

また、「バイオハザード RE:2」は400万本を超える大ヒットとなり、「デビル メイ クライ 5」も海外で定着した人気により200万本を出荷しました。

「モンスターハンター:ワールド」

  • アミューズメント施設

効率的な運営により収益性が改善し、売上高110億5,000万円(前期比8.0%増)、営業利益10億9,600万円(前期比24.6%増)と増収増益になりました。

当期は、2店舗をオープン、1店舗を閉鎖し、施設数は37店舗に。新機軸として、昨年11月からスマートフォンやパソコンの遠隔操作によるオンラインクレーンゲーム「カプコンネットキャッチャー カプとれ」を開始しました。

  • アミューズメント機器

市況の停留に伴うパチスロ機販売台数減により、売上高は34億2,200万円(前期比56.1%減)、営業損失26億6,800万円(前期は営業損失7億6,400万円)と大幅な減収となり、赤字幅が拡大しました。

  • その他(eスポーツ含む)

ライセンス許諾によるロイヤリティ収入やキャラクターグッズなどの物品販売で、売上高25億7,500万円(前期比10.2%増)、営業利益8億100万円(前期比28.0%減)と増収減益になりました。

注力事業のeスポーツでは、2019年2月に「ストリートファイターリーグ powered by RAGE」を開幕するなど、新たな事業領域を開拓するため積極的に布石を打ちました。

2020年3月期の業績予想

2020年3月期は、減収増益となる見込みです。コンシューマにおけるデジタル販売への注力、及びアミューズメント機器事業の改善等により、前期比で減収となるものの7期連続の営業増益を目指します。

  • 売上高:850億円(前期比△15.0%)
  • 営業利益:200億円(前期比+10.2%)
  • 経常利益:195億円(前期比+7.2%)
  • 当期純利益:140億円(前期比+11.5%)

カプコンでは、開発体制を充実させることを重要視しており、優秀なクリエイターを育てるため8年間、毎年100名以上の新卒開発者の採用を行っています。

その結果、若手が戦略化し主力タイトルである「モンスターハンター」「バイオハザード」の開発に貢献。今後は、eスポーツ分野においてのキーパーソンとなることにも期待されています。

2020年3月期は、「モンスターハンターワールド:アイスボーン」 を新規投入、アミューズメント施設事業においては新業態を展開、eスポーツにおいてはビジネス展開の積極化を図るとしています。

画像出典元:「株式会社カプコン」決算短信補足資料・事業戦略資料・公式HP

 

 

2019年3月期 第3四半期 累積業績(19年3月更新)

  • 売上高:612億7,000万円(前年同期比+28.3%)
  • 営業利益:134億6,100万円(前年同期比+92.0%)
  • 経常利益:135億3,900万円(前年同期比+90.7%)
  • 四半期純利益:91億8,000万円(前年同期比+106.8%)

2019年第3四半期連結累計期間の業績は、前年同期に対し大幅な増収増益、純利益は2倍となりました。デジタルコンテンツ事業のコンシューマー部門が牽引し、全ての利益項目で過去最高益を達成しました。

昨年市場を席巻した「モンスターハンター:ワールド」は、発売1年で全世界出荷本数が1,200万本を突破。シリーズ最高記録を更新し、日本ゲーム大賞2018において大賞を受賞しました。

また、「ロックマン11 運命の歯車!!」「バイオハザード RE:2」「デビル メイ クライ 5」はフューチャー部門に選出されました。

「モンスターハンター」「ロックマン」は、ハリウッドでの実写映画化を発表しました。

各セグメントの業績

デジタルコンテンツ事業は9割がコンシューマー、つまりプレイステーション、Nintendo Switch、Xbox Oneなどの家庭用ゲーム機用のゲームが占め、底堅く推移しています。一方、モバイルコンテンツは減速傾向にあります。

アミューズメント機器事業は、パチスロ機部門での市場縮小などがあり赤字となりました。

今後の見通し

通期業績予想に変更はありません。デジタルコンテンツ事業での成長により、最高益ならびに6期連続の営業増益を目指します。

  • 売上高:960億円(前期比+1.6%)
  • 営業利益:170億円(前期比+6.0%)
  • 経常利益:165億円(前期比+8.2%)
  • 当期純利益:120億円(前期比+9.7%)

カプコンの事業内容

カプコンは大阪に本社を置くゲームソフトメーカーです。カプコンおよび関係会社を合わせて15社で構成されており、デジタルコンテンツ事業・アミューズメント施設事業・アミューズメント機器事業・その他事業を行っています。

これらの事業はカプコンの事業戦略の一つである「ワンコンテンツ・マルチユース展開」に基づいて運営されています。

「ワンコンテンツ・マルチユース展開」とは、開発する人気オリジナルコンテンツを家庭用ゲームだけでなく、キャラクターグッズや映画などの近接事業へ幅広く展開することにより、収益の最大化を図る戦略です。

1

デジタルコンテンツ事業

売上構成比:78.4%(2018年3月期)

 

家庭用テレビゲームソフト、オンラインゲームおよびモバイルコンテンツの企画・開発・販売

2

アミューズメント施設事業

売上構成比:10.8%(2018年3月期)

 

国内でアミューズメント施設「プラサカプコン」を運営

3

アミューズメント機器事業

売上構成比:8.3%(2018年3月期)

 

  • パチンコ&パチスロ(PS)事業
    遊技機向け筐体および液晶表示基板、ソフトウェアを開発・製造・販売
  • 業務用機器販売事業
    アミューズメント施設向けに業務用ゲーム機器を開発・製造・販売
4

その他事業

売上構成比:2.5%(2018年3月期)

 

版権ビジネスを推進。映画化やアニメ化、音楽CD・キャラクターグッズなどを展開するライセンスビジネスに加えて、eスポーツビジネスにも注力。

カプコンのキャラクター

画像出典元:「株式会社カプコン」決算説明会資料・公式HP

 

 

2019年第2四半期 連結業績(18年10月更新)

  • 売上高:433億2,700万円(前年比+28.5%)
  • 営業利益:105億800万円(前年比+110.1%)
  • 経常利益:102億9,700万円(前年比+105.3%)
  • 当期純利益:68億4,900万円(前年比+96.8%)

営業利益は前年比+110.1%と業績は好調です。

理由としては、

  • 2018年1月に発売した「モンスターハンター:ワールド」の出荷本数が1,000万本を突破
  • 「東京ゲームショウ2018」やeスポーツのイベント「CAPCOM Pro Tour(カプコンプロツアー)ジャパンプレミア」が盛況

などが挙げられます。

会社概要

会社名 株式会社カプコン
事業内容 家庭用テレビゲームソフト、オンラインゲーム、モバイルコンテンツ
所在地 大阪市中央区内平野町三丁目1番3号
設立日 1979年5月30日
代表 辻本春弘
資本金 332億3,900万円
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