作業服・作業関連用品を販売する専門店をチェーン展開する「ワークマン」の決算を見ていきます。
2020年3月期第3四半期累計期間の業績は、前年同期に対し大幅な増収増益となっています。暖冬で多くのアパレル企業が苦戦するなか、チェーン全店売上高は15ヵ月連続で2桁増達成と好調を維持。
これは、「Field Core(アウトドア)」「Find-Out(スポーツ)」「AEGIS(レインウエア)」といった主要3ブランドの商品戦略、ワークマンプラスでの出店戦略、これらをアピールしたメディア戦略が奏功し、客数・客単価ともに前年同期比で増加したことによるものです。
カテゴリー別では、カジュアルウエア、ワーキングウエア、ユニフォームが好調。
新商品では、3段階の温度調整と最大約50℃の電熱ヒーターを搭載した「Wind Coreヒーターベスト」が"着るコタツ"と話題となり、屋外作業に限らずアウトドアやタウンユースとして幅広い層に支持を得、計2万枚の商品が完売。
「Wind Coreヒーターベスト」(画像出典元:ワークマン オンラインストア)
当第3四半期累計期間の出店はすべてワークマンプラスで、2019年12月31日現在の営業店舗数は、フランチャイズ・ストアが前期末より79店舗増の813店舗、直営店は前期末より58店舗減の45店舗で、46都道府県下に合計858店舗(ワークマンプラス154店舗)に。直営店が減少しているのは、FC化が進んでいるためです。
ワークマンは財務状態も安定しており、現金及び預金は前期末比13億8,900万円増の456億900万円、自己資本比率は前期末比0.8ポイント減の79.7%と低下していますが、実質無借金経営を継続しています。
ワークマンは1月27日、「店舗在庫」による「店舗受け取り」通販の次世代Click & Collect型(オムニチャンネル)の新サイトを3月16日にオープンすると発表。今後はオムニチャネルへシフトするため、ユーザー直送のみで対応している楽天での販売は2月末で終了となります。
オムニチャネルに重点を置く理由として、現状ネット販売の約67%が店舗受け取りを選択している点や、全売上の5割を占めるPB製品ラインが強化されたことを挙げています。
また、全国展開の店舗網を生かすことで配送コストの抑制や配送時間の短縮が実現でき、大手ネット通販に負けない体制構築が可能に。
Click&Collect新サイトの初年度の売上は約30億円を見込んでいます。
業績好調により、通期の業績予想が上方修正されました。前期比で2桁増収増益となる見込みです。
絶好調のワークマンですが、事業リスクについても認識し、対応策を打ち出しています。
まず、機能性ウエア市場におけるホームセンターなど競合他社参入については、コスパ重視の商品開発で差別化を図っていくとしています。
客数増加に伴い駐車場不足や人員不足が発生している点については、本部主導での臨時駐車場確保や、店舗独自のスタッフ募集以外にワークマンHPでも募集を行っていくとのこと。
新型コロナウイルスについては、当期は影響がないものの、長期化した場合、来期は影響が出る見通しです。
ワークマンは中国に自社工場を持っていませんが、中国全土に渡る協力工場に生産を委託しており、PB商品の中国生産割合は約67%と中国依存度が比較的高いものとなっています。発生地である武漢にも1社工場があり、既に他の工場へ生産を移管済とはいえ、今後その他の地域に拡大すれば影響は必至と言えるでしょう。
なお、2019年9月30日付をもって取締役会長を辞任した土屋嘉雄氏に対して創業者功労金を贈呈する予定ですが、金額が未確定であることから業績予想値には含まれていません。
純利益ベースで9期連続の過去最高益達成を目指すワークマンですが、新型コロナウイルスの影響だけが懸念材料です。
画像出典元:「株式会社ワークマン」決算説明会資料
2020年3月期第2四半期累計期間の業績は、前年同期に対し2桁増収増益、営業総収入・利益ともに約5割増と絶好調です。絶好調のワークマンは、決算発表直前の10月29日に上期業績予想を上方修正。
これは、ワークマンプラス効果で既存店売上高が伸長したことと、店舗数増加により加盟店からの収入が増加したことによるものです。
マスコミやインフルエンサーを活用したプロモーション効果で客層も拡大し、チェーン全店売上高は553億3,800万円(前年同期比32.2%増)となり、売上高は12ヶ月連続2桁増と絶好調です。
売上高はすべてのカテゴリーで前年同期を上回りましたが、なかでも最も売れたのが、空調ファン付作業服とサマー女性ウエア。
空調ファン付作業服は梅雨寒の影響で8月に販売が集中したものの、前年同期比で2倍以上の売れ行き。前期は猛暑で7月には完売となり、8月に販売機会ロスを招いたため、今期は2倍の計画数とラインナップを3アイテム追加。作業シーンだけではなくアウトドアやスポーツ観戦などでも需要が高まっています。
サマー女性ウエアは、軽登山やウォーキング、タウンユースとしてクライミングパンツや接触冷感ウエアが好調。前年同期比で3倍近く売れています。ワークマン女子という言葉が生まれるほど好調です。
ワークマンは宮崎県にはまだ出店していませんが、出店済の46都道府県すべてで既存店売上高は前年同期比増となり、特に西日本が好調。九州エリアは、なんと44.9%増。
PB商品の主力3ブランド、FieldCore(フィールドコア)、 Find-Out(ファインドアウト)、AEGIS(イージス) の強化と効果的なプロモーションが一般客の来店増につながったようです。
当第2四半期累計期間の出店はすべてワークマンプラスで、9月末時点の店舗数は46都道府県下に合計848店舗(ワークマンプラス69店舗)。
9月末時点での既存店ラウンドベース年商は1億2,543万円となり、個店売上の向上により業務委託店からフランチャイズ・ストアへの契約変更が順調に進捗。ワークマンプラスの出店効果もあり開店初年度から安定した売上高が見込まれることから、フランチャイズ・ストアでの新規加盟者も増加しています。
結果、フランチャイズ・ストアは前期末比61店増となり、フランチャイズ比率は過去最高水準の93.8%(前期末比+6.2ポイント)となりました。
今期の計画として、「ワークマンプラスの伸展(客層拡大)」「法人向け商品の強化(プロ顧客の囲い込み)」「データ経営」を挙げています。
今後の出店もすべてワークマンプラスで、2020年3月期末には累計169店舗、PB商品売上高は536億円(前期比約45%増)を見込んでいます。
ワークマンプラスでの商品開発も今までどおり。値引きはしない、マイナーチェンジしながら継続販売、プロと一般共通顧客で売り切る。テスト販売、需要予測で本格生産。この仕組みで、競争の源泉であるプロパー比率98%、製造原価率64%という圧倒的なコストパフォーマンスを維持し、他社が数年追いつけなPB商品開発を行っていくとしています。
長期的な目標は、主力3ブランド(フィールドコア、ファインドアウト、イージス)を成長エンジンとして、アスレジャー市場において売上高1,000億円、ワーキングとあわせてチェーン全店売上高2000億円を目指すとのこと。
なお、現時点では通期の業績予想に変更はありませんが、再び上方修正する可能性は大いにあります。株価も青天井のワークマン、どこまで成長するか注目です。
画像出典元:「株式会社ワークマン」決算説明会資料
作業服・作業関連用品を販売する専門店をチェーン展開する「ワークマン」の決算を見ていきます。
2020年3月期第1四半期の業績は、前年同期に対し2桁増収増益となっています。2017年10月以降、売上・客数ともに22ヶ月連続で前年を上回るという絶好調ぶりです。
PB(プライベートブランド)商品が牽引し、チェーン全店の売上高は前年同期比33.1%増の288億5,800万円、客数は27.7%増と売上、客数ともに大幅に伸びています。PB商品の売上高は前年同期比+68%成長し、チェーン全店売上のPB比率は45.9%に。
ワークマンといえば作業服というイメージでしたが、アウトドアやスポーツにも適したPB商品を拡充したことで客層が拡大。また、女性向け商品強化にも取り組んだことで女性客の取り込みにも成功しました。
【グラフ】営業総収入の推移
2019年6月末での出店状況は、2019年3月末比6店舗増の843店舗に。店舗数は既に国内ユニクロ(5月末時点で822店舗)を超えています。
出店はすべて、新業態のワークマンプラス。843店舗中、ワークマンプラスは29店舗になりました。
【グラフ】ワークマン株価推移画像出典元:SBI証券
ワークマンは東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場していますが、右肩がりに業績が成長するとともに株価も上昇。この1年だけを見ても、株価は2倍に跳ね上がっています。東証1部への市場変更に期待がかかります。
作業服・作業用品の専門店として知られるワークマンの一番の強みは、何といっても圧倒的なコストパフォーマンス。低価格なのに高機能の商品を展開することで大躍進を遂げています。
人気のPB商品は中国・ミャンマー・ベトナムなどで製造されていますが、工場の閑散期に大量発注するなどして品質・機能と低価格を両立させています。
また、作業服・作業用品は流行に左右されないので、大量に仕入れたものを定価で何年もかけて売ることができるという特徴も。
近年では、実用性に加えデザイン性を重視した製品を開発したことで、客層が拡大。プロ顧客の仕事用に開発された商品が、一般顧客からも人気となっています。
2018年には、新業態のアウトドア、スポーツ、レインウエアの専門店ワークマンプラス1号店を開店し、1年足らずで計29店舗出店。
ワークマンプラスはPB商品を主に取り扱っており、今後の出店はすべてワークマンプラスで展開の予定。なお、ワークマンプラスで取り扱う商品は、ワークマン店舗でも購入可能です。
さらに、ワークマンはメディアやインフルエンサーの活用も積極的に行っています。マーケティング手法にも長けていると言えるでしょう。
2020年3月期は、前年同期に対し増収増益、純利益ベースで9期連続の過去最高益達成を見込んでいます。
店舗数は、2025年に1,000店舗を目指しています。国内アパレル市場が停滞するなか、ワークマンがどこまで躍進するか注目です。
ワークマンは本社を群馬県伊勢崎市に置き、株式会社ベイシア、株式会社カインズなど合計37社で形成する「ベイシアグループ」に所属しています。なお、親会社及び子会社は有していません。
事業内容は、フランチャイズシステムにより作業服及び作業関連用品の小売事業を営む単一セグメントです。
ビジネスモデルは、個人とフランチャイズ契約を締結し、フランチャイズ・ストア(加盟店A契約店舖)に対する情報とノウハウの供与及び資金面の応援等を行い、「加盟店からの収入」(ワークマン・チャージ収入)を得ています。
また、フランチャイズ・ストアと同様に直営店(加盟店B契約店舖及びトレーニング・ストア)においても、ワーキングウエア、カジュアルウエア、ファミリー衣料、履物、作業用品等の小売業を営んでいます。
主な取扱い商品は、商品部門別に以下の6つに分かれています。
新業態のワークマンプラスでは、アウトドア向けアイテムの FieldCore(フィールドコア)、スポーツウェアの Find-Out(ファインドアウト)、防水機能で雨にも強い AEGIS(イージス) といったPB商品を展開しています。
画像出典元:「株式会社ワークマン」決算説明会資料・公式HP・有価証券報告書
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