UiPath(ユーアイパス)は、世界で5000社以上の導入実績を持つRPA(業務自動化)ツールで、RPAを始めたいならまずはチェックしておきたい鉄板ツールです。
とはいえ、そもそもUiPathって何ができるの?、どうやって使うの?という方に向けて、この記事では、UiPathの詳しい情報と共に、編集部で実際に使ってみてわかったことを徹底解説していきます!
UiPath(ユーアイパス)は、世界で5000社以上の導入実績を持つRPA(業務自動化)ツールで、RPAを始めたいならまずはチェックしておきたい鉄板ツールです。
とはいえ、そもそもUiPathって何ができるの?、どうやって使うの?という方に向けて、この記事では、UiPathの詳しい情報と共に、編集部で実際に使ってみてわかったことを徹底解説していきます!
目次
UiPath(ユーアイパス)とは、2005年にルーマニアで設立されたUiPath社が開発・提供する業務自動化プラットフォーム(RPAツール)で、世界で5,000社以上、日本国内でも1,000社以上の企業に導入されています。
特に、Windows上のアプリケーション認識に優れており、デスクトップ上で行う事務作業、Webブラウザからのデータ取得などの定型業務や大量のデータを扱う業務などの自動化を得意としています。
UIPathは、RPAを行う上で必要な運用プロセス(発見→測定まで)を、UIPathオリジナルの多彩なツールを利用して全て一つのプラットフォーム上で行うことができます。
運用プロセス | 内容 | ツール名 |
発見 | 自動化すべき業務を発見する。 |
|
開発 | 高性能・高スキルのロボットを開発する。 |
|
管理 | 自動化の運用管理、展開、最適化。 |
|
実行 | ロボットを通して自動化を実行する。 |
|
協働 | 人間とロボットがチームとして協働する。 |
|
測定 | 効果測定・セキュリティ維持・管理を行う。 |
|
上記のように、かなり多くの種類のツールがあり、料金プランによって、利用できるツールが異なっています。
プラットフォームは、クラウド版・オンプレミス版共に提供されており、いずれも60日間の無料トライアルが利用できるので、特にRPA初心者にとってはじっくり試してから本導入ができる点も人気です。
UiPathの使い方が気になる!ということで、編集部で実際にUIPathを使って簡単な自動化を行ってみました。
RPA作成経験ありの編集責任者 + ITバックグラウンドなし・RPA利用経験なしライターの2名
具体的に、自動化する業務は、「CSVデータをExcelの表に書き込み、そのExcelをメール添付して送信する」という2段階の工程を自動化しました。
エンドユーザーにも使いやすい「UiPath Studio X」を使って作業しました。
画面中央のデザインパネルに、「指定したExcelファイルにCSVデータを書き込む」指示を作成します。
1の指示の下に、「1で書き込まれたExcelをGmailに添付して送信する」指示を作成します。
実行をクリックすると、すごいスピードでUiPathが処理を開始します。
空のExcelの表にCSVデータを取り込み、そのExcelを添付しGmailに下書き作成するまで、通常手動で行えば5分程度の作業が、10秒程度で完了しました!
今回は、送信はせず下書きに保存にしましたが、内容確認せずに送信してよければ、そのままメール送信もしてくれます。
正直に言うと、一見簡単そうなこの2工程、RPA初体験のライターからすると、「指示を作成する」ことが結構難易度高めでした。
事前にUiPath MVPの方のチュートリアル動画をかなりの本数視聴したものの、実際に動かしてみるとエラーが出てしまうこと多数。
エンドユーザー向けStudioXでも、慣れるまでは少し時間がかかりましたが、最終的に自動化ができるとかなり達成感ありです!
また、他社のRPAツールを利用した経験のある編集責任者からは、自動化処理中に他社はポインターを動かす操作は一切できないですが、UiPathは自動化実行中でもPC上の他のツールをいじれる点が使いやすかったとの感想がありました。
さらに複雑な自動化にも今後挑戦してみたいと思います!
UIPathの大きな特徴は、エンドユーザーからIT開発者まであらゆるニーズに合わせた開発環境・ツールを選ぶことができる点です。
開発環境は、コード不要の「UiPath StudioX」、 RPAデベロッパー向け「UiPath Studio」などがあり、その上に自動化を実行するツール、管理するツールを選んでいきます。
例えば、実行ツールのAttended Robotsは、エンドユーザーによる小規模で反復的な作業の支援に向いていて、Unattended Robotsは、バックグラウンドで動作し煩雑で長いプロセスの作業を支援します。
管理ツールは、クラウド版Automation Cloud、オンプレミス・サードパーティクラウド対応のOrchestratorなどが用意されています。
各企業導入のニーズに合わせて選択肢が多数用意されています。
UIPathは、UIやAPIの自動化を1つの自動化プロセスの中で行うことができます。
Salesforce、Google workspace、Microsoft 365、SAPなどを使用したプロセスも簡単な認証作業のみで自動化が可能です。
また、200社以上とのテクノロジーアライアンスにより、AIやOCRと連携することで、より高度な非定型業務の自動化も実現します。
日本語によるカスタマーサポート、GUIやドキュメントの日本語訳、ユーザー同士のコミュニティなど、外資系RPAではあるものの日本語でのサポート体制が充実しています。
また、UiPath日本法人だけでなく、日本国内に多数のパートナー企業が存在しており、導入に不安がある場合は専門性の高いサポートを受けること可能です。
ワークフロー総研所長 兼 株式会社エイトレッド 代表取締役社長を務める岡本康広氏に、起業LOG編集部がきいたUiPathの総評を紹介します。
ワークフロー総研所長 兼 株式会社エイトレッド 代表取締役社長
ワークフロー総研所長 岡本康広によるUiPathの総評
1994年株式会社ソフトクリエイトに入社。2018年、株式会社ソフトクリエイトホールディングスがM&Aした株式会社エートゥジェイの代表取締役副社長に就任。そして、2019年に株式会社エイトレッド代表取締役社長に就任。2020年よりワークフロー総研所長も兼務。
UiPathは中小企業から大企業まで幅広い企業で利用できるRPA
RPA初心者でも、プログラミング経験があるようなITリテラシーの高い方であれば、問題ないかもしれませんが、基本的なプログラミング知識、RPAの導入経験がないと導入ハードルは高めです。
実際今回の編集部でのトライアルでも、RPA導入初心者だけではマニュアルや動画を確認しながらでも、導入にかなり時間を要しました。
社内にある程度のIT知識のある社員、RPA導入経験者がいない場合は、UIPathやパートナー企業のサポートを受けながら導入した方がベターかもしれません。
日本語でのサポート体制は充実しているものの、管理画面やマニュアルなどで感じる日本語訳の若干の違和感を指摘している企業もあります。
英語を直訳しているもの(例:HOME→家)など、ある程度推測できるものが多いので慣れてしまえば問題ないかもしれませんが、どの程度の感じかは無料トライアルで体感してみると良いでしょう。
UiPathは、元々OfficeやOutlookといったMicrosoft製品との互換性は高く、あらかじめ連携されていますが、Google Workspace、Slackなど比較的新しいツールと連携させるには、パッケージ管理というボタンから登録する1ステップが必要です。
今回編集部でも、元々メインで利用しているのがGoogle Workspaceなので、そちらの自動化を行いたかったのですが、何度か指示作成したもののうまく動かずにExcelに切り替えた経緯がありました。
WorkspaceやSlackなどをメインで利用している企業の場合、ある程度RPA経験者やIT開発経験者がいた方が導入がスムーズでしょう。
この記事では、世界的に広く導入されているUiPathについて解説してきました。
多機能で使いやすいと評判のUiPathですが、IT経験者か、RPA利用経験者か、全くの初心者かでも感じ方は異なってくるでしょう。
60日間じっくりとトライアルができるので、導入前には是非一度お試しいただくことをおすすめします!
画像出典元:「UiPath」公式HP
UIPathの料金プランは、Freeプラン(無料)を含めて4種類あります。
Free | Pro | Pro Trial | Enterprise | |
利用対象 | 個人 | 小規模部門・企業 | 大規模・複数地域 | |
月額料金 | 無料 | 420ドル~ | 要問合せ | 要問合せ |
料金プランごとに、利用できるツールやライセンス数などが異なります。
詳細は、公式HPにてご確認ください。
料金体系は、54,000円/1開発端末、40,000円/1RPA動作環境です。
社内独自で展開している教育(3日間)を受ければ、プログラミング素人でも簡単なRPAはつくることができました。
「簡単に作れる」という体験が社内展開をスムーズにすると思うので、この点は非常に高評価です。 「やってみれば簡単」というイメージ付けができれば頭の固い上司たちも乗り気で導入すると思います。
費用対効果や投資対効果で考えることが難しいものにはなってくるので、導入の際にはどんなメリットが生まれるのかを考えて実施する必要があるかと思います。 まず、念頭においていて欲しいのはRPAの真骨頂は業務改善ではなく、業務の見直しによる不要な業務の廃止です。
例えば上司が部下の仕事のマネジメントができていない、何をしているか全て把握していない会社など、無駄な業務を廃止する余地がある会社には特にオススメです。
必要なものを全て押さえると、350万円ほどだったと思います。
このツールは、慣れるまでには1〜2ヶ月しかかからなかったです。さらに、個人で勉強する分には0円で始めることができました。
このおかげで、視覚的にプログラミングをすることができるので、もともとVBAなどをやっている人にとってはとても便利なように感じました。また、IEのセレクターもほとんど取れるので便利です。
バージョンが変わった時の移行がとても大変です。やれることとそのやり方の種類が多いので、他人が作ったものはみづらいです。
単純作業やルーチン作業は、人が継続してやると 時間経過に伴い効率が悪くなるため、その作業を最小限にするためにこのツールが必要になってくると思います。
そのため、これを導入するならマニュアル整備がなされていて、引き継ぎもしっかりしていることが大前提です。 また、RPAの開発環境も、全体をしっかり管理できるポジションの人が必要です。
ランニングコストは年間30万円ほどです。
このツールを利用してからは、新たにプログラミング言語を覚えるよりも早く、すぐにロボットを作れるようになりました。
VBAの経験があれば、1ヶ月で最初のロボットが完成すると思います。慣れてきたこともあり、導入から半年で10台以上のロボットを作ることができました。また、Excelアプリケーションスコープというアクティビティがあるので、Excelとの連携はとても楽です。
ExcelマクロでできることはRPAからマクロに引き継いだ方が効率的です。 また、1からプログラミング言語を覚えるよりも簡単ですが、基礎的な知識がないとやはり難しいです。
サポートは基本的にないのでインターネットで調べながらロボットを作り、やりながら覚えていくしか上達する方法はないです。
ワークフローがビジュアルになっていて分かり易いので、デジタル化が進んでいない二次産業にならぜひおすすめできます。
少しExcelマクロに詳しい人さえいれば社内の改善ができるはずです。