2018年第3期目の当期純利益は8億3,400万円の最終赤字、前年に比べて約5倍赤字が膨らみました。
FOLIOは、テーマ投資型オンライン証券サービスを提供しています。従来の証券は購入に多額の資金が必要で、初心者にとってはハードルが高いものでした。そこで、FOLIOは最小10万円前後で有望企業10社に分散投資できる仕組みを開発。
具体的には、「ドローン」「e-sports」「コスプレ」など特定の分野で注目されている企業10社で構成された証券を扱っています。10社に分散投資できるため、株価変動のリスクは低くなり、市場全体が盛り上がれば株価も上がるという仕組みです。
2018年7月には「名古屋」「北陸」など都道府県別のテーマの扱いを開始し、初心者からも興味関心を集めています。
画像出典元:「FOLIO」公式HP
FOLIOの主な収益構造は委託手数料でしょう。出資者から集めた資金を運用することで手数料をもらいます。そのため、今後売上を上げていくためにはいかに多くの出資者を集めるかが鍵になりそうです。
FOLIOは2018年1月にLINE、SMBC等から第三者割当増によって総額70億円の資金調達を実施。創業2年で累計調達額は91億円となりました。
この資金調達を受けて、言語解析や機械学習、データサイエンスなどを研究する研究施設を設立。さらに、新たな金融サービスを開発するために人材採用も進めました。
上記のような2018年初頭からの積極的な先行投資によって、今期は赤字が膨らんだと考えられます。赤字額が8億円に上っても多額の資金調達ができたことから、今大注目のベンチャー企業だということが分かります。
2018年1月のLINEの出資を受けて、両者は業務提携を発表。LINE上でFOLIOのサービスを展開できるように動き始めました。若者を中心に月間7,100万人のユーザーが利用するLINEと若者でも簡単に投資できるプラットフォームを作るFOLIOの今後の協業にも注目が集まります。
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