株式会社TBMはまだ上場しておらず、決算情報は公表していません。
地球規模での重要課題である、プラスチックゴミの海洋汚染。
2019年6月に大阪で開かれるG20サミットの議題にも挙がります。
この問題を解決する為に、プラスチックの代替素材であるLIMEXを開発したのが「株式会社TBM」です。
TBMは2018年11月15日に、伊藤忠商事、ゴールドマンサックス、大日本印刷、凸版印刷、三菱鉛筆やフランスベッドホールディングスなどの名だたる企業から総額31.2億円の資金調達を行い、更に19年3月にはSBIグループ、三洋化成工業、JR東日本傘下のベンチャーキャピタルを引受先とした第三者割当増資で、15億5,000万円を調達しました。
2011年に創業したTBMの累計資金調達額は現在100億円を超えています。
では、脱プラスチックを目指す社会で大きな期待を担う「LIMEX」とはどんなものなのでしょう?
通常、普通紙 1 トン生産する場合、樹木を約 20 本、水を約 85 トン使いますが、LIMEX は原料に木や水を使用せず、石灰石 0.6~0.8 トンとポリオレフィン約 0.2~0.4 トンから LIMEX の紙代替製品(LIMEX シート) 1 トンを生産出来ます。淡水の入手が難しいサウジアラビアなどが関心を寄せているそうです。
従来のプラスチックの原料は石油由来樹脂 100%であるが、LIMEX は主原料が石灰石であり、石油由来樹脂 の使用量を大きく削減しました。
日本でも 100%自給自足できる資源であり、かつ世界各地の埋蔵量も豊富で、ほぼ無尽蔵に使用が可能です。
2018年の第三者割当増資により、
などに対する積極的な投資を実施しているようです。
また、年産6000トン規模の白石蔵王工場(宮城県白石市)を操業しており、20年に操業予定の多賀城工場(宮城県多賀城市)も合わせて、LIMEX製品の量産を図ることでコスト競争力を増すとのこと。
代表の山崎氏は海外の提携先企業と、LIMEXの生産委託に向けた協議を進めており、2019年内にも海外生産を開始する予定だそうです。
LIMEX のコア技術を保有するTBMと、関連領域で豊富な知見や開発・販売リソースを有する大手企業が、連携することでLIMEX の加速度的な成長を目指しています。
<第三者割当増資の引受先>
伊藤忠商事株式会社/ゴールドマン・サックス/新生企業投資株式会社/大日本印刷株式会社/ディップ株式会社/凸版印刷株式会社/フランスベッドホールディングス株式会社/三菱鉛筆株式会社
具体的な売上高は非公開としたうえで、国内外での量産開始により来期(20年12月期)の売上高は今期比で約5倍に増える見通しです。
21年のIPOは、投資家への流動性提供や企業の知名度向上のほか、資金調達の柔軟性を高めることが狙いのようです。
今後IPOにつながる成長に期待できそうです。
【メディア露出・受賞歴等】
出典:公式HP
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