工程管理を手書きの日報やExcelで処理していたり、生産ラインの急な計画変更への対応に困っている企業におすすめなのが工程管理システムです。
工程管理システムは、現場における負荷状況を可視化できるだけでなく、詳細な進捗管理が可能となり、販売管理・生産管理・購買管理システムと連携することで生産ラインのコストカットまで実現できます。
懸念となる導入スピードについても、工程管理システムにはマスタデータの登録(移行)が簡単にできるものがあり、短期間でスムーズに導入できるのでおすすめです。
この記事では、おすすめの工程管理システムや選び方のポイント、メリット・デメリット、業種別のおすすめ機能を解説していきます。
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このページの目次
画像出典元:「Seiryu」公式HP
多品種・少量生産の中小企業向けの生産スケジューラーで、急な生産ラインの計画変更にも柔軟に対応できるのが大きな特徴です。
Seiryuでは、システム上で簡単に納期の優先順位や機械の割り当てを考慮したスケジュールの組み直しが可能です。また、現場の負荷も考慮し、現場で働く従業員に極力負荷がかからないように再スケジュールされるのも大きな魅力といえるでしょう。
計画立案時に現場の負荷分散ができるので、ストレスなく生産ラインの計画変更が実施できます。
・生産ラインのリスケジュール機能
・機械の自動割り当て機能
・販売管理・生産管理システムなど、既存システムとの連携機能
250万円~です。
見積もりが必要なため、詳細についてはお問い合わせが必要です。
画像出典元:「KouTei STARTER」公式HP
株式会社スノーピークビジネスソリューションズが運営する工程管理システム「KouTei STARTER」は、ハンディターミナルを活用し、工程の開始から終了までを読み取り、工程の実績収集を行うシステムです。
手書きの作業が発生しないので転記ミスも防げ、工程の実績をリアルタイムに把握することが可能。さらに、読み込んだデータは、エクセルで出力することができ、加工や分析を自由に行うことができます。
使用感は、誰もが使いやすいようシンプルに設計されているので、機械操作に苦手意識を持っている従業員を抱えていても安心して導入できるでしょう。
・工程の開始・終了の情報読み取りとデータ転送
・作業実績の履歴情報と発行済みの指示書番号一覧の参照
・品番マスタなど、各種マスタの登録・修正・削除
料金の詳細は、お問い合わせでご確認ください。
画像出典元:「DEKISPART工程管理システム」公式HP
直感的に操作できる工程管理システムで、わかりやすいバーチャートとネットワーク図が簡単に作成できるのが特徴です。
日進量を入力すると、バーが自動で描画され、簡単にバーチャートが作成できます。また、このバーチャートをもとにネットワーク図を自動作成することもでき、この自動作成されたネットワーク図からは、重要工程であるクリティカルパスも簡単に把握することができます。
作業間のつながりが明確に可視化され、作業の最適化と時間の短縮が実現できます。
その他にも、構成比率を加味した進捗率の自動計算ができたり、変更工程の管理も直感的に操作できたり、工程管理をよりスムーズに行うための機能が充実しています。
・ネットワーク図の自動作成機能
・構成比率を加味した進捗率の計算機能
・山積みと山崩しのシミュレーション機能
詳細はお問い合わせが必要です。
画像出典元:「Sitrom-CC」公式HP
「Sitrom-CC」は土木建設業向けの工事管理・管理会計システムです。
実行予算の作成から工事進捗・勤怠管理・資材管理など建設業特有の管理項目まで一元管理することができます。
集約されたデータはリアルタイムで処理される設計のため、経営に必要な数値をタイムリーに把握できる点も魅力です。
導入や運用のサポート体制も充実しており、事業拡大を目指す企業に適したサービスです。
Sitrom-CCの料金プランは問い合わせが必要になります。
料金について問い合わせるにあたって、会社の規模・拠点数・従業員数等を整理しておくと良いです。
画像出典元:「FineReport」公式HP
「FineReport」は誰でもすばやく確実にデータ分析ができる工程管理システムです。
70種類以上のH5グラフは、円/棒/折れ線などの代表的なグラフだけでなく、レーダー/散布図/バブルチャート/ガントチャート/メータグラフ/ドーナツ/漏斗チャート/ツリーマップ/ワードクラウドのような複雑なタイプまで作成可能。
グラフ上のデータヒント/ハイライト/オフライン切り替え/座標軸ズームや自動更新ができるので、ユーザーが閲覧しやすいデザインになっています。
直感的な操作でデータを可視化・分析でき、ITリテラシーに自信がない人でも使いやすいと評判です。
詳細についてはお問い合わせをする必要があります。
monday.com(マンデードットコム)は、Yahooやメルカリなど導入企業120,000社を誇るプロジェクト管理、顧客管理、ヘルプデスク、工程管理、採用管理など、あらゆる業務を一元管理できるプラットフォームです。
多機能であることはもちろん、Googleドライブ、zoom、Slackなど50を超える様々なシステムともワンクリックで連携が可能な点も強みです。
ガントチャートやカンバンボードなども20以上のグラフを搭載しており、プロジェクトの可視化に役立ちます。
ベーシック | スタンダード | プロ | エンタープライズ | |
月額料金 (1年契約) |
1,100円 / 月 / 人 | 1,400円 / 月 / 人 | 2,700円 / 月 / 人 | 要問い合わせ |
月額料金 (月次請求) |
1,300円 / 月 / 人 | 1,700円 / 月 / 人 | 3,300円 / 月 / 人 | 要問い合わせ |
※個人利用に適した無料プラン(最大2ユーザー)もあり、作成できるボード数は3ボードまで。
※ベーシックプラン以上では、閲覧者数が「無制限」です。
※外部との共同作業や、複雑なワークフロー管理に対応したいときは、上位プランの利用がおすすめです。
画像出典元:「MeetsOne」公式HP
MeetsOneは、フィールドサービス事業者のあらゆる業務を効率化できるサービスです。
在庫管理や予実管理だけでなく、ルート最適化や受電システム、電子契約、決済など、工程管理にとどまらな幅広い機能を網羅しています。
運営元の株式会社ミツモアは、フィールドサービス事業者も多く掲載している相見積もりサービス「ミツモア」を運営。業界に知見のある企業です。
MeetsOneの料金体系は、導入費用(初期費用)・月額費用から成ります。
詳細についてはお問い合わせが必要です。
契約は、基本的に1年間単位となっています。
画像出典元:「Kizuku」公式HP
Kizukuは、建設現場の作業員と管理者とのコミュニケーションに重きをおいた施工管理アプリです。
図面や写真の保管、現場情報の共有、工程管理/報告書作成等を一元管理できるため、施工管理業務の効率化が期待できます。
チャット形式でいつでも簡単に連絡を取り合うことができ、操作は簡単で、現場作業員もストレスなく使用することができます。
一部管理機能は、オプションとなりますが、建設現場のDX推進を支援するサービスとなっています。
アカウント数に応じた3つのプランがあります。
基本料金ではトーク機能等の基本的な機能が使用でき、工程管理等の機能はオプション料金になります。
導入支援サービスが必要な場合は追加料金が必要となります。
プロプラン30 | プロプラン50 | プロプラン100 | |
初期費用 (税込) |
110,000円 | 110,000円 | 110,000円 |
月額費用 (税込) |
22,000円/月 | 33,000円/月 | 55,000円/月 |
アカウント数 | 30 | 50 | 100 |
画像出典元:「ショルイラ」公式HP
「ショルイラ」は働き方改革の実現に役立つ帳票のペーパーレス化サービスです。
パソコンやタブレット・スマートフォンを活用し、場所を問わずに記録や業務指示が可能になるので、現場での利用に最適です。
紙のコスト削減だけでなく確認・承認作業もオンライン化できるので業務効率化が可能となる点も魅力です。
初期費用や月額費用はお問合せが必要となります。
無料トライアルが用意されているので、まずは使ってみたい!という企業におすすめです。
画像出典元:「Sciforma 7.1」公式HP
Sciforma 7.1はどんなプロジェクトマネージャーであっても、プロジェクトの工程・管理を簡単に管理できるプロジェクト・ポートフォリオ管理ツールです。
プロジェクト工程の整合性、生産性、透過性を重視したツールで、大量のプロジェクトを同時に推進している企業におすすめです。
画像出典元:「鉄人くん」公式HP
製造業専門のクラウド型生産・販売管理システムです。これまで紙ベースで行っていた工程管理や作業指示が図面とともに一画面で把握できます。
受注時にまとめて入力することで、進捗や納期の確認も即座に行えるため、見落としや納期の遅れも防げます。
受注管理や納期に合わせた指示や工程の管理をスムーズに行いたいと考えている製造業管理にはおすすめです。
月額30,000円~です。
料金の詳細についてはお問い合わせをする必要があります。
画像出典元:「TPiCS-X」公式HP
TPiCS-Xは、量産繰返生産や少量多品種生産、個別一品受注生産といった多様な生産形態の混在管理をシステム上で行えるサービスです。
手動での生産管理に莫大な時間がかかってお悩みの企業にうってつけのシステムです。
システム構成やライセンスにより料金が変動します。
料金詳細は以下の記事に記載されておりますのでご確認ください。
画像出典元:「TONOPSシリーズ」公式HP
TONOPSシリーズはさまざまな業界に対応する生産管理システムです。
製造計画に紐づけた工程管理はタブレットで現場が共有することで、作業の人為的なミスや漏れをなくします。またオフィスからのモニタリングも可能になるため、効率的な工程管理やトラブルの早期発見も可能になります。
プラント設備や自動化設備での工程管理を行う企業におすすめです。
画像出典元:「TimeTracker NX」公式HP
TimeTracker NXは90日間の無料版が利用可能な工数管理・プロジェクト管理支援を行うソフトウェアです。
直感的な操作で工数を見える化し、業務の進捗を把握するのに役立ちます。管理者だけでなくメンバー全員が利用することで、情報を共有し改善に繋げることが可能になります。
正確な工数を把握し、業務の効率化を行いたい企業にはおすすめの支援ソフトです。
機能によりスタンダード、プロフェッショナルの2つのエディションがあり、どちらも5ライセンス単位での購入になります。
・永続ライセンス(一括払い)
スタンダード:180,000円~
プロフェッショナル:360,000円~
・年間ライセンス(1年単位払い)
スタンダード:78,000円~
プロフェッショナル:156,000円~
画像出典元:「DIRECTOR6」公式HP
個別受注生産の各種業界への豊富な導入実績を持つ、工程管理システムです。
仕様や設計の変更の都度、早急に工程を再計画します。製造現場の進捗状況や負荷などがビジュアルやグラフで分かりやすく表示され、製造の阻害要因が容易に特定できます。
画像出典元:「Beingproject-CCPM」公式HP
BeingProject-CCPMは、 残日数を色分け表示する日数管理機能や他システムとの連携機能で、工期を管理する手間や負担を大きく削減してくれます。
アクシデントが起こることを前提に開発されたシステムなので、工期の管理がうまくいかない、工期が遅れがちだ、などと悩んでいる企業におすすめです。
各システムによってチャートの表示方法、項目表示の切り替え、ネットワーク図のデザインはさまざまなので、自社の工程管理にフィットする図やチャートが表示できるシステムを選びましょう。
たとえば、チャートの時間軸を自社の運用に合わせ「日・時間・分・AM/PM」など自由に設定できるもの、機械別・製番別などさまざまな視点から作業工程を確認できるシステムもあります。
導入前の無料トライアルがあるなら、どのような表示方法が現場の従業員にとってわかりやすいのか、また、工程管理のどの部分を重視したいのか、などを明確にしておくことをおすすめします。
工程管理システムを導入する際には、生産ラインを止めないよう、導入までの準備が簡単なもので、短期間で導入できるシステムを選択するのがベストです。
たとえば、販売管理・生産管理システムなど、既存システムと連携することでマスタデータの移行が簡単にできるものがおすすめです。
また、スタート時はシンプルな機能のみにとどめ、慣れてきたら必要な機能を追加していけるようなカスタマイズ度が高いシステムを選ぶと、導入をスムーズにすることができます。
工程管理システムを運用する際には、販売管理・生産管理・購買管理などすでに利用しているシステムと連携できるものを選択すると、工程管理の効率がさらにアップします。
既存システムと連携できない場合は、工程管理システムを提供している会社が販売管理・生産管理・購買管理システムも同時に提供している場合があるので、そのようなシステムを一括で導入するのもおすすめです。
製造業には生産管理や在庫管理、販売管理など、他システムとの連携機能がおすすめです。
作業の工程管理はもちろん、原材料の必要量が簡単に把握でき、在庫数の確認や工場から先の配送状況を確認できたり、サプライチェーン一連の流れを管理することが可能です。
建設業におすすめの機能は、バーチャート・ネットワーク図・ガンチャートなどの図表が使いやすく、簡単に作成できる機能です。
システムによっては、作業や工事の内容を入力するだけで、簡単にバーチャートが作成できたり、ネットワーク図が自動作成されるものもあります。
ガンチャートについては、従来の横に伸びていくタイプや、ビルやマンションの建設を考慮し縦に伸びていくガンチャートを作成できれば、建設現場で重宝するでしょう。
エンジニアリング業におすすめの機能は、進捗管理や要員管理に優れた機能です。
膨大な案件が並行しがちなエンジニアリング業では、タイムリーにプロジェクト全体へとリソースを行き渡らせるために、個々のチームの進捗状況を確認すると同時に、プロジェクト全体のスケジュールを常に把握していることが重要です。
さらに、進捗状況やドキュメント、仕様変更などの情報をプロジェクトメンバー間で共有できれば、トラブルが起きても迅速に対応することが可能です。
工程管理システムの導入により、現場の負荷状況の把握と生産計画の作成・変更が簡単にできるので、より詳細な進捗管理が可能になります。
進捗状況の詳細を全社、またはプロジェクトチームの全員で共有することで、問題点にも気が付きやすく、それに対する具体的な改善策も生まれやすくなります。
さらに、正確な進捗状況を把握することで、顧客への納期回答もスピーディーに行え、顧客からより深い信頼を得ることができるでしょう。
販売管理・生産管理・在庫管理・購買管理システムなど、他システムと連携することができる機能があります。
それらの機能により、原料の調達から製造、在庫管理、配送、販売までのサプライチェーンを一括管理することができます。
工程管理システムの導入により、技術や効果的な作業方法の共有がしやすくなるので、ベテラン従業員にしかできない作業を減らし、技術の属人化を防ぐことができます。
技術の属人化を防ぐことにより、ベテラン従業員と経験の浅い従業員が作った製品の品質にムラがなくなり、いつでも安定して発注できるという顧客の信頼を得ることができます。
新米従業員は早期の成長が期待でき、一方、ベテラン従業員は高度な技術が必要な作業に従事できるようになり、さらなる技術を身に付けることができるでしょう。
現場従業員が導入目的を把握していなかったり、難しい操作が必要なシステムを選択すると、せっかくシステムを導入しても放置されたままになり、効果が見込めないことがあります。
導入前にしっかりと工程管理システムを導入する目的と使用方法周知させましょう。
機能が多すぎて使いこなせなかったり、導入してから不要な機能がたくさんあることに気が付く場合があります。
導入前にシステムの導入目的を明確にし、場合によっては、ごくシンプルな機能を備えたシステムを導入し、徐々に機能を追加していくという方法もあります。
今回ご紹介した工程管理システムを導入すれば、生産ラインの急な計画変更にも対応できるようになり、現場の負荷状況を考慮した、詳細な進捗管理が実現できます。
他システムとの連携により、原料調達から販売まで一連の流れの効率化を図ることも期待できます。
工程管理システムを活用してみたいと考えている方は、ぜひ今回紹介したツールを始めとした工程管理システムの導入を検討してみることをおすすめします。
画像出典元:O-dan
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