動態管理システムは、車両の位置情報をリアルタイムで把握できたり、適切な配車計画や的確な指示が出せたり…と移動を伴う業務の効率化にとても有効です。
この記事では、おすすめ動態管理システム10選の比較紹介と、システムに関する基礎知識や比較ポイント、導入メリットなどを詳しく紹介していきます!
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このページの目次
動態管理システムとは、事業用車両と現場担当者の位置情報をリアルタイムで把握・管理するシステムのことです。
システムにはGPS機能が搭載されており、現在位置・走行距離・稼働時間・危険運転などあらゆる情報の可視化が可能。
配送や運送といったロジスティック業界を中心に、営業や建設業、警備業など、幅広い業界で活用されています。
動態管理システムは、適切な配送や運行と業務効率化を図るうえで、とても有効なシステムです!
動態管理システムを導入することによって、さまざまなメリットが得られます。
なかでも大きなメリットとしては、以下の3つです。
それぞれ詳しく解説します。
車両それぞれの現在位置がリアルタイムで確認できるため、各ドライバーへの指示や連絡が的確に行えます。
配送先の急な変更や突発的な集荷依頼にも柔軟に対応できるほか、渋滞発生箇所や工事情報の事前把握で、交通状況に応じた最適なルート選択も可能です。
すべての車両動向が一元管理できるため、運行管理の業務効率化に期待できます。
動態管理システムの多くは、急発進や急ブレーキ、速度超過など、ドライバーの運転傾向をデータとして記録する機能が搭載されています。
運転傾向をデータとして可視化できれば、リスクの高いドライバーに対して安全運転指導を行うなど、安全運転を呼び掛けることが可能です。
また、運転傾向がデータとして記録されるとなれば、ドライバー自身の安全運転に対する意識も高まるでしょう。
動態管理システムでは、運転日時や走行ルート、走行距離などの情報を取得し、運転日報の作成を自動化することが可能です。
運転日報・月報の作成は、ドライバーにとって大きな負担になるだけでなく、人的ミスが発生しやすい業務でもあります。
日報・月報の自動化は、ドライバーの負担軽減だけでなく、正確な運行データを適切に管理するうえでとても有効です。
(税抜価格)
画像出典元:「いつもNAVI 動態管理サービス」公式HP
国内最大手の地図情報企業ゼンリンの関連会社「株式会社ゼンリンデータコム」が提供する、GPSを活用したクラウド型動態管理システムです。
ゼンリン独自の高精度な地図データとGPS機能を活用し、パソコンの地図上に車両の位置情報をリアルタイムに表示してくれます。
位置情報のほか、移動中・業務中・休憩中などのステータス表示やルート表示、日報出力など、動態管理に欠かせない機能も豊富です。
パソコンをはじめ、スマートフォンやタブレットで運用できるので、専用機器を導入することなくスムーズに運用開始可能。
いつもNAVI動態管理サービスは、APIでの提供が可能なので、既存システムや業務システムへの組み込みが可能です。
利用料金の詳細は問い合わせが必要ですが、基本的には利用状況に合わせた従量課金制となっています。
画像出典元:「docoですcar」公式HP
AI搭載の通信型ドライブレコーダーを活用し、車両の管理業務をトータルサポートする、法人向けのクラウドサービスです。
動態管理をはじめ、安全運転支援やアルコールチェック、輸配送進捗管理サービスなど、車両管理業務に関する多彩な機能を搭載しています。
クラウド型なので、インターネット環境さえ整っていれば、いつでもどこでも車両の運行位置や状態を把握することが可能です。
サービス開始から約20年。物流業界を中心に、建築業界・警備業界・緊急車両など多種多様な業界で活用され、これまで3,000社、10万台以上の導入実績を誇ります。
標準プラン | ライトプラン | |
初期費用 | 0円 | 0円 |
月額利用料 | 4,950円~ | 4,290円~ |
(税込)
画像出典元:「KITARO」公式HP
位置情報など車両情報を一括管理し、日々の運行管理を効率化する、クラウド型の動態管理システムです。
車両の位置情報や走行状況をリアルタイムで表示するほか、急加速や急ブレーキ、急ハンドルなどの危険運転も自動で検知・通知します。
運行日報の自動作成機能が搭載されているため、ドライバーの作業負担を軽減し、効率的かつ適切な管理が実現できるでしょう。
端末は「OBD-Ⅱタイプのアダプタ型・デジタコ搭載型・ドライブレコーダー搭載型」の3タイプから選べて取り付けも簡単です。
2週間の無料トライアルが用意されているので、使い心地など実際に試してみると良いでしょう。
【アダプタ型】
端末レンタルプラン | 端末買取プラン | |
初期費用 | 0円 | 26,000円/1台 |
月額利用金 | 2,800円/1台 | 1,500円/1台 |
(税別)
デジタコ型 | ドラレコ型 | バイク型 | |
本体価格 | 85,000円/1台 | 39,800円 | 0円 |
月額利用金 | 2,800円/1台 | 2,800円/1台 | 2,800円/1台 |
(税別)
画像出典元:「無事故プログラムDR® 」公式HP
運転状況の可視化により事故防止をサポートする、ドライブレコーダーとテレマティクスが一体となった次世代型安全運転支援サービスです。
危険運転が発生すると、ドライブレコーダーから「いつ・誰が・どのような運転をしたか」などの状況詳細を管理者へメールで通知します。
送られてきたメールのリンクから画像や動画が確認できるため、その都度ドライバーへ指導するなど素早い初動が可能です。
また、設定した速度を超えた状態で20秒以上走行すると、速度超過としてメールで即時通知します。
スピードを出しがちなドライバーに対して個別に速度の設定変更が可能なので、事故防止対策に有効です。
初期費用 | 月額利用金 |
0円 | 2,980円/1台 |
(税込)
画像出典元:「Cariot 」公式HP
現在位置情報など、車両にまつわる情報をリアルタイムに取得し、効率的な運行管理を実現する、クラウド型の動態管理システムです。
「いまどこにいる?」「目的地にはいつ着く?」こうした車両のリアルタイムな情報をひとつの画面で素早く確認できます。
走行中・停車中といった走行状況はもちろん、作業中や休憩中といった業務状況まで確認することが可能です。
予定に対して遅延が予測された時点で、相手先へメールで事前通知するので、早い段階で対応できます。
URLを発行することで、車両の現在位置や到着予定時間など必要な情報を第三者と共有できるので、顧客との意思疎通も簡単です。
導入費用は0円ですが、契約台数とアカウントに応じて月額費用がそれぞれ変動します。
画像出典元:「Tcloud for SCM」公式HP
Tcloud for SCMは、車両位置や作業状況などの物流に関する情報をリアルタイムで把握できる動態管理システムです。
「物流センター・倉庫」「配送」「納品先・小売」など、各業種に向けた様々な機能を取りそろえているので、顧客企業の業務にあわせて選ぶことができます。
スマホとネット環境があれば必要なデータを取得分析できるので、専用機器等が必要ないのは嬉しいポイントと言えるでしょう。
500社以上の配送システムを構築してきた実績もあるので、配送効率化や労務管理に課題を抱えている企業は是非導入をご検討ください。
初期費用0円~、月額1,250円/台~で利用できます。
月額費用にはスマホ本体、通信費、サポートを含みます。
画像出典元:「ビークルアシスト」公式HP
カーナビ(カロッツェリア)で名高い「パイオニア株式会社」が提供する、クラウド型の運行管理システムです。
カーナビ・通信型ドライブレコーダーを活用し、車両の管理や運行業務の効率化と、事故の削減をサポート。
各車両の位置情報や業務進捗状況をリアルタイムで把握できるため、顧客からの問い合わせに対する素早い対応が可能です。
走行距離・稼働時間・利用状況など、あらゆるデータを自動で収集・レポート化するので、業務改善対策に有効活用できます。
パイオニアならではの高精度な走行ログデータをもとに、日報や月報を自動作成するため、車両管理・運行管理ともに効率化が期待できるでしょう。
あおり運転や居眠りなどの事故リスク要素を検知したり、運転評価をドライバーにメール通知したりするなど、事故防止に有効な機能も豊富です。
端末購入プラン | 端末レンタルプラン | リースプラン | |
初期費用 | 要問い合わせ | 0円 | 0円 |
月額利用金 | 980円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
(税別)
画像出典元:「Loogia」公式HP
高精度な配車計画が誰でも簡単に作成できる、ラストワンマイルに特化したルート最適化サービスです。
自社開発のアルゴリズムと全国数十万台の実走行ビックデータを用いて、精度の高い配車計画が簡単に作成できます。
左付け・Uターン抑制・右折抑制・停車位置など、配送先のさまざまな要因を加味した、現場に最適なルート作成も可能です。
直感的に操作できるシンプルな操作画面で属人化を防ぎ、効率的な配車業務が実現。
車両の現在位置情報もリアルタイムで可視化するなど、動態管理機能も充実しています。
GPSから取得した実走データをもとにAIが学習していくので、使用するほど精度があがり、さらに使いやすくなるでしょう。
利用料金については、HPから問い合わせましょう。
画像出典元:「モバロケ」公式HP
端末の高精度な位置情報や履歴を地図上でリアルタイムに共有できる、クラウド型の動態管理システムです。
同社製品の業務用IP無線システム「iMESH」を利用することで、モバロケ(動態管理)が使えます。
動態管理で使用する地図画面を、普段から見慣れている「ゼンリン・Googleマップ」の2種類から選択することが可能です。
端末の移動経路を最短で3分単位で表示するほか、速度表示も行うので移動経路の確認がしやすく、安心安全な運行管理が行えます。
特定端末の追跡機能で、画面を見ながら車両や人物の道案内や、人員の配置確認などがスムーズに行えるのも便利です。
チャット機能やメッセージ機能など、コミュニケーション機能も充実しています。
利用料金については、HPから問い合わせましょう。
画像出典元:「DRIVE CHART」公式HP
ドライバーの運転解析で事故防止へとつなげる、AI搭載の次世代ドライブレコーダーを活用した安全運転支援サービスです。
脇見や一時不停止、速度超過など、事故のあらゆる要因をAIドラレコが自動感知して警報を発報、同時に映像として記録します。
安全運転支援のほか、一日の車種別走行ルートを地図上で確認できる走行軌跡表示や、日報・月報自動作成など、動態管理機能も豊富です。
クラウド型のシステムなので、インターネット環境さえあれば、パソコンに限らずスマホやタブレットでも利用できます。
運用プロセスの設計から運用状況のデータ分析などまで、運用コンサルサポートによる手厚いサポートがあるので導入も安心です。
機器の「購入プラン」と「レンタルプラン」の2プランがありますが、利用料金に関しては、お問い合わせが必要です。
動態管理システムを上手く活用することで、さまざまなメリットが得られます。
以下の3つは、動態管理システムを有効活用するために意識しておくべきポイントです。
それぞれ詳しく解説します。
位置情報など車両の走行状況をリアルタイムで把握できるため、効率的な動態管理ができて管理者側のメリットは大きいです。
しかしながら、ドライバー側からすると「監視されているようでやりづらい」など、嫌悪感を抱くケースもあります。
動態管理システムを運用していくには、企業側・従業員側ともにシステムへの十分な理解が不可欠です。
導入する目的やメリットなどを丁寧に説明し、システムに対する従業員の理解を深めるようにしましょう。
動態管理システムを取り扱う担当者をはじめ、管理業務を取り仕切る責任者を決めなければなりません。
また、システムで収集したデータをどのように活用・管理していくのかなど、あらかじめルールを決めておくことも重要です。
運用ルールの徹底や適切な人員配置など体制を構築することで、効果的なシステム運用ができるようになります。
システムにおける効果と成果は、上層部だけが実感するものではなく、ドライバーを含め、すべての従業員が実感しなければなりません。
システム導入後、「どのような効果が得られたのか」「改善すべき点はどこなのか」など、社員一丸となって情報共有することが重要です。
効果や成果を共有しながら、それに対する意見あるいは要望がいえる環境は、従業員のモチベーションアップにもつながります。
動態管理システムの効果を実感するためには、自社に適したシステムであることが重要です。
ここでは、動態管理システムを選択する際の選び方として、もっとも意識しておきたいポイントを紹介していきます。
動態管理システムで必要となる車載器(デバイス)には、複数の種類が存在します。
種類としては、「OBDⅡアダプター型」「ドライブレコーダー型」「シガーソケット型」「カーナビ型」「アプリ型」の5種類です。
動態管理システムを選ぶ際は、どのタイプの車載器が適しているかを検討すると良いでしょう。
タイプ特徴 | タイプ特徴 |
OBDⅡアダプター型 | 車両にあるOBD-Ⅱポートに差し込むだけの車載器で、設置の手間やコストがかかりません。 |
ドライブレコーダー型 | ドライブレコーダー本来の機能にくわえ、危険操作時の位置情報や動画・画像がクラウド上に記録されます。 なお取り付け工賃などコストは高めです。 |
シガーソケット型 | 車両のシガーソケットに差し込むだけで簡単に設置できますが、場所によってGPSの感度が落ちる場合があります。 |
カーナビ型 | カーナビなので視認性に優れ、ルート検索や案内、情報などの確認がしやすいです。 |
アプリ型 |
専用のアプリをインストールし、スマホやタブレットで動態管理を行うタイプです。 |
動態管理システムといっても種類はさまざまで、搭載する機能もベンダーによって異なります。
導入して「事故を減らしたいのか」「配送や配車の効率アップなのか」「車両管理がしたいのか」など、導入目的を明確にすることが重要です。
導入目的が明確であるほど、選ぶべきシステムも絞れてくるので、より選択しやすくなります。
動態管理システムを導入することで、移動を伴う業務の効率化が実現できます。
また、日々変化する交通状況を考慮しながら最適なルート選択も可能なため、顧客満足度と生産性の両方を向上させられるでしょう。
現在では、動態管理システムにも多数のサービスが提供されています。
ぜひ自社の目的や課題に適したシステムを選び、業務効率化と生産性向上につなげていきましょう。
画像出典元:O-dan