受注・発注業務に紙伝票やExcelを使っている、店舗数や取引先が多い、複数のネットショップを運営している…このような企業は、データや商品の管理に手間がかかります。
特に受注・発注業務は、人の手で行うと発注漏れや入力ミスなどのヒューマンエラーが起こりがちです。
ヒューマンエラーによるミスの削減、管理の手間を省き業務を効率化に強みを持つのが受発注システムです。
今回は数多くある受発注システムの中から、おすすめの15選をご紹介します。
それぞれの特徴や受発注システムのメリット・デメリットをまとめたので、比較検討のご参考にしていただければと思います。
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このページの目次
受発注システムとは、インターネットを介して受注・発注業務を管理し、効率化させるシステムです。受注・発注一覧や在庫管理、伝票の出力、取引先管理など様々な業務を簡単に管理することが可能となります。
また、外部システムと連携を取っている受発注システムが多いため、決算や倉庫管理などもシステム上で管理できて便利でしょう。
受発注システムを導入すると、以下が実現できます。
このように企業が受発注システムを導入し、一連の業務を管理することによって、業務を効率的に行えるようになります。
受発注システムを利用するには、取引先の同意を得て、同じシステムを導入してもらう必要があります。
取引先が、電話やFAXを使った受注・発注業務に慣れている場合やITに苦手意識を持っている場合は、発注方法の変更を躊躇する可能性が出てきます。
そのため、受発注システムの使いやすさや取引先にとっての導入メリット、業界でよく使われているシステムなどをリサーチし、取引先のことを第一に考えた選定をしなければなりません。
導入後、「操作が難しくてシステムを使いこせない」という状態にならないように、自社の担当者はもちろん、取引先でも簡単に操作できるシステムを選びましょう。
多機能な受発注システムは一見魅力的ですが、実際に利用してみると複雑で使いづらいと感じる可能性もあります。
まずは、操作のしやすい、シンプルな機能が備わったシステムを導入することをおすすめします。
また、業種によってはパソコンを起動する時間が取れない場合もあるため、パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットなど身近な端末を使って操作できると便利です。
快適にサービスを利用するために、サポート体制が充実しているかどうかという点も選定の際の大事なポイントとなります。
サポート体制が整っていると、システムの使い方についての不明点がすぐに明確になったり、システム障害やデータ破損などのトラブルに迅速に対応してもらえたりと安心です。
利用し始めると、より使いやすいシステムにしたいという思いも出てくるでしょうから、カスタマイズについてのサポートがしっかりしているという点も大事な要素となりそうです。
システムによっては、無料トライアルが実施されている場合もあります。使いやすさだけでなく、サポート面の充実さを確かめるためにも、トライアルを利用してみるとよさそうです。
画像出典元:「楽楽B2B」公式HP
「楽楽B2B(らくらくビートゥービー)」は、受発注をEC化することで受注から発送までの工程を業務効率化するツールです。
取引先ごとに掛け率を設定したり、ロット別に細かく単価設定を行えるため綿密な販売戦略も実現することができます。
「アップセル・クロスセル」「プレゼント機能」といった機能もあるため、全体の売上向上も目指せるでしょう。
サポートは丁寧なもののカスタマイズがやや複雑ですので、無料トライアルでサービスを試してから導入を検討しましょう。
ライトプランは加盟店数にも制限があるため、新規事業での利用におすすめです。
スタンダードプランは導入企業の8割が利用しているプランです。基本的な機能はすべて利用できるので、基本機能で十分だという企業におすすめです。
エンタープライズプランは、専用サーバーで独自カスタマイズを行うことができます。
スタンダードプラン | プロフェッショナルプラン | |
初期費用 | 200,000円 | 200,000円 |
月額費用 | 49,800円 | 89,800円 |
年額費用 | 39,800円 | 69,800円 |
取引先上限 | ~5000件 |
~10,000件 |
画像出典元:「CO-NECT」公式HP
CO-NECTは、スマホやPCでの受発注が可能で、さらにLINE連携もできるWeb受発注システムです。
実際に利用した会社からは「マニュアルを読まなくても使えた」と操作性に関しては高い評価を得ています。
また、取引先もスムーズに導入・運用できるよう、発注機能は「無料」でPC/スマホ/タブレットから利用できるのも嬉しいポイント!
初期費用0円で、最短で申込み当日から利用できるのが大きなメリットとなっています。
【発注側】
フリープラン:月額0円(FAX・メール発注/WEBでの発注履歴管理に対応)
ビジネスプラン:要問合せ
【受注側】
フリー | プロフェッショナル | エンタープライズ | アルティメット | |
初期費用 | 0円 | |||
月間受注件数 | 10回 | 1,000回 | 3,000回 | 応見積り |
取引先数 | 1件 | 300件 | 1,000件 | 応見積り |
料金の詳細は、問い合わせが必要となります。
上記のほか、カスタムプランも用意されており、自社の業務フローにあわせたカスタマイズ可能な点も魅力です。
画像出典元:「BtoBプラットフォーム受発注」公式HP
BtoBプラットフォーム 受発注は電話やFAXでの取引情報のデータ化が可能で、特に外食企業・卸売企業での実績が豊富なクラウド型の受発注システムです。
すでに利用中の販売管理システムと連携できるため、ワークフローを変えずに導入できる点も非常に便利です。
発注側は発注業務・レシピの一括管理・原価率のデータ管理が可能になり、受注側は24時間体制で受注できデータの自動取り込みが可能となる等、両方のコスト削減や業務軽減を実現できるサービスです。
画像出典元:「オークファンロボ」公式HP
「オークファンロボ」は、Amazon・楽天・yahooなどの多店舗展開するEC業者の業務効率化に役立つRPAツールで受発注システムとして活用できます。
企業規模としては中小企業におすすめです!
プログラミングの知識は不要で、実務担当者が画面を見ながら直感的な操作・設定が可能。
また、導入から運用までのサポートが充実しているので、初めて利用する企業や他のRPAに一度挫折した方でも導入しやすいでしょう。
実行専用版は30,000円~と低コストで導入できるのも魅力です。
「オークファンロボ」には、フル機能版と実行専用版の2種類があります。
1ライセンス1か月から利用可能で、初期費用0円、途中解約による違約金やその他の追加費用などもかかりません。
オークファンロボフル機能版 | オークファンロボ実行専用版 | |
月額費用 | 120,000円 | 30,000円 |
初期費用 | なし | なし |
保守費用 | 無償 | 無償 |
機能 | 設定・実行が可能 | 実行のみ可能 |
「ネクストエンジン」は、受発注システムの導入実績No.1を誇る有名ブランドです。
店舗数27,006店以上、サポートセンターの顧客満足度93%という高い評価を得ています。
ネクストエンジンの運営会社であるHameeは、創業当時からECサイトを立ち上げています。ネットショップを運営する立場で、開発からサポートまで行っているのは大きな特徴と言えるでしょう。
ただ初期費用・月額費用が安い分、サポート体制があまり充実していないのが少しネックです。
画像出典元:「AnyLogi」公式HP
「AnyLogi」は、煩雑になりがちな受注管理・在庫管理・出荷管理の業務を効率化できる物流管理プラットフォームです。
D2CビジネスやEC事業者向けのサービスで、Shopify/Shopee/TikTok ShopなどのECツールとの連携で、受注から出荷までの工程の自動化が可能。
また、海外の物流パートナーとも連携しているため、越境ECにも対応可能で海外へのビジネス展開もサポートできます。
初期費用不要で従量課金制の料金体系になっており、専任スタッフによるサポート体制も構築されており、導入のしやすさも魅力的です。
入庫料・出庫料はそれぞれ従量課金制の料金体系になっています。
初期費用は不要なため、シンプルな料金体系になっています。
プラン名 | |
入庫料 (税抜) |
15円/1商品あたり |
保管料 (税抜) |
7,600円/1坪あたり |
出庫料 (税抜) |
・ポスト便:370円 ・60サイズ:680円 ・80サイズ:780円 ・100サイズ:880円 ・120サイズ:1,050円 ・140サイズ:1,300円 |
オプション料金 | ・複数ピッキング料 20円 ・同梱品ピッキング料 8円 ・返品対応作業料 350円〜 ・沖縄/離島配送 0〜2,500円(サイズに応じて変動) |
※月500件出荷未満の場合のみ、システム利用料 20,000円 / 月が発生します。
画像出典元:「ASPIT」公式HP
ASPITは、外食業界の店舗運営者、経営者、管理者、事務担当者などの様々な業務を、まとめて効率化できる飲食業に特化した業務支援システムです。
日常業務における発注・在庫管理から、売上・財務管理、シフト作成などの勤怠管理、フランチャイズ管理など、経営課題別に必要なサービスを組み合わせて利用することができます。
24時間365日体制の手厚いサポート体制が魅力で、システム導入・導入後も細部まで丁寧な支援を行っています。
ASPITの料金プランは非公開となっています。
詳細は、問い合わせでご確認ください。
画像出典元:「ビズネット株式会社」公式HP
「ビズネット」は、BtoBの購買管理プラットフォームを提供している企業です。
間接材の購入業務が通常業務を圧迫している企業に、ワンストップの調達・購買プラットフォームを提供。
「購買管理プラットフォーム」を利用すれば、あらゆるジャンルの5,000万アイテムの商品の中から一括購入が可能となり、受発注業務がスムーズになります。
商材ごとに発注先や発注方法を変える必要もありません。
詳細についてはお問い合わせが必要です。
サービスの概要については以下の資料を無料ダウンロードしてご確認ください。
画像出典元:「BC受発注」公式HP
BC受発注は、「CASIO(カシオ計算機株式会社)」が運営する受発注システムです。
発注側の操作性は非常にシンプルでストレスがなく、パソコンやスマートフォン、タブレットから簡単に行えます。受注側は、取引先からの発注を簡単に把握し、発注内容の取りまとめをスムーズに行うことが可能。
電話対応や手書きでの発注書作成・送付の確認といった作業がなくなるため、受注側も発注側もお互いのストレス軽減につながります。
BC受発注は、小規模企業向けの受発注サービスで、発注回数に応じた従量課金と固定の年額料金のプランが提供されています。
従量課金では、基本料金(初月無料)にその月の受注回数に応じた利用料を合わせた料金を月毎に支払うプランです。
「TEMPOSTAR」は、ネットショップの支援を12年間行ってきた豊富な実績があるブランドです。
ネットショップやECサイトの運営に必要な業務を一元管理できる受発注システムは、業務の効率化を図れます。
1つの画面で、複数のネットショップ・ECサイトの管理が可能。店舗ごとに専任サポーターが作るため、システムを初めて導入する方でも安心して利用できます。
画像出典元:「SMART DATE COLLECTOR 」公式HP
SMART DATE CLLECTOR(スマコレ)はExcelのデータをワンクリックで集計・収集することができるデータベースサービスで、受発注システムとしても活用できます。
スマコレを介してクラウド上や社内システムのデータベースと接続することで、Excelの苦手分野であるデータの蓄積・一元管理ができるようになります。
蓄積したデータはExcelファイルの任意のレイアウトにダウンロードして自動集計したり、BIツールのようにPivot分析することが可能です。
SMART DATE COLLECTORはExcelのインターフェースを転用しているため安価に利用できます。
月3万円~となっていますが、企業ごとの見積りが必要です。
無料相談・トライアルを実施しているので、導入を検討している企業は問い合わせてみましょう。
「MOS」は、スマートフォンやタブレットなどの身近な端末で利用しやすいように設計された業務用受発注システムです。
受注者はもちろん、取引先である発注者の使いやすさを第一に考えています。
備わっている機能は必要最低限のため、操作がしやすく、ITに慣れていない場合でも安心して使えるでしょう。機能を追加したい時は、それぞれの業種に合うオプションを組み合わせることも可能です。
画像出典元:「アラジンEC」公式HP
電話やFAX受注の際、「相手の声がよく気取れない、発音がはっきりしない」「文字がうまく読み取れない」などのトラブルが起こることはないでしょうか。
「アラジンEC」は、従来の電話やFAX受注をWEB上で行える受発注システムです。
そのため、電話やFAXでの受注の際の聞き違いや印刷不鮮明等のトラブルの不安をなくすことができるようになります。
画像出典元:「SpreadOffice」公式HP
「SpreadOffice」は、発注業務を管理したい会社や現在エクセルで受注管理を行なっている会社にはうってつけです。
データのCSVインポート機能や電話サポートがあるので、誰でも安心して利用できます。
最長62日間の無料お試し期間があるので、契約前に使いやすさを実感できるのも魅力です。
5名以下の利用(個人事業主)の場合は月額980円のライトプラン
6名以上の法人の場合は月額1,280円のミドルプラン
大人数での利用の場合または独自帳票を利用したい場合は月額1,980円のスタンダードプラン
これら3つのプランから選択可能です。
画像出典元:「EXtelligence EDIFAS」公式HP
「EXtelligence EDIFAS」は、発注、納期回答、出荷、検収、請求など一連の企業間取引を電子化できるツールです。
API連携で、外部システム(基幹システム等)とシームレスにデータ連携できるので、購買業務の効率化が可能。
月額2,000円〜の低価格導入が可能でありながら、業務削減効果は93.8%という実績で、評価も高い点が魅力といえます。
電子帳簿保存法に対応したデータ保管が可能なので、ペーパーレス化も促進できます。
低コストで受発注システムの導入を検討中の企業におすすめです。
初期費用:無料
契約期間:1ヶ月~
月額費用:2,000円~(取引社数により変動)
基本利用料に加え、必要に応じて、オプションを組み合わせることも可能です。
受発注システムを導入すると、受注側・発注側の双方が効率化を実感できます。
受注側の具体的なメリット は下記です。
発注側が得られるメリット には、下記のようなものが挙げられます。
今まで人の手で管理しなければならなかった業務を自動化することで、業務の効率化に繋がります。
他の業務に時間を活用すると、効率的かつ生産的な仕事ができるようになるでしょう。
受注・発注をするときに電話やFAXを使うと、ヒューマンエラーが起きやすいというデメリットがあります。
電話を使って受発注したとき、言い間違いや聞き間違いをして、そのままやり取りが完了してしまったことはありませんか?文章に残らないため、注文の確認ができずに困った経験をした方もいるのではないでしょうか。
こういった人為的なミスは、取引先との信頼喪失やコスト面での損失に繋がるため、削減するに越したことはありません。
受発注システムは、頻繁に発注する商品を画面上に分かりやすく表示してくれます。また、在庫管理を自動化できるため、商品の発注漏れがなくなり、個数までも正確に発注できます。
電話やFAXなどを使った従来の発注方法では、受注先の担当者が休憩を取っている時や会議に出席している時は電話が繋がらず、発注業務がスムーズに行なわれない場面がありました。
しかし、受発注システムを利用すると、取引先である発注者がタイミングの良い時間に発注できるようになります。
受注先の都合や営業時間などを気にすることなく発注できることは、顧客満足度に直結すると言えるでしょう。
インターネットやECサイトは、注文内容の確認や販売管理システムへの入力などの業務に膨大な時間を割いていると、発送までに時間がかかってしまいます。
受発注システムを利用すると、発送までの業務を手早く進められるため、お客様の元に早く届けることが可能となり、結果的にサービスの向上に繋がります。
受発注システムの導入にともなう業務の効率化は、顧客満足度を上げる上でも大いに貢献します。
受発注システムは、取引先と一緒にシステムを使わなければいけないため、取引先の同意を得る必要があります。
取引先が電話やFAXなどの受発注方法に慣れていたり、システムを使うことに抵抗がある場合は、メリットや使い方の説明が必要でしょう。
また、取引先が既に受発注システムを利用していても、同意を得られない場合があります。数ある取引先で同じシステムを導入しているとは限らないため、システムの管理自体に手間がかかってしまう可能性があるからです。
取引先が導入しているシステムや、業界でよく利用されているシステムを確認してから、導入する受発注システムを検討するとよいでしょう。
システムを導入すると月額のコストがかってしまうことがデメリットと言えます。機能を増やし、システムを使いやすいようにカスタマイズすると毎月の費用がかさみます。
クラウドを使った受発注システムは、費用を比較的安く抑えられますが、多機能な機能が備わった受発注システムには、初期費用と月額費用が非常に高いものもあります。
導入コストは、システム導入後から受発注方法を変更するまで、毎月支払い続けなければいけないわけですから、複数の受発注システムの見積もりを取るなどして、導入コストの相場を予め知っておく必要があるでしょう。
取引先と利用していくことになる受発注システムは、必要な機能を見極め、コストと効果のバランスをしっかり考えた上で導入することをおすすめします。
電話やFAX、メールで行っていた受注・発注業務を受発注システムに切り替えると、取引先とのコミュニケーションが減ってしまいます。
業務の中で取引先との関係性を築いてきた企業にとっては、システム上のやり取りだけでは関係が希薄化してしまう可能性があります。
また、システム導入後に取引先が操作のしにくさを感じている場合もあります。コミュニケーションを取らない状況が続き、取引先の考えに耳を傾けずにいると、関係に亀裂が生じることも考えられるでしょう。
フォロー体制を整えておき、日頃から取引先の意向を気にかけることが大事です。
この記事では、おすすめの受発注システム7選や導入メリット、選び方のコツについてご紹介しました。
今回ご紹介した受発注システムを導入すると、効率的に業務を行えるようになり、ヒューマンエラーの削減や顧客満足度の向上に繋がるでしょう。
また、インボイス制度のスタートにより、今後、受発注システム内で課税区分や商品別の消費税率の管理も必要となってきますが、最新のSaaSツールを使えばそれら対応もスムーズに行えるでしょう。
様々な業務をシステム上で管理できるようになると、今まで費やしていた時間を、企業が発展するための別の業務に活用できます。
受発注システムを利用してみたいと考えている方は、ぜひ今回紹介したツールを始めとした受発注システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
画像出典元:O-dan