となりました。
One Tap BUYは、銀行預金口座に残高があれば、証券口座への送金作業をしなくても株式の購入が可能となるサービス『おいたまま買付』において、3大メガバンクに続き、新たに株式会社ゆうちょ銀行と、株式会社南都銀行の銀行口座との接続を、2019年7月12日に開始しました。
2018年第5期の売上高は前年比+281%で1億6,400万円、営業利益は△15億6,900万円、当期純利益は△15億8,300万円となりました。
One Tap BUYは1,000円から株式を売買できるスマホ専用の証券会社で、口座開設数は2018年10月時点で13万口座を超えました。
米リサーチ会社「CB Insights」によると、One Tap BUYは孫正義氏が代表を務めるソフトバンク・ビジョン・ファンドから出資を受けています。One Tap BUY以外に出資を受けている企業は、レシピ動画のdely、決済のOrigami、その他一社ということで、注目企業であることは間違いないです。
決算の内容を詳しく見ていきましょう。
売上高の1億6,400万円は
に分かれます。
そもそもOne Tap BUYは米国株と日本株を大量購入し、ユーザーに最小1,000円から株式を譲渡しています。ビジネスモデルとしては、ユーザーが株式を売買する際の手数料と、One Tap BUYが購入した株式のトレーディング損益で成り立っています。
トレーディング損益が売上高の72%を占めている状況なので、株価が暴落してしまった場合はOne Tap BUYの経営に大きく影響してしまう状態です。
続いて、17億円に上る販管費の内訳を見てみましょう。
となっています。
特に、プロモーション費用、口座開設業務委託費、郵送物発送費が多くを占めています。売上高1億6,400万円では補えない額の販管費を計上しているので、早急に顧客基盤の拡大と新しいビジネスモデルの開発が必要になりそうです。
そういった状況の中、2018年6月に新しいサービスを発表しているので紹介します。
One Tap BUYが発表したサービスは、月980円で株式の取引手数料が無料になる「定額プラン」です。
取引所の開場時間帯の手数料は0.5%なので、月980円の元を取るためには19万6,000円分の売買をする必要があります。高額の株式を売買するヘビーユーザーを囲い込むのが狙いだと考えられます。
定額制のサブスクリプションモデルの利点としては、安定した収益を確保できる点です。現在のOne Tap BUYの収入源である手数料とトレーディング損益は、どちらも予想がしにくく、不安定です。安定した収入源が確保できれば大きな先行投資もしやすくなるので、良い試みだと思います。
One Tap BUYの株主構成をみると、1位のソフトバンクグループが全体の47.77%を占めて筆頭株主に。
2位のみずほ証券会社は12.3%となっています。代表の林和人氏は6.32%に留まり、実質的にはソフトバンクグループの1企業となっています。
赤字額が拡大する一方で、資金調達は順調です。
流動資産と流動負債の比率をみても支払い能力は十分にあるので、豊富な資金を元手にどう展開してくか注目していきたいです。
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