TOP > 組織 > マーケティング > SNSマーケティングとは?代表的な手法とトレンドを反映した成功事例を解説【2025年】
SNSマーケティングとは、SNSを活用して、商品やサービスの認知拡大・ファン獲得・売上向上を図るマーケティング手法です。
X(旧Twitter)やInstagram、TikTok、LINEなどのSNSは、今や生活のインフラともいえる存在。
企業にとっては「ユーザーと直接つながれる場」であり、広告・キャンペーン・商品開発など幅広い施策に活用できます。
本記事では、SNSを効果的に運用するために、SNSマーケティングの基本から、活用すべきプラットフォームの選び方、成功に導く運用ステップまでを体系的に解説します。
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このページの目次
企業のマーケティング活動において、SNSは今や欠かせないチャネルのひとつとなっています。
しかし実際には「どこまでがSNSマーケティングなのか?」が曖昧なまま、運用だけにとどまっているケースも少なくありません。
まずはSNSマーケティングの定義を明確にし、他のマーケティング施策との違いやSNSならではの特徴・強みを整理していきましょう。
SNSマーケティングとは、Twitter(X)やInstagram、TikTok、LINE、YouTubeなどのソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を活用して、ユーザーと接点を持ち、ブランドの認知や商品・サービスの購買促進を図るマーケティング手法の総称です。
「SNS=投稿運用」と捉えられがちですが、実際にはその範囲はもっと広く、以下のような複数の手法を包括しています。
オーガニック運用:自社アカウントでの投稿やユーザーとのコミュニケーション
SNS広告:タイムライン・ストーリーズ・リールへの広告配信
インフルエンサーマーケティング:影響力のある個人の発信力を活用
UGC活用:ユーザーが自発的に投稿したコンテンツを広報資源として使う
SNSキャンペーン:フォロー&リツイート、ハッシュタグ投稿などによる参加型施策
このことから、SNSマーケティングとは単一の施策ではなく、SNSというメディア特性を活かした複合的なマーケティング活動であり、「デジタル上の消費者接点の最前線」に立つ手法とも言えます。
SNSマーケティングは、デジタルマーケティング(デジマ)のメディア戦略においては「アーンドメディア(Earned Media)」に位置付けられます。
アーンドメディアとは、ユーザーや第三者によって「自発的に語られる場」であり、口コミのような信頼性の高い情報源となっています。
オウンドメディア、ペイドメディアと合わせてトリプルメディアと呼ばれており、SNSの各施策は下記のように整理することができます。
特徴 | 施策例 | |
ペイドメディア | お金を払って露出する広告媒体 | SNS広告(リール広告、ストーリーズ広告など) |
オウンドメディア | 自社が保有・管理する媒体 | SNSアカウントの投稿(公式情報発信) |
アーンドメディア | ユーザーが自然発生的に発信・拡散 | UGC(ユーザー生成コンテンツ)、口コミ、インフルエンサー投稿 |
SNSはその特性上、「拡散」「共感」「話題化」といったユーザー起点の動きが強いため、本質的にはアーンドメディアとしての側面が最も強いメディアといえます。
特にBtoC領域においては、ブランドのメッセージをユーザーの言葉で語ってもらうことが成果に直結しやすく、SNSはそのエンジンとして重要性を増しています。
SNSマーケティングの手法としては、以下の5つがあります。
SNSマーケティングの代表的な5つの手法
SNSには、あらゆる年代・属性の人々が集まります。
マーケティング成果を高めるためのヒントは多数あり、情報の集め方・利用の仕方次第で、多種多様な効果が期待できます。
マーケティングにおいてSNSの重要性が高まる中、SNSマーケティングを専門に行うマーケターも登場しています。
SNSの複雑性・多様性を最大限に生かし、商品や企業の認知度向上・ファン獲得のための施策を行うのが仕事です。
SNSマーケターとして働く場合、以下のような仕事があります。
SNSは今や、ユーザーの情報収集から購買判断に至るまで、あらゆる消費行動の起点となっています。
広告やSEOに加え、SNSが認知・興味喚起の導線として欠かせない存在となった今、マーケティング戦略に取り入れるべき理由を改めて整理してみましょう。
SNSは単なる交流ツールではなく、ユーザーの「知る・調べる・買う」に直結する重要な接点です。
たとえば10代〜30代の多くは、「Instagramでおしゃれなカフェを探す」「X(旧Twitter)で新商品の口コミをチェックする」といった行動を日常的に行っています。
SNSは今や、商品やサービスとの最初の出会いの場として定着しつつあるのです。
実際の調査結果から、その影響力を具体的に見てみましょう。
調査項目 | 主な結果 |
主要な情報収集手段としてSNSを活用 | ・全体の約6割が日常的にSNSを情報収集に活用 ・20~30代は8割超 ※参考元:アルティウスリンク調査(2025年)より |
商品認知・購入のきっかけとしてのSNSの役割 | ・20代女性の9割以上、男性7割強が「SNSで商品を知る」 ・全体の6割以上が「購入前にSNSを確認」 ※参考元:アルティウスリンク調査(2025年)より |
SNSでの商品検索の傾向 | ・検索エンジン利用が約70% ・SNS利用が約28%(若年層中心) ※参考元:FNNプライムオンライン(2024年)より |
こうした調査結果からもわかるように、SNSは情報収集から購買意思決定まで、ユーザー行動のあらゆる段階に影響を与えています。
特に若年層を中心に、検索エンジンに加えてSNSも購買行動の重要な起点となっているため、マーケティング施策にSNSを取り入れる意義はますます高まっています。
出典:令和6年通信利用動向調査|総務省
総務省が発表した「令和6年通信利用動向調査」によると、SNSの利用率は引き続き上昇傾向にあります。
個人のSNS利用率は全体で81.9%。前年(令和5年)の80.8%から1.1ポイント増加しました。
13〜49歳では9割以上が利用しており、SNSが生活に深く根づいていることがうかがえます。
さらに、70代・80代でもおよそ半数がSNSを利用しており、「高齢層には届きにくい」というこれまでのイメージも変わりつつあります。
世代を問わず幅広くリーチできる点は、今SNSをマーケティングに活用すべき理由のひとつといえるでしょう。
SNSの大きな魅力のひとつは、あまりコストをかけずに多くの人に届けられることです。
広告費をかけなくても、投稿内容が共感や話題を呼べば、一気に拡散(=バズる)可能性も。
さらに、ユーザーの反応がすぐに見えるため、「試して、反応を見て、すぐ改善」といった柔軟な運用ができます。
PDCAを高速で回しやすく、小さく始めて育てていけるのもSNSならではの強み。
実際に、SNSをきっかけに注目を集め、ブランディングや売上アップに成功した中小企業や個人店舗も少なくありません。
「うちは予算がないから…」という企業ほど、SNSはチャレンジしがいのあるマーケ手段です。
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SNSマーケティングがうまくいけば、売上アップはもちろん、ブランディング効果やユーザーのCX(カスタマーエクスペリエンス)の向上が期待できます。
SNSマーケティングのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
SNSマーケティングは、商品理解から比較検討・購買、そして継続利用やファン化まで、消費者のプロセスを一貫してサポートできるのが大きな魅力です。
広告やインフルエンサー・UGCを活用して認知度を広げ、投稿やレビューを通じて比較検討を促進。
その後購入を後押しし、継続的な発信でファン化を目指します。
このようにSNSは短期的なバズだけでなく、売上をじわじわ伸ばしていくための頼れる味方となるでしょう。
企業の世界観・理想を詰め込んだ投稿は、ブランドイメージの定着や向上に有益です。
画像や動画を交えた投稿はアピール力も強く、企業そのものに魅力を感じてくれる顧客・ファンの獲得につながります。
ただしSNSをブランディングに活用する場合は、投稿内容に一貫性を持たせることが大切です。
日替わりで意見や視点がコロコロ変わる投稿は、親近感や信頼を得られません。
投稿を始める前に、設定・方向性を決めておくとよいでしょう。
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SNSの強みは、若年層と気軽にコミュニケーションが取れること。
コメントに返信したり投稿にリアクションしたりする中で、ユーザーとの距離がぐっと縮まります。
特に10〜30代は、企業アカウントとのやりとりに親しみを感じやすく、共感や信頼がファン化につながることも。
日々の発信を通じて「好きな企業」になれれば、長く応援してくれる存在になってくれる可能性が高まります。
気になるポイント!なぜ若年層はSNSで親しみを感じやすいのか?
・「価値観が合うか」「応援したいか」といった感覚が購買行動にも影響を与える時代
・日常的に企業アカウントと接しているため「フレンドリーな存在」と捉えている
・「企業が自分の声を拾ってくれた」「いいねされた」ことが、好意や信頼を抱くきっかけに
SNSは、まだ自社や商品を知らない潜在層にアプローチできるのが強みです。
たとえば、InstagramやXでバズった投稿がフォロワー外にも届けば、今まで接点がなかった人にもブランドが広まります。
検索ありきのWeb広告と違って、SNSでは「なんとなく見ていたら気になった」という出会いが生まれやすいのもポイント!
インフルエンサーの投稿やハッシュタグキャンペーン、興味関心ベースの広告などで新しいお客さんとの接点を広げられるため、新規顧客を増やしたい企業にこそ向いている手法といえるでしょう。
SNSマーケティングは効果が高い反面、運用を誤ると大きなトラブルとなるケースもあります。
SNSマーケティングを行う際、気を付けたいポイントを4つご紹介していきます。
SNSマーケティングは、「投稿したらすぐに売上が伸びる」という即効性のある手法ではありません。
特にオーガニック運用(広告を使わない自然な投稿)では、ファンの獲得やエンゲージメントの増加に数ヶ月〜半年ほどかかることもあります。
コツコツ継続することが成果への近道です。
▶対策のヒント
・中長期的な視点でKPIを設計する(例:3ヶ月後にフォロワー○人など)
・投稿だけでなく、キャンペーンや広告との組み合わせでスピード感を出す
SNSではユーザーとの距離が近いため、発信内容によっては意図せず誤解や批判を招いてしまうケースもあります。
インターネットリテラシーはもちろん、一般常識・社会人としての常識もわきまえていることが必要。
特に、時事ネタ・社会問題・ジョークを含む投稿は慎重に扱いましょう。
▶対策のヒント
・投稿前に複数人で内容をチェック(Wチェック体制の構築)
・過去の炎上事例を学び、NGワード・NG表現集を社内で共有しておく
SNS運用は、ただ投稿するだけではうまくいきません。
文章のトーンや画像の見せ方、投稿タイミングなどにセンスが求められます。
さらに、コメントやDMへの対応にはスピードと丁寧さが不可欠です。
ユーザーとの距離が近い分、担当者の対応力が成果を左右する大きなポイントになるでしょう。
▶対策のヒント
・業務経験のあるスタッフ、またはSNSに親しみのある若手人材を起用
・ガイドラインや対応テンプレートを用意し、属人化を防ぐ
SNSは効果が数字で見えにくく、「頑張って投稿してるのに成果がわからない…」となりがち。
とくにフォロワー数だけを目標にすると、売上や問い合わせといった本来の目的からズレてしまうことも。
事前にKPIを明確にして、何をもって成果とするかを決めておくことが大切です。
▶対策のヒント
・事業目標(売上・問合せなど)と結びつけたKGI・KPI設計を行う
・投稿ごとのインプレッション、保存数、クリック数などを定期的に記録
SNSマーケティングと一口に言っても、アプローチはさまざま。
目的や予算に合わせて使い分けることで、より効果的に成果を出すことができます。
ここでは代表的な下記5つの手法をご紹介します。
1. SNSアカウント運用
2. SNS広告
3. インフルエンサーマーケティング
4. SNSキャンペーン
5. ソーシャルリスニング
SNSマーケティングの基本かつ重要な手法が公式アカウントの運用です。
X(旧Twitter)やInstagram、Facebookなどで企業アカウントを作成し、定期的な発信を行います。
一見地味な運用ですが、コツコツ続けることでブランドの「土台づくり」になるため、中長期で成果を出したい企業には欠かせない施策といえます。
主な取り組み | 得られる効果 |
商品やサービスの投稿 | 認知拡大とファンの獲得 |
コメント返信・リポストなど交流 | ECサイトや公式サイトへの効果的な誘導 |
キャンペーンの実施 | ユーザーの声を活かしたサービス改善と運用効率化 |
SNS広告は、TwitterやInstagramなどのプラットフォーム上で表示される広告です。
画像や動画で効果的に訴求し、ターゲットを細かく絞って配信できるのが強みです。
予算や期間も自由に設定でき、管理画面から手軽に効果測定も可能。素早く結果を出したい企業におすすめです。
主な取り組み | 得られる効果 |
細かなターゲティング設定が可能 | 興味関心の高いユーザーに効率的にリーチ |
画像・動画で視覚的に訴求 | ブランド認知や商品の購買促進に効果的 |
予算・配信期間を柔軟に調整 | 短期間での成果測定と最適化がしやすい |
インフルエンサーの影響力を活用して、商品やサービスの認知度アップを狙う手法です。
企業から直接伝えるよりも自然で、フォロワーに受け入れられやすいのが特徴。
ライブ配信やアンバサダー起用など多様な戦略も可能ですが、広告であることの明示は必須です。
主な取り組み | 得られる効果 |
影響力のあるインフルエンサー起用 | 自然な形でフォロワーにリーチ |
ライブコマースやイベント活用 | 商品認知やブランドイメージの向上 |
アンバサダー制度の導入 | ファン層の拡大と長期的な関係構築 |
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SNSキャンペーンは、プレゼント企画やコンテストなどユーザー参加型の企画を通じて、拡散やエンゲージメントを狙う手法です。
UGC(ユーザー生成コンテンツ)やシェアによる拡散力を活かし、短期間での認知拡大やファン獲得につながります。
主な取り組み | 得られる効果 |
ハッシュタグ投稿コンテスト | ユーザーの参加促進と投稿拡散 |
プレゼント企画やクーポン配布 | 短期的な購買促進・エンゲージメント向上 |
参加者とのコメント・リアクション対応 | 顧客との関係性構築・ブランドへの親近感アップ |
ソーシャルリスニングは、SNS上のユーザー発信を収集・分析し、マーケティングに役立てる手法です。
アンケートより率直な声を活かし、商品改善やトレンド把握・競合分析・リスク管理に役立ちます。
SNSマーケティングの基盤とも言えるでしょう。
主な取り組み | 得られる効果 |
SNS上の投稿やコメントを収集 | リアルなユーザーの意見や感情を把握 |
感情分析やトレンド分析 | 商品・サービス改善やマーケ戦略の最適化 |
競合や業界の動向チェック | リスクの早期発見と対応 |
一口にSNSといっても、その特徴やユーザー層、向いている業種はさまざまです。
まずは主要6プラットフォームの特徴を一覧で把握し、自社に合った媒体選びのヒントにしましょう。
【主要6プラットフォーム 特徴一覧表】
プラットフォーム | MAU | 特徴 | 主な広告媒体 |
LINE | 9,700万 | 日常使い&通知性が高くCRMに強い | トークリスト広告、LINEニュース広告、リワード広告、LINE VOOM広告 |
YouTube | 7,120万 | 長尺・解説・ストーリー性が伝えやすい | インストリーム広告、バンパー広告、ディスカバリー広告、アウトストリーム広告 |
X | 6,700万 | リアルタイム性が高く拡散力がある | プロモツイート、プロモアカウント、プロモトレンド |
6,600万 | ビジュアル重視の商品訴求に強い | フィード広告、ストーリーズ広告、リール広告、ショッピング広告 | |
2,600万 | 実名登録。中高年層やBtoBに強い | フィード広告、ストーリーズ広告、動画広告、カルーセル広告、リード獲得広告 | |
TikTok | 3,300万 | 短尺動画、バズ狙いや拡散力重視 | インフィード広告、TopView、ハッシュタグチャレンジ、ブランドエフェクト |
では実際に、日本ではどのSNSがどれくらい使われているのでしょうか?
総務省が公表した調査※によると、LINEやYouTubeは全年代で利用率が高く、幅広い層への接点が期待できる一方で、InstagramやTikTokは若年層に特化したアプローチに適していることがわかります。
また、X(旧Twitter)やFacebookは中堅~シニア層にも一定の支持があり、情報拡散力やコミュニティ性に優れています。
こうした利用傾向を踏まえて、それぞれのSNSの特徴やマーケティング活用のポイントを具体的に見ていきましょう。
※参考:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省
画像引用元:LINE公式HP
LINEは、世界230の国・地域で展開しているコミュニケーションアプリです。
国内月間アクティブユーザー数(MAU)は、9,700万人以上(2025年5月時点)で、国内普及率84%を誇っています。
LINEの特徴は、個人間のやり取りが開示されないこと。
1対1のコミュニケーションが可能で、メール感覚で使えます。
ショップクーポンの配布・シークレット情報の伝達など「1対企業」で関係を深められるのが魅力です。
日本人のコミュニケーションインフラともいえるLINEは、SNSマーケティングでは欠かせない存在といえるでしょう。
向いている業種・業界
小売・飲食・美容・病院・不動産など、リピーターを育てたい業種全般
画像引用元:YouTube公式HP
YouTubeは、世界中に利用者を抱える動画投稿プラットフォームです。
国内のMAUは、7,120万(2025年5月時点)。
10代から50代以上まで、幅広い年齢層に支持されています。
YouTubeの特徴は、インフルエンサーが大きな力を持つという点。
フォロワー数の多い著名人・有名人の動画に注目が集まる傾向があり、インフルエンサーを起用したインフルエンサーマーケティングに最適でしょう。
また動画配信という特性上、テキストや静止画では伝えにくい商品・サービスの魅力を伝えるのにも適しています。
ブランディングに力を入れたい企業や、製品の効果をアピールしたい企業にとっても有益なツールとなるでしょう。
向いている業種・業界
教育、フィットネス、金融、不動産、家電、車、BtoBサービス、専門家による情報発信系
画像引用元:X公式HP
X (旧:Twitter)は、短文テキストを中心に、画像・動画・リンクなども投稿できるSNSです。
リアルタイムな話題の共有や、速報性の高い情報発信に適しています。
10〜20代を中心に幅広い年代が利用しており、日本国内のMAUは 6,700万(2025年5月時点)以上と言われています。
10代・及び20代の利用率が高い傾向にあります。
最大の特徴は、リポスト(旧リツイート)による拡散力の高さ。
バズれば、一気に多くの人に認知される可能性も。
また、#(ハッシュタグ)を活用した検索性の高さやユーザーの本音が集まりやすい点も、マーケティングにおいて大きな魅力です。
画像引用元:Instagram公式HP
Instagramは、動画・画像でコミュニケーションを図れる画像投稿プラットフォームです。
国内のMAUは6,600万(2025年5月時点)。
男性よりも女性の利用者が多い傾向にあり、 10代〜30代女性の利用が多くなっています。
Instagramは、ビジュアルのきれいな投稿が注目されます。
また女性ユーザーが多いという特徴もあり、「女性向け」かつ「投稿映えする」商品・サービスと相性がよいでしょう。
また動画を配信できる「インスタライブ」を使えば、商品・サービスの紹介からECサイト・自社サイトへの誘導まで行えます。
ライブコマースのプラットフォームとして活用するのも一つの手です。
向いている業種・業界
アパレル、コスメ、カフェ、美容室、雑貨、インテリア、ブライダル、旅行、ライフスタイルメディア
画像引用元:Facebook公式HP
Facebookは、実名登録制のコミュニケーションプラットフォームです。
TwitterやInstagramの前に登場したツールで、どちらかというとユーザーの年齢層が高い傾向にあります。
国内のMAUは2,600万人です(2025年5月時点)。
Facebookは、多種多様なコンテンツを抱えるのが魅力です。
動画・テキスト投稿のほか、購入ボタン付きの投稿やアンケートなども投稿できます。
企業目線で見れば、SNSマーケティングツールとして活用しやすいといえるでしょう。
またFacebookユーザーの属性は、詳細かつ信頼性が高いものも魅力です。
ユーザーの情報収集ツールとして使っても、精度の高い情報を得られます。
向いている業種・業界
士業、コンサル、製造業、法人営業、BtoBサービス、地域密着型ビジネス、教育機関
画像引用元:TikTok公式HP
TikTokは、ショート動画で情報を伝えるSNSプラットフォームです。動画の長さは最大10分まで対応していますが、特に15〜60秒程度のテンポよい動画が人気です。
国内の月間アクティブユーザー数(MAU)は3,300万人(2025年5月時点)とされ、10〜20代の若年層を中心に圧倒的な支持を得ています。
TikTokの強みは、音楽・エフェクトを使った表現力の高さと、レコメンド機能による爆発的な拡散力。センスのある動画は、フォロワーが少なくても「おすすめ」に載り、バズる可能性があります。
「TikTok広告」では、スマホ全画面でのインパクトある訴求が可能。さらに、高いエンゲージメントを狙うならTikTokクリエイターとのコラボも有効です。
若者向けの商材やサービスをアピールしたい企業には、今や外せないプラットフォームといえるでしょう。
向いている業種・業界
飲食、音楽、アパレル、学習塾、キャラクター商品、若年層向けサービス、メーカーPR動画
これからSNSマーケティングに取り組む担当者は、スタートまでの具体的な5ステップをチェックしましょう。
フェーズごとのポイントを知ることが、精度の高いSNSマーケティングにつながります。
まずはSNSマーケティングのゴール(目標)を決めましょう。
例えば、具体的なゴールとしては以下のものがあるでしょう。
競合がすでにSNSマーケティングを展開しているのであれば、競合のアカウントを参考にするのも一つの手です。
ゴールをどこに置くかで、選定すべきプラットフォームも異なってきます。
ターゲティングとは、アプローチする対象を具体的に設定することです。
SNSマーケティングでは、以下の項目の想定が必須となります。
ターゲティングの注意点は、具体的かつ詳細にターゲットを絞りすぎないことです。
通常の戦略のように「ペルソナ」を作成して細かく仕上げると、対象から外れる層が多くなります。
SNSの魅力である「拡散性」が低下する恐れがあり、思ったほどリーチが伸びません。
ターゲットの年齢層・性別をざっくりと決め、戦略の軸としましょう。
ターゲットの性別や年齢層にマッチするプラットフォームを決定します。
主要ユーザー層やプラットフォームの特徴を考慮し、SNSマーケティングのゴール・ターゲットにマッチするものを選びましょう。
複数のSNSを組み合わせることも可能ですが、分散しすぎると精度が落ちます。
運用のリソースが不足している場合は、スモールスタートで実施して、手応えのあったアカウントを育てていくとよいでしょう。
また、プラットフォームが決まったら、それぞれにマッチする手法を選択することも必要です。
SNSマーケティングを成功させるには、やみくもに投稿するのではなく、「何のために」「どんな体制で」「何を発信するか」を明確にしておくことが大切です。
まずは、KGI(最終ゴール)とKPI(中間目標)を設定しましょう。
たとえば、
これらの数値をあらかじめ定めておくことで、効果を振り返りながら改善しやすくなります。
あわせて「誰がどのSNSを運用するのか」「週に何回投稿するのか」など、投稿の頻度や運用体制も整理しておくとスムーズです。
投稿計画のテンプレートを作っておくと、チームでも運用しやすくなります。
アカウント運用を始めたら、投稿して終わりではありません。
ユーザーの反応を見ながら、こまめに振り返りを行いましょう。
投稿ごとのいいね数、コメント、フォロワー数の増減、サイトへの流入などをチェックすれば、「どんな投稿が刺さるのか」が見えてきます。
反応がよかった投稿の傾向を分析し、次回以降に活かすことで、コンテンツの精度が上がっていきます。
SNSマーケティングは一発勝負ではなく、改善を重ねる試行錯誤の連続です。
小さなトライ&エラーを積み重ねて、成果を大きく育てていきましょう。
SNSマーケティングによってファン獲得・知名度向上につながった企業はたくさんあります。
これからSNSマーケティングを始める企業の参考になる成功事例を「X」「Instagram」アカウントから紹介します。
画像引用元:SHARP公式Twitter
シャープ株式会社の(@SHARP_JP)ツイートの特徴は、「シャープさん」と呼ばれる、公式らしからぬゆるさ。
トレンドに乗った発言も多く、ツイートそのものに魅力があります。
ユーザーとのやり取りも小まめかつ丁寧に行われており、ユーザーが企業に親近感を抱きやすいのも高ポイントです。
Twitterのフォロワーは、84.5万人(2025年6月時点)。
ツイートの内容がトレンドニュースに載ることもあり、SNSマーケティングの成功例として参考にできます。
画像引用元:キングジム公式Twitter
文房具メーカー・キングジム(@kingjim)もSNSマーケティングの成功例にふさわしい企業アカウントの一つ。
ノウハウ・リソースなし・低予算の状態からスタートし、フォロワー47.2万人を獲得するまでの人気アカウントとなりました。(2025年6月時点)
キングジムが人気を集めたのは、親近感の湧くつぶやきです。
「お昼に〇〇を食べました」「◎◎について考えています」などといったパーソナルな呟きがユーザーとの距離を縮め、親密なやり取りのきっかけとなりました。
炎上とは無縁の平和なつぶやきは、これからSNSマーケティングを始める企業のよいお手本となるでしょう。
画像引用元:株式会社タニタ公式Twitter
株式会社タニタ(@TANITAofficial)も、「中の人」の面白ツイートで人気を集めるアカウント。
フォロワー数は33.8万人です(2025年6月時点)。
ツイートには担当者の好みや個性が反映されており、共感を覚えたユーザーがファン化しています。
また新しい取り組みとして、Twitterの新機能「スペース(Spaces)」を活用しているのも見逃せません。
スペースとは、音声でフォロワーとやり取りできるプラットフォームです。
テキストよりもフォロワーとの距離が近く、顧客ロイヤルティの向上が期待されています。
参加者は日によって異なるものの、100人近くいるのだとか。
SNSマーケティングの新しい形を探す企業にとって、よい指標となるでしょう。
画像引用元:Tasty Japan公式Instagram
Tasty Japan(@tastyjapan)は、フォロワー数773万人(2025年6月時点)を抱える、おしゃれな料理動画のアカウントです。
「インスタ4大人気料理アカウント」に数えられ、主に女性から絶大な支持を誇ります。
動画で分かりやすく表示される料理は、おしゃれで映えるものばかり。
レシピや作り方&使い方の動画でアピールしたい企業には参考になるでしょう。
画像引用元:スターバックスコーヒージャパン公式Instagram
スターバックスコーヒージャパン(@starbucks_j)は、新作フラペチーノやアレンジレシピを紹介。
「スタバ=おしゃれ」というブランドイメージを強調する写真が多く、ブランド力を高めたい企業のお手本となります。
ブランドの世界観がきっちりと確立された投稿は、ファンの心をガッチリとつかんでいる様子。
投稿が増えるたび、ファンからたくさんのコメントが付いています。
現在のフォロワー数は、400.3万人です(2025年6月時点)。
画像引用元:ユニクロ公式Instagram
アパレルメーカー・ユニクロ(@uniqlo_jp)の日本公式アカウントです。
フォロワー数は185.5万人ですが、グローバルアカウントは265.7万人のフォロワーを抱えています。(2025年6月時点)
投稿では、新作のラインアップや話題のアイテムの紹介のほか、着こなしのポイントやおすすめのコーデなども紹介。
アンケートやキャンペーンのお知らせもあり、ユーザーとのやり取りも盛んです。
動画や複数の写真を駆使した丁寧な商品紹介・情報発信の方法は、InstagramでSNSマーケティングを展開していくうえでのヒントが詰まっています。
SNSマーケティングの効果を高めるうえで、意識したいポイントがいくつかあります。
企業のマーケティング戦略の精度を高める、上手な活用方法を見ていきましょう。
SNSマーケティング戦略では、動画による宣伝・広告を含めましょう。
動画は視覚的インパクトが強く、訴求力が強いのが魅力です。
例えば商品説明を行う場合でも、動画があれば多くの人はすんなりと理解できます。
クオリティの高い動画ならブランディング効果も期待でき、フォロワー数の増加やユーザーのファン化もあるでしょう。
動画の高い訴求力は、SNSの爆発的な拡散力と好相性です。
記憶に残りやすいうえ、伝えられる情報量も多く、積極的に取り入れて損はありません。
SNSマーケティングではPDCAではなく「PDRサイクル」を意識しましょう。
PDRサイクルとは、「準備(Preparation)」「実行(Do)」「評価(Review)」を指します。
PDCA(Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善))よりもスパンが短く、高速でサイクルが回るのが特徴です。
トレンドの移り変わりが激しいSNSマーケティングでは、PDCAサイクルによる効果検証は時間がかかり過ぎです。
各フェーズのKPIを睨みながら実行・評価を繰り返すPDRサイクルを採用した方が、SNSにふさわしいスピード感でマーケティングの精度を高めることができます。
SNSマーケティングによって効果を出すためには、常に分析・改善が必要です。
SNSの分析ツールを導入し、必要な数値を常にチェックしておきましょう。
SNSマーケティングにおいて意識したい数値には以下のものがあります。
分析ツールは、特定のSNSのみに対応するものがほとんどです。
自社で運用するSNSにマッチするツールを見つけましょう。
ツールを導入すれば、「フォロワー数の推移」「エンゲージメント率の推移」なども簡単に追えるようになります。
SNSマーケティングを始めるうえで、「どれくらい費用がかかるの?」「外注と内製、どっちがいいの?」と悩む方は多いのではないでしょうか。
SNSでマーケティングを行う際には、運用代行やSNSコンサルを利用してアカウントの運用ごと丸投げする場合もあれば、自社で広告を運用してそこからの流入を狙うというアプローチがあります。
ここでは、運用形態別の費用イメージと、広告を使う場合の継続コストについて解説します。
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【社内運用と外注の費用・特徴比較】
項目 | 社内で運用する場合 | 外部に委託する場合 |
初期費用 | ほぼ不要 | 初期設計費用がかかる(5〜20万円) |
月額費用 | 社員の人件費が主(例:5〜10万円/月) | 代行費用(10〜50万円/月) |
メリット | 自社のサービス理解が深く、柔軟に動ける | プロのノウハウで成果が出やすい。運用の手間が減る |
デメリット | リソースが足りないと投稿が止まりやすい | コストが高く、内容を完全にコントロールしにくい場合も |
SNSマーケティングは、目的や体制に応じて「社内運用」か「外注」かを選ぶのがポイントです。
社内で小さく始めればコストを抑えてノウハウを蓄積できますが、人手やスキルが足りない場合は、スポット的に外注するのも有効です。
最近では、戦略立案やキャンペーン企画だけを外部に任せて、投稿や運用は社内で行う“ハイブリッド型”の運用も増えています。
自社のリソースに合った形を選びましょう。
【SNSマーケティングにかかる費用の相場一覧】
種類 | 媒体 | 料金 |
クリック課金 (CPC) | Facebook・Instagram・X・LINE・TikTok | 24円~200円/click |
インプレッション課金 (CPM) | Facebook・Instagram・X・LINE・TikTok | 400円~650円/1,000lmp |
アプリのインストール課金 (CPI) | Instagram・X | 100~250円/インストール |
動画の再生時間による課金 (CPV) | Instagram・X・TikTok | 5~20円/再生 |
エンゲージメント課金 (CPE) | X | 40~100円/エンゲージメント |
フォロー課金 | X | 40~100円/フォロー |
SNSマーケティングの費用は、利用する媒体や目指すゴール(クリック・フォロー・購入など)によって大きく変わります。
広告は一般的に、成果に応じて課金される仕組みが多く、クリック単価制(CPC)やエンゲージメント課金、動画再生数による課金など、形式もさまざまです。
ただし、必ずしも多額の費用が必要なわけではありません。
たとえば「社内で週1投稿から始める」「月3万円だけ広告を出してみる」といった小さな一歩からのスタートも可能です。
自社のリソースや目的に合ったやり方で無理なく取り組み、少しずつ最適なスタイルを見つけていくのが、成功への近道といえるでしょう。
SNSマーケティングは、拡散力と双方向性を活かし、低コストで高い効果が期待できる手法です。
目的やターゲットに合わせて、最適なSNSと運用方法を選ぶことが成功のカギとなります。
最初は小さく始めてもOK!
自社のリソースに合った形で試行錯誤しながら、成果につながる自分たちらしいSNS活用を見つけていきましょう。
画像出典元:Unsplash、Pixabay
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