いまやビジネスに欠かせない要素である「SNS集客」。
うまく運用すれば、コストをかけずに多くの見込み顧客にリーチできる強力な武器になります。
一方で、成果を出すためには、各SNSの特徴やメリット・デメリット、自社に最適なSNSは何かを知ることも大切です。
成功・失敗事例や、目的別・業種別のおすすめSNSとあわせて詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください!
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では、なぜSNS集客がそこまで重要視されるようになったのでしょうか。
出典:スマートシェア株式会社
SNSの利用率は年々高まっていますが、2023年の調査では、「全年代の7割が、毎日"SNS検索"を利用している」(出典:スマートシェア株式会社)と驚きの結果が出ました。
SNSはコミュニケーションツールとしてだけでなく、全世代において、情報を探す行動の主流となってきています。
そのため、今の宣伝・集客においては、チラシやHPを作ってリアルやWeb検索から見つけてもらうのを待つだけでは全く不十分であり、「SNSからの集客」に重きを置く必要が出てきたのです。
また同調査では、商品/サービスを購入する際に、「全世代の約5割が、SNS上の口コミを参考にしている」こともわかりました。
情報を探したあとに、実際購入するかどうかにも、SNSのリアルな声が重要視されているのです。
これには、ステマやサクラレビューなどの存在が認知されたこともあり、口コミサイトやHPのレビューよりも、SNSでの身近な人のコメントのほうが信頼度が高いと考える層が増えたことも影響しているといわれます。
これらの調査結果で驚くのは、「全世代の情報検索・購買行動においてSNS集客が主流化」してきているという点です。
一般的な先入観としてよくある、SNSはZ世代がよく使うものなので、SNS集客は若者向けの商品やファッション業界向けのものである、というのはもう古い誤解であるということがわかります。
今後は、潜在顧客の目にとめてもらい、購買のアクションを促すには、どんな商品/サービスであっても、SNS経由での集客を意識することが重要なのです。
ただし、やみくもにSNSで拡散すればよいわけではありません。
各SNSにもユーザー特性や強み・弱みがあるので、自社にあったSNSを選択することが必要です。
SNSマーケティングの基礎について知りたい方はこちらの記事へ
SNS集客をする7つのコツは以下のとおりです。
SNS集客においても、共通して大切なのはまず目的の明確化です。
それはなぜかと言うと、目的次第でアカウントの構築や投稿内容が変わるからです。
もしブランディングが目的なら、商品の独自な魅力や世界観を伝える投稿が必要です。各企業が追い求める目的が異なるように、「認知度向上」「商品購入の促進」など、それぞれの目標が存在します。
SNS集客を成功に導くためには、最初に明確な目的を立てることが大切です。
目的が確定したら、次に重要なのはターゲットとなるペルソナ像を細かく設定することです。
ペルソナとは、自社のSNSアカウントに興味を持つであろう理想的な人物像です。年齢、性別、大切にする価値観などを分析し、情報を届けたいペルソナを具体的に描き出します。
複数のペルソナを設定することで、ブレない情報発信が可能になります。
SNSアカウントの中核アイデアをハッキリと打ち出しましょう。
このコンセプトとは、「どんな情報をペルソナに提供するのか」「最終的にペルソナにどのような影響を与えたいのか」といった方向性を指します。
コンセプトがクリアであるほど、一貫性のある投稿が生まれ、ユーザーを引き寄せる力が増します。
SNSと商品・サービス、ターゲットとの相性は欠かせません。
化粧品の場合、Instagramは画像を活用しやすく、視覚的な印象を与えやすいです。逆に、テキスト主体のTwitterはあまり適していないでしょう。
プログラミングスクールのような情報の提供の場合は、Twitterのようなテキストで発信できるプラットフォームが相性良いです。
ビジネスの性質によっては、SNSの相性が大きく異なるため、自社の商品やサービス、ターゲットに最適なSNSを選択しましょう。
SNSで最も効果的なのは、共感を呼ぶコンテンツです。
ユーザーが「わかる!誰かに共有したい!」と感じるような投稿は、リツイートやシェア数が増え、効率的に認知の拡大、拡散されやすくなります。
共感を呼ぶだけでなく、役に立つ情報を投稿することも大切です。
役立つ情報を発信することで、ユーザーはアカウントをフォローするメリットを感じ、フォロワー増加を見込めます。
また、ユーザー同士の口コミやシェアがあれば、アカウントの信頼性が高まります。SNS上でのキャンペーンや企画を通じて、口コミやシェアを促進しましょう。
SNSはアクセス数を分析することが可能です。
どの投稿の反応が良かったか、インプレッションの伸び具合を確認しながら、戦略的に改善を進めましょう。データを元に効果的なアクションを取り、アカウントをさらに発展させましょう。
これらの施策をプロに支援してもらいたい方は、SNSコンサルの利用がおすすめです。
SNS運用のみを依頼したい場合は、SNS運用代行を検討してみてください。
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ここからは、SNS集客で成功した企業の実例を、大企業から専門業界、小規模な商店まで幅広く紹介します。
実際の投稿もあわせて紹介しますので、自社のSNS集客の参考にしてみてください。
画像出典元:「まるかつ」公式X
バズった投稿例(2023年9月現在)
奈良県にあるとんかつや「まるかつ」は、Twtitter発信により全国に知れ渡る人気店となりました。
最初のきっかけは2018年に福井県で豪雪被害にあった方を気遣い「割引をします」というシンプルなツイートで、これがバズってその名が知れ渡りました。
その後も、いたずら予約のつらさや、お客様から怒鳴られた際の気持ちなどを、ソフトな表現で伝えたツイートが共感を呼び、人気のアカウントとなりました。
結果、Twitterによる集客効果により、2022年には毎年の赤字から脱却し、3号店、4号店をオープンするまでに成長しました。
画像出典元:「札幌新陽高等学校」公式TikTokより一部編集部にて加工
バズった投稿例(2023年9月現在)
札幌市にある私立高校「札幌新陽高等学校」は、TikTokマーケティングで大成功した珍しい例です。
学校公式アカウントとしては全国トップクラスの7.7万フォロワー数を獲得。
TikTok BU(部活)中心の生徒企画コンテンツが人気で、校長先生と生徒がダンスをしたりと楽しい動画を制作しています。
PR効果は絶大で、実際にTikTokを見て学校見学会へ参加者した人が半数を超え、その希望者数が4倍になるなどの成果をあげました。
画像出典元:「ダイソー」公式Instagram
バズった投稿例(2023年9月現在)
ダイソーは、自社の主要顧客である20代~30代の女性の利用率が高いInstagramに動画を投稿。
新商品の紹介や使い方の解説などが、高い再生数を誇り人気となっています。
Instagramのビジュアルトーンにあわせ、どのコンテンツもポップで目を引くように工夫され、購買後のイメージがしやすい作りになっています。
また、商品を使ったDIYをコンテスト形式で募集するUGC活用、店舗紹介をライブ配信で行う店舗施策など、顧客との距離を縮める工夫も行っています。
画像出典元:「GoPro」公式YouTubeチャンネル
バズった投稿例(2023年9月現在)
GoProは、自社製品のウェアラブルカメラを使って撮影された動画を中心に投稿を行っています。
とにかく映像のクオリティが高いのが特徴で、「自分もこんな動画を撮りたい」と感じさせるコンテンツが豊富にそろっています。
シンプルな内容ばかりですが、SNS集客においてコンテンツの質がいかにユーザーの反応に影響するかが分かる好事例と言えます。
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SNS集客は、バズればその分効果は大きいですが、その反面、炎上などの失敗にも繋がるリスクがある点にも注意が必要です。
具体的な失敗事例を紹介しますので、同じ傾向の投稿をしないようにご参考にしてください。
大手お菓子メーカーが2020年に実施した「Twitterフォローアンドリツイート懸賞」において抽選方法の不公平性を指摘したユーザーがいたことから炎上。
参加した方の中から抽選を行い当選者を決定すると事前に伝えていたものの、実際は、フォロワー数の多いユーザーが優先的に当選していることに気付いたユーザーがその情報を拡散したため発覚。
SNSは調べようと思えば、お互いのフォロワー数や過去のツイート内容を見比べることができるため、透明性の確保にも十分注意しましょう。
拡散させたいがために、各社ともキャッチーなキーワードを狙ってツイートやハッシュタグキャンペーンを行っています。
しかしながら、奇抜すぎたり、時代の傾向に配慮していないワードを選んでしまい、意図せず炎上してしまった例はいくつもあります。
<例1>
地方自治体が、働く女性応援よくばりハンドブック無料配布中!とツイートしたところ、「女性が働くことが欲張りなのか?」と物議と批判が相次いだ。
<例2>
大手ディスカウントショップが「何盗んだことある?」#これは大喜利です #万引きは犯罪です、と投稿。大喜利であると書きながらも、窃盗という犯罪を扱うのはどうなのかと批判が出た。
<例3>
大手おもちゃメーカーが、#個人情報を勝手に暴露します として、子供の人形のプロフィール情報をツイート。また、それに続けて人形が成人男性と自分の近況について話す場面の描写がツイートされたため、子供への犯罪を想起させると批判が殺到した。
上記はほんの一例ですが、特に、ジェンダー等の問題に触れた発言をしてしまうと、一度の炎上だけでなく、企業イメージの損失に繋がることもあるので十分に注意しましょう。
それでは、集客に使えるSNSの特徴の違いをみていきましょう。
自社にあったものを見極めて運用するのが成功の秘訣です。
【ユーザー数*】 4,500万
【ユーザー層】 20代男性が最多だが、10代から40代以降まで幅広く普及
*国内、月間アクティブユーザー数 MAU。以下記事内同様。
X(Twitter)は、リツイートの連鎖による拡散効果が他のSNSと比べて優れているのがポイントです。
文字による情報発信がメインで、シンプルなSNSなので参入のハードルが低く、SNS集客をこれから始める企業にも向いています。
ただし、140字の文字数制限の中で目に留まる、差別化した投稿をするにはある程度の経験やセンスも必要となります。
【ユーザー数】 3,300万
【ユーザー層】 10代〜30代中心、女性が多め
Instagramは、ファッション・コスメグルメなどビジュアルに強みのある商材と相性が良いSNSです。
ユーザー層の購買意欲も高いため大きな効果が期待できるものの、ユーザーの目を引く写真や動画コンテンツ制作のコツが必要です。
また、X(旧:Twitter)のようなシェア機能がなく、自分で検索しにいかない限りフォローしている人の情報のみをメインで見てしまうので、拡散性は低いといわれます。
【ユーザー数】 2,600万
【ユーザー層】 30代〜50代と年齢層が高め
実名利用でリアルな交友関係に近く、ビジネスユーザーやリテラシーの高いユーザーが多いため、集客の精度が高いのが特徴です。
ビジネス向けサービスの集客であれば取り組んでおいて損はありません。
ただし、実名で繋がりあっている同士の中での拡散は限定的となってしまうので、他のSNSと組み合わせて利用するのが前提となるでしょう。
【ユーザー数】 7,000万
【ユーザー層】 20代男性が最多だが、10代から40代以降まで幅広い
YouTubeは、動画の特性上、訴求力やブランディング効果が高いため、うまく運用すれば大きな成果が期待できるSNSです。
文章や画像よりも映像のほうが魅力が伝わりやすい家具・家電や教育・プログラミングなどの無形商材などに向いています。
ただし、他のSNSと比べても格段に制作・運用難易度が高いことには注意しましょう。
【ユーザー数】 1,700万
【ユーザー層】 10代〜20代と若く、女性のほうがやや多い
TikTokは、若者を中心に勢いのある動画SNSなので、若年層をターゲットとする低単価の個人向け製品で集客を行うならぴったりのサービスと言えます。
Youtubeと同様に訴求力が高いものの、1分未満と短いコンテンツが大半を占めているため、制作の手間が比較的少ないのが特徴です。
ただし、アプリなどもショート動画仕様で手軽に見やすく設計されている分、1つ1つが目に留まりづらいところは難点です。
【ユーザー数】 9,700万
【ユーザー層】 10代〜50代と幅広い
LINEは、国内普及率84%を超える、コミュニケーションSNSです。
他のSNSと比べ拡散力はありませんが、登録者に対して直接コミュニケーションが取れ、既読率も高いので目に留めてもらいやすい点が強みです。
しかしながら、まずはリアルの接触やその他の手段でアカウント登録をしてもらわなければ、発信を届けることができないので、その点はハードルが高いです。
SNS集客の最大のメリットは、狙いを定めたターゲットに企業・店舗側からアプローチできること。
ハッシュタグを活用した投稿をしたり、自社商品と合いそうな投稿を見つけ、企業側から「いいね」をつけにいくことも可能です。
また、フォロワーやそのフォロワーは購買意欲の高い人が多いため、より精度の高いアプローチができます。
うまく運用できれば、従来のWeb広告や検索エンジンなどの集客方法と比べて大きな売上効果が期待できるでしょう。
SNS集客にかかるコストは基本的にはコンテンツ制作費用のみで、掲載費用やメンテナンス費用はほとんどかかりません。
また、フォロワーやファンがついてくれば、UGCと呼ばれるユーザーが自発的に制作するコンテンツが増えてくるため、さらに費用を抑えられます。
効果の大きさとコストのバランスという面でも他の手法よりも優れていると言えるでしょう。
従来の集客とSNS集客の大きな違いは、相互コミュニケーションが可能なこと。
コミュニケーションを通じてニーズを把握することで、製品開発やサービス改善に活かすことができます。
また、ユーザーと直接やりとりをする中で信頼関係を築き上げることができ、結果的にブランド価値の向上につながります。
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SNS運用は、すぐに顧客にリーチできるWeb広告などと比べて成果が出るまでに時間がかかることには注意が必要です。
特にフォロワーやいいねを一定数獲得するまでは、口コミによる拡散はほぼ見込めず、集客効果はほとんどないでしょう。
その間は費用対効果ではマイナスになる可能性もあります。
SNSの特性上、一度バズると一気にフォロワーが増える傾向があるため、あまり見てもらえない時期でも地道に根気よく継続することが重要です。
運用次第ではブランディングに役立つSNS集客ですが、逆に価値を損なってしまうケースもまれにあります。
SNSでの情報発信には常にユーザーの反応が返ってくるため、誤った情報を発信したり、マイナスな印象を与えてしまう発信をすると信頼を失う可能性があります。
炎上とまでは行かなくとも、フォロワーが離れたり「このブランドは信用できない」というイメージがついてしまえば、それを取り戻すのは難しいでしょう。
投稿する情報の精査やポリシーの策定などを通じてリスクを管理して対応しましょう。
SNSの種類にもよりますが、写真や動画を投稿する場合にはコンテンツ制作における、時間面・費用面共にコストがかかります。
最近では個人、企業ともにSNSでの発信は競争が激しく、質の高い投稿をしないとなかなかユーザーに評価されないのが現実です。
制作には、社内でのアサイン、運用代行業者の利用、クリエイターとの契約などいくつか選択肢がありますが、いずれにせよ一定のコストをかける必要があります。
これらの運用の手間やリスクを踏まえると、特にSNS集客の初心者には難易度が高いと思うかもしれませんが、そんな際は、SNS運用代行を活用するのもおすすめです。
価格帯も幅広く月10万円以下からもチャレンジできるので、いつまでも成果の出ないままコストをかけるより効率的なことも多いです。
あらゆる業界におすすめの多種多様なサービスを紹介していますので、ぜひ以下よりご覧ください。
消費者の購買の場はますますSNSに移り変わっており、いまやSNS集客は企業には欠かせない要素になりつつあります。
従来のWeb広告やサイトと比べても、リーチできるターゲットの幅広さやコストの低さなど、多くのメリットがあります。
「SNS集客はもう古い」「SNSでは集客できない」と書くメディアもありますが、その多くは運用方法の課題に気付いていないのが原因であることが多いです。
ご紹介した運用代行サービスのプロの力を使えば効果が十分見込めますので、最速で結果を出したい企業であれば、まずは運用代行業者を利用するのも良いでしょう。
画像出典元:Unsplash、Pixabay
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