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最近よく耳にするiPaaSとは、スプレッドシートとTwitter、顧客管理システムと在庫管理システムのように複数の異なるシステムを簡単に統合・自動化させるプラットフォームのことで、SaaSを導入する企業の中で特にニーズが高まっています。
とはいえ、iPaaSの良さがイマイチわかりずらいため、導入に二の足を踏んでいる担当者も多いでしょう。
この記事では、おすすめのiPaaS12選を中心に、iPaaSの特徴、メリット・デメリット、選定ポイント、を徹底解説していきます!
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このページの目次
iPaaSとは、Integration Platform as a Serviceの略で、業務で利用される異なるシステムを、簡単に統合・自動化できるサービスです。
既存の異なるシステムを1つに統合し自動化できるため、業務効率化やコスト削減、ワークフローそのものの変更などビジネスシーンに大きな変化をもたらします。
iPaaSでできることは、簡単に言ってしまえば社内外に存在する複数の異なるシステム・データを連携・統合したり、それらを連携させて新たなワークフローを開発したりすることです。
各サービスによって、これら3つ全てができるもの、一部ができるものなど、様々な種類があります。
株式会社NADJA CEO
濱口 雄太氏
特に日本企業は、既存のフローを崩したくないと思う傾向の企業が多く、iPaaSを活用することで、自社独自のフローに合わせてオーダーメイドな形で複数のSaaSを連携・統合できるというメリットがあります。
Zapier(ザピアー)は、4,000以上のアプリを自由に組み合わせて連携できるノーコードのiPaaSで、開発の専門知識がなくても、数回のクリックだけでワークフローを構築できます。
1つのプロセス(ザップと呼ぶ)内で、最大100のアクションを行うことができ、その全てを自動化することが可能です。
プロトスター
株式会社
代表取締役CCO
栗島 祐介氏
絶対に入れるべきツールを選べと言われたらZapierを選ぶほど素晴らしいサービス。Zapierは世界中のサービスと連携可能であるため、これさえあればミドル・バック系の業務はかなり自動化できると思います。懸念点としては、日本のSaaSにはあまり対応していないところです。海外SaaSを多く利用している会社なら、かなり業務を効率化できますね。
1ザップの中で、複数のSNSに同時にコンテンツをアップしたり、SNSと連動してCRMなどの顧客管理システムに情報を追加する、チーム内でのデータ更新が行われた際には、通知が届くように設定するなど様々なアクションができます。
無料版の他に、4つのプランが用意されています。
無料 | スターター | プロ | チーム | 会社 | |
月額料金 (年契約) |
無料 | 2,666円 | 6,534円 | 39,870円 | 79,872円 |
タスク数/月 | 100タスク | 750タスク | 2Kタスク | 50Kタスク | 10万タスク |
ザップ数 | 5 | 20 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
更新時間 | 15分 | 15分 | 2分 | 1分 | 1分 |
無料版以外にも、各プランで14日間の無料トライアルがあるので、まずはお試しで利用することをおすすめします。
ゲーム
31人〜50人
割高だが仕事全体の効率化につながる
連携可能なサービスがとても多いのがメリットです。jacascriptなどコードもかけて、柔軟性が高いです。操作のストレスになるような細かなところでuiがよく考えられていて、スムーズにzapを作れます。 定期的な作業が自動化されて、時間節約によって仕事全体が効率化されると思います。
Informatica(インフォマティカ)は、AI搭載されている包括的データマネジメントプラットフォームで、いわゆるETL/ELT型のiPaaSです。
コード不要で、クラウドアプリとオンプレミス型のデータソース(例えばOracleやSAPなど)をAPI連携させることも可能です。
会員数2,000万人以上のJAF(日本自動車連盟)では、顧客情報を管理していた期間システムと、フロントシステムに点在していた会員の行動データ、データ分析基盤をInformaticaで一元化し、新サービスの開発を行っています。
画像出典元:「Informatica」公式HP
詳細はお問い合わせが必要です。
IT
1001人以上
システム障害が頻繁に起きた
ITツール(Salesforce・ServiceNow)を連携できたものの、1時間に1回のデータ連携(リアルタイム連携ではない)のため、不具合発覚までのタイムラグが発生していた。度々システム障害が起き、業務がストップしてしまった。システム障害が度々発生したため、おすすめしない。導入したあとにシステム障害が起こると、顧客からのクレームにつながる。
MuleSoft(ミュールソフト)は、2018年に米国の株式会社セールスフォース・ドットコムに買収されたAnypoint Platformという統合プラットフォームを提供しています。
Anypoint Platformは、データインテグレーションとAPIマネジメントの両機能が備わっており、Salesforce各製品との統合がしやすい、また現行のOSバージョンでサポートされないレガシーアプリケーションとの連携を得意としています。
スポーツシューズとアパレル製品で有名なアシックスは、世界に展開している7つのブランドの顧客情報、注文管理、リアルタイム在庫、価格設定などをMuleSoftでAPIで連携し新たなeコマースプラットフォームを構築。
詳細はお問い合わせが必要です。
小売
501人〜1000人
情報をすぐに可視化でき生産性が大きく上がった
情報をリアルタイムですぐに可視化できるほど、データの統合がしやすいです。これが非常に便利でした。効率よく作業をこなせるようになり、生産性が大きく上がりました。 業務上データ管理や分析が重要になってくる場合には、業界や職種問わずその使い勝手が大きく発揮されると思います。
「JOINT iPaaS for SaaS」は、株式会社ストラテジットが提供するiPaaSプロダクトサービスです。
ノーコード開発により、短期間でのSaaS連携が可能です。
また、SaaSベンダー専用のアプリストア構築や自社プロダクトへの取り込みにも対応しており、開発から運用まで支援してくれます。
SaaSベンダーの連携開発をトータルで支援するサービスです。
連携先のAPI調査・仕様検討・構築から、運用、運用保守体制の提供まで、幅広いサポートを受けることができます。
JOINT iPaaS for SaaSの料金プランは、「連携実行回数による課金」と「連携アプリユーザー数による課金」の2タイプに分かれます。
自社の利用状況に合わせて選択しましょう。
【連携実行回数による課金】
Basicプラン | Standardプラン | Proプラン | Enterprisプラン | |
初期設定費用 | 60万円 | 要問合せ | ||
月額利用料 | 15万円 | 40万円 | 要問合せ | |
連携アプリ ユーザー数 |
制限なし | |||
連携実行回数による 従量課金 |
10,000円/ 1万回 | 5,000円/ 1万回 | 1,000円/ 1万回 |
(税表示なし)
【連携アプリユーザー数による課金】
Basicプラン | Standardプラン | Proプラン | Enterprisプラン | |
初期設定費用 | 60万円 | 要問合せ | ||
月額利用料 | 10万円 | 15万円 | 要問合せ | |
連携アプリ ユーザー数(※) |
~5社 | ~30社 | ~50社 | |
連携実行回数の 上限/月(※) |
100万件 | 500万件 | 要問合せ |
(税表示なし)
※ 連携アプリユーザー数が超過した場合は10,000円/〜10社、連携実⾏回数が超過した場合は10,000円/〜10万件
JOINT iPaaS for SaaS 含む資料を一括DL
ActRecipe(アクトレシピ)は、レシピ型iPaaSで、財務会計領域に強く内部統制強化に注力しているiPaaSです。
レシピ型での利用と同時に、Web APIが提供されているSaaSであれば、どんな組み合わせのフローも作成ができ様々な形態の企業で使いやすいでしょう。
株式会社NADJA CEO
濱口 雄太氏
海外製のものは、日本独自の会計フローに連携できるサービスが少ない状態なので、日本製のiPaaSで財務会計に強いのは大きな魅力!
フリマアプリの最大手株式会社メルカリでは、ActRecipeを利用して経費精算・受領請求書処理システムと会計システムのデータ連携の効率化を実現。
詳細はお問い合わせが必要です。(無料お試しあり)
Anyflow(エニーフロー)は、業務で利用する様々なSaaSをノーコードで簡単にAPI連携・自動化できるSaaS型iPaaSです。
プログラミングの知識不要、国産のiPaaSのため、ITや英語に苦手意識のある担当者でも導入しやすいサービスです。
営業活動において、Salesforceで商談などあらかじめ設定した条件になったら、商談情報を元にクラウドサインで自動申込書を作成し送付することが可能です。
スターター | ベーシック | スタンダード | |
月額料金(年契約) | 30,000円 | 60,000 | 100,000~ |
ワークフロー実行回数上限 | 3,000 | 10,000 | 50,000~ |
ユーザー数 | 1 | 10 | 無制限 |
ワークスペース数 | 1 | 10 | 要相談 |
IT
251人〜500人
アイコンを使って分かりやすい表示で連携を進められた
アイコンを使って分かりやすい表示で連携を進められた点です。ツールを連携させる際に、アイコンをクリックするなどの単純な操作だけで10分程度で連携が完了させられて、連絡も滞りなく行うことができたのでありがたかったです。
画像出典元:「Workato」公式HP
Workato(ワーカート)は、1,000以上のアプリやサービスの連携をノーコード・ローコードでできるiPaaSです。
Workato内にある接続や活用の方法をロジック化したレシピから選ぶだけで簡単に機能が統合できます。
人事総務部での入退社業務において、配属部署への情報共有、権限付与、外部業者への手配などに活用!
詳細はお問い合わせが必要です。
画像出典元:「Boomi」公式HP
Boomi(ブーミー)は、世界で18,000社以上が利用するiPaaSで、オンプレミスとクラウドの両方を連携させることができるハイブリットプラットフォームです。
基本的にドラッグアンドドロップで操作ができるローコードiPaaSで、Boomiユーザーとのコミュニティを活用して知識やベストプラクティスの共有も可能です。
イタリアのコーヒー製品メーカーのLavvazaは、世界140カ国以上で子会社、販売代理店を持ち、企業買収などを繰り返す。
その中で利用されていたオンプレ基幹システムと、各社で利用される様々な異なるシステムで、プロセスの可視性が低く統制が取れない問題を解消するため、Boomiでオンプレ型基幹システムとその他システムの統合を簡素化し、最新化が実現。
30日間の無料トライアルが利用できます。
詳細はお問い合わせが必要です。
DataSpider Servista(データスパイダーサービスタ)は、14,000のステップのプログラミングコードをわずか13個のアイコンにして利用可能なローコードのiPaaSです。
少ないメモリでも大容量データを高速処理でき、作業効率の向上や業務時間の削減に繋げられるでしょう。
温水空調分野を中心とした住宅設備機器の製造、販売、サービスを展開している株式会社ノーリツは、AWS上のCDP(カスタマーデータプラットフォーム)を構築するにあたり、Data Spiderを採用し、MarketingAuthorityなどの各ツールからのデータ収集に活用。
詳細はお問い合わせが必要です。
画像出典元:Celigo 公式HP
Celigo(セリゴ)は、技術者でも基幹業務ユーザーでも満足できるローコードiPaaSで、構築済みのビジネスフローが既に組み込まれているため、プログラミングの専門知識がない人でも操作が可能です。
Celigoヘルプセンターやコミュニティなどオンラインで知識を取得する場も充実しているため、より理解を深めることもできるでしょう。
また、セキュリティやSLA面も充実しており、安心して利用することができるサービスです。
人事部門において、従業員のオンボーディングのための手続き(各種システムへの登録や権限付与)の自動化に活用。
詳細はお問い合わせが必要です。
Magic xpi Integration Platform(マジックXPI)は、オンプレミスもクラウドも対応可能なローコード開発のハイブリットデータ連携プラットフォームです。
大量のデータを多数のサーバ上で分散管理するため、セキュリティと冗長性が担保され運用しやすくなっています。
但し、以下のデモをご覧頂いてもお判りかと思いますが、ある程度プログラミングやデータ連携に関する専門知識がないといきなりの操作は難しいでしょう。
価格の詳細はお問い合わせが必要ですが、Magic xpi体験版をダウンロードできます。お申込み日の月を含む3ヶ月後の月末まで使用できます。
画像出典元:「Jitterbit」公式HP
Jitterbit(ジッタビット)は、オンプレミス・クラウド・モバイルアプリを迅速に連携・統合し、AIを駆使して意思決定を促すことができるiPaaSです。
ローコードのiPaaSで、既に構築済のテンプレートも組み込まれているため、比較的専門知識がなくても慣れてしまえば使いこなすことができるでしょう。
詳細はお問い合わせが必要です。
Blendr.ioは、2020年10月にBIツールのQlikに買収され、現在はQlikの一部QlikApplicationAutomationとして運用されているiPaaSです。
ノーコード開発が可能で、専門知識がない人でも簡単にビジネスフローの構築・自動化ができ、その後BIツールに繋がることで分析操作・開発も自動化します。
詳細はお問い合わせが必要です。(無料トライアルあり)
iPaaSは、サービスごとの特性があるため、一概に分類分けをすることは難しいですが、傾向として大きく2軸からみることができます。
1つは、データ処理の仕方、もう1つは連携の仕方です。
あらかじめ、クラウドサービス間の連携フローがレシピ・カードという形でパッケージ化されたものが提供され、利用者はレシピを選ぶだけで専門的な知識がなくてもSaaSの連携ができるiPaaS。
Enterprise Service Bus の略であるESBは、社内外の様々な情報システムやソフトウェアを連携させるためのミドルウェア。
OA(サービス指向アーキテクチャ)を実現するためのツール。
データパイプラインとも呼ばれ、大量のデータをバッチ処理で一括でデータウェアハウス(DWH)などにローディングすることを得意とするiPaaS。
複数のSaasを組み合わせて利用している企業に有効。
異なるシステムに存在するデータの収集や集約を高速で処理できる、ETL/ELT型よりもデータの分岐処理、ロジック、マッピングなどの多様な処理が可能なiPaaS。
その分高額になる傾向にあり。
まずは、連携可能なアプリケーション数を確認しましょう。
現在利用しているものと連携しているか、また連携アプリ数が多いものを選べば、今後利用する可能性があるものにも対応ができ使いやすいでしょう。
iPaaSは、現時点では海外製のものが多く、担当者・管理者が英語のスキルがある程度必要になるケースがあります。
また、海外製のものだと、規模・予算に合わせて選択肢は多いものの、国内の業務フローや法的観点に沿っていないものもあるため、その点を考慮して選択していく必要があります。
iPaaSは、大きく分けると、導入方法は以下の3つあります。
担当者・管理者のITリテラシーの程度によって、選んだiPaaSをどの程度活用できるかは変わっていてしまいます。
また、そもそもiPaaSを導入して叶えたい目的は何かという要件定義スキルがないと、導入しても活用されないケースもあります。
株式会社NADJA CEO
濱口 雄太氏
コーディングがある程度できる担当者の場合、ノーコード×ローコードで組み合わせて活用しようとすることがありますが、具体的なアクションが見えずらくブラックボックス化しやすいので、あまりおすすめしません。
iPaaS自体が、発展途上のサービスなので、運営会社自体もスタートアップの企業の場合もあり、運用途中で買収されてしまったり、方向性が変更になるケースもなくはない話です。
運営会社の資金調達状況などを調べて、今後の展開も含めてある程度考慮した方が良いでしょう。
iPaaSを導入すると、エンジニアとのやりとりがそれほど必要がなく、コミュニケーションコストや人件費などのコスト面では大幅に削減できるサービスが多いことが最大のメリットです。
株式会社NADJA CEO
濱口 雄太氏
アメリカでは1企業あたり50〜60のSaaSを活用しているパターンあり、iPaaSは必須のサービスですが、日本はそもそも導入しているSaaSの数が少ないことが多く人件費も高くないため、場合によっては手動の方が安くなる場合もあります。そこはツール導入前にしっかりとコンサルタントと相談しましょう。
レシピ・テンプレート、ノーコードなど専門知識がなくても簡単に運用ができるサービスが多いため、これまで外注してお金と時間をかけていた開発が不要になり、スピーディに連携・統合ができます。
iPaaSは、SaaSやアプリだけでなくオンプレミスのシステムとの統合も可能なものもあるので、これまで分散していたシステムを一か所に集約でき、業務効率が飛躍的に向上します。
多くのiPaaSが、サーバー管理・クラウド上でのセキュリティ対策などを運営会社が行ってくれるので、SLAが高く安心して多くのデータを連携させることができます。
選定方法でも触れましたが、iPaaS運営会社自体がスタートアップのケースも多く、場合によっては買収されたり、方向性が大きく変わっていくことがあります。
導入時には、自社にぴったり合っていると思っても、変わってしまうこともあり得るという点は事前に認識しておきましょう。
海外製(特にアメリカ製)のものは、無料に近いものや人件費よりもはるかに安い値段で利用可能なものも多いですが、iPaaS自体の導入が海外に比べて進んでいない日本では、まだ割高なものが多いです。
人件費よりも高くなっていないか、よく確認してから導入した方が良いでしょう。
海外製のものの方が選択肢が広く、手頃な価格のものも多いですが、運用するにはある程度の英語力が必要になります。
また、選んだiPaaSによっては、プログラミング、http通信・tolken・APIキーなどの専門知識が必要になるものもあります。
担当者・責任者が無理なく運用できるものを選ぶことが大切です。
株式会社NADJA CEO
濱口 雄太氏
iPaaSは、難しいというイメージが強い方もまだまだ多くいらっしゃいますが、ノーコードのものであれば、Excelの関数いじれます!というレベルの方で、全く問題なく利用できます!失敗を恐れず、まずは一度試してみて下さい!
ERPとは、Enterprise Resources Planningの頭文字をとったもの。
企業を経営する上で必要となるヒト・モノ・カネ・資源の4つを適切に分配し、活用する計画を示しており、基幹情報システムと呼ばれています。
一方iPaaSは、様々なクラウドサービスやオンプレミスのシステムを連携させ、一つのシステムに統合するものです。
どちらも目指している方向は同じです。
ただ、ERPは導入が大掛かりになることが多く、コストも工数もかかります。
既存システムを包括的に見直したい場合はERP、既存のシステムを活用したい場合はiPaaSの導入がおすすめです。
クラウド型・オンプレミス型問わず、社内のシステムを統一化し、あらゆるデータの連携が可能となるiPaaS。
このシステムを活用することで、より効率的な業務を行えるようになります。
複数のシステムを導入しているなら、ぜひ今回ご紹介したiPaaSの導入を検討してみてください。
画像出典元:O-dan