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IoT(モノのインターネット)技術を活用して、自社の業務の効率化や生産性向上を検討している方は多いのではないでしょうか。
しかし、ゼロからIoT環境を構築するとなると、技術的なハードルが高く、なかなか実現が難しいものです。
そんな悩みを抱えている企業には「IoTプラットフォーム」を導入することをおすすめします。
この記事では、IoTプラットフォームがどんなものなのかを解説し、さらにおすすめのサービス14選を比較して紹介します。
このページの目次
「IoTプラットフォーム」とは、IoT(モノのインターネット)を構築するうえで必要になるクラウド上の基盤のこと。
IoTデバイス同士の連携や管理、さらにデバイスからデータの収集し解析などをワンストップで行うことができます。
製品や企業を超えて連携を行うことの多いIoTでは、共通の規格で接続可能な基盤が必要で、IoTプラットフォームがその役割を果たすのです。
IoTを構成するデバイスをIoTプラットフォームに接続して、一括管理します。
まず、APIやSDKなどを用いて、仕様の異なるさまざまなデバイスを共通のプラットフォームに接続・登録します。
そのうえで、コマンド送信、デバイス間連携など、プラットフォームを通じて制御を行い、業務を効率化することが可能です。
デバイスに蓄積する、センサーデータ、イベントログ、画像、動画などのデータを収集し、分析します。
同じプラットフォームに接続された大量のデバイスからデータを収集できるため、従来はできなかった付加価値の高い分析が可能です。
データをもとに、リアルタイムで処理してアクションにつなげたり、パフォーマンスの向上や予測などの貴重なインサイトを得ることができます。
IoTプラットフォームを使うことで、デバイスやデータのセキュリティを確保し、機密情報やプライバシーを守ることもできます。
など、サービスごとにさまざまな機能が備わっています。
本来、IoT環境の構築には、デバイスやシステムの互換性の問題をはじめ、技術的なハードルが数多くあります。
しかし、IoTプラットフォームを使えば、そうした問題をクリアし、異なるデバイスやシステムを連携して、一括で管理できるようになるのです。
結果的に、開発コスト、人的コストをかけずに、素早くIoTを構築できます。
IoTプラットフォームによるデバイス管理は、セキュリティ面でも安心です。
プラットフォーム上で一括管理ができるため、各デバイスをバラバラに管理するよりも格段に安全で、しかも効率的。
さらに、デバイス間の通信暗号化、デバイス認証機能、リモートでの監視や制御といったセキュリティ機能で不正アクセスや情報漏洩などを防ぐこともできます。
IoTプラットフォームに備わっているデータ収集や分析などの機能を活用すれば、これまで得られなかった貴重なインサイトを得られます。
特に大量のデバイスから収集したビッグデータを分析することで、業務プロセスの改善やデバイスの活用方法の見直しなどが可能になります。
また、ToCであれば、データをもとに新機能、新製品の開発などにつなげることも可能です。
画像出典元:「obniz Now」公式HP
obniz Nowは、リアルタイムでデバイスを監視・制御するIoTプラットフォームです。
エラーや履歴の見える化、異常予兆検知、遠隔操作による問題解決が可能で、プログラミング知識がなくても簡単に利用できます。
これにより、運用コストの削減と効率化が実現します。
また、充実したサポート体制により、質問や問題に随時対処できる利便性を提供しています。
obniz Nowはセットアップ費のほか、obniz Nowは実際のご利用台数に応じた月額費用が必要となります。
詳しくは資料請求またはお問い合わせください。
画像出典元:「Azure IoT」公式HP
「Azure IoT」は、マイクロソフトが提供するMicrosoft Azureをベースに作られたIoTプラットフォームサービス。
デバイス管理、データ分析、セキュリティ全て高水準でカバーしており、機能ごとにパッケージが分かれていて必要なものを導入できるのが特長です。
すでにMicrosoft Azureを導入している企業であれば連携がしやすいのもメリットといえるでしょう。
機能ごとにパッケージが分かれており、それぞれ月額がかかります。
詳細に関しては、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「AWS IoT」公式HP
「AWS IoT」は、AmazonのAWSをベースにしたIoTプラットフォームサービスです。
デバイス管理、データ分析、セキュリティそれぞれ機能ごとにパッケージ化されており、必要に応じて使い分けられます。
独自の通信プロトコルを用いた軽量通信やオフライン時の状態保持など、デバイスの通信に関わる機能が充実しています。
また、AWSをすでに導入している企業ならより連携がしやすいのも特長です。
機能ごとにパッケージが分かれており、それぞれ月額がかかります。
詳細に関しては、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「Symphonict」公式HP
「Symphonict」は、NECグループが提供するDX支援事業で、IoT支援もカバーしています。
さまざまな業界やユースケースに最適化したソリューションを提供しており、幅広い企業で導入しやすいのが特長。
セキュリティ面に関しても、完全閉域環境にプラットフォームを準備しており、安全な通信が可能と、安心して利用できます。
また、デバイスの提供やシステムインテグレーションの支援なども行っています。
詳細に関しては、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「Vieureke」公式HP
「Vieureke」のプラットフォームサービスは、来客分析や防犯など、顔認証を組み込んだソリューションの実装に最適なサービスです。
AIを内蔵したカメラ型のエッジデバイスを提供しており、デバイス内での画像解析が可能で、解析結果をクラウドと分散処理することができます。
また、クラウドからのカメラの遠隔管理や制御で、高いセキュリティレベルを保った運用が可能です。
詳細に関しては、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「MEEQ」公式HP
「MEEQ(ミーク)」は、ミーク株式会社が提供するIoTプラットフォームサービスです。
MVNO黎明期から10年以上、MVNE事業に携わってきた実績があり、高い柔軟性や機能的なコンソール画面など便利な機能が多数備わっています。
低価格から導入可能となります。
MEEQの料金体系は、基本的には定額課金制です。
データチャージ、グローバル固定IPアドレスなどオプション機能も豊富で、ニーズに合わせてカスタマイズし、柔軟に利用することが可能です。
また、発注枚数によっては独自プランのオーダーメイド設計にも対応しています。
金額の詳細は、MEEQまで見積もり依頼をしてみましょう。
低容量/低速向け |
汎用容量向け | 大容量 向け |
大容量 上り特化 |
|||||
定額 10MB プラン |
定額 100MB プラン |
定額 低速 プラン |
定額 1GB プラン |
定額 3GB プラン |
定額 9GB プラン |
定額 40GB プラン |
上り特化 プラン |
|
初期 費用 |
2,750円 | |||||||
月額基本 利用料 |
143円 | 253円 | 539円 | 682円 | 968円 | 2,178円 | 7,480円 | 3,740円 |
高速月間 データ 容量 |
10MB | 100MB | - | 1GB | 3GB | 9GB | 40GB | 100GB |
対応 キャリア |
NTTドコモ/KDDI/ソフトバンク |
NTT ドコモ |
(税込み表示)
画像出典元:「Things cloud」公式HP
「Things cloud」は、NTTが提供する、デバイスの連携、管理からデータ分析まで、IoT構築に必要な機能をパッケージ化したサービス。
ノーコードで利用可能な手軽さ、豊富なAPIで様々なデバイス、システムを共通プラットフォーム化できる拡張性の高さが特長です。
また、パートナー企業とのエコシステムを通じてセンサーやデバイスの提供も行っています。
基本料金は全プランで同一で、1デバイスごとの重量課金額と、APIコール数(利用量)の上限が異なります。
上限を超えた分に関しては、さらに追加で料金が発生します。
スタンダードプラン | エコノミープラン | スーパーエコノミープラン | |
初期費用 | 無料 | ||
月額利用料 | 5,060円 | ||
1デバイスごとの 従量課金/月 |
550円 | 330円 | 110円 |
APIコール数上限 | 45,000回 | 4,500回 | 800回 |
(税込)
画像出典元:「Watson IOT platform」公式HP
「Watson IOT platform」は、IBMが提供する質問応答システムWatsonをベースにしたIoTサービス。
すでにIBM Watsonの他サービスを利用している企業は導入がスムーズです。
機能面では、MQTTを用いたデバイス接続と管理、ダッシュボードでのデータ分析と、IoT構築に必要な内容を全てカバーしています。
また、利用シーンや機器に合わせたセットアップ用のレシピも提供しています。
詳細に関しては、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「SORACOMプラットフォーム」公式HP
「SORACOMプラットフォーム」は、スタートアップから大企業まで幅広い企業で導入されているIoTプラットフォームです。
短期間で導入可能でありながら、機能のカバー範囲が広いのが特長で、デバイスの管理、遠隔操作、データ収集、ダッシュボード、セキュリティなどをカバー。
また、すぐにIoT構築に取り掛かれる利用シーンごとのレシピや各種デバイスの提供も行っています。
データ通信量やリクエスト数に応じた従量課金制となっています。
詳細に関しては、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「thing Work」公式HP
「thing Work」は、製造業におけるIoT構築に最適化したプラットフォームサービス。
デバイス管理、データ分析、セキュリティ全てカバーし、さらに設備や人、システムを視覚的に管理できるARインターフェースも備えています。
高機能ですが、海外製品のためサポート面に関しては事前にチェックしておく必要があるでしょう。
無料で利用できる無償試用版とデモが準備されています。
本導入時の詳細な料金に関しては、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「IOT EX」公式HP
「IoT EX」は、異なる企業のIoTプラットフォームサービス同士をつなぐクラウド間相互サービス。
他社製品とは異なり、自社内のIoT構築ではなく他社も含めたより広範囲なIoT構築に適しているのが特長です。
幅広い接続形式、仮想デバイス機能を用いた迅速な接続テスト、ハイレベルなセキュリティなど、企業の垣根を超えた連携に必要な機能が備わっています。
詳細に関しては、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「Lumada」公式HP
「Lumada」は、日立製作所が提供する「顧客協創フレームワーク」です。
技術的なサービスだけでなく、ビジネス課題を明確にし、ともに解決するフェーズから任せられる「協創」サービス。
日立が長年培ってきたOT(制御技術)とIT(データの分析・活用技術)を組み合わせてIoT環境構築を支援します。
社会インフラから企業システムまで幅広いソリューションの提供実績があり、安心して導入できます。
詳細に関しては、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「Insights Hub」公式HP
「Insights Hub(旧:Mindshere)」は、世界中でサービスを展開するドイツ企業「SIEMENS」が提供する産業用IoTソリューションです。
デバイス接続・管理に加えてデータ分析機能が豊富で、CRMやPLMなど他データと組み合わせてインサイトを得られるのが特長です。
また、日本にも数多く拠点があるため、サポート面でもそれほど心配する必要がないのもポイントです。
詳細に関しては、お問い合わせが必要です。
画像出典元:「Land Log」公式HP
「Land Log」は、建設業の課題解決に特化したプラットフォームサービスです。
IoTに関しては、建設現場の重機や施設、人などさまざまな「モノ」データを収集して、地形の変化量、スタッフの作業内容などに落とし込む機能が中心。
アプリプロバイダー、デバイス製造企業、異業種企業など幅広いパートナーと協業しているため、IoTのみならず、生産プロセス全体の改善にも役立ちます。
詳細に関しては、お問い合わせが必要です。
IoTプラットフォームの機能は、デバイス管理、データ分析、セキュリティが主な内容で、サービスによってカバー範囲が異なります。
また、デバイス管理ひとつをとっても、接続方式や対応機器の種類などが異なります。
自社の目指すIoT環境を想定して、必要十分な機能を備えているサービスを選びましょう。
環境整備から任せたい企業なら、センサーや通信機器などのデバイス提供に強いサービスを選ぶのも重要なポイントです。
IoTプラットフォームサービスには、幅広い業界をカバーしているサービスもあれば、建設業や製造業など、業界に特化したサービスもあります。
業界ごとに扱うデバイスの種類やIoTの構成は異なるため、まずは自社の業界におけるノウハウが豊富なサービスを検討することをおすすめします。
また、規模や業態、商材など、自社と属性の近い企業への導入事例があるかどうかもチェックしておくと、よりミスマッチのリスクを回避できるでしょう。
IoTプラットフォームを利用する場合、初期コストとランニングコストが必要になります。
初期費用については、デバイスや通信設備の提供を受ける場合は、少なくとも数百万円〜数千万円ほどはかかると考えましょう。
ランニングコストはサービスによって異なるものの、デバイスごとに数千円/月ほどかかるのが一般的です。
充実したIoT環境を構築するとなると相当のコストがかかるため、予算とのバランスを考えて機器やサービスを選びましょう。
IoT構築は、企業活動にこれまでにないインサイトを与え、生産性向上にもつながる新たな取り組みです。
ただし、ゼロからの環境構築は技術的なハードルが高いため、プラットフォームサービスを利用するのがおすすめ。
サービス選びにおいては、機能のカバー範囲、対応している業界や導入事例、導入/運用コストを基準に、自社にあったものを選びましょう。
画像出典元:O-dan