IaaSサービス一覧比較!おすすめ5選・SaaSやPaaSとの違いも解説

IaaSサービス一覧比較!おすすめ5選・SaaSやPaaSとの違いも解説

記事更新日: 2023/08/08

執筆: 編集部

IaaSとは、仮想サーバやネットワークなどのインフラをインターネット上のサービスとして提供する形態をいいます。

IaaSを利用することによって、自社の開発目的にあった自由度の高いアプリケーションやプラットフォームが作成できるという大きなメリットがあります。

一方で、カスタマイズ性・柔軟性が高い分、高度な専門知識が必要という注意点もあります。

この記事では、おすすめのIaaS 5選と選び方のポイント、SaaS/PaaSとの違い、メリット・デメリットをわかりやすく紹介していきます。

IaaSとは?

IaaSとは、Infrastructure as a Serviceの略で、インターネット経由でサーバーやストレージ、CPUなどのITインフラを提供しているクラウドサービスの1種です。

高額な物理サーバーを自社で用意しなくてもよく、必要な時に必要な分だけサクッとサーバーを構築することができます。

1分でわかる!SaaS/PaaS/IaaSの違いとメリット

3つともインターネットを介して提供されるクラウドサービスですが、ざっくりと次のように比較できます。

  SaaS PaaS IaaS
概要 ソフトウェア/アプリケーションを提供 ソフトウェアを開発するための「プラットフォーム環境を提供 サーバーやストレージ、CPUなどの「ITインフラを提供
メリット PC1台ごとにソフトウェアを購入・導入する必要がなく、どこにいてもそのサービスを利用できる

開発環境の準備を大幅に省略でき、スピーディーなソフトウェア開発を可能にする

PaaSではできないCPUやミドルウェアの選択が自由にできる

自社サーバーなどのハードウェアを保有する手間やコストがかからない

代表例

Gmail、Zoom

Google Cloud Platform、Microsoft Azure

Amazon EC2、Azure Virtual Machines


SaaSをもっと詳しく知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

 

おすすめのIaaS3選

シェアNo.1!ゆるがない信頼『Amazon EC2』

画像出典元:「Amazon EC2」公式HP

特徴

世界中で高いシェアを獲得しており、稼働の安定性や充実したマネージドサービスが魅力。

ユーザー目線にたったシンプルで分かりやすい操作画面や、充実したAPIで運用管理を自動化できるのも嬉しいポイントです。

業界トップクラスのプロセッサによって、新規インスタンスの取得・起動や容量のスケールアップ・スケールダウンがすばやくできます。

人気の理由

・macインスタンスが利用できるのはおすすめ3選中Amazon EC2だけ!
・業界トップクラス、400Gbpsの超高速ネットワーク
・Linux・CentOS・Windowsなど13種類のOSが利用可能

料金プラン

・月額費用:従量課金制(秒単位)
・初期費用:0円
・無料サービス12ヶ月間あり(Linux/RHEL/SLES t2.micro/Windows t2.microインスタンス使用の場合)

 

Microsoft環境と相性抜群『Azure Virtual Machines』

画像出典元:「Azure Virtual Machines」公式HP

特徴

Microsoft提供のIaaS。Office365などWindows環境と連携しやすく、高品質で安定した環境で仮想マシンを数秒で構築し、運用することが可能です。

WindowsだけでなくLinux・Oracle・SAPなど各種OS・DBを幅広くサポートし、数千台規模のスケーリングも数分で実現します。

世界規模の大企業や政府機関で利用されているので、セキュリティの面でも安心です。

人気の理由

・Windows環境との連携しやすさNo.1
・Microsoft提供による安心のセキュリティ対策
・Azure Cosmos DB ストレージなど25個以上のサービスがいつでも無料

料金プラン

・月額費用:従量課金制 
 【例】バースト対応 VM—B1Sの場合(スペック:B1S1 vCPU1 GiB メモリ)
    開始価格:¥0.84/時間
    PC最適化 Fsv2の場合(スペック:F2s v22 vCPU4 GiB メモリ)
    開始価格:¥9.476/時間
・初期費用:0円
・無料サービス12ヶ月間あり(30日間利用できる¥22,500クレジット付き)

 

コスパにこだわるなら『IDCF Cloud』

画像出典元:「IDCF Cloud」公式HP

特徴

ソフトバンクグループが手掛けるIaaSで、初期費用0円・1ヵ月500円と、業界最安水準の料金体系を特徴としています。月額上限付きの料金設定で予算超過の心配がありません。

豊富なサービスラインアップがあり、月間5万PVのHP構成から1,000万PVのECサイト構成まで幅広く対応できます。

年中無休の無料オンラインサポート・テクニカルサポートが充実しているので、初めての方でも安定して運用することが可能です。

人気の理由

・業界最安水準の料金体系(1ヶ月500円~、月額上限料金設定)
・24時間365日オンラインサポート無料
・DDoS対策/ファイアウォール/リモートアクセスVPNなどの機能が無料

料金プラン

・参考月額費用:1時間1円、1ヶ月500円~
・初期費用:0円
・無料トライアルなし

 

その他のおすすめIaaS

さくらのクラウド

画像出典元:「さくらのクラウド」公式HP

特徴

データ転送量無料のお得な料金体系と、厳選されたシンプルな機能が魅力の国産サービスです。「海外製は多機能で使いこなすのが不安」という方におすすめ

サーバーの接続状況を視覚化できるマップビュー機能や、複数のインフラ構成を管理できるリソースマネージャー機能など、管理を楽にする工夫が充実しています。リージョンは東京・石狩の2拠点から選べるので、災害や障害対策も万全です。

また、大学や研究機関のネットワーク「SINET」と接続できるので、学術研究機関での利用に最適です。

料金プラン

・月額費用:従量課金制(1時間単位※)
      ※20日未満の利用は日割精算、それ以降は月額料金で固定
       石狩リージョンの場合 1時間7円、1日77円~
・初期費用:0円
・無料トライアルなし

 

ニフクラ

画像出典元:「ニフクラ」公式HP

特徴

VMware vSphereユーザーにおすすめの国産 IaaSです。オンプレミスの環境(OSやシステム構成)を変更することなくクラウドに移行可能です。

料金は月額課金/従量課金の2つから選べるので、余計なコストを払う心配がありません。

コントロールパネルではリソースの管理だけでなく料金明細の確認までできるため、部署ごとにIDを使い分ければ、予算つけかえの負担を減らすことができます。

また、東・西日本と北米に拠点を持つマルチリージョン対応なので安心です。

料金プラン

・月額費用:Type-e ベーシックモデル e-mini(1vCPU・512MB)の場合 
      月額固定 2,431円/台
      従量課金 起動時:4円/台/時 停止時:3円/台/時
・無料トライアルなし

 

IaaSの4つの選定ポイント

運用コストと無料の利用期間

従量課金の場合が多いですが、時間単位はサービスによって様々です。

時間単位ではなく、月額・年額で計算したときにトータルコストが予算内におさまるか、確認しておきましょう。

「毎月〇時間まで無料」「〇か月間無料」「期間無制限で利用可能」という様に各サービスによって、無料で利用できる期間に大きな違いがあります。

お試し利用を検討している場合はこのような無料利用期間がある料金プランを提供しているサービスがおすすめです。

OSとの相性と安定性

Windows環境をクラウドに移行しやすいもの、Oracle製品を移行しやすいものなど、既存OSとの相性が良いサービスだと開発工数をかけずにすみます。

また、公式ホームページで過去の稼働実績をチェックし、安定性についても事前に確認しておきましょう。

セキュリティ対策

災害など非常事態に備え、データセンターの所在地が国内・国外に分散しているかチェックしておく必要があります。

サポート体制

海外に拠点をおくサービスの場合、サポート対応が英語となる場合やトラブル時に即時対応ができない場合があります。

英語を扱えるスタッフが不足している場合は日本語でのサポート対応が可能なサービスを選択しましょう。

IaaSのメリット2つ

インフラコストの大幅な削減

調達コスト・運用コスト・保守コストの3つのコストを大幅に削減できます。

IaaSなら自社で高額なハードウェアを調達しなくてもインフラ環境を構築することが可能です。

また、使った分だけ支払う従量課金制の料金体系や、事業の拡大・縮小に合わせて利用する容量を調整できるため、運用コストの無駄を省けます。

ハードウェアの負荷管理・故障対応は提供元に任せられるため、保守にかかる人件費も削減できます。

選択肢の豊富さと柔軟性の高さ

CPUの種類・メモリ・ミドルウェアといったリソースの選択肢が豊富で、リソースの増減やスケールアップ/ダウンに柔軟かつ高速に対応できるのが魅力です。

また、キャパシティの過不足を最適化するのが簡単なため、いままでの様に常時監視する必要はありません。

キャパシティ管理が難しいwebメディアやスマホゲーム等の開発に効果を発揮します。

IaaSのデメリット2つ

導入前の自社分析

IaaSを導入するにあたって、自社にとってどのようなCPU・ミドルウェア・ネットワークリソースが最適かは、自分たちで考えなければなりません。

IaaSの選択肢の豊富さを活かせるような、専門知識・スキルのある人員がいるとよいでしょう。

利用中リソースの監視は必須

IaaSを利用した後、オンプレミスほどではないですが利用中のリソースを自分たちで運用・監視する必要があります。

API連携による自動化が豊富なサービスや、提供元によるマネージドサービスが充実しているサービスを選ぶと運用の負担を削減することができるでしょう。

まとめ

IaaSの利用には、物理サーバーを運用するコスト・手間の削減や、リソースへの柔軟性が高くキャパシティに合わせた運用ができるなど、たくさんのメリットがあります。

既存サーバーにコストがかかり過ぎている場合や、事業の拡張が見込まれる場合など、ぜひIaaSの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

画像出典元:O-dan

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