【テンプレ付き】管理業務委託契約書とは?雛形に沿って解説!

【テンプレ付き】管理業務委託契約書とは?雛形に沿って解説!

記事更新日: 2024/04/30

執筆: 平塚みき

賃貸物件の管理は、法令遵守、入居者対応、賃貸管理、修繕管理など、幅広い専門知識や経験が必要です。

オーナーがこれらすべてに対応するには、多くの手間と時間がかかるため、本来の業務に集中することが困難になる可能性があります。

そこでおすすめなのが、管理業務委託契約です。

管理業務委託契約書を交わすことで、不動産管理業務を外部に委託することが可能になります。

この記事では、管理業務委託契約書の概要と、契約書作成時の注意点について、契約書テンプレートに沿って詳しく解説します。さらに、管理業務委託契約書が締結できる電子契約システムについてもご紹介します。

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管理業務委託契約書(不動産管理委託契約)とは?

不動産管理は膨大な労力と専門知識が必要なため、多くのオーナーが管理業務を専門業者に委託します。その際に重要となるのが「管理業務委託契約書」(不動産管理委託契約)です。

以下ではその契約の種類と特徴を詳しく解説します。

各契約のメリットとデメリットを理解し、状況に合わせて最適な選択をしましょう。

そもそも管理業務委託契約書とは?

管理業務委託契約書とは、不動産オーナーが管理会社に不動産の管理を委託するための契約書です。

この契約書には、業務の範囲や期間、管理費用など、不動産管理業務の委託内容が詳細に記されています。

管理業務委託契約は、主に「一般契約管理」と「サブリース契約」の2種類があります。

一般管理契約

一般管理契約は、不動産オーナーが管理会社と契約し、物件の運営管理を託する契約形態です。

従来オーナー自身が行っていた入居者の募集や対応、建物の保守・整備・清掃作業などを管理会社が代行します。

一般管理契約の場合、オーナーと入居者が直接賃貸契約を締結することが可能です。

賃貸契約の賃料・礼金・敷金など、内容はオーナーが自由に設定できるため、高い収益が期待できます。

しかし、適正な価格設定が行えないと、空室率があがるというリスクもあります。

サブリース契約

サブリース契約は、「一括借上管理」とも呼ばれており、サブリース業者がオーナーから物件を借り上げ、それを入居者へ貸す方法です。

つまり、転貸(また貸し)の状態で、オーナーは直接物件を管理する必要はありません。

入居者との賃貸契約は業者が直接行うため、家賃等の設定はオーナーサイドでは行えません。

サブリース契約の特徴として、家賃保証が設定されているため、空室が発生しても一定の収益が得られるという点があります。

ただし、業者が空室リスクを負っている分、家賃収入は一般管理契約よりも低くなる傾向があります。

管理業務委託契約書(不動産管理委託契約)のテンプレート

管理業務委託契約書の作成は、記載すべき事項が多いため、自作する場合は細心の注意が必要です。

しかし、テンプレートを参考にすれば、契約内容の漏れを防止し、作成時間が短縮できます

国土交通省のホームページでは2種類のテンプレートが公開されており、無料でダウンロード可能です。

「賃貸住宅標準管理委託契約書」は、賃貸住宅の管理業務を委託する際に使用するひな型で、「マンション標準管理委託契約書」はマンションの管理組合と管理業者の間で締結される契約書のひな型です。

ただし、テンプレートはあくまでも参考であり、個々の状況や事情に合わせて契約内容を修正しなければなりません。

特に複雑な契約の場合は、弁護士などの専門家の意見を求めることをおすすめします。

管理業務委託契約書を作成する時の注意点

契約書は、単なる形式的な書類ではなく、トラブルを未然に防ぎ、円滑な業務遂行を支える重要な文書です。

法的に効力を持つため、契約書を正しく作成することは極めて重要です。

しかし、契約書作成にはいくつか注意すべきポイントがあります。

ここでは、契約書のテンプレートより、契約書作成時の重要な点をピックアップしました。

業務内容

契約書外の業務を依頼すると、後々問題が生じる可能性があるため、受託者が行う業務内容は、契約書にすべて明記しましょう。

依頼する業務内容の見落としがないように、事前に業務内容をしっかりとリストアップしましょう。

また、作業内容は具体的に記述する必要があります。

例えば、「物件の清掃」ではなく、「共用部分の清掃(週2回)」や「各部屋の清掃(退去時)」など、具体的な作業内容を記載することで、双方の誤解を防ぐことができます。

管理に必要な費用

管理に必要な費用は多岐に渡るため、費用の種類を詳細に記載する必要があります

主な費用は以下の通りです。

管理費 管理業務に必要な基本の費用。人件費などに充てられる。
報酬 管理会社へサービスの対価として支払われる費用。
修繕費 建物および設備の修繕や改善工事にかかる費用。
広告費 入居者募集のための広告・マーケティング費用。
その他 登記費用、火災保険料、ゴミ処理代など。


契約書には、各費用の具体的な金額と共に算定方法を記載し、明確な理解と合意を得ることを心掛けましょう。

契約期間

契約期間は、開始日と終了日を記載します。

おおむね1年〜3年程度で設定されるケースが多いですが、オーナーと管理会社との取り決めにより、自由に設定できます

その他、満了後の自動更新についても検討し、必要であれば契約書に記載することをおすすめします。

契約期間の終了後に契約を更新する際の条件や、契約更新時の費用変更の有無なども、事前に明確にしておきましょう。

解約する条件

解約条件を明記することは、契約関係の透明性を保ち、オーナーと管理会社双方の利益を守るためにも重要です。

例えば、管理会社の業務不履行やオーナーの都合、契約違反など、どのような事由で解約できるのかを具体的に記載します。

また、解約申し出の期限や通知方法、違約金についても定めておく必要があります。

加えて解約前に当事者間で話し合いを行う協議条項を設ければ、訴訟に発展するリスクを軽減できるでしょう。


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電子契約を利用すると印紙税は不要!

近年、デジタル化が進む中で、契約手続きも紙から電子へと移行しています。その一つが「電子契約」です。

管理業務委託契約書も、この電子契約を利用して締結することが可能となりました。

電子契約は、電子署名やタイムスタンプを利用して契約を締結する方法です。

紙の契約書と同じ法的効力を持ちながら、印紙税が非課税のため、契約に伴うコストを大幅に節約できます。

さらに、電子契約は場所や時間を選ばずに契約できるため、業務の効率化やスピードアップにも貢献します。

以下に、主な電子契約システムをご紹介しますので、参考にしてください。

電子印鑑GMOサイン

画像出典元:「電子印鑑GMOサイン」公式HP

特徴

導入実績350万社以上、多くの企業から選ばれているサービスです。

契約印タイプ(立会人型)を始めとする3種類すべての署名方式に対応しており、状況に応じて使い分けが可能です。

他社サービスに比べてコストパフォーマンスが優れているため、導入しやすいサービスと言えるでしょう。

料金プラン

料金

  お試しプラン 契約印&実印プラン
(立会人型&当事者型)
月額費用 0円 9,680円
契約印タイプ(立会人型)送信料 0円 110円 / 件
実印タイプ(当事者型)送信料 330円 / 件
電子証明書 1枚⽬無料、
2枚⽬以降8,800円 /枚 / 年
ユーザー数 1名まで 無制限
月間送信数 5件まで 無制限

(税込)

契約書の大量送信を予定している企業向けに、送信料の特別料金が用意されています。詳しくは直接お問い合わせください。

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クラウドサイン

画像出典元:「クラウドサイン」公式HP

特徴

弁護士ドットコム株式会社が運営しており、法律的に安全性が確保されたサービスです。

セキュリティの水準が高く、多くの金融機関や官公庁から信頼を得て利用されています。

さらに、SalesforceやMicrosoft Teamsなど、多様な外部システムと連携できるという強みを持ちます。

料金プラン

  Free Light Corporate Business Enterprise
月額費用 0円 11,000円 30,800円 要問い合わせ 要問い合わせ
送信費用 0円 220円 220円 要問い合わせ 要問い合わせ
ユーザー数 1名まで 無制限 無制限 無制限 無制限
月間送信数 3件まで 無制限 無制限 無制限 無制限
内容 契約書の送信・保管・検索など最低限の機能を搭載 個人事業主や従業員数が少ない企業に適したプラン セキュリティと書類管理の基本機能を追加したプラン Corporateよりもセキュリティを強化する機能を搭載 全社利用を想定し、高度な内部統制機能を搭載

(税込)

BusinessとEnterpriseは、送信する契約書の数に応じて送信費用が割引されるボリュームディスカウントが適用されます。詳しい内容についてはお問い合わせが必要です。

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マネーフォワードクラウド契約

画像出典元:「マネーフォワードクラウド契約」公式HP

特徴

契約書の作成から保管まで、契約業務の全プロセスをカバーするシステムです。

紙の契約書と電子契約書の一元管理が可能で、紙の原本がなくてもシステム上で契約内容を確認することができます。 

また、契約書の送信料や保管料は無料であるため、大量の契約書を管理する企業でも安心して利用することができます。

料金プラン

  個人向け 法人向け(30名以下) 法人向け(31名以上)
初期費用 0円 0円 要問い合わせ
月額基本費用 900円~ 2,980円〜 要問い合わせ
送信料 0円
ユーザー課金 4名以上で利用の場合、1名あたり900円
機能 契約締結のみ 契約書作成・申請・承認・契約締結・保存・管理など

(税抜)

月々の費用は、基本料金とユーザー課金のみで利用できます。契約締結以外の機能も利用したい場合は、法人向け(31名以上)のプランもあります。詳しい内容についてはお問い合わせください。

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画像出典元:Pixabay

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